※本記事はYUASAが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
YUASA(2026年4月1日にユアサ商事から社名変更)は2026年3月期の連結決算を発表した。売上高5,450億円(前期比+3.1%)、営業利益167億円(同+6.2%)、経常利益172億円(同+7.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益120億円(同+17.4%)と増収増益となり、営業利益・経常利益・当期純利益はいずれも過去最高を更新した。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は5,450億円(前期5,283億円、前期比+3.1%)。売上総利益は650億円(同+6.1%、売上総利益率11.93%、前期11.60%)、販売費及び一般管理費は482億円(同+6.0%)。営業利益は167億円(同+6.2%、営業利益率3.07%、前期2.98%)、経常利益は172億円(同+7.7%、経常利益率3.16%、前期3.03%)、親会社株主に帰属する当期純利益は120億円(同+17.4%)だった。2026年3月期の期初計画に対する達成率は、売上高99.1%(計画5,500億円)、営業利益94.6%(計画177億円)、経常利益95.8%(計画180億円)、当期純利益100.2%(計画120億円)だった。連結貸借対照表では、資産合計3,035億円(前期末比+154億円)、純資産合計1,214億円(同+120億円)、自己資本比率39.5%(前期末比+1.7pt)。連結キャッシュ・フロー計算書では、営業活動によるキャッシュ・フローは195億円(前期比+35億円)で、短期借入金の返済を実施した。
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 5,450億円 | 5,283億円 | +3.1% |
| 売上総利益 | 650億円(11.93%) | 613億円(11.60%) | +6.1% |
| 販売費及び一般管理費 | 482億円 | 455億円 | +6.0% |
| 営業利益 | 167億円(3.07%) | 157億円(2.98%) | +6.2% |
| 経常利益 | 172億円(3.16%) | 160億円(3.03%) | +7.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 120億円 | 102億円 | +17.4% |
セグメント別の状況(2026年3月期 実績)
工作機械の回復に力強さを欠いたものの、住環境分野の伸長により全社では増収・増益を確保した。「ものづくり」分野では、産業機器の売上高が777億円(前期比△0.0%)とほぼ横ばいながら営業利益は27億円(同+9.1%)と増益。工業機械は売上高1,054億円(同△1.8%)、営業利益37億円(同△13.8%)と減収減益だった。「すまいづくり・環境づくり」分野の住設・管材・空調は売上高2,234億円(同+6.6%)、営業利益110億円(同+12.1%)と増収増益。「まちづくり」分野では、建築・エクステリアが売上高638億円(同+11.3%)と増収した一方、営業利益は21億円(同△3.9%)と減益。建設機械は売上高370億円(同+0.6%)、営業利益13億円(同+32.0%)と増収増益。その他分野では、エネルギーが売上高174億円(同△6.0%)、営業利益2億円(同+1.2%)、その他が売上高199億円(同△3.6%)、営業利益1億円(同△53.0%)だった。
| セグメント(分野) | 売上高(当期) | 売上高(前期) | 営業利益(当期) | 営業利益(前期) |
|---|---|---|---|---|
| 産業機器(ものづくり) | 777億円 | 777億円 | 27億円 | 25億円 |
| 工業機械(ものづくり) | 1,054億円 | 1,074億円 | 37億円 | 43億円 |
| 住設・管材・空調(すまいづくり・環境づくり) | 2,234億円 | 2,096億円 | 110億円 | 98億円 |
| 建築・エクステリア(まちづくり) | 638億円 | 573億円 | 21億円 | 22億円 |
| 建設機械(まちづくり) | 370億円 | 368億円 | 13億円 | 10億円 |
| エネルギー(その他) | 174億円 | 186億円 | 2億円 | 2億円 |
| その他(その他) | 199億円 | 207億円 | 1億円 | 2億円 |


通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期の定量計画は、売上高5,460億円(前期比+0.2%)、営業利益170億円(同+1.6%)、経常利益175億円(同+1.5%)と増収増益を見込む一方、親会社株主に帰属する当期純利益は115億円(同△4.3%)と減益を予想している。第2四半期(累計)については、売上高2,517億円(前年同期比+0.4%)、営業利益64億円(同+2.2%)、経常利益67億円(同+2.4%)、当期純利益44億円(同△8.8%)を計画している。
| 項目 | 2027年3月期(通期計画) | 2026年3月期(実績) | 対前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 5,460億円 | 5,450億円 | +0.2% |
| 営業利益 | 170億円 | 167億円(3.07%) | +1.6% |
| 経常利益 | 175億円 | 172億円(3.16%) | +1.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 115億円 | 120億円 | △4.3% |

株主還元
1株当たり年間配当金は2025年3月期190円、2026年3月期190円と同水準を維持し、2027年3月期も190円(計画)としている。株主還元率(自己株式の取得分を含む)は2026年3月期33.6%(前期39.4%)、DOE(株主資本配当率)は3.5%(前期4.0%)だった。前中期経営計画期間は「株主還元率33%以上」「DOE3.5%以上」の方針で実施してきたが、新たな方針では「累進配当」「株主還元率35%以上」「DOE3.5%以上」を原則とするとしており、2028年3月期以降は具体的な配当額を示さず「累進配当を実施」とする方針が示されている。
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2027年3月期(計画) |
|---|---|---|---|
| 1株当たり年間配当金 | 190円 | 190円 | 190円 |
| 株主還元率 | 39.4% | 33.6% | 35%以上(方針) |
| DOE(株主資本配当率) | 4.0% | 3.5% | 3.5%以上(方針) |

中期経営計画・トピック
2026年3月期をもって、9年間の長期ビジョン「ユアサビジョン360」および中期経営計画「Growing Together 2026」が終了した。2017年4月時点の計画と2026年3月期実績(いずれも新収益認識基準適用前の数値)を比較すると、売上高は計画6,000億円に対し実績5,641億円、経常利益は計画200億円に対し実績172億円、経常利益率は計画3.3%に対し実績3.1%、自己資本利益率(ROE)は計画11.7%に対し実績10.5%といずれも計画を下回った一方、株主還元率は計画33.0%に対し実績33.6%と計画を上回った。成長戦略の実績(同基準)は2,285億円で目標達成率80%、全社売上高に占める成長戦略の割合は42%(目標49%)にとどまった。2026年4月1日、ユアサ商事は「株式会社YUASA」に社名変更した。2026年は創業360周年にあたる。2027年3月期からは新長期ビジョン「YUASA vision 370」および新中期経営計画「Reborn 2031」を開始し、KPIをROEからROICに変更するとしている。
※本記事はYUASAが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。