豊田通商

【豊田通商】決算短信の「経営成績等の概況」はどう変わったか(2025年3月期→2026年3月期)

決算短信定性文(経営概況)リサーチ 2026.09.18
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通期・四半期ともに8事業ユニット別の案件紹介という構成・粒度は前年から変わらず、個々のM&A・提携案件が入れ替わったことで分量が増減した。

目次

調査の概要

本記事は、東証プライム市場の時価総額上位500社を対象に、決算短信の「経営成績等の概況」相当部分の記載がどう変化したかを調べた調査の一部で、豊田通商分です。

通期: 2025年3月期決算短信 と 2026年3月期決算短信(開示日: 2025年4月28日 → 2026年4月30日)

四半期: 2026年3月期 第1四半期決算短信 と 2027年3月期 第1四半期決算短信(開示日: 2025年7月31日 → 2026年7月31日)

ここでいう定性文とは、決算短信のうち「1. 経営成績等の概況」相当の見出しから、次の大見出しの手前までの記述を指します。文字数は、タイトル名(『』)を除外し、空白を除いて計測しています。

通期決算短信の比較

文字数: 5,225字 → 5,628字(前期比+7.7%、増加)

見出し構成の変化: 変化なし

粒度の判定: 同等

セグメント情報注記: あり(369字) → あり(251字)

変化の型: 出来事型

増えた要素

  • Radius Recycling買収完了によるサーキュラーエコノミー事業拡大の説明
  • Electra Steel出資によるグリーンスチール事業の説明(メタル+)
  • ATM Automotive Parts合弁設立(サプライチェーン)
  • MCT Automotive Group買収(モビリティ)
  • 宗谷グリーンデータセンター事業の開始(デジタルソリューション)
  • NetPlus資源循環事業の地球環境大賞受賞(ライフスタイル)

減った要素

  • 豊田スチールセンターへの会社分割・プロスチールへの事業譲渡の説明(前期メタル+固有)
  • ケニアでの生理用ナプキン生産開始の説明(前期サーキュラーエコノミー固有)
  • テラスエナジー・エレマテックの完全子会社化の経緯説明(前期グリーンインフラ・デジタルソリューション固有)

要約: 通期は増収増益が続き、8つの事業ユニット(Ⅰ~Ⅷ)ごとに具体的な出資・買収・提携案件を挙げて業績要因を説明するスタイルは前期と同じ。Radius Recycling買収完了やElectra Steel出資、MCT Automotive買収など新たな個別案件の説明に前期の案件(豊田スチールセンター分社、テラスエナジー・エレマテック完全子会社化等)が入れ替わったことが分量増の主因で、粒度自体は前期並み。

四半期決算短信の比較

文字数: 4,061字 → 4,314字(前期比+6.2%、増加)

見出し構成の変化: 変化なし(見出し文言「当四半期」→「当第1四半期」の表記統一のみで実質的な構成変化ではない)

粒度の判定: 同等

セグメント情報注記: あり(252字) → あり(252字)

変化の型: 出来事型

増えた要素

  • JOGMECとの希土類探査プロジェクト共同参画(サーキュラーエコノミー)
  • ベトナムでのMRO(航空機整備)合弁施設設立合意(サプライチェーン)
  • ラオスでの車両組立(KD)事業会社設立(モビリティ)
  • ハンガリーでの太陽光・蓄電池発電所完工(グリーンインフラ)
  • タイでの空調システム向けソフトウェア開発合弁会社設立(デジタルソリューション)

減った要素

  • Electra Steel出資の説明(前年同期固有)
  • カーペイディーエム完全子会社化の説明(前年同期モビリティ固有)
  • トヨタソフトウェアアカデミー発足の説明(前年同期デジタルソリューション固有)
  • PlaYce Palmeraie拡張リニューアルの説明(前年同期アフリカ固有)

要約: 四半期も8事業ユニットごとに個別案件を紹介した上で業績数値を示す構成・粒度は前年同期と同じ。JOGMECとの共同開発事業やベトナムでのMRO合弁施設設立、ラオスでの車両組立事業設立など新規案件の説明に、前年同期の案件(Electra Steel出資、カーペイディーエム完全子会社化等)が入れ替わった。

定性文の全文(前期・今期)

通期 2025年3月期

出典: 豊田通商 2025年3月期 決算短信〔IFRS〕、開示日 2025年4月28日(https://www2.jpx.co.jp/disc/80150/140120250425525055.pdf)

1.経営成績等の概況(1)当期の経営成績の概況①経営環境当連結会計年度の世界経済を概観しますと、堅調を維持した米国経済とは対照的に、欧州の一部や中国等では景気低迷が続く等、各国で景気の基調に差が見られました。また、米欧の利下げや日銀の利上げ等、世界的に金融政策が転換したほか、中東情勢の不安定化や第2次トランプ政権による保護主義的政策への懸念等により、地政学的リスクが高まりました。米国経済は、家賃等のサービス価格を中心にインフレ圧力が根強く残り続けたものの、良好な所得環境と株高による資産効果が個人消費を押し上げました。一方で、新たな関税政策や移民政策の強化等により、景気の先行き不透明感が強まりました。欧州経済は、中国等の外需低迷により製造業の不振が重石となったものの、インフレ率の低下による家計の購買力回復等が個人消費を後押しし、持ち直しの動きが見られました。中国経済は、政府支援策が下支えするも不動産市場の低迷等で内需は弱含み、米国の対中関税引き上げによる輸出減速への懸念もあり、成長に力強さが欠けました。新興国経済は、IT関連輸出の回復や生産移転の加速等を背景に、インド、ASEANを中心に堅調に推移しました。こうした中、わが国経済は、実質賃金の低下が個人消費の重石となったものの、インバウンド需要や輸出の回復等の外需が下支えし、緩やかに回復しました。また、日銀の段階的な利上げにより、円高急進による日経平均株価の一時急落や国内銀行の新規貸し出し金利が約12年ぶりの高水準となる等、「金利のある世界」の本格化が進みました。

②セグメント別の事業活動当社は2024年4月1日より成長戦略の更なる加速のため、組織体制を見直すとともに、明確なミッションに基づいた社会やお客様への提供価値を表す本部名称へ変更しました。(Ⅰ)メタル+(Plus)日本国内における自動車鋼板事業の競争力強化を目的に、当社の金属事業の一部について、豊田スチールセンター㈱への会社分割と、㈱プロスチールへの事業譲渡を2024年4月に行いました。本取り組みにより、当社グループの各社へ国内自動車鋼板事業の移管、集約及び効率化を進めつつ、更なる商権拡大を目指していきます。(Ⅱ)サーキュラーエコノミーアフリカ市場における衛生用品の普及を通じた女性の社会進出と社会課題解決への貢献を目的に、ユニ・チャーム㈱と協働して、2025年1月より、ケニアで生理用ナプキンの生産・販売を開始しました。ユニ・チャーム㈱のコア技術である不織布や吸収体の加工・成形技術と、当社がアフリカ市場で築いてきたネットワークや経験とを融合し、衛生用品の使用が浸透していない地域に新たな価値を提供することを目指していきます。(Ⅲ)サプライチェーンラストマイル配送事業の拡大を目的に、同事業を行う㈱ロジクエストへ2024年10月に出資しました。エンドユーザーとの最終接点という重要なインフラとしての役割を担うラストマイル配送は、小型モビリティを活用した最適配送により、物流業界が抱えるドライバー不足やCO2排出量削減の課題解決に寄与します。本取り組みにより、当社が保有する自動車業界を中心とした物流ネットワークと㈱ロジクエストの配送ネットワークを組み合わせ、Economy of Life分野を含む幅広い業界での物流最適化に貢献していきます。(Ⅳ)モビリティカンボジアにおけるモビリティ産業の発展に貢献することを目的に、車両組立事業会社であるToyotaTsusho Manufacturing (Cambodia) Co., Ltd.は、プノンペン経済特区内の新工場において、トヨタ自動車㈱のピックアップトラック「ハイラックス」及びSUV「フォーチュナー」のSKD (Semi Knock Down)生産を、2024年5月から開始しました。本取り組みにより、同国のモビリティバリューチェーンや雇用創出・人財育成に更に深く関わり、モビリティ産業の発展、そして同国の経済、社会の発展に貢献していきます。(Ⅴ)グリーンインフラ2024年4月にテラスエナジー㈱を完全子会社化し、同年10月、同社と㈱ユーラスエナジーホールディングスを2025年4月1日に経営統合することを決定しました。この統合により、国内でNo.1の風力・太陽光の発電容量を有する発電事業者となり、カーボンニュートラル実現を先導し、グローバルに選ばれ続ける再生可能エネルギー事業会社への飛躍を目指していきます。(Ⅵ)デジタルソリューション2025年1月に、電子材料、電子部品、設備等の販売及び加工・組立、設計及び製造受託を行うエレマテック㈱を株式公開買付けにより完全子会社化しました。今後は商材・市場・地域・機能・人材交流等、あらゆる面での連携を一層強化し、両社の更なる企業価値の向上に努めていきます。(Ⅶ)ライフスタイル千葉県九十九里町の農業振興と地域活性化を目的に、2024年12月に同町と包括連携協定を締結しました。当社が開発に携わった多収米「しきゆたか」の栽培をはじめ、同町と当社が持つ知見やリソースを相互に活用することで、地域農業課題を解決し、持続可能な社会の実現を目指していきます。(Ⅷ)アフリカアフリカにおける再生可能エネルギー事業の加速を目的に、2024年3月にCFAO SASと㈱ユーラスエナジーホールディングスは、合弁会社AEOLUS SASを設立し、同年8月には、同社を通じチュニジアで合計100MWの太陽光発電所の独立系発電事業(IPP事業)へ参画しました。また、同年11月には、当社が㈱ユーラスエナジーホールディングスと進めるエジプトのスエズ湾風力発電所IIを増設し、アフリカ最大の風力発電所となる654MWへ計画変更を行いました。今後もアフリカにおいて、グリーンで持続可能な経済成長に貢献していきます。

③業績(単位:億円)前連結会計年度 当連結会計年度増減(2024年3月期) (2025年3月期)収益 101,889 103,095 1,206売上総利益 10,523 11,211 688営業活動に係る利益 4,415 4,971 556当期利益(親会社所有者帰属) 3,314 3,625 311総資産 70,599 70,574 △25

④当期の経営成績当社グループの当連結会計年度の収益は、食料事業における市況下落の一方で、円安影響等により、前連結会計年度を1,206億円(1.2%)上回る10兆3,095億円となりました。利益につきましては、営業活動に係る利益は、販売費及び一般管理費の増加の一方で、売上総利益の増加により、前連結会計年度を556億円(12.6%)上回る4,971億円となりました。当期利益(親会社の所有者に帰属)は、資源市況悪化等による持分法投資損益の減少の一方で、営業活動に係る利益の増加等により、前連結会計年度を311億円(9.4%)上回る3,625億円となりました。セグメントごとの業績は、次のとおりです。(Ⅰ)メタル+(Plus)当期利益(親会社の所有者に帰属)については、利益率良化及び北米を中心とした自動車生産関連の取り扱い増加等により、前連結会計期間を74億円(20.6%)上回る434億円となりました。(Ⅱ)サーキュラーエコノミー当期利益(親会社の所有者に帰属)については、資源市況の悪化等により、前連結会計期間を31億円(6.2%)下回る469億円となりました。(Ⅲ)サプライチェーン当期利益(親会社の所有者に帰属)については、北米を中心とした自動車生産関連の取り扱い増加等により、前連結会計期間を37億円(8.2%)上回る492億円となりました。(Ⅳ)モビリティ当期利益(親会社の所有者に帰属)については、欧州を中心とした海外自動車販売台数減少の一方で、輸出台数増加等により、前連結会計期間を14億円(2.5%)上回る573億円となりました。(Ⅴ)グリーンインフラ当期利益(親会社の所有者に帰属)については、北米発電事業における関係会社株式売却益等により、前連結会計期間を86億円(31.0%)上回る365億円となりました。(Ⅵ)デジタルソリューション当期利益(親会社の所有者に帰属)については、前期一過性損失の影響及びICT事業における案件増加等により、前連結会計期間を11億円(3.6%)上回る307億円となりました。(Ⅶ)ライフスタイル当期利益(親会社の所有者に帰属)については、南米食料事業における市況下落の一方で、一過性利益等により、前連結会計期間を35億円(30.1%)上回る153億円となりました。(Ⅷ)アフリカ当期利益(親会社の所有者に帰属)については、自動車販売台数減少の一方で、モデルミックスの変化等により、前連結会計期間を104億円(15.0%)上回る795億円となりました。(次期の見通し)次期の業績の見通しにつきましては、当期利益(親会社の所有者に帰属)は3,400億円となる見込みです。

(2)当期の財政状態の概況資産につきましては、現金及び現金同等物で731億円、有形固定資産で459億円、営業債権及びその他の債権で271億円、持分法で会計処理されている投資で207億円増加した一方で、その他の投資で1,308億円、その他の金融資産で635億円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ25億円減少の7兆574億円となりました。また、資本につきましては、FVTOCIの金融資産が987億円、非支配持分が314億円減少した一方で、当期利益(親会社の所有者に帰属)等により利益剰余金が2,609億円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,257億円増加の2兆7,458億円となりました。その結果、親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率)は37.2%、ネットDERは0.4倍となりました。

(3)当期のキャッシュ・フローの概況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による増加、投資活動及び財務活動による減少等により9,518億円となり、前連結会計年度末より731億円の増加となりました。資金の増減額は前連結会計年度と比べて198億円の増加となっており、この主な増加または減少要因は以下のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において、営業活動による資金の増加は5,118億円となりました。これは税引前利益等によるものです。前連結会計年度比では303億円の収入減少となりましたが、これは主に運転資本が287億円増加したこと等によるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において、投資活動による資金の減少は1,238億円となりました。これは有形固定資産の取得による支出等によるものです。前連結会計年度比では957億円の支出減少となりましたが、これは主に子会社の取得による支出が728億円減少したこと等によるものです。以上の結果、当連結会計年度におけるフリー・キャッシュ・フローは3,880億円の資金の増加となりました。前連結会計年度比では654億円の増加となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において、財務活動による資金の減少は3,090億円となりました。これは主に長期借入金の返済による支出等によるものです。前連結会計年度比では458億円の支出増加となりました。

(4)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当当社の配当方針は、2024年3月期から2026年3月期において、累進配当を実施し、配当性向30%以上を達成すること、加えて、キャッシュ・フローの動向を踏まえ、追加的に機動的な総還元策を検討することとしています。当事業年度の期末配当金については、1株につき55円、中間配当金(1株につき50円)と合わせ、年間では105円(前期比12円増)としました。当社は、2024年7月1日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っています。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、上述の年間配当金の増減額を算出しています。なお、2026年3月期より当社の株主還元方針は、2026年3月期から2028年3月期において、累進配当を継続し、自己株式取得を含む総還元性向40%以上を目指すことへ変更しています。内部留保については、将来にわたる株主利益を確保するため、企業体質の一層の充実、強化並びに今後の事業展開のための投資に充当したく存じます。なお、当社は将来の機動的な利益配分にも対応できるよう「会社法第459条第1項の規定に基づき、取締役会の決議をもって剰余金の配当等を行うことができる。」旨を定款に定めていますが、当面は従来どおり、年2回の配当を継続したいと考えています。

通期 2026年3月期

出典: 豊田通商 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕、開示日 2026年4月30日

1.経営成績等の概況(1)当期の経営成績の概況①経営環境当連結会計年度の世界経済を概観しますと、米国の関税措置に端を発する通商政策の不透明感が年間を通じて影を落としましたが、景気は概ね堅調を維持しました。一方で、中東やウクライナでの紛争による緊張が不確実性と結び付き、原油や天然ガス等、エネルギーの供給懸念が高まる等、世界経済の見通しへ重石となりました。米国経済は、良好な所得環境と株高による資産効果を背景に、年度前半では堅調な個人消費に支えられ高い成長を記録したものの、年度後半には関税引き上げに伴う物価上昇や雇用情勢の悪化等が個人消費を下押しし、景気拡大ペースは鈍化しました。欧州経済は、米国の関税措置が輸出の重石となったものの、好調な観光業や底堅い民間消費が下支えし、持ち直しの動きが見られました。中国経済は、2025年通年での経済成長率は政府目標を達成したものの、不動産市場や耐久消費財の買い替え等の内需を中心に停滞感が強く、実勢では景気は弱含みました。新興国経済は、内需が堅調なインドやAIブーム等を背景に対米輸出が拡大したベトナムを中心に堅調に推移するも、米国の関税措置により先行き不透明感が残りました。こうした中、わが国経済は、米国の通商政策等による影響が残るものの、1月の実質賃金ではプラスに転じる等、緩やかに回復しました。一方、中東情勢の緊迫化による原油価格の高騰、円安加速による物価高の継続、日中関係の緊張等、今後に懸念も残りました。

②セグメント別の事業活動(Ⅰ)メタル+(Plus)2025年4月に、CO₂排出量が従来よりも極めて少ない方法で製造される「グリーンスチール」の原料となる電解鉄を製造する、米国のElectra Steel Inc.に出資しました。鉄鋼業界において製造工程での脱炭素化が重要な課題となる中、本出資を通じて鉄鋼業界及び自動車業界におけるグリーンスチールの普及を支援しています。2025年8月に開催された第9回アフリカ開発会議 (TICAD9)においてもナミビア政府と覚書を締結する等、持続可能で一貫したサプライチェーンの構築を加速していきます。(Ⅱ)サーキュラーエコノミー2025年7月に、米国Radius Recycling, Inc.(以下「Radius社」という。)の全株式の取得を完了し、完全子会社化しました。Radius社は米国、カナダ等に100か所を超える再生資源回収拠点に加え、米国オレゴン州に電炉を保有しています。これらのRadius社の強みと当社が長年培ってきた「再資源化機能」「再資源化技術」「品質管理・クローズドループの構築」を融合し、「金属スクラップ」「ELV(使用済み自動車)」「車載用電池」の3領域を中心にシナジーを創出することで、循環型静脈事業の更なる拡大を図るとともに、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みを加速していきます。(Ⅲ)サプライチェーン2026年2月に、㈱アイシン、Minth Group Limited、当社の3社は、米国市場における車載用アルミボデー骨格部品の供給体制強化を目的として、カナダ・オンタリオ州にアルミボデー骨格部品の生産を行う合弁会社ATM Automotive Parts Inc.を設立しました。アルミ押出成形技術によって製造される、バッテリーEVやプラグインハイブリッド車に搭載される電池を安全かつ効率的に保持・固定するための構造部品の需要は着実に増加しています。両社の技術・ノウハウを融合し、更に合弁会社の運営に当社が加わることで、米国において高品質かつ高効率なものづくりを実現し、競争力のある生産体制の確立を図っていきます。(Ⅳ)モビリティ当社は、2026年2月に、オーストラリアにおいて中古車の買取・販売事業を展開するMCT AutomotiveGroup Pty Ltdを、現地法人であるToyota Tsusho (Australasia) Pty. Ltd.を通じて買収しました。同国の中古車市場は、継続的な人口増加を背景に、今後も堅調な需要拡大が見込まれています。今回の完全子会社化を通じて、当社がこれまで培ってきたモビリティ・バリューチェーンの知見・ノウハウとMCT AutomotiveGroup Pty Ltdのオンラインを活用した買取・販売の強みを最大限活用し、お客様の安心・安全なカーライフの実現に貢献していきます。(Ⅴ)グリーンインフラ当社グループで再生可能エネルギー事業を手掛ける㈱ユーラスエナジーホールディングスは、2025年4月にテラスエナジー㈱と経営統合し、国内でNo.1の風力・太陽光の発電容量を有する発電事業者となりました。また、「再エネや蓄電池を統合制御するサービスプラットフォーム」や「お客様に安定的に再エネを届ける仕組み」を構築し、再エネを「つくる」だけでなく、「集める・整える」「届ける」までバリューチェーンを拡大し、カーボンニュートラルの実現に貢献していきます。(Ⅵ)デジタルソリューション当社と当社グループの㈱ユーラスエナジーホールディングスは、送電網の負荷軽減、再生可能エネルギーの導入拡大と地産地消の促進、更にデータセンターの地方分散に貢献し、地域におけるエネルギーとデジタルインフラの新たな価値創出を実現するため、北海道稚内市において、風力発電由来の再生可能エネルギーを活用したグリーンデータセンター事業「宗谷グリーンデータセンターI」を開始します。本事業では、ユーラスエナジーグループが運営する樺岡ウインドファームに隣接するデータセンターを建設し、樺岡ウインドファーム直結で「生グリーン電力」を供給します。2026年4月に着工し、2027年中の本格稼働を目指していきます。(Ⅶ)ライフスタイル2026年3月に、当社は第34回地球環境大賞において、「日本経済団体連合会会長賞」を受賞しました。廃漁網を100%再生したナイロン素材ブランド「NetPlus®」を活用した資源循環事業において、米国のBureoInc.及び千葉県のEllange㈱と協働し、日本における廃漁網リサイクルスキームを推進する取り組みが、本表彰制度での受賞につながりました。当社は、2023年にBureo Inc.へ出資し、「NetPlus®」の販路構築や製品開発等、商用パートナーとして協働しています。今後は、日本国内で生産されるリサイクルナイロン素材を幅広い産業へ展開し、商品化を進めることで、海洋汚染改善、資源循環の推進及び温室効果ガス排出量削減への貢献を目指していきます。(Ⅷ)アフリカ2025年12月に、CFAO SAS傘下のTOYOTA TSUSHO MANUFACTURING GHANA CO. LIMITEDは、ガーナにおけるトヨタ自動車㈱及び日野自動車㈱の代理店事業を譲り受けました。これにより、アフリカにおける当社グループによる直営のトヨタ自動車㈱の代理店は36カ国目となります。TOYOTA TSUSHO MANUFACTURING GHANA CO.LIMITEDは、車両組立に加え、販売機能を新たに有することで、製造から販売までを担います。今後、アフターサービスや保険事業を含むモビリティバリューチェーンの強化を通じ、ガーナ及びアフリカにおける持続的な事業成長を目指していきます。

③業績(単位:億円)前連結会計年度 当連結会計年度増減(2025年3月期) (2026年3月期)収益 103,095 115,619 12,524売上総利益 11,211 12,644 1,433営業活動に係る利益 4,971 5,452 481当期利益(親会社所有者帰属) 3,625 3,705 80総資産 70,574 85,236 14,662

④当期の経営成績当社グループの当連結会計年度の収益は、自動車販売の増加及び自動車生産関連の取り扱い増加等により、前連結会計年度を1兆2,524億円(12.1%)上回る11兆5,619億円となりました。利益につきましては、営業活動に係る利益は、販売費及び一般管理費の増加の一方で、売上総利益の増加等により、前連結会計年度を481億円(9.7%)上回る5,452億円となりました。当期利益(親会社の所有者に帰属)は、営業活動に係る利益の増加等により、前連結会計年度を80億円(2.2%)上回る3,705億円となりました。セグメントごとの業績は、次のとおりです。(Ⅰ)メタル+(Plus)当期利益(親会社の所有者に帰属)については、北米を中心とした自動車生産関連の取り扱い増加の一方で、鋼材価格の下落等により、前連結会計年度を3億円(0.7%)下回る431億円となりました。(Ⅱ)サーキュラーエコノミー当期利益(親会社の所有者に帰属)については、資源市況の上昇の一方で、一過性要因等により、前連結会計年度を21億円(4.5%)下回る448億円となりました。(Ⅲ)サプライチェーン当期利益(親会社の所有者に帰属)については、豪亜を中心とした自動車部品の取り扱い増加等により、前連結会計年度を36億円(7.2%)上回る528億円となりました。(Ⅳ)モビリティ当期利益(親会社の所有者に帰属)については、豪亜を中心とした海外自動車販売台数増加等により、前連結会計年度を66億円(11.5%)上回る639億円となりました。(Ⅴ)グリーンインフラ当期利益(親会社の所有者に帰属)については、国内発電事業における一過性損失等により、前連結会計年度を186億円(51.0%)下回る179億円となりました。(Ⅵ)デジタルソリューション当期利益(親会社の所有者に帰属)については、デバイス関連の取り扱い増加及びICT事業における案件増加等により、前連結会計年度を32億円(10.5%)上回る339億円となりました。(Ⅶ)ライフスタイル当期利益(親会社の所有者に帰属)については、国内不動産事業における一過性利益等により、前連結会計年度を54億円(34.6%)上回る207億円となりました。(Ⅷ)アフリカ当期利益(親会社の所有者に帰属)については、西アフリカ地域を中心とした自動車販売台数増加等により、前連結会計年度を145億円(18.2%)上回る940億円となりました。(次期の見通し)次期の業績の見通しにつきましては、当期利益(親会社の所有者に帰属)は4,000億円となる見込みです。

(2)当期の財政状態の概況資産につきましては、現金及び現金同等物で4,519億円、棚卸資産で4,444億円、有形固定資産で2,769億円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ1兆4,662億円増加の8兆5,236億円となりました。また、資本につきましては、FVTOCIの金融資産が752億円減少した一方で、当期利益(親会社の所有者に帰属)等により利益剰余金が4,460億円、在外営業活動体の換算差額が1,490億円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ5,553億円増加の3兆3,011億円となりました。その結果、親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率)は37.0%、ネットDERは0.3倍となりました。

(3)当期のキャッシュ・フローの概況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による増加、投資活動及び財務活動による減少等により14,037億円となり、前連結会計年度末より4,519億円の増加となりました。資金の増減額は前連結会計年度と比べて3,207億円の増加となっており、この主な増加または減少要因は以下のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において、営業活動による資金の増加は4,611億円となりました。これは税引前利益等によるものです。前連結会計年度比では507億円の収入減少となりましたが、これは主に運転資本が1,714億円増加したこと等によるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において、投資活動による資金の減少は281億円となりました。これは有形固定資産及び子会社の取得による支出等によるものです。前連結会計年度比では957億円の支出減少となりましたが、これは主に投資の売却等による収入が2,502億円増加したこと等によるものです。以上の結果、当連結会計年度におけるフリー・キャッシュ・フローは4,330億円の資金の増加となりました。前連結会計年度比では450億円の増加となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において、財務活動による資金の減少は332億円となりました。これは主に配当金の支払いによる支出等によるものです。前連結会計年度比では2,758億円の支出減少となりました。

(4)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当当社の株主還元方針は、2026年3月期から2028年3月期において、累進配当を継続し、自己株式取得を含む総還元性向40%以上を目指すこととしています。当事業年度の期末配当金については、1株につき62円、中間配当金(1株につき58円)と合わせ、年間では120円(前期比15円増)としました。内部留保については、将来にわたる株主利益を確保するため、企業体質の一層の充実、強化並びに今後の事業展開のための投資に充当したく存じます。なお、当社は将来の機動的な利益配分にも対応できるよう「取締役会の決議によって、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に掲げる事項を定めることができる。」旨を定款に定めていますが、当面は従来どおり、年2回の配当を継続したいと考えています。これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当(基準日:毎年3月31日)については株主総会、中間配当(基準日:毎年9月30日)については取締役会であります。

四半期 2026年3月期 第1四半期

出典: 豊田通商 2026年3月期 第1四半期 決算短信〔IFRS〕、開示日 2025年7月31日(https://www2.jpx.co.jp/disc/80150/140120250730524024.pdf)

1.経営成績等の概況(1)当四半期の経営成績の概況①経営環境当第1四半期連結累計期間の世界経済を概観しますと、米国トランプ政権が輸入品に対する様々な追加関税を矢継ぎ早に発表し、各国は米国との間で関税の二国間交渉を迫られる等、国際的な貿易投資環境に対する先行き不透明感が高まりました。また、中東情勢の緊迫化により、原油価格が一時高騰する等、市況にも大きな動きが見られました。米国経済は、関税前の駆け込み需要が剥落し、家計の節約志向の強まりから個人消費が減速するとともに、トランプ政策によるインフレの再燃が懸念され政策金利が高止まる等、先行きに不安が残りました。欧州経済は、ドイツ等で関税引き上げ前の駆け込みの反動から米国向け財輸出が減少した一方、政策金利の引き下げによる実質賃金の上昇から個人消費が堅調に推移し、景気を下支えしました。中国経済は、対米輸出の大幅減少をASEAN等向け輸出が補い増加基調で推移したものの、不動産不況の長期化から全体として景気は足踏みが続きました。新興国経済は、インドの景気が内需主導で緩やかに拡大した一方、ASEAN等では米国の関税に伴う世界景気悪化懸念から設備投資や個人消費等が軟調な動きとなりました。こうした中、わが国経済は、雇用・所得環境の改善や省力化に向けた投資の拡大等を背景に、個人消費や設備投資に持ち直しの動きが見られました。一方、米国の通商政策や中東情勢の緊迫化が世界経済の先行きに不透明感をもたらし、本格的な景気回復の重石となりました。

②セグメント別の事業活動(Ⅰ)メタル+(Plus)2025年4月に、CO₂排出量が従来よりも極めて少ない方法で製造される「グリーンスチール」の原料となる電解鉄を製造する米国のElectra Steel Inc.に出資しました。鉄鋼業界において製造工程でのCO₂排出量削減が重要な課題となる中、本出資を通じて鉄鋼業界及び自動車業界におけるグリーンスチールの普及を支援し、持続可能な一貫したサプライチェーンの構築を目指していきます。(Ⅱ)サーキュラーエコノミー2025年3月に、Toyota Tsusho America, Inc.を通じて、米国オレゴン州ポートランドに本社を置く北米トップクラスのリサイクル企業であるRadius Recycling, Inc.の買収に関する合併契約を締結しました。RadiusRecycling, Inc.は米国、カナダ、プエルトリコに100か所を超える再生資源回収拠点網に加え、オレゴン州に電炉を保有しています。これらのRadius Recycling, Inc.の強みと当社が持つ再生資源を軸としたクローズドなサプライチェーンを構築する機能を掛け合わせることで、循環型静脈事業の更なる拡大を図るとともに、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みを加速していきます。(Ⅲ)サプライチェーンラストマイル配送事業の拡大を目的に、2024年10月、同事業を行う㈱ロジクエストへ出資しました。エンドユーザーとの最終接点という重要なインフラとしての役割を担うラストマイル配送は、小型モビリティを活用した最適配送により、物流業界が抱えるドライバー不足やCO₂排出量削減の課題解決に寄与します。本出資により、当社が保有する自動車業界を中心とした物流ネットワークと㈱ロジクエストの配送ネットワークを組み合わせ、Economy of Life分野を含む幅広い業界での物流最適化に貢献していきます。(Ⅳ)モビリティ当社グループで、中古車オンライン輸出販売事業を展開する㈱カーペイディーエムとの更なる連携強化と、同事業拡大の加速を目的に、2025年3月、同社を完全子会社化しました。今後ますます需要拡大が見込まれるアフリカを中心とした中古車市場において、世界のお客様に安心安全なカーライフを提供し、安全で快適なモビリティ社会の実現に貢献していきます。(Ⅴ)グリーンインフラ当社グループで、再生可能エネルギー事業を手掛ける㈱ユーラスエナジーホールディングスとテラスエナジー㈱が、2025年4月に経営統合しました。この統合により国内でNo.1の風力・太陽光の発電容量を有する発電事業者となり、再生可能エネルギー発電所から電力を引き受け、電力需要家や卸電力市場等への販売までを統合的に実現する電力販売支援サービスの提供を開始しました。再生可能エネルギーを「つくる」だけでなく、「集める・整える」「届ける」までのバリューチェーンの構築に取り組み、カーボンニュートラルの実現に貢献していきます。(Ⅵ)デジタルソリューションAI・ソフトウェア人財の育成を強化することを目的に、2025年5月、当社を含むトヨタグループ5社でトヨタソフトウェアアカデミーを発足しました。トヨタソフトウェアアカデミーでは、現地現物で学べる実践研修や、世界中のAI・ソフトウェア人財が集う機会の創出とキャリアの形成支援を提供します。AI・ソフトウェア人財育成を通じて、未来に向けたよりよい商品を開発することで、世界中のお客様に安全・安心と移動の自由を提供していきます。(Ⅶ)ライフスタイル2025年6月、豊通食料㈱は、三井物産アグリフーズ㈱の全株式を取得し、豊通アグリフーズ㈱として完全子会社化しました。豊通食料㈱では、肉、魚、野菜、果物、大豆、ワイン、調味料、加工食品等、多岐にわたる食品を取り扱っており、三井物産アグリフーズ㈱の強みである米穀事業を獲得することで、更なる事業基盤の拡大を見込んでいます。今回の統合により双方のシナジーを創出することで、市場シェアの拡大とグローバルな事業展開の加速を実現していきます。(Ⅷ)アフリカ2025年4月、CFAO SAS はコートジボワールで運営するショッピングモール「PlaYce Palmeraie」を拡張し、リニューアルオープンしました。商業面積は8,000㎡から同国で最大級の16,000㎡に倍増し、年間350万人の集客を見込んでいます。CFAO SASは、2015年からアフリカでショッピングモールやスーパーマーケット等のリテール事業を展開し、今年で10年目を迎えます。今後も当社グループは、人口の拡大が見込まれるアフリカで、リテール事業の開発を通じて、現地の方々の暮らしの利便性を向上させるとともに、雇用創出等による地域経済の発展に貢献していきます。

③当四半期連結累計期間の経営成績当社グループの当第1四半期連結累計期間の収益は、自動車販売の増加及び自動車生産関連の取り扱い増加等により、前年同四半期連結累計期間を524億円(2.1%)上回る2兆5,938億円となりました。利益につきましては、営業活動に係る利益は、販売費及び一般管理費の増加の一方で、売上総利益の増加等により、前年同四半期連結累計期間を75億円(6.3%)上回る1,265億円となりました。四半期利益(親会社の所有者に帰属)は、営業活動に係る利益の増加に加え、持分法投資損益の増加等により、前年同四半期連結累計期間を25億円(2.6%)上回る983億円となりました。セグメントごとの業績は、次のとおりです。(Ⅰ)メタル+(Plus)四半期利益(親会社の所有者に帰属)については、北米を中心とした自動車生産関連の取り扱い増加等により、前年同四半期連結累計期間を4億円(3.6%)上回る114億円となりました。(Ⅱ)サーキュラーエコノミー四半期利益(親会社の所有者に帰属)については、自動車生産関連の取り扱い増加の一方で、一過性要因等により、前年同四半期連結累計期間を6億円(4.8%)下回る121億円となりました。(Ⅲ)サプライチェーン四半期利益(親会社の所有者に帰属)については、豪亜を中心とした自動車部品の取り扱い増加等により、前年同四半期連結累計期間を12億円(9.3%)上回る140億円となりました。(Ⅳ)モビリティ四半期利益(親会社の所有者に帰属)については、豪亜を中心とした海外自動車販売台数増加等により、前年同四半期連結累計期間を22億円(17.0%)上回る152億円となりました。(Ⅴ)グリーンインフラ四半期利益(親会社の所有者に帰属)については、欧州発電量減少及び前期再エネ税制優遇の影響等により、前年同四半期連結累計期間を17億円(17.8%)下回る77億円となりました。(Ⅵ)デジタルソリューション四半期利益(親会社の所有者に帰属)については、ICT事業における案件増加等により、前年同四半期連結累計期間を12億円(16.3%)上回る86億円となりました。(Ⅶ)ライフスタイル四半期利益(親会社の所有者に帰属)については、南米食料事業における市況悪化及び前期一過性利益の影響等により、前年同四半期連結累計期間を17億円(28.2%)下回る42億円となりました。(Ⅷ)アフリカ四半期利益(親会社の所有者に帰属)については、西アフリカ地域を中心とした自動車販売台数増加等により、前年同四半期連結累計期間を38億円(20.5%)上回る224億円となりました。

(2)当四半期の財政状態の概況資産につきましては、営業債権及びその他の債権が935億円、現金及び現金同等物が492億円減少した一方で、棚卸資産が935億円、その他の投資が324億円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ67億円増加の7兆641億円となりました。また、資本につきましては、在外営業活動体の換算差額が134億円減少した一方で、四半期利益(親会社の所有者に帰属)等により利益剰余金が404億円、FVTOCIの金融資産が239億円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ479億円増加の2兆7,937億円となりました。

(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明2026年3月期の通期連結業績予想につきましては、2025年4月28日に公表した通期連結業績予想から変更していません。

四半期 2027年3月期 第1四半期

出典: 豊田通商 2027年3月期 第1四半期 決算短信〔IFRS〕、開示日 2026年7月31日(https://www2.jpx.co.jp/disc/80150/140120260730502710.pdf)

1.経営成績等の概況(1)当四半期の経営成績の概況①経営環境当第1四半期連結累計期間の世界経済を概観しますと、米国の関税措置を中心とした通商政策の先行き不透明感が続いたことに加え、中東情勢の緊迫化によるインフレ圧力、原油価格の高騰やエネルギーの供給懸念、金融市場の変動等が不確実性を高め、世界経済にとって大きな重石となりました。米国経済は、物価高や金利高止まりが個人消費を下押ししたものの、AI関連への投資拡大及びそれを背景とした好調な株式市場、雇用環境の底堅さ等から、全体として堅調に推移しました。欧州経済は、観光需要等に支えられた一方、米国の関税措置による影響や物価高等が懸念され、成長に陰りが見えました。中国経済は、不動産市場の低迷や内需の停滞感が根強く残る中、中東情勢の悪化の影響も加わり、景気は弱含みで推移しました。新興国経済は、AI需要の拡大を背景に対米輸出が好調なベトナムや、内需が牽引するインドを中心に底堅さを見せたものの、資源価格高騰によるインフレ懸念や米国の通商政策への警戒から、先行きへの不透明感が残りました。こうした中、わが国経済は、雇用・所得環境の改善やエネルギーコスト激変緩和措置等の政策効果、最高値を更新し好調な株式市場等に支えられ、緩やかな回復基調を維持しました。一方、中東情勢を受けた原油の高騰やナフサ等原材料の供給不安、円安の加速、物価高の継続、日中関係の緊張による通商面への影響等から、景気の下振れへの警戒感は一段と高まりました。

②セグメント別の事業活動(Ⅰ)メタル+(Plus)2026年4月に、更なる事業活動の推進を目的として、従来の商品軸から、地域・ミッション軸によるポートフォリオ型の組織体制へ再編成しました。本再編により、地政学リスク等不確実性が高く変化の激しい環境下においても 「サプライチェーンを強靭化し守り抜く」機能と、グリーン素材や新技術への投資を通じた「未来の社会課題解決に挑む」機能を両輪とした体制を構築し、本部ミッションである「”大胆な+(Plus)”で、サステナブルな未来をつくる」に一層寄与していきます。(Ⅱ)サーキュラーエコノミー2026年3月に、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)がナミビアにおいて推進する希土類(レアアース)探査プロジェクトに、共同開発事業者として参画し、JOGMECが保有する権益オプションの一部を取得しました。将来的な日本向け安定供給の実現に向けて、JOGMECと共同で事業化可能性評価を実施します。今後は、本プロジェクトの事業化を目指すとともに、日本における重要鉱物サプライチェーンの強靭化に貢献していきます。(Ⅲ)サプライチェーン2026年6月に、Hong Kong Aircraft Engineering Company Limited、SUN GROUP CORPORATION、日本航空㈱の3社とベトナム・クアンニン省ヴァンドン国際空港において、総額3億6,000万米ドル規模の航空機整備・修理・オーバーホール(MRO)複合施設の運営を目的とする合弁会社の設立に合意しました。本施設は、2028年の稼働開始を予定しており、ベトナム最大級の航空整備拠点となる見込みです。本プロジェクトを通じて、急成長する東南アジアの航空需要を取り込むとともに、航空インフラ、整備技術、運航ノウハウ及び産業ネットワークを融合させ、持続可能な航空エコシステムの構築と安全・安心な航空社会の発展に貢献していきます。(Ⅳ)モビリティ2026年6月に、ラオスにおいて車両組立事業(以下「KD事業」という。)を行う新会社Toyota TsushoManufacturing Laos Co., Ltd.を設立しました。当社がこれまで培ってきたKD事業の知見を活用し、部品調達から組み立て、販売・サービスまでを一貫して展開することで、効率的かつ安定的なバリューチェーンの構築を推進していきます。本事業を通じて、同国における販売基盤の強化を図るとともに、雇用創出及び人材育成に貢献し、事業の持続的な成長につなげていきます。(Ⅴ)グリーンインフラ㈱ユーラスエナジーホールディングスの海外グループ会社であるEurus Energy Europe B.V.は、ハンガリーのフェイェール県において建設を進めていた蓄電池併設型太陽光発電所Baracska PV & BESS HybridProject(4,975kW)を完成させ、2026年4月に営業運転を開始しました。本発電所は、豊田通商グループの再生可能エネルギー事業として同国初の案件であり、同事業の展開は世界18の国と地域へと拡大し、欧州では7か国となりました。再生可能エネルギーを「つくる」だけでなく、「集める・整える」「届ける」までのバリューチェーンの構築に取り組み、カーボンニュートラルの実現に貢献していきます。(Ⅵ)デジタルソリューション2026年4月に、㈱ネクスティエレクトロニクスはタイにおいて、ダイキン工業㈱の子会社と共同で、空調システム向け組み込みソフトウェア開発会社Daikin Toyota Tsusho Electronics (Thailand) Ltd.を設立しました。約20年にわたる車載組み込みソフトウェア開発で培った当社グループのノウハウを空調分野へ展開し、開発効率の向上に貢献します。更に、本取り組みを通じて人材育成を推進し、持続的かつ競争力のあるソフトウェア開発体制の構築を図り、ASEAN各国をはじめとする様々な開発拠点からのソフトウェア開発ニーズにも対応できる体制へと拡大していきます。(Ⅶ)ライフスタイル2025年6月に、豊通食料㈱は、三井物産アグリフーズ㈱の全株式を取得し、豊通アグリフーズ㈱として完全子会社化しました。更に同年12月には、豊通食料㈱を存続会社として同社と合併し、仕入・物流・販売網の一体運営体制を構築しました。本合併を通じて、食料事業の基盤を拡充するとともに、両社の強みを活かしたシナジーの創出により、取扱規模の拡大、商流の多角化及び業務効率化を推進し、食料専門商社としての更なる成長を図っていきます。(Ⅷ)アフリカアフリカで再生可能エネルギー事業を展開する当社グループのAEOLUS SAS初の出資案件として、チュニジアの2か所で建設を進めていた太陽光発電所(100MW)が、2026年1月及び3月にそれぞれ完工し、営業運転を開始しました。本発電所は、同国の一般家庭約12万世帯の年間消費電力量に相当する電力を供給するものであり、今後30年間にわたり独立系発電事業者(IPP)としてチュニジア電力・ガス公社へ売電を行います。当社は今後もAEOLUS SAS を通じて、アフリカ各国の実情に応じた再生可能エネルギー開発を推進し、社会課題の解決及びカーボンニュートラルの実現に貢献していきます。

③当第1四半期連結累計期間の経営成績当社グループの当第1四半期連結累計期間の収益は、資源及びメモリ関連市況の上昇等により、前年同四半期連結累計期間を9,763億円(37.6%)上回る3兆5,701億円となりました。利益につきましては、営業活動に係る利益は、販売費及び一般管理費の増加の一方で、売上総利益の増加等により、前年同四半期連結累計期間を578億円(45.6%)上回る1,843億円となりました。四半期利益(親会社の所有者に帰属)は、営業活動に係る利益の増加に加え、持分法による投資損益の増加等により、前年同四半期連結累計期間を369億円(37.5%)上回る1,352億円となりました。セグメントごとの業績は、次のとおりです。(Ⅰ)メタル+(Plus)四半期利益(親会社の所有者に帰属)については、鋼材価格下落の一方で、円安影響等により、前年同四半期連結累計期間を13億円(11.8%)上回る127億円となりました。(Ⅱ)サーキュラーエコノミー四半期利益(親会社の所有者に帰属)については、資源市況の上昇等により、前年同四半期連結累計期間を144億円(119.3%)上回る265億円となりました。(Ⅲ)サプライチェーン四半期利益(親会社の所有者に帰属)については、北米を中心とした自動車部品関連取引等により、前年同四半期連結累計期間を48億円(33.9%)上回る188億円となりました。(Ⅳ)モビリティ四半期利益(親会社の所有者に帰属)については、豪亜、欧州を中心とした海外自動車販売台数増加等により、前年同四半期連結累計期間を54億円(35.1%)上回る206億円となりました。(Ⅴ)グリーンインフラ四半期利益(親会社の所有者に帰属)については、国内の発電量減少及び機械事業の取り扱い減少等により、前年同四半期連結累計期間を23億円(29.6%)下回る54億円となりました。(Ⅵ)デジタルソリューション四半期利益(親会社の所有者に帰属)については、メモリ関連市況の上昇等により、前年同四半期連結累計期間を98億円(113.1%)上回る184億円となりました。(Ⅶ)ライフスタイル四半期利益(親会社の所有者に帰属)については、南米食料事業における取り扱い増加の一方で、市況の下落等により、前年同四半期連結累計期間を16億円(37.6%)下回る26億円となりました。(Ⅷ)アフリカ四半期利益(親会社の所有者に帰属)については、中央、西アフリカ地域を中心とした自動車販売台数増加等により、前年同四半期連結累計期間を57億円(25.2%)上回る281億円となりました。

(2)当四半期の財政状態の概況資産につきましては、営業債権及びその他の債権が1,344億円、棚卸資産が1,221億円増加した一方で、現金及び現金同等物が4,841億円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,198億円減少の8兆4,038億円となりました。また、資本につきましては、自己株式の消却等に伴い利益剰余金が5,914億円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ5,716億円減少の2兆7,295億円となりました。

(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明2027年3月期の通期連結業績予想につきましては、当第1四半期連結累計期間の実績及び業績予想時に見込んでいた為替レートを円安に見直したことを踏まえ、2026年4月30日に公表した通期連結業績予想から変更しております。親会社の所有者に帰属する当期利益は前回予想(4,000億円)を300億円(7.5%)上回る4,300億円となる見込みです。

本記事は各社が開示した決算短信の記載を機械的に抽出・比較し、AIが要約したものです。数値・表現は原資料をご確認ください。投資判断はご自身の責任で行ってください。

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