PHCホールディングス

PHCホールディングス、2026年3月期は増収増益 純利益は前年比95.3%減の5億円に

決算サマリー 2026.08.21
PHCホールディングス、2026年3月期は増収増益 純利益は前年比95.3%減の5億円に

※本記事はPHCホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

PHCホールディングス株式会社は2026年3月期の決算を発表した。売上収益は3,644億円(前期比+0.8%、+28億円)、営業利益は227億円(同+0.5%、+1億円)となり、業績予想比では+13.4%(+27億円)の増益で着地した。糖尿病マネジメントの好調やコスト改善の取組効果が、電子処方箋売上の減少や米国での関税影響を含む市況停滞影響を補い、増収増益を確保した。一方、親会社の所有者に帰属する利益は為替評価損の影響や法人所得税費用の増加により5億円(前期比-95.3%、-100億円、業績予想比-75.4%、-15億円)にとどまったが、配当は従来予想の通り期末21円・年間42円を維持した。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

売上収益は市場縮小が継続する中でもBGMの販売が堅調に推移し、ユーロの円安による好影響もあって前年同期比増収となった。営業利益はBGMの収益性の高い欧米での販売好調、コスト改善の取組効果、CGMの事業譲渡による収益性改善により糖尿病マネジメントが大幅増益となり、前年同期比増益で着地した。一方、税引前利益は為替差損の影響等により64億円(前期比-124億円)、基本的1株当たり当期利益は4円(同-79円)と大きく減少した。EBITDAは498億円(同-6億円)、調整後EBITDAは520億円(同+19億円)、ROICは3.9%(同+0.1%)となった。

項目当期前期増減
売上収益3,644億円3,616億円+28億円
営業利益227億円226億円+1億円
税引前利益64億円188億円-124億円
親会社の所有者に帰属する利益5億円105億円-100億円
基本的1株当たり当期利益4円83円-79円
EBITDA498億円504億円-6億円
調整後EBITDA520億円501億円+19億円
ROIC3.9%3.8%+0.1%

セグメント別の状況

糖尿病マネジメントは、BGMが市場縮小影響を受けるも欧米で販売が堅調に推移し、対ユーロでの為替の好影響やCGMの販売増もあり増収。営業利益はBGMの収益性の高い欧米での好調やコスト改善施策効果、償却費の減少、CGMの第4四半期の譲渡による赤字縮小もあり大幅増益となった。ヘルスケアソリューションは、LSIMの遺伝子検査の成長やヘルスケアITの電子カルテ・レセプト関連売上の増加が、利益率の高い電子処方箋売上の減少やCRO事業の減収を補い増収となったが、営業利益は販売構成差、仕入価格や償却費の増加、CRO事業の減収影響及び構造改革費用の計上により減益となった。診断・ライフサイエンスは、米国の機器需要停滞や診断薬の販売減等により減収、営業利益も関税影響や本社機能見直し影響を含め前年同期比大幅な減益となった。

セグメント指標当期前期
糖尿病マネジメント売上収益1,016億円987億円
糖尿病マネジメント営業利益201億円139億円
ヘルスケアソリューション売上収益1,284億円1,283億円
ヘルスケアソリューション営業利益62億円93億円
診断・ライフサイエンス売上収益1,283億円1,309億円
診断・ライフサイエンス営業利益39億円72億円
本社・その他営業利益-75億円-78億円
連結売上収益3,644億円3,616億円
連結営業利益227億円226億円
セグメント・事業別売上収益
出典:2026年3月期 決算説明資料 P.18

2027年3月期 通期業績予想

売上収益は、前年比で円高の為替前提による減収影響やCGM事業譲渡による減収を見込むも、為替影響を除いたベースでは1.2%の増収を計画する。糖尿病マネジメントは先進国での市場縮小が継続するも米国の安定化や欧米でのシェア獲得により縮小幅を抑制、前年に米国の市況停滞や関税の影響を受けた診断・ライフサイエンスは市況の復調を保守的に見込みつつも価格戦略や新製品による増収を計画する。営業利益はCGM事業譲渡やコスト改善施策により収益性が向上し、270億円(前年比+19.0%、+43億円)を想定する。親会社の所有者に帰属する利益は借入コストの上昇等の影響はあるも為替差損益は織り込まず、154億円(同+149億円)を見込む。配当は前年と同額、1株当たり年間42円を計画する。

項目予想前期(実績)
売上収益3,597億円3,644億円
営業利益270億円227億円
税引前利益220億円64億円
親会社の所有者に帰属する利益154億円5億円
基本的1株当たり当期利益122円4円
年間配当42円42円
EBITDA532億円498億円
調整後EBITDA536億円520億円
2027年3月期 通期業績予想サマリー
出典:2026年3月期 決算説明資料 P.28
セグメント指標予想前期(実績)
糖尿病マネジメント売上収益923億円1,016億円
糖尿病マネジメント営業利益240億円201億円
ヘルスケアソリューション売上収益1,321億円1,284億円
ヘルスケアソリューション営業利益65億円62億円
診断・ライフサイエンス売上収益1,352億円1,283億円
診断・ライフサイエンス営業利益49億円39億円
本社・その他売上収益1億円61億円
本社・その他営業利益-84億円-75億円
連結売上収益3,597億円3,644億円
連結営業利益270億円227億円
2027年3月期 セグメント別売上収益・利益の予想
出典:2026年3月期 決算説明資料 P.31

株主還元

配当については、業績予想比では税引前利益の増加に伴う税額の増加等により親会社の所有者に帰属する利益が予想比15億円の減益となったものの、期末21円・年間42円(中間21円/期末21円)の従来予想を維持して着地した。2027年3月期も年間42円(中間21円/期末21円)の据え置きを計画しており、中期経営計画で示した株主還元の上限額の配当を維持する方針である。

中期経営計画/トピック

2026年3月期は中期経営計画の1年目として、構造改革やポートフォリオ管理強化を推進し、費用先行となったものの順調な進捗を確認した。2027年3月期は中期経営計画2年目として、実施済み施策の効果発現に加え、コスト削減に向けた取組みとポートフォリオの位置付けに応じた投資効率改善施策を推進する計画である。経営目標としては、収益性の指標である売上成長率(対前年、為替影響除き)を2025年3月期実績の-0.2%、2026年3月期実績の-0.7%から、2027年3月期予想では1.2%まで改善させる計画であり、中期経営計画の最終年度に向けては4~5%を目標に掲げる。営業利益率は2025年3月期・2026年3月期の6.2%から2027年3月期予想では7.5%まで改善し、最終目標は8~10%とする。基本的1株当たり当期利益は2025年3月期実績83円、2026年3月期実績4円から2027年3月期予想では122円とし、中期経営計画の最終目標は2025年3月期実績の2倍以上とする。効率性の指標では、ROEは2025年3月期実績7.5%、2026年3月期実績0.3%から、最終目標を10%以上、ROICは2025年3月期実績3.8%、2026年3月期実績3.9%から、最終目標を8%以上とする方針である。

中期経営計画 経営目標の進捗
出典:2026年3月期 決算説明資料 P.9

※本記事はPHCホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

Articles

株主優待

記事がありません。

個人投資家・企業様各位

目次