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黒田精工、2026年3月期は増収も純利益は赤字 新中期経営計画Vision2030で2030年度売上高370〜390億円を目指す

決算サマリー 2026.08.21
黒田精工、2026年3月期は増収も純利益は赤字 新中期経営計画Vision2030で2030年度売上高370〜390億円を目指す

※本記事は黒田精工が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

黒田精工の2026年3月期(2025年度)連結業績は、売上高19,501百万円(前年同期比+2,217百万円)、営業利益32百万円(同△278百万円)、経常利益11百万円(同△408百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は△96百万円(同△269百万円)となった。金型システム事業の新プロジェクト関連設備や工作機械部門の売上増加で増収となった一方、品種構成差による利益率悪化や減価償却費の増大、ドイツ子会社の赤字拡大で減益となり、ドイツの構造改革費用等の特損計上により純利益は赤字となった。あわせて新中期経営計画「Vision2030」を発表し、2030年度に売上高370〜390億円、ROE7〜8%の実現を目指す。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

受注高は20,749百万円(前年同期比+2,510百万円)。世界的EVシフトの減速の影響を受けた一方、金型システム事業における新プロジェクト関連設備に加え、昨年末以来駆動システム事業の受注が急回復したことにより対前年増加となった。売上高は、中国のレアアース(希土類)磁石の輸出規制によりモーターコアの生産への影響があったものの、金型システム事業における新プロジェクト関連設備及び工作機械部門の売上が増加したこと等により対前年増収。売上高は2025年11月13日付の業績予想(18,800百万円)を+701百万円上回った一方、営業利益は予想比△148百万円、当期純利益は予想比△226百万円となった。

項目(百万円)2026年3月期2025年3月期前年同期比増減
受注高20,74918,239+2,510
売上高19,50117,284+2,217
営業利益32311△278
経常利益11419△408
親会社株主に帰属する当期純利益△96172△269
2025年度 連結決算概要(受注高・売上高・営業利益・経常利益・当期純利益の実績と前年同期比・予想比)
出典:黒田精工「2026年3月期決算並びに新中期経営計画説明会」資料 P.8

セグメント別の状況

駆動システム事業は、半導体製造装置市場向け等の受注が昨年末以来急回復したことにより受注高は対前年大幅増。売上高・損益面では単体が増収・増益となったものの、欧米子会社の減収・減益の影響で、売上は前年並み、赤字が拡大した。金型システム事業は、世界的なEVシフト減速の影響を受けたものの、新プロジェクト関連設備等の受注により受注高は対前年増。売上はレアアース磁石の輸出規制で販売が減少した一方、設備販売により増収。損益は利益率の高い商品が減り利益率の低い設備売上が増えた影響に加え、減価償却費等固定費の増加で大幅減益となった。機工・計測システム事業は、精機商品の大口受注等で受注高が増加し、売上高も工作機械を中心にシステム部門の売上が増加。増収効果とシステム部門の利益率の改善等により黒字に転換した。

セグメント受注高(前年同期比増減)売上高(前年同期比増減)営業損益(前年同期比増減)
駆動システム事業7,765(+1,425)6,480(+108)△186(△61)
金型システム事業8,855(+396)9,139(+1,572)49(△530)
機工・計測システム事業4,152(+695)3,905(+543)176(+279)
セグメント別概要(駆動・金型・機工計測の受注高・売上高・営業損益と前年同期比増減)
出典:黒田精工「2026年3月期決算並びに新中期経営計画説明会」資料 P.9

財政状態

2026年3月期末の総資産は29,203百万円(前年度末比+3,043百万円)。流動資産は売掛金、原材料等の増加で+1,469百万円、固定資産は有形固定資産の増加で+1,574百万円となった。純資産は11,626百万円(同+44百万円)、負債合計額は短期借入金や長期借入金・リース債務等の増加により17,576百万円(同+2,999百万円)。自己資本比率は39.2%(前年度末比△4.3pt)、1株あたり純資産(BPS)は2,048円(同+55円)となった。現預金は26年3月末で3,360百万円(前年同期末比+70百万円)。

通期業績予想(2027年3月期)

2026年度(2027年3月期)の連結業績は、売上高25,800百万円(前期比増減率+32.3%)、営業利益770百万円、経常利益550百万円、親会社株主に帰属する当期純利益330百万円を見込む。駆動システム事業の受注が昨年末以来急回復しており業績の好転が期待されるほか、金型システム事業では新規大型プロジェクトが下期以降から業績に寄与する見込み。機工・計測システム事業も事業効率化により堅調な収益が継続すると見込まれることから、25年度からの大幅な増収・増益を見込む。

項目2027年3月期 予想前期比増減率
売上高(百万円)25,800+32.3%
営業利益(百万円)770
経常利益(百万円)550
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)330
1株あたり年間配当金(予定額)20円00銭± 0円
配当性向34.3%
2026年度 通期連結業績・配当予想(売上高25,800百万円、営業利益770百万円ほか)
出典:黒田精工「2026年3月期決算並びに新中期経営計画説明会」資料 P.13

株主還元

2026年度の1株あたり年間配当は20円/株(中間5円/株、期末15円/株)を予定。Vision2025期間は、利益額の減少時には配当性向のルールを超えて一定の配当を維持しており、今中計期間も同様の方針は維持しつつ、配当性向30〜40%を目標に、利益の拡大による増額をめざすとしている。また、FY26-30のキャッシュ・アロケーションでは、営業CF等の合計約100億円のうち約50%を設備投資に使用予定とし、約10%を配当原資、約40%を24-25年の設備投資によって増加した借入の返済に使用し、将来的な資金需要に備える方針。

中期経営計画 Vision2030

新中期経営計画「Vision2030」では、2030年度に売上高370〜390億円、営業利益率4〜5%、ROE7〜8%、自己資本比率45%以上、配当性向30〜40%を目標に掲げた。基本方針として、自動車電動化・半導体市場拡大への対応、e-VTOL・ヒューマノイド・光電融合など未来の産業への対応、ESGへの対応を挙げる。金型領域では国内大手OEM向け新規大型プロジェクトを成長の柱に中計期間に売上大幅増を目指し、精密領域では効率化を進めつつ、精密加工・測定技術を生かした精密ステージ事業に参入する。設備投資は計画期間にグループ全体で51億円程度(精密領域約29億円、金型領域約16億円、共通約6億円)を実施する計画。

項目25年度実績30年度目標
売上高195億円370〜390億円
営業利益率0.2%4〜5%
ROE7〜8%
自己資本比率39.8%45%以上
配当性向30〜40%
Vision2030 計数計画(2030年度に売上高370〜390億円、ROE7〜8%を目指す)
出典:黒田精工「2026年3月期決算並びに新中期経営計画説明会」資料 P.26

※本記事は黒田精工が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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