※本記事は東京エレクトロンが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
東京エレクトロンの2026年3月期(2025年4月~2026年3月)通期連結決算は、売上高2兆4,435億円(前期比+0.5%)、営業利益6,249億円(同-10.4%)、税金等調整前当期純利益7,481億円(同+6.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益5,744億円(同+5.6%)となった。売上高・当期純利益は過去最高の業績を達成し、2026年2月6日発表の従来予想(売上高2兆4,100億円、営業利益5,930億円、当期純利益5,500億円)をいずれも上回った。第4四半期(1~3月)は売上高7,118億円(前四半期比+28.9%、前年同期比+8.6%)、営業利益2,056億円(前四半期比+77.1%、前年同期比+11.9%)と大きく伸長した。
連結業績(2026年3月期 通期実績)
売上総利益率は45.3%(前期47.1%、-1.8pt)、営業利益率は25.6%(前期28.7%、-3.1pt)。研究開発費は2,778億円(前期比+11.1%)、設備投資額は2,160億円(同+33.2%)、減価償却費は809億円(同+30.3%)といずれも増加した。1株当たり当期純利益は1,254.57円(前期1,182.40円)。
| 項目 | 当期(FY2026) | 前期(FY2025) | 当初予想(2026/2/6公表) |
|---|---|---|---|
| 売上高(億円) | 24,435 | 24,315 | 24,100 |
| 売上総利益(億円) | 11,078 | 11,462 | 10,920 |
| 売上総利益率 | 45.3% | 47.1% | 45.3% |
| 販管費(億円) | 4,829 | 4,489 | 4,990 |
| 営業利益(億円) | 6,249 | 6,973 | 5,930 |
| 営業利益率 | 25.6% | 28.7% | 24.6% |
| 税金等調整前当期純利益(億円) | 7,481 | 7,061 | 7,140 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(億円) | 5,744 | 5,441 | 5,500 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 1,254.57 | 1,182.40 | 1,200.05 |
| 研究開発費(億円) | 2,778 | 2,500 | 2,900 |
| 設備投資額(億円) | 2,160 | 1,621 | 2,400 |
| 減価償却費(億円) | 809 | 621 | 860 |
セグメント別の状況(SPE新規装置・フィールドソリューション)
SPE(半導体製造装置)新規装置のアプリケーション別売上構成比は、DRAM31%(前期31%)、不揮発性メモリ10%(同7%)、非メモリ(ロジック・ファウンドリ等)59%(同62%)。不揮発性メモリは顧客の工場稼働率が改善し投資が徐々に回復基調にあるとしており、売上・構成比とも増加傾向にある。フィールドソリューション売上高は6,260億円(前期比+16.3%)となり、顧客の工場稼働率が一段と上昇したことでパーツ・サービス、改造ともに好調に推移した。
| セグメント | 指標 | 当期(FY2026) | 前期(FY2025) |
|---|---|---|---|
| DRAM | SPE新規装置売上構成比 | 31% | 31% |
| 不揮発性メモリ | SPE新規装置売上構成比 | 10% | 7% |
| 非メモリ(ロジック・ファウンドリ等) | SPE新規装置売上構成比 | 59% | 62% |
| SPE新規装置 | 売上高合計(億円) | 17,754 | 18,611 |
| フィールドソリューション | 売上高(億円) | 6,260 | 5,383 |


2027年3月期 業績見通し
会社が2026年4月時点で見るWFE(半導体製造装置)市場は、CY2026~2027で$150B~170B/年のレンジ(CY2025比+20%以上)を想定しており、先端デバイス向けは+30%以上を見込む一方、地政学的リスクは要注視としている。2027年3月期上期(FY2027 H1)は、AIサーバー向け需要が牽引し過去最高の売上高、売上総利益、営業利益を見込むとしており、2026年後半にかけてDRAM・先端ロジックを中心に更に出荷が増加する見通し。ホルムズ海峡の封鎖の影響も要注視としている。製品別の成長ドライバーとして、塗布・現像装置はFY2027売上でYoY+50%以上、エッチング装置はYoY+25%以上、アドバンストパッケージングはYoY+60%以上を見込む(アドバンストパッケージングのFY2026売上実績は約2,000億円)。
| 項目 | FY2027 H1予想 | FY2026 H1実績 |
|---|---|---|
| 売上高(億円) | 15,700 | 11,796 |
| 売上総利益(億円) | 7,150 | 5,388 |
| 売上総利益率 | 45.5% | 45.7% |
| 販管費(億円) | 2,840 | 2,357 |
| うち研究開発費(億円) | 1,600 | 1,348 |
| 営業利益(億円) | 4,310 | 3,031 |
| 営業利益率 | 27.5% | 25.7% |
| 税金等調整前当期純利益(億円) | 4,370 | 3,129 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(億円) | 3,280 | 2,416 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 721.12 | 527.31 |

株主還元
株主還元方針は、連結配当性向50%を基本としつつ、1株当たり年間配当金は50円を下回らないとする。自己株式の取得は機動的な実施を検討するとしており、2期連続して当期利益を生まなかった場合は配当金の見直しを検討するとしている。2026年3月期の1株当たり配当金は上期264円・下期364円(前期は上期265円・下期327円)で、支払配当金2,874億円、自己株式取得額1,499億円となり、自己株式取得と合わせた総還元額は4,374億円と過去最高となった。2027年3月期上期(中間配当)の1株当たり配当金は361円を見込むとしている。なお、2026年3月期の期末配当額は取締役会決議前の予定額である。
| 項目 | FY2026 | FY2025 |
|---|---|---|
| 1株当たり配当金・上期(円) | 264 | 265 |
| 1株当たり配当金・下期(円) | 364 | 327 |
| 支払配当金(億円) | 2,874 | 2,727 |
| 自己株式取得額(億円) | 1,499 | 1,499 |
| 総還元額(億円) | 4,374 | 4,227 |

中期経営計画/トピック
2026年3月期の事業ハイライトとして、次なる成長へ向けたインフラ整備を進めており、宮城・熊本の新開発棟、岩手の生産・物流センターが竣工したほか、宮城ではスマートプロダクション構想を採用した生産新棟の着工を実施した。また、成長が期待される先端領域では、メモリ分野でキャパシタ・HBM配線層など主要工程のPOR(Process of Record)を専有し、アドバンストパッケージング分野でも複数の製品がPORを獲得したとしている。
※本記事は東京エレクトロンが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。