アサヒグループホールディングス

アサヒグループHD、2025年12月期は事業利益2,630億円(前年比7.8%減) システム障害響く、26年12月期は増収増益を予想

決算サマリー 2026.08.10
アサヒグループHD、2025年12月期は事業利益2,630億円(前年比7.8%減) システム障害響く、26年12月期は増収増益を予想

※本記事はアサヒグループホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

アサヒグループホールディングスの2025年12月期は、売上収益28,947億円(前年比△1.4%)、事業利益2,630億円(前年比△7.8%)となった。日本・東アジアで発生したシステム障害の影響により事業利益は計画を下回り、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,216億円(前年比△36.7%)にとどまった。一方、2026年12月期は売上収益32,200億円(前年比+5.4%)、事業利益2,910億円(前年比+3.2%)と増収増益を予想する。年間配当は1株当たり52.0円から57.0円への増配を計画している。

目次

連結業績(2025年12月期 実績)

2025年12月期の売上収益は28,947億円(前年比△1.4%)。アジアパシフィックは増収となったが、システム障害の影響を受けた日本・東アジアと、販売数量が減少した欧州が減収となった。事業利益は2,630億円(前年比△7.8%)で、欧州とアジアパシフィックは増益となったものの、日本・東アジアが大幅減益となり全体を押し下げた。営業利益は、前年の固定資産売却益の反動やセグメント変更に伴う減損損失、システム障害関連費用など「その他」費用の増加により1,859億円(前年比△30.9%)。親会社の所有者に帰属する当期利益は1,216億円(前年比△36.7%)、減損損失など一時的な特殊要因を控除した調整後親会社の所有者に帰属する当期利益は1,470億円(前年比△19.6%)だった。

項目2025年12月期実績前年比2026年12月期予想前年比
売上収益28,947億円△1.4%32,200億円+5.4%
事業利益2,630億円△7.8%2,910億円+3.2%
営業利益1,859億円△30.9%2,970億円+59.8%
親会社の所有者に帰属する当期利益1,216億円△36.7%1,940億円+59.6%
調整後親会社の所有者に帰属する当期利益1,470億円△19.6%1,680億円+14.3%

セグメント別の状況

事業利益をセグメント別にみると、日本・東アジアはシステム障害の影響で1,116億円(前年比△16.1%)と大幅減益となった一方、欧州は変動費・固定費の効率化などにより1,131億円(前年比+3.6%)、アジアパシフィックはミックス改善などにより1,075億円(前年比+2.2%)とそれぞれ増益となった。日本・東アジアの内訳(日本事業別売上収益)は、酒類事業7,861億円(前年比△3.5%)、飲料事業3,634億円(前年比△6.6%)、食品事業1,436億円(前年比+6.7%、買収効果含む)だった。

セグメント指標2025年実績前年比2026年予想前年比
日本・東アジア事業利益1,116億円△16.1%1,170億円+4.8%
欧州事業利益1,131億円+3.6%1,218億円+1.0%
アジアパシフィック事業利益1,075億円+2.2%1,289億円+5.3%
その他事業事業利益42億円+4.7%19億円△48.8%
日本・東アジアの業績推移と日本事業別売上収益(酒類・飲料・食品)
出典:アサヒグループホールディングス 2025年12月期 通期 決算説明資料 P.35

通期業績予想(2026年12月期)

2026年12月期は、売上収益32,200億円(前年比+5.4%)、事業利益2,910億円(前年比+3.2%)を予想する。売上収益は日本・東アジアでの売上回復や各地域での売上単価向上により増収を見込む一方、事業利益はシステム障害からの回復に向けた一時費用や変動費などのコストアップを見込むものの、ミックス改善や効率化により増益を計画する。営業利益は前年の一時費用発生の反動もあり2,970億円(前年比+59.8%)、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,940億円(前年比+59.6%)を見込む。なお、2026年予想には中東情勢の影響および東アフリカ事業(EABL社)買収の影響は含まれていない。

項目2026年予想2025年(実績)
売上収益32,200億円28,947億円
事業利益2,910億円2,630億円
営業利益2,970億円1,859億円
親会社の所有者に帰属する当期利益1,940億円1,216億円
決算ハイライト(売上収益・事業利益、セグメント別実績・予想)
出典:アサヒグループホールディングス 2025年12月期 通期 決算説明資料 P.30

株主還元

年間配当金は1株当たり52.0円(前期比+3.0円)とし、2026年12月期は57.0円(前期比+5.0円)へ増配する計画。配当性向は2025年12月期実績64.0%、2026年12月期予想43.9%、DOE(純資産配当率)は2025年12月期2.7%、2026年12月期予想も2.7%。財務方針として「DOE4%以上を目指した累進配当」に機動的な自己株式取得を組み合わせる方針を掲げており、2025年12月期には自己株式約4,040万株(約700億円)を取得した。

項目2025年実績2026年予想
一株当たり配当金52.0円57.0円
配当性向64.0%43.9%
DOE2.7%2.7%

中期経営計画/トピック

2025-2030年の主要指標ガイドラインとして、EPS成長率はCAGRで一桁台後半~二桁、ROEは11%以上(株主資本コスト8%程度)、ROICは10%以上(WACC5.5~6%程度)を掲げる。2025年12月期実績はEPS成長率△35.8%、ROE4.3%、ROIC6.1%だった。財務健全性はNet Debt/EBITDA 2.5~3倍程度を維持する方針だが、2025年12月期実績は3.70倍(2026年予想は2.91倍)。収益構造改革では、AGPRO主導のグローバル調達効率化と各RHQ(日本・東アジア、欧州、アジアパシフィック)の収益構造改革により、2028年までの目標値合計として約1,000億円以上のコストダウン等を計画する。また、Diageo社が保有する東アフリカ事業(EABL社株式65.00%)の取得に合意し、取得金額は30億USドル(約4,654億円)、EV/EBITDAマルチプルは約17倍(2025年6月期ベース)、クロージングは2026年下半期を予定している。

<再掲>東アフリカ事業の買収目的と概要(買収対象・買収額・クロージング時期)
出典:アサヒグループホールディングス 2025年12月期 通期 決算説明資料 P.16

※本記事はアサヒグループホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

Articles

株主優待

記事がありません。

個人投資家・企業様各位

目次