※本記事はフルテックが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
フルテック株式会社は2025年12月期(2025年1月〜12月)の連結決算を発表した。売上高は13,566百万円(前期比1.8%減)となり、自動ドア新規部門・建具関連事業の受注は好調だったものの工期の長い工事物件の増加や大型物件の反動減が響いた。売上総利益は増加した一方、人材投資関連費用の増加を吸収しきれず営業利益は456百万円(同25.6%減)、経常利益は528百万円(同21.9%減)と減益となった。連結子会社・株式会社ワイズ・コーポレーションの事業計画見直しに伴うのれん減損損失87百万円の計上も響き、親会社株主に帰属する当期純利益は250百万円(同45.4%減)となった。会社側は2026年12月期について、建具関連事業の受注拡大などにより売上高14,000百万円(同3.2%増)、経常利益630百万円(同19.1%増)、当期純利益400百万円(同60.0%増)の増収増益を見込んでいる。
連結業績(2025年12月期 実績)
売上高は13,566百万円(前期比△246百万円、1.8%減)。売上総利益は4,729百万円(同76百万円増、1.6%増、売上高比34.9%)と増加したが、販売費及び一般管理費は昇給や採用力強化に向けた広告宣伝費などの人材投資関連費用の増加により4,273百万円(同232百万円増、5.8%増)に拡大し、営業利益は456百万円(同156百万円減、25.6%減、売上高比3.4%)、経常利益は528百万円(同148百万円減、21.9%減、売上高比3.9%)となった。親会社株主に帰属する当期純利益は、子会社ワイズ・コーポレーションの事業計画見直しに伴うのれんを含む固定資産の減損損失87百万円を特別損失に計上した影響で250百万円(同207百万円減、45.4%減、売上高比1.8%)となった。
| 項目 | 2025年12月期実績 | 2024年12月期実績 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 13,566百万円 | 13,813百万円 | △246百万円 | △1.8% |
| 売上総利益 | 4,729百万円 | 4,653百万円 | 76百万円 | 1.6% |
| 販売費及び一般管理費 | 4,273百万円 | 4,040百万円 | 232百万円 | 5.8% |
| 営業利益 | 456百万円 | 612百万円 | △156百万円 | △25.6% |
| 経常利益 | 528百万円 | 677百万円 | △148百万円 | △21.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 250百万円 | 457百万円 | △207百万円 | △45.4% |

セグメント別(事業別)の状況
自動ドア関連事業は、新規部門が大型物件の反動減・選別受注により売上高1,440百万円(前期比7.6%減)となった一方、メンテナンスは保守契約台数の増加により4,201百万円(同2.6%増)、リニューアルは販売台数の増加と1台あたり販売価格の上昇により3,029百万円(同8.8%増)と伸長し、事業全体の売上高は8,671百万円(同2.8%増)となったが、新規部門における採算性の低い長期工事物件の計上やメンテナンス部門のコスト上昇によりセグメント利益は2,039百万円(同6.6%減)と減益となった。自動ドア販売台数は14,443台(同1.3%減、うち新規7,325台・同7.2%減、取替7,118台・同5.5%増)、保守契約台数は93,456台(同1.5%増)だった。建具関連事業は、受注は好調に推移したものの工期の長い工事物件の増加や大型物件の反動減等により売上高4,038百万円(同8.1%減)となったが、子会社工場の稼働率改善や選別受注・採算管理の徹底によりセグメント利益は462百万円(同50.4%増)と増益。建具関連の受注残高は2025年12月末時点で5,009百万円(前期末比18.9%増)となった。その他事業は駐輪事業及び子会社の売上減少により売上高856百万円(同12.9%減)となったが、セグメント損失は△15百万円(前期△33百万円から18百万円改善)となった。
| セグメント | 指標 | 2025年12月期実績 | 2024年12月期実績 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 自動ドア関連事業 | 売上高 | 8,671百万円 | 8,437百万円 | 2.8% |
| 自動ドア関連事業 | セグメント利益 | 2,039百万円 | 2,184百万円 | △6.6% |
| 建具関連事業 | 売上高 | 4,038百万円 | 4,392百万円 | △8.1% |
| 建具関連事業 | セグメント利益 | 462百万円 | 307百万円 | 50.4% |
| その他事業 | 売上高 | 856百万円 | 983百万円 | △12.9% |
| その他事業 | セグメント利益又は損失(△) | △15百万円 | △33百万円 | 18百万円改善 |

通期業績予想
2026年12月期の通期連結業績予想は、建具関連事業の受注状況及びリニューアル受注の拡大により売上高14,000百万円(前期比3.2%増)を見込む。建具関連事業及びリニューアル売上の増加により売上総利益の増加を見込む一方、人員増・昇給等の人件費や基幹システム減価償却費等の増加を織り込み、営業利益は600百万円(売上高比4.3%、同31.6%増)、経常利益は630百万円(同4.5%、同19.1%増)を計画。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に計上したのれん等の減損損失87百万円の計上が当期は予定されていないことから400百万円(同2.9%、同60.0%増)を見込む。事業別では、自動ドア関連事業の売上高は8,846百万円(同2.0%増、うち新規1,450百万円・同0.7%増、メンテナンス4,264百万円・同1.5%増、リニューアル3,132百万円・同3.4%増)、セグメント利益は2,231百万円(同9.4%増)を計画。建具関連事業は売上高4,284百万円(同6.1%増)、セグメント利益511百万円(同10.6%増)、その他事業は売上高870百万円(同1.6%増)、セグメント利益58百万円(前期は15百万円の損失、73百万円改善)を見込んでいる。
| 項目 | 2026年12月期予想 | 2025年12月期実績 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 14,000百万円 | 13,566百万円 | 3.2% |
| 営業利益 | 600百万円(売上高比4.3%) | 456百万円(売上高比3.4%) | 31.6% |
| 経常利益 | 630百万円(売上高比4.5%) | 528百万円(売上高比3.9%) | 19.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 400百万円(売上高比2.9%) | 250百万円(売上高比1.8%) | 60.0% |

株主還元
株主還元については、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定的かつ持続的な利益還元を通じて中長期的に企業価値を高めていくことを基本方針としている。2026年12月期は前期から2円増配となる1株当たり年間配当金34円(中間10円・期末24円)を計画。2025年12月期実績の配当性向(連結)は68.7%、2026年12月期計画の配当性向は45.6%。2027年12月期の目標指標として配当性向50%以上、DOE3.0%を掲げている。
| 項目 | 2026年12月期計画 | 2025年12月期実績 |
|---|---|---|
| 1株当たり配当金(中間) | 10円 | 10円 |
| 1株当たり配当金(期末) | 24円 | 22円 |
| 1株当たり年間配当金合計 | 34円 | 32円 |
| 配当性向(連結) | 45.6% | 68.7% |

中期経営計画/トピック
同社は2025-2027年の中期3ヶ年経営計画において、2025年実績(売上高13,566百万円、経常利益528百万円、ROE3.7%)に対し、2027年目標として売上高16,200百万円、経常利益1,100百万円、ROE9.2%を掲げ、2026年計画と2027年目標の乖離状況から今後の中計見直しも検討するとしている。重点戦略として、新商品・新サービスの開発、保守台数の増強・トータルリニューアルの推進(保守契約台数を2027年度に96,500台以上へ拡大、2025年実績93,456台)、企業価値の向上(2027年度目標:配当性向50%以上・DOE3%、ROE9%以上、PBR1倍以上。2025年実績はROE3.7%、PBR0.90倍)を掲げる。2026年1月にはエントランス周りのリノベーション事業に本格参入するため「リノベーション事業部」を新設した。さらに長期ビジョン「Vision2030」では、2030年度に売上高200億円、経常利益20億円、ROE10%以上を数値目標として掲げている。
※本記事はフルテックが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。