※本記事はエフ・コードが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
エフ・コードの2025年12月期通期決算は、売上収益119.37億円(前期比約2.3倍)、営業利益23.44億円(同約1.8倍)となり、前四半期に上方修正した業績予想を超過して過去最高を達成した。2025年12月期におけるM&Aは計6件・総投資額38億円を実行し、営業利益の積み上げは通期換算で6.7億円。2026年12月期は営業利益33億円(前期比+40.8%)を予想し、直近発表のAI ONE社取得や今後のM&Aの業績影響は現時点で織り込んでいない。株主還元については、現状は中期経営計画の達成を最優先とし、配当の実施方針は示していない。
連結業績(2025年12月期 実績)
上場後4年間で売上収益は約18倍、営業利益は約15倍、EPSは約9倍に成長した。EPSは、2024年4月1日を効力発生日とする1株につき2株の割合の株式分割を遡及的に反映した数値。2021年12月期に係る各数値は日本基準の数値、2021年12月期EPSは過去の繰越欠損金等による一時差異等の当期利益への影響が大きいため税前利益に税率を乗じた修正当期利益による修正EPSを使用している。
| 項目 | 2025年12月期(実績) | 2024年12月期(実績) | 前期比 | 2025年12月期業績予想(上方修正後) | 予想比 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 11,937 | 5,130 | 232.7% | 11,500 | 103.8% |
| 営業利益 | 2,344 | 1,328 | 176.4% | 2,300 | 101.9% |
| 税引前利益 | 2,115 | 1,219 | 173.5% | 2,100 | 100.7% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 1,451 | 838 | 173.2% | 1,300 | 111.7% |
単位:百万円。
事業領域別の状況
Marketing領域の事業利益が約1.5倍、AI・Technology領域の事業利益が約2.5倍に成長し、Marketing領域が安定成長と利益獲得、AI・Technology領域が大幅成長を実現した。業績予想(上方修正後)比では両領域とも概ね予想通りの着地となり、利益超過見込みだった第4四半期に事業投資を実施したとしている。
| 事業領域 | 指標 | 2025年度実績 | 2024年度実績 | 前期比 |
|---|---|---|---|---|
| Marketing領域 | 売上収益 | 7,103百万円 | 3,951百万円 | 179.8% |
| Marketing領域 | 事業利益 | 1,986百万円 | 1,321百万円 | 150.4% |
| AI・Technology領域 | 売上収益 | 4,834百万円 | 1,179百万円 | 409.8% |
| AI・Technology領域 | 事業利益 | 1,010百万円 | 411百万円 | 245.5% |
| 共通費用 | – | ▲652百万円 | ▲403百万円 | 161.6% |
事業利益は各領域の売上収益から各領域の原価及び販管費を控除した利益、共通費用は各領域に共通してかかる費用。

M&Aの状況
2025年12月期のM&Aは計6件・総投資額38億円を実行し、営業利益の積み上げは通期換算で6.7億円。進行期である2026年12月期第1四半期においても、本日(2026年2月13日)までに計3件・総投資額15億円のM&Aを実行した。2025年12月期期末時点で年間累計70億円以上を調達している。M&A後の事業成長は、対M&A時期待の全領域平均利益成長率が49.5%(2026年度予想では76.0%)、対M&A前実績の平均利益成長率が221%(2026年度予想では306%)となった。2025年12月期期末時点のグループ会社数は、Marketing&School領域8社、AI・Technology領域6社の計16社。買収時期待営業利益を基準指数100とした個社別評価(111以上を『大きく成長』、90~110を『期待通り』、90未満を『投資段階』と定義)では、2025年12月期実績で大きく成長8社・期待通り2社・投資段階4社となった。
連結BS上ののれんは116億円で、そのうち『確定しているのれん』91億円(全体の約80%)は直近EBITDA水準で約2.7年以内での回収見込みとしている(前回報告時のFY25-3Q時点は約3.5年)。M&Aの契約上、一定の基準を超えて業績が伸びた場合にのみ追加の譲渡対価が発生する取り決めがあり、IFRS会計上はその未確定の見積り支払金額ものれんとして計上される。実質自己資本比率(親会社の所有者に帰属する持分合計をその他金融負債控除後の資産合計で除した比率)は32.5%で、前回報告時(FY25-3Q;30.2%)より改善したとしている。
| 区分 | 金額 |
|---|---|
| 負債合計 | 199億円 |
| 資本合計 | 67億円 |
| 資産合計 | 267億円 |
| 内 のれん | 116億円 |
| うち確定しているのれん | 91億円 |
| うち未確定ののれん | 24億円 |

通期業績予想(2026年12月期)
2026年12月期の業績予想は、既存事業の成長及びクロスセル・シナジー拡大により営業利益+40.8%を見込む。先行投資事業が回収フェーズに入ったことにより営業利益率の大幅改善を予定するとしている。なお、2026年2月10日発表・同月24日株式譲渡予定のAI ONE社の業績、及び今後実行するM&Aの業績影響は現時点では織り込んでいない。事業領域別では、事業実態にあわせて従来の『Marketing領域』を『Marketing&School領域』と整理して開示し、Smart Contact社の区分をMarketing領域からAI・Technology領域へ変更している。
| 項目 | 2025年12月期(実績) | 2026年12月期(予想) | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 11,937 | 14,500 | +21.5% |
| 営業利益 | 2,344 | 3,300 | +40.8% |
| 税引前利益 | 2,115 | 3,000 | +41.8% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 1,451 | 1,900 | +30.9% |
単位:百万円。営業利益の増益額955百万円の内訳は、前期M&A案件の通期貢献・前期比207百万円、事業成長増分846百万円、本社コスト増分▲97百万円としている。
AI ONE社の株式取得
2026年2月10日、AI関連スクール事業を展開するAI ONE社(累計5,000人以上が受講)の株式取得を発表した。取得比率75%、譲渡対価は約12億円、想定年間営業利益は約2.8億円以上、想定投資回収期間は約5年。譲渡予定日は2026年2月。AI ONEグループ全体の年間業績見込みは売上高約15.0億円以上、営業利益約4.9億円以上(当期業績への寄与は10ヶ月程度分を想定)。AI社は連結子会社を有する企業グループとして事業を展開しており、当該子会社の75%株式取得対価と概ね同程度の負債10.5億円程度を有しているため、AI社グループ全体の企業価値は概ね30億円になるとしている。

中期経営計画(FCODE plan 2027)
2021年12月のIPO以来、CAGR約100%程度の水準で事業成長を推進してきたとしており、2027年12月期目標として売上高150億円以上、営業利益50億円以上(営業利益CAGR50%以上の継続)を掲げる。2025年12月期実績(売上119億円・営業利益23億円)、2026年12月期予想(売上145億円・営業利益33億円)に対し、2027年12月期目標は売上150億円以上・営業利益50億円以上であり、中期経営計画の達成に向けて順調に推移しているとしている。

株主還元
資料の質問回答では、株主還元についての質問に対し『株主の皆様への還元方法は絶えず適切な時期及び手法を検討しておりますが、現状では、中期経営計画の達成を最優先に考えておりますことをご理解いただきたく存じます』と回答しており、配当の実施方針は示されていない。自己株式の取得は適時適切に検討するとしつつ、M&Aを戦略に組み込んでいる当社グループにおいてインサイダーフリーの状況を確保できるかが制約条件になるとしている。
※本記事はエフ・コードが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。