※本記事は三井物産が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
三井物産は2026年5月1日、2026年3月期(2025年4月~2026年3月)の連結決算を発表した。基礎営業キャッシュ・フローは9,789億円(前期比▲486億円)、当期利益(親会社の所有者に帰属)は8,340億円(前期比▲663億円)となり、いずれも2026年2月公表の業績予想(基礎営業キャッシュ・フロー9,500億円、当期利益8,200億円)を上回った。基礎営業キャッシュ・フローは5期連続で1兆円規模を実現した。1株あたり配当は前期比15円増配の115円、自己株式取得は2,000億円を実施した。
連結業績(2026年3月期 実績)
ROEは10.2%(前期11.9%)。2026年3月期は中期経営計画2026の最終年度にあたり、成長投資は単年度として過去最大の1兆1,270億円(中経3年間(24/3期~26/3期)累計では2兆4,120億円)を実行した。事業維持CAPEX(Sustaining CAPEX)は2,530億円、資産リサイクルによるキャッシュ・インは3,430億円だった。
| 項目 | 26/3期 実績 | 25/3期 実績 | 増減(前期比) |
|---|---|---|---|
| 基礎営業キャッシュ・フロー | 9,789億円 | 10,275億円 | ▲486億円 |
| 当期利益(親会社の所有者に帰属) | 8,340億円 | 9,003億円 | ▲663億円 |
| ROE | 10.2% | 11.9% | ― |
| 1株あたり配当 | 115円/株 | 100円/株 | +15円 |
| 自己株式取得 | 2,000億円 | 4,000億円 | ▲2,000億円 |
セグメント別の状況
セグメント別の当期利益実績は、金属資源が2,536億円(前期比▲318億円、鉄鉱石・原料炭価格や銅のコスト・数量が減益要因、銅価格が増益要因)、エネルギーが1,642億円(▲93億円、LNG数量や原油価格が減益要因、米国ガス価格や前期減損損失の反動が増益要因)、機械・インフラが2,259億円(▲70億円、前期資産リサイクルの反動が減益要因、Firefly IPOに伴うFVTPLが増益要因)、化学品が675億円(▲84億円、前期資産リサイクルの反動・FVTPLが減益要因、ITC Antwerp公正価値評価益や前期減損損失の反動が増益要因)、鉄鋼製品が189億円(+57億円、トレーディングが増益要因)、生活産業が520億円(▲17億円、前期資産リサイクルの反動が減益要因、タンパク質・FVTPLが増益要因)、次世代・機能推進が590億円(▲283億円、前期資産リサイクルの反動やJA三井リースが減益要因、資産リサイクルや商品デリバティブトレーディングが増益要因)となった。その他、調整・消去は▲71億円(前期▲216億円)で、前期の退職給付制度改定の反動により+145億円改善した。
| セグメント | 当期利益(26/3期実績) | 当期利益(25/3期実績) |
|---|---|---|
| 金属資源 | 2,536億円 | 2,854億円 |
| エネルギー | 1,642億円 | 1,735億円 |
| 機械・インフラ | 2,259億円 | 2,329億円 |
| 化学品 | 675億円 | 759億円 |
| 鉄鋼製品 | 189億円 | 132億円 |
| 生活産業 | 520億円 | 537億円 |
| 次世代・機能推進 | 590億円 | 873億円 |
| その他、調整・消去 | ▲71億円 | ▲216億円 |
| 合計 | 8,340億円 | 9,003億円 |

2027年3月期 通期業績予想
三井物産は2026年4月1日付でオペレーティング・セグメントを16本部7セグメントから15本部7セグメントへ改組し、2026年1月15日発表時点の「デジタル・電力ソリューション」セグメントと「モビリティ」セグメントを統合して「モビリティ・デジタル・インフラ」セグメントとした。2027年3月期の事業計画はこの新セグメント区分に基づき、基礎営業キャッシュ・フロー10,500億円(前期比+711億円)、当期利益9,200億円(前期比+860億円)を計画している。
| 項目 | 27/3期 計画 | 26/3期(実績) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 基礎営業キャッシュ・フロー | 10,500億円 | 9,789億円 | +711億円 |
| 当期利益(親会社の所有者に帰属) | 9,200億円 | 8,340億円 | +860億円 |
セグメント別の当期利益計画(新セグメント区分)は、金属資源2,500億円(前期比▲36億円、鉄鉱石の数量・コストが減益要因、銅・原料炭価格が増益要因)、鉄鋼製品200億円(+11億円)、エネルギー2,000億円(+422億円、資産リサイクルや米国ガス事業が増益要因)、モビリティ・デジタル・インフラ2,400億円(+77億円、資産リサイクルや前期減損損失の反動が増益要因、前期Firefly IPOに伴うFVTPLの反動が減益要因)、化学品750億円(+75億円、評価性・資産リサイクルが増益要因、前期ITC Antwerp公正価値評価益の反動が減益要因)、ウェルネスエコシステム550億円(+30億円、コーヒートレーディングが増益要因)、イノベーション&コーポレートディベロップメント700億円(+110億円、前期JA三井リース一過性損失の反動が増益要因、前期資産リサイクル反動や商品デリバティブトレーディングが減益要因)、その他、調整・消去100億円(前期▲71億円、各セグメントに賦課しない経費・利息・税金等が増益要因)を見込む。合計では9,200億円(前期比+860億円)を計画する。
| セグメント(新区分) | 26/3期 実績 | 27/3期 計画 |
|---|---|---|
| 金属資源 | 2,536億円 | 2,500億円 |
| 鉄鋼製品 | 189億円 | 200億円 |
| エネルギー | 1,578億円 | 2,000億円 |
| モビリティ・デジタル・インフラ | 2,323億円 | 2,400億円 |
| 化学品 | 675億円 | 750億円 |
| ウェルネスエコシステム | 520億円 | 550億円 |
| イノベーション&コーポレートディベロップメント | 590億円 | 700億円 |
| その他、調整・消去 | ▲71億円 | 100億円 |
| 合計 | 8,340億円 | 9,200億円 |

株主還元
2026年3月期の1株あたり配当は中間55円・期末60円の年間115円で、前期比15円の増配となった。自己株式取得は2,000億円を実施した。キャッシュ・フロー・アロケーションでは配当に3,300億円、自己株式取得に2,000億円を充当した。中期経営計画2026の3年間(24/3期~26/3期)累計では、基礎営業キャッシュ・フローに対する株主還元の割合は53%超、当期利益に対する総還元性向は57%超となった。

※本記事は三井物産が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。