※本記事はリリカラが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
リリカラ株式会社(証券コード:9827)は2025年12月期(通期、2025年1月~12月)の決算を発表した。売上高は33,207百万円(前期比△6億円)とスペースソリューション事業の反動減により減収となったが、不採算工事案件の解消などにより売上総利益は11,119百万円(同+9億円、売上高比33%)と大きく改善した。営業利益は800百万円(前期222百万円)、当期純利益は523百万円(前期111百万円)となり、前期と比べ大幅に増益となった。ただし営業利益は期初計画の10億円(1,000百万円)には未達だった。なお当事業年度より「商品見本帳に係る会計処理」に係る会計方針の変更を行っており、2024年12月期の各数値は遡及修正後の数値となっている。
業績(2025年12月期 実績)
売上総利益率は33%となり、前期の30%から改善した。販売費および一般管理費は10,319百万円(前期9,997百万円)に増加した。四半期別にみると、上期は営業損失178百万円(1Q82百万円の利益、2Q259百万円の損失)と赤字だったが、下期は営業利益978百万円(3Q406百万円、4Q571百万円)となり、下期に利益が偏重する季節性がみられる。当期純利益も同様に上期は146百万円の損失、下期は669百万円の利益だった。
| 項目 | 2025年12月期(実績) | 2024年12月期(遡及修正後) |
|---|---|---|
| 売上高 | 33,207百万円 | 33,803百万円 |
| 売上総利益(売上高比) | 11,119百万円(33%) | 10,220百万円(30%) |
| 販売費および一般管理費 | 10,319百万円 | 9,997百万円 |
| 営業利益(売上高比) | 800百万円(2%) | 222百万円(1%) |
| 当期純利益 | 523百万円 | 111百万円 |

事業別の状況
売上高の増減要因について、資料はスペースソリューション事業が前年に大型案件があった反動で売上が21.4億円減少した一方、インテリア事業は壁紙を中心とした価格改定(値上げ)の効果で売上が4.9億円増加、不動産投資開発事業は10.6億円増加し、売上を牽引したとしている。インテリア事業は、2025年4月以降の新規住宅着工件数の落ち込みで市況が悪化し、壁紙出荷数量は前期比で微減となったが、価格改定により売上は微増、前期から取り組むシェア回復にも一定の成果があったとしている。市場環境について、2025年4月1日施行の改正建築基準法・改正建築物省エネ法の影響で新規住宅着工件数は74万戸(前年対比93%)となり、日本壁装協会の出荷数量も前年比97%となった。2026年12月期はシェア回復の取組み強化と経費削減など経営体制の強化を見通しとしている。スペースソリューション事業は、2024年の工事損失に伴う管理体制の再構築が完了して収益性が回復し、案件獲得強化も進んだ結果、資料は過去20年で最高水準の営業利益になったとしている。2026年12月期は、人材確保などを目的とした企業のオフィス環境改善の動きが引き続き好調との認識のもと、PMなどの付加価値強化により粗利率改善に取り組むとしている。不動産投資開発事業は2024年から開始し、マンションシリーズ「LILYFORT」(商標登録済)を展開している。第1号開発案件(LILYFORT板橋大山)は売買契約が完了し、11月末に決済・引渡しが完了した。第2号開発案件(LILYFORT吾妻橋、2026年秋完成見込み)は2025年10月に売買契約が完了し、2026年秋の完成、決済・引渡しを予定している。バリューアッド案件(江戸川区)は売買契約見込みで、2027年末売却予定の第3号開発案件に向けて活動中としている。資料は、同事業について利益への貢献が大きく、新たな事業の柱となる見込みとしている。
| 事業 | 前期比の売上増減額 | 主な要因(資料記載) |
|---|---|---|
| スペースソリューション事業 | △21.4億円 | 前年に大型案件があった反動 |
| インテリア事業 | +4.9億円 | 壁紙を中心とした価格改定(値上げ)の効果 |
| 不動産投資開発事業 | +10.6億円 | 開発案件の進捗 |
| 時点 | 対象期間 | 見込案件 | 実績(期中の追加案件を含む) |
|---|---|---|---|
| 2025年1月時点 | 2025年上期 | 21億円 | 上期実績30億円(期中の追加案件9億円を含む) |
| 2025年7月時点 | 2025年下期 | 36億円 | 下期売上44.4億円(期中の追加案件8.4億円を含む) |
| 2026年1月時点 | 2026年上期 | 30億円(前年対比+9億円) | - |


中期経営計画の進捗
中期経営計画「Beyond-120」(2024年2月発表)における2026年(当初の最終年度)目標は売上総利益135億円、営業利益20億円だったが、資料は中期3ヵ年の計画の数値目標が半分程度に止まる見込みであるとし、経営として極めて重く受け止め、抜本的な改革に着手するとして、営業利益の目標を10億円に修正した。改革の方向性として、固定費構造の見直しおよび徹底した生産性向上、利益率を重視した事業ポートフォリオの再構築、販売体制改善および生産性向上施策のスピード感ある実施、経営体制の在り方の検証および機動的な組織運営の実行を挙げている。このほか、資本コストを意識した経営による株価安定への貢献、人事制度の見直し・育児休暇支援策の導入・健康経営認証の取得など人財への積極的な投資にも取り組んでいるとしている。

2026年12月期計画
2026年12月期は営業利益10億円を目標とする。計画は売上高36,000百万円(前期比108%)、営業利益1,000百万円(同125%)、当期純利益670百万円(同126%)。資料は、販売管理費(見本帳費)が上期に偏重することに伴い営業利益は下期に偏重する見込みであるものの、売上総利益の上期・下期バランスは偏重なく伸長を見込むとしている。
| 項目 | 2025年12月期(実績) | 2026年12月期(計画) | 昨年対比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 33,207百万円 | 36,000百万円 | 108% |
| 営業利益 | 800百万円 | 1,000百万円 | 125% |
| 当期純利益 | 523百万円 | 670百万円 | 126% |
株主還元
配当について、資料は「配当方針を維持する考えでありますが、財務健全性とのバランスを踏まえつつ、持続可能な利益体質の確立を最優先課題として取り組んでまいります」としている。具体的な配当金額・配当性向の記載はない。
※本記事はリリカラが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。