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山善、2026年3月期は増収増益 売上高は過去最高を達成

決算サマリー 2026.08.30
山善、2026年3月期は増収増益 売上高は過去最高を達成

※本記事は山善が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

山善の2026年3月期(2025年度)連結決算は、売上高541,885百万円(前期比+5.0%)、営業利益12,041百万円(同+26.3%)、経常利益13,010百万円(同+29.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益9,330百万円(同+18.9%)となり、増収増益となった。売上は過去最高を達成し、売上総利益額83,028百万円(同+7.9%)も過去最高を更新した。海外における設備投資需要の活発化や、空調・給湯機器をはじめとする住宅設備の堅調な推移により、海外・住建を中心に売上が増加した。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

利益率の高い海外売上構成比の増加と家庭機器における総利益率改善により、売上総利益率は14.9%から15.3%(+0.4pt)に改善した。人件費や支払手数料が増加したものの、売上総利益の増加分がこれを上回り増益となった。営業利益の増減要因として、資料は売上総利益の増加(+6,058百万円)に対し、給与・賞与+1,113百万円、支払手数料+672百万円、広告宣伝費+340百万円、減価償却費+310百万円などの販管費増加を挙げている。親会社株主に帰属する当期純利益については、政策保有株式の売却益が前年より縮小し特別利益が反動減(特別損益は2,237百万円から1,182百万円へ△47.1%)となったものの、増益を確保した。いずれの項目も通期計画を上回って着地した(売上高達成率101.3%、営業利益達成率104.7%、経常利益達成率104.1%、当期純利益達成率103.7%)。

項目2025年3月期(前期実績)2026年3月期(当期実績)対前年増減率/差2026年3月期計画計画達成率
売上高(百万円)516,126541,885+5.0%535,000101.3%
売上総利益(百万円)76,96983,028+7.9%
売上総利益率14.9%15.3%+0.4pt
販売管理費(百万円)67,43370,986+5.3%
営業利益(百万円)9,53512,041+26.3%11,500104.7%
営業利益率1.8%2.2%+0.4pt2.1%
営業外損益(百万円)482968+100.5%
経常利益(百万円)10,01813,010+29.9%12,500104.1%
特別損益(百万円)2,2371,182△47.1%
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)7,8459,330+18.9%9,000103.7%
ROE(自己資本当期純利益率)6.1%7.0%+1.0pt
ROA(総資産経常利益率)3.4%4.0%+0.6pt
EPS(1株当たり当期純利益,円)90.63109.46+18.83円
BPS(1株当たり純資産,円)1,481.001,612.56+131.55円
2025年度 連結損益実績
出典:山善 2026年3月期(2025年度)決算説明会資料 P.11

セグメント別の状況

セグメントは生産財(機械・産業ソリューション・T&E・海外)と消費財(住建・家庭機器)、その他で構成される。生産財計の売上高は349,218百万円(前期比+4.8%)、セグメント利益は10,423百万円(同+25.7%)となった。機械は主力の自動車部品加工メーカー向け工作機械の売上が前年をやや下回り71,270百万円(同△1.3%)となった一方、産業ソリューションは自動化・省人化提案により需要を取り込み99,411百万円(同+4.6%)、T&Eは自動車関連は低調に推移するも小型機器等が堅調で81,575百万円(同+1.7%)、海外は中国・ASEANを中心に4支社すべてで増収となり96,961百万円(同+13.1%)となった。なお、資料は生産財の事業別(機械・産業ソリューション・T&E・海外)のセグメント利益を非開示としている。消費財計の売上高は188,964百万円(前期比+5.3%)、セグメント利益は8,473百万円(同+10.9%)となった。住建は猛暑による空調需要の高まりや省エネ志向に対応した給湯設備の更新需要を取り込み、売上高87,403百万円(同+11.2%)、セグメント利益3,662百万円(同+14.7%)となり、5期連続増収となった。家庭機器は物価高騰による耐久消費財の買い控え等の影響で成長が鈍化したものの、売上高101,560百万円(同+0.7%)、セグメント利益4,810百万円(同+8.1%)となった。

区分2024年度売上高(前期)2025年度売上高(当期)増減率2025年度セグメント利益(当期)増減率(利益)
生産財計333,205349,218+4.8%10,423+25.7%
(内訳)機械72,21771,270△1.3%開示なし
(内訳)産業ソリューション95,04999,411+4.6%開示なし
(内訳)T&E80,20481,575+1.7%開示なし
(内訳)海外85,73396,961+13.1%開示なし
消費財計179,506188,964+5.3%8,473+10.9%
(内訳)住建78,62387,403+11.2%3,662+14.7%
(内訳)家庭機器100,883101,560+0.7%4,810+8.1%
その他3,4143,702+8.4%△6,854
連結516,126541,885+5.0%12,041+26.3%
2025年度 セグメント別実績
出典:山善 2026年3月期(2025年度)決算説明会資料 P.12

通期業績予想

項目2026年3月期(当期実績)2027年3月期(2026年度計画)対前年増減率
売上高(百万円)541,885570,000+5.2%
営業利益(百万円)12,04113,300+10.4%
営業利益率2.2%2.3%+0.1pt
経常利益(百万円)13,01013,800+6.1%
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)9,3309,000△3.5%

売上高について資料は、経済環境は不透明であるものの、生産財を中心とした需要回復の取り込みと、実装・拡充してきた経営基盤を有効に活用した営業力の強化によりシェアを拡大させるとしている。営業利益については、基幹システム及び物流システム費の償却、人件費や物流関連費の増加等はあるものの、販売費及び一般管理費の削減等により増加を見込むとしている。親会社株主に帰属する当期純利益は前期比3.5%減の9,000百万円を計画している。

2026年度 通期業績計画
出典:山善 2026年3月期(2025年度)決算説明会資料 P.24

株主還元

当社は配当性向40%/DOE(連結株主資本配当率)3.5%のいずれか高い金額を採用する方針である。2026年3月期(2025年度)の年間配当金は54.0円(中間20.0円、期末34.0円)、配当性向49.3%、DOE3.5%、自己株式取得金額1,414百万円、総還元性向65.3%となった。2027年3月期(2026年度)は年間配当56.0円(中間20.0円、期末36.0円)を予定し、配当性向53.6%、DOE3.5%、自己株式取得金額13,585百万円を計画しており、総還元性向は203.7%となる見込みである。また、株主優待制度を新設し、2026年3月31日を基準日とする対象株主から、保有株式数に応じて自社ECサイト「山善ビズコム」で使用できるクーポン券(100株以上300株未満3,000円分、300株以上5,000円分)を進呈する。

項目2025年3月期(2024年度)2026年3月期(2025年度・実績)2027年3月期(2026年度・予定)
年間配当金(1株当たり,円)52.054.056.0
(うち中間,円)20.020.020.0
(うち期末,円)32.034.036.0
配当性向(%)57.449.353.6
DOE(%)3.53.53.5
自己株式取得金額(百万円)4,9991,41413,585
総還元性向(%)120.565.3203.7
株主還元(配当金額・配当性向・DOE・総還元性向の推移)
出典:山善 2026年3月期(2025年度)決算説明会資料 P.42

企業価値向上に向けた事業提携及び資金調達

当社は企業価値の一段の向上を図るため、アドバンテッジパートナーズグループの上場企業成長支援プライベート投資チームと事業提携のうえ、資金調達を実施した。転換社債型新株予約権付社債(CB)を契約日2026年2月12日/発行日2026年3月3日でAP PS IV S1, L.P.に割り当て、額面総額280億円(27,979,000,000円)、利率0.0%、満期5年で調達した。当初転換価額は1,543円(発行決議日前3ヵ月間の終値平均の105%)、転換制限の基準株価は1,851円(転換価額の120%)で、転換制限期間を設けるとともに、希薄化抑制を目的として額面現金決済条項を付帯している。資料は、額面現金決済条項を附帯しない場合の希薄化率を19.03%(自己株式考慮前)としている。資金調達後のキャピタル・アロケーションとして、2025年度〜2030年度の6期累計で営業キャッシュ・フロー1,000億円超と本件CB280億円等を原資に、株主還元500億円(自己株式取得150億円含む)、設備投資250億円、M&A500億円超を計画しており、株主還元策は原則として現行の方針(配当性向40%・DOE3.5%のいずれか高い金額)を踏襲するとしている。

中期経営計画「PROACTIVE YAMAZEN 2027」

当社は中期経営計画「PROACTIVE YAMAZEN 2027」において、①価値創造の深化、②グローバル展開の加速、③営業活動の高度化、④経営基盤の強化、⑤サステナビリティ経営の強化の5つの戦略ポイントを掲げている。計画最終年度である2027年度(2028年3月期)は、売上高600,000百万円(対前中計+16.3%)、営業利益16,000百万円(同+67.8%)、経常利益16,000百万円(同+59.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益11,000百万円(同+40.2%)を計画している。経営指標では、自己資本利益率(ROE)8.0%(2026年度計画対比+1.9pt)、自己資本比率40〜45%、基礎的営業キャッシュ・フロー140億円を目指すとしている。なお、2026年度(2027年3月期)計画のROEは6.5%で、2025年度実績7.0%から△0.5ptとなる見通しである。

※本記事は山善が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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