四国電力

四国電力、2026年3月期は減収減益 当期純利益は前期比175億円減の508億円

決算サマリー 2026.08.31
四国電力、2026年3月期は減収減益 当期純利益は前期比175億円減の508億円

※本記事は四国電力が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

四国電力は2026年3月期(2025年度)の決算を発表した。連結売上高は7,618億円(前期比10.5%減)、経常利益は678億円(同25.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は508億円(同25.6%減)となり、減収減益となった。1株当たり当期純利益は247円(前期332円、▲85円)。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

売上高は、小売販売収入が燃料費調整額の減などにより294億円減少したほか、卸販売収入が容量確保契約金額の減などにより560億円減少し、前期比895億円減の7,618億円となった。営業費用は、人件費の減(▲95億円)、燃料費の減(▲286億円)、購入電力料の減(▲514億円)などにより前期比683億円減の6,940億円。経常利益の変動要因は、退職給付に係る数理計算上の差異償却(+109億円)があったものの、水力発電量の減少やFIT関係の需給調整収支の悪化などによる需給収支の悪化(▲217億円)、修繕費など諸費用の増加(▲132億円)が押し下げ、前期比238億円減の678億円となった。燃料費調整額の期ずれ影響は、前期(2025年3月期)の約35億円の差益から、当期(2026年3月期)は約50億円の差益に拡大した。親会社株主に帰属する当期純利益は前期比175億円減の508億円。自己資本比率は27.4%(前期26.0%、+1.4pt)、有利子負債(社債・借入金)は9,272億円(前期8,992億円、+280億円)。

項目前期(2025年3月期)当期(2026年3月期)増減伸び率
売上高(億円)8,5137,618▲895▲10.5%
営業費用(億円)7,6236,940▲683▲9.0%
営業利益(億円)890678▲212▲23.8%
営業外損益(億円)250▲25▲98.3%
経常利益(億円)916678▲238▲25.9%
法人税ほか(億円)232170▲62▲26.6%
親会社株主に帰属する当期純利益(億円)683508▲175▲25.6%
1株当たり当期純利益(円)332247▲85
自己資本比率(%)26.027.4+1.4pt
有利子負債(社債・借入金)(億円)8,9929,272+280
経常利益 前年度との差異内訳
出典:四国電力 2026年3月期 決算説明資料 P.8

セグメント別の状況

セグメント別の経常利益(内部取引消去前)は、電気事業が434億円(前期674億円、▲240億円)で、発電・販売事業が348億円(同413億円、▲65億円、水力の減や修繕費の増などによる)、送配電事業が85億円(同261億円、▲176億円、接続供給託送収益の減や需給調整収支の悪化などによる)。電気事業以外の事業は257億円(前期246億円、+11億円)で、情報通信事業が112億円(同106億円、+6億円、FTTH加入者数やデータセンター契約数の増による売上増などから)、エネルギー事業が53億円(同56億円、▲3億円、LNG販売利益の減)、建設・エンジニアリング事業が51億円(同54億円、▲3億円、前期に利益率の高い請負工事が重なった反動減)、その他事業が39億円(同29億円、+10億円、製造事業の売上増)。売上高は発電・販売事業が6,301億円(前期7,096億円、▲795億円)、送配電事業が2,305億円(前期2,520億円、▲215億円)、情報通信事業が527億円(前期503億円、+24億円)、エネルギー事業が270億円(前期266億円、+4億円)、建設・エンジニアリング事業が589億円(前期552億円、+37億円)、その他事業が422億円(前期359億円、+63億円)。

セグメント指標当期(2026年3月期)前期(2025年3月期)増減
電気事業(計)経常利益434億円674億円▲240億円
発電・販売事業売上高6,301億円7,096億円▲795億円
発電・販売事業経常利益348億円413億円▲65億円
送配電事業売上高2,305億円2,520億円▲215億円
送配電事業経常利益85億円261億円▲176億円
電気事業以外の事業(計)経常利益257億円246億円+11億円
情報通信事業売上高527億円503億円+24億円
情報通信事業経常利益112億円106億円+6億円
エネルギー事業売上高270億円266億円+4億円
エネルギー事業経常利益53億円56億円▲3億円
建設・エンジニアリング事業売上高589億円552億円+37億円
建設・エンジニアリング事業経常利益51億円54億円▲3億円
その他事業売上高422億円359億円+63億円
その他事業経常利益39億円29億円+10億円
調整額経常利益▲13億円▲5億円▲8億円
連結経常利益678億円916億円▲238億円
経常利益 セグメント別
出典:四国電力 2026年3月期 決算説明資料 P.9

電源の状況(伊方発電所3号機)

原子力利用率は81%(前期77%、+4pt)。資料の経年推移データによれば、伊方発電所3号機は「稼働」「仮処分で停止」「稼働」「仮処分、特重工事で停止」の期間を経て、2023年度以降は「稼働」の区分が続いており、2026年度(見通し)も「稼働」とされている。

2026年度(2027年3月期)業績予想

2026年度の連結業績予想は、売上高9,250億円、営業利益370億円、経常利益400億円、親会社株主に帰属する当期純利益300億円、1株当たり当期純利益147円。前提諸元は、原子力利用率91%(前期実績81%)、石炭CIF価格170ドル/t(同121ドル/t)、原油CIF価格95ドル/b(同71ドル/b)、為替レート160円/ドル(同151円/ドル)。電力販売予想は、小売販売電力量221億kWh(同229億kWh)、卸販売電力量168億kWh(同115億kWh)、総販売電力量389億kWh(同343億kWh)。経常利益の変動要因(前期比278億円減)は、需給収支の好転(+25億円)があったものの、退職給付に係る数理計算上の差異償却(▲133億円)、委託費や固定資産除却費などの諸費用の増(▲161億円)、電気事業以外の事業の利益減(▲9億円)による。燃料費調整額の期ずれ影響は、当期(2026年3月期)の約50億円の差益から、次期(2027年3月期)は約135億円の差損に転じる見通しとしている。

項目前期実績(2026年3月期)当期予想(2027年3月期)増減
売上高(億円)7,6189,250+1,632
営業利益(億円)678370▲308
経常利益(億円)678400▲278
親会社株主に帰属する当期純利益(億円)508300▲208
1株当たり当期純利益(円)247147▲100
総販売電力量(億kWh)343389+46
自己資本(億円)4,7454,880+135
設備投資額(億円)1,2691,260▲9
経常利益予想 前年度との差異内訳
出典:四国電力 2026年3月期 決算説明資料 P.16

株主還元

四国電力は、安定的な配当の実施を株主還元の基本とし、業績水準や財務状況、中長期的な事業環境などを総合的に勘案して判断するとしている。2025年度の期末配当は、配当予想通り1株当たり25円(年間50円)を実施する(期末配当は2026年6月開催予定の株主総会決議で正式決定)。これに加え、2025年度に自己株式32億円(186万株)を取得した。2026年度の配当予想は、中間27.5円、期末27.5円、年間合計55円としている。

区分2025年3月期(前期)2026年3月期(当期)2027年3月期(予想)
中間配当20円25円27.5円
期末配当20円25円(株主総会で正式決定予定)27.5円
年間合計40円50円55円
株主還元(1株当たり配当金・自己株式の取得状況)
出典:四国電力 2026年3月期 決算説明資料 P.14

中期経営計画2030

中期経営計画2030の経営目標として、2026-2030年度通期のROE8%、2030年度のROIC3.5%、2030年度の経常利益650億円を掲げている。株主還元については、2026-2030年度通期でDOE2.5%を目安とした安定的な配当と、戦略的な自己株式取得を方針としている。

※本記事は四国電力が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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