※本記事は三菱鉛筆が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
三菱鉛筆は2025年12月期の連結決算で、売上高89,814百万円(前期比1.1%増)となったものの、製品ミックスの変化や原材料価格・外注加工費などのコスト上昇により、営業利益9,692百万円(同20.5%減)、経常利益10,028百万円(同22.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益6,235百万円(同44.7%減)といずれも減益となった。純利益の減少には、前期に特別利益として計上した固定資産売却益の剥落も影響した。2026年12月期は売上高94,000百万円(同4.7%増)、営業利益10,500百万円(同8.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益7,700百万円(同23.5%増)と増収増益を見込む。
連結業績(2025年12月期 実績)
売上高は海外での流通在庫調整の影響があったものの、日本・アジアで売上が堅調に推移し増収となった。売上総利益は製品ミックスの変化による販売差益の減少やコスト上昇による利益押し下げ影響により減益。販管費はIT投資や人的資本投資など将来の成長に向けた取り組みにより増加した。自己資本比率は75.7%(前期72.6%)となった。以下は連結損益の概要(単位:百万円)。
| 項目 | 2025年 | 2024年 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 89,814 | 88,820 | 994 | 1.1% |
| 売上総利益 | 44,522 | 46,840 | ▲2,317 | ▲4.9% |
| 営業利益 | 9,692 | 12,189 | ▲2,496 | ▲20.5% |
| 経常利益 | 10,028 | 12,952 | ▲2,924 | ▲22.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 6,235 | 11,272 | ▲5,037 | ▲44.7% |
セグメント(事業)別の状況
国内筆記具事業は「JETSTREAM」に加え「uniball ZENTO」「KURUTOGA Wood」「LAMY safari JETSTREAM INSIDE」などの新製品が好調に推移し増収。海外筆記具事業は新製品や「LAMY」ブランドが売上を押し上げたが、前期に大きく売上を伸ばした「POSCA(ポスカ)」の流通在庫調整により減収となった。非筆記具事業は化粧品事業、産業資材事業が好調に推移し、特に化粧品事業はOEM先の製品リニューアルが重なり売上が増加した(単位:百万円)。
| 事業 | 2025年(実績) | 2026年(予想) | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 国内筆記具事業 | 30,499 | 30,600 | 0.3% |
| 海外筆記具事業 | 51,000 | 55,300 | 8.4% |
| 非筆記具事業 | 8,316 | 8,100 | ▲2.6% |
| 連結売上高計 | 89,814 | 94,000 | 4.7% |

通期業績予想(2026年12月期)
売上高は海外市場での流通在庫調整の収束と「uniball」ブランドの再成長、海外各地域の販売体制強化などにより増収を見込む。営業利益は将来への成長投資としてIT投資、人的資本投資、生産拠点整備等で販管費の増加を見込むが、全体では増益を目指す(単位:百万円)。
| 項目 | 2026年(予想) | 2025年(実績) | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 94,000 | 89,814 | 4.7% |
| 営業利益 | 10,500 | 9,692 | 8.3% |
| 営業利益率 | 11.2% | 10.8% | 0.4% |
| 経常利益 | 11,000 | 10,028 | 9.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 7,700 | 6,235 | 23.5% |
| 1株当たり当期純利益 | ¥142.35 | ¥114.27 | – |

株主還元
累進配当の継続に加えて、連結配当性向40%を目指すことを目標に設定している(2025年7月31日リリース)。2025年12月期の期末配当額予想は26円、年間配当額予想は52円、連結配当性向は45.5%。2026年12月期の年間配当額予想は3円増配の55円(中間27.5円、期末27.5円)で、24年連続累進配当を予定している。
| 項目 | 2025年(予想) | 2026年(予想) |
|---|---|---|
| 年間配当額 | 52円 | 55円 |
| 連結配当性向 | 45.5% | 38.6% |

中期経営計画/トピック
「ありたい姿2036」に向けた「中期経営計画2025-2027」は計画通り施策を実行したが、外部環境の影響もあり、売上高は増加したものの営業利益率は低下した。中期経営計画の目標は変更せず、目標達成に向けて迅速に対応していくとしている。ROEは2023年・2024年は一時的な固定資産売却により目標の8%以上を超えたが、2025年は4.7%まで低下。PBRも0.85倍と、目標の1倍以上を下回る水準が続いている。

※本記事は三菱鉛筆が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。