通期・四半期とも見出し構成は維持したまま、関税影響や万博出展など当期特有の出来事の説明に入れ替わっており、粒度は総じて同等。
調査の概要
本記事は、東証プライム市場の時価総額上位500社を対象に、決算短信の「経営成績等の概況」相当部分の記載がどう変化したかを調べた調査の一部で、バンダイナムコホールディングス分です。
通期: 2025年3月期決算短信 と 2026年3月期決算短信(開示日: 2025年5月8日 → 2026年5月13日)
四半期: 2026年3月期 第1四半期決算短信 と 2027年3月期 第1四半期決算短信(開示日: 2025年8月5日 → 2026年8月6日)
ここでいう定性文とは、決算短信のうち「1. 経営成績等の概況」相当の見出しから、次の大見出しの手前までの記述を指します。文字数は、タイトル名(『』)を除外し、空白を除いて計測しています。
通期決算短信の比較
文字数: 10,053字 → 10,534字(前期比+4.8%、増加)
見出し構成の変化: 変化なし
粒度の判定: 同等
セグメント情報注記: あり(900字) → あり(929字)
変化の型: 出来事型
増えた要素
- 米国関税影響の記述(トイホビー事業、中間期を中心に一部受けた)
- 大阪・関西万博「GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION」出展の言及
- 新商品「Tamagotchi Paradise」等の話題
- 家庭用ゲーム全体で前年同期比タイトル編成の違いが業績に影響した旨の説明
- セグメント名変更(IPプロデュース事業→映像音楽事業(旧IPプロデュース事業))
減った要素
- 新作アプリ「学園アイドルマスター」等の前期ヒット言及
- 「ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE」等の大型DLC・新作タイトルの詳細
要約: 文字数は+4.8%増加。関税影響や大阪・関西万博出展、新商品ヒットなど当期特有の出来事の説明が新たに加わり(1)の分量が増えた。セグメント名が「IPプロデュース事業」から「映像音楽事業」に変わったが見出し構成自体に変化はなく、中期計画に関する③以降の記述はほぼ同一文言のまま据え置かれている。
四半期決算短信の比較
文字数: 8,702字 → 8,591字(前期比-1.3%、減少)
見出し構成の変化: 変化なし
粒度の判定: 同等
セグメント情報注記: あり(72字) → あり(72字)
変化の型: 出来事型
増えた要素
- 北米子会社における米国追加関税に係る還付金の計上
- 映像音楽事業の組織再編(新体制)の言及
- デジタル事業の減収要因としてタイトル編成の違いを説明
減った要素
- 「ELDEN RING NIGHTREIGN」等新作タイトルの発売初日出荷本数等の詳細
- たまごっちコラボ商品(「たまごっちのプチプチおみせっち」)の話題
- 「GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION」出展の具体的説明
要約: 文字数は-1.3%とほぼ横ばい。前年同期の大型新作タイトルや万博出展の話題が、今期は関税還付金や組織再編、前年同期比較における事業間の増減要因説明に置き換わっている。見出し構成・粒度とも大きな変化はない。
定性文の全文(前期・今期)
通期 2025年3月期
出典: バンダイナムコホールディングス 2025年3月期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2025年5月8日(https://www2.jpx.co.jp/disc/78320/140120250508533307.pdf)
1.経営成績等の概況(1)当期の経営成績の概況当連結会計年度は、国内において雇用や所得が改善する一方、原材料価格や燃料価格の上昇、為替の変動による物価上昇等が個人消費に影響しました。また、世界情勢における様々な動きにより、国内外とも景気の先行きについては不透明な状況が継続しました。このような環境の中、バンダイナムコグループは2022年4月からグループの最上位概念となる「パーパス“Fun forAll into the Future”」と新ロゴマークの導入を行うとともに、3カ年の中期計画をスタートしました。中期計画においては、「パーパス“Fun for All into the Future”」のもと、バンダイナムコグループが中長期で目指す姿に向け、世界中のIPファン、あらゆるパートナー、グループ従業員、そして社会と常に向き合い、広く、深く、複雑につながる存在を目指し「Connect with Fans」を中期ビジョンに掲げ、重点戦略として「IP軸戦略」「人材戦略」「サステナビリティ」を推進しました。重点戦略の推進を通じ、IP(Intellectual Property:キャラクター等の知的財産)の世界観や特性を活かし、最適なタイミングで、最適な商品・サービスとして提供することでIP価値の最大化をはかる「IP軸戦略」をさらに進化させるとともに、「IP軸戦略」のグローバル展開を強化し、ALL BANDAI NAMCOでの一体感と総合力を高めるための取組みを推進しました。当連結会計年度につきましては、IP軸戦略を核に各地域や事業を横断・連携しALL BANDAI NAMCOで一体となった取組みを強化しました。事業面では、デジタル事業及びトイホビー事業の業績が、利益率の高い商品・サービスのヒット等により大きく伸長したほか、IPプロデュース事業とアミューズメント事業も好調に推移し、全ての事業が前年同期比で増収増益となりました。この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高1,241,513百万円(前期比18.2%増)、営業利益180,229百万円(前期比98.7%増)、経常利益186,470百万円(前期比79.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益129,301百万円(前期比27.4%増)となりました。セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
[デジタル事業]デジタル事業では、ネットワークコンテンツにおいて、「DRAGON BALL」シリーズや「ONE PIECE」等の主力アプリタイトルがユーザーに向けた継続的な施策により国内外で引き続き安定的に推移したほか、新作アプリタイトル「学園アイドルマスター」が好調に推移しました。家庭用ゲームにおいては、「ELDEN RING」の大型ダウンロードコンテンツ「ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE」や新作タイトル「ドラゴンボール Sparking! ZERO」がワールドワイドでヒットしたほか、「ELDEN RING」のリピート販売が好調に推移しました。また、2025年4月からの中期計画に向けて、クオリティを重視したファンの期待に応えるタイトル開発を目指し、バランスの取れた最適なタイトルポートフォリオの構築、開発体制の強化に取り組みました。この結果、デジタル事業における売上高は455,633百万円(前期比22.3%増)、セグメント利益は68,527百万円(前期比995.1%増)となりました。
[トイホビー事業]トイホビー事業では、映像配信の普及等によってグローバル市場における日本IPの人気が拡大していることを受け、国内外で展開カテゴリーの拡大、リアルイベントや店舗によるタッチポイントの拡大、生産体制の強化等をはかったことにより、引き続き好調に推移しました。具体的には、ガンプラ(ガンダムシリーズのプラモデル)やコレクターズフィギュア、一番くじ(キャラクターくじ)等のハイターゲット(大人)層向けの商品が、販売・マーケティングや商品ラインナップの強化により好調に推移しました。また、「ONE PIECE」や「DRAGON BALL」シリーズのトレーディングカードゲーム等のカード商材、ガシャポン(カプセルトイ)、菓子・食品等が商品ラインナップやターゲット層、展開地域の拡大に加え、顧客とのタッチポイントの強化等により業績に貢献しました。今後もトイホビー事業においては、引き続きグローバル展開の拡大と、拡大を支える生産体制や販売網等の強化を推進します。この結果、トイホビー事業における売上高は596,933百万円(前期比17.1%増)、セグメント利益は102,202百万円(前期比29.9%増)となりました。
[IPプロデュース事業]IPプロデュース事業では、ガンダムシリーズ劇場公開作品の中で歴代No.1となった「機動戦士ガンダムSEEDFREEDOM」や、「ブルーロック」の新作劇場作品の興行収入が業績に貢献しました。また、ガンダムシリーズや「ブルーロック」をはじめ、「ラブライブ!」シリーズ、「転生したらスライムだった件」等のグローバル展開や映像配信、ライセンスビジネスが好調に推移しました。さらに、リアルなエンターテインメント需要の高まりに伴い、ライブイベントやパッケージの販売等が好調に推移しました。IPプロデュース事業では、今後も映像や音楽を通じIP軸戦略の核となる良質なIPの創出を強化します。この結果、IPプロデュース事業における売上高は90,738百万円(前期比10.0%増)、セグメント利益は11,778百万円(前期比17.2%増)となりました。
[アミューズメント事業]アミューズメント事業では、国内アミューズメント施設の既存店売上高が前年同期比で105.3%となりました。また、「バンダイナムコ Cross Store」や「ガシャポンのデパート」のようなグループの商品・サービスと連携したバンダイナムコならではの施設やアクティビティ施設が好調に推移しました。業務用ゲームにおいては、新製品や定番機器の販売等が安定的に推移しました。アミューズメント事業においては、グループの商品・サービスの認知を拡大するためのファンとのタッチポイントの役割をさらに強化するとともに、燃料価格の上昇等の外部環境の変化も踏まえ、引き続き効率化に取り組みます。この結果、アミューズメント事業における売上高は141,485百万円(前期比18.2%増)、セグメント利益は8,438百万円(前期比23.3%増)となりました。
[その他事業]その他事業では、グループ各社へ向けた物流事業、その他管理業務等を行っている会社から構成されており、これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでおります。その他事業における売上高は36,224百万円(前期比11.9%増)、セグメント利益は1,671百万円(前期比69.2%増)となりました。
(2)当期の財政状態の概況当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末に比べ130,798百万円増加し1,102,636百万円となりました。これは主に仕掛品が15,163百万円減少したものの、現金及び預金が66,592百万円、投資有価証券が57,222百万円、有形固定資産が20,491百万円増加したことによるものです。負債につきましては、前連結会計年度末に比べ37,405百万円増加し309,420百万円となりました。これは主に未払法人税等が17,523百万円、未払金が増加したこと等により流動負債のその他が15,202百万円増加したことによるものです。純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ93,392百万円増加し793,216百万円となりました。これは主に自己株式の取得により35,000百万円減少したものの、利益剰余金が89,384百万円、その他有価証券評価差額金が36,189百万円増加したことによるものです。なお、自己株式の消却を実施したことに伴い資本剰余金及び自己株式はそれぞれ9,942百万円減少しております。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の72.0%から71.9%となりました。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比べ49,696百万円増加し、360,960百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は187,337百万円(前期比110.7%増)となりました。これは法人税等の支払額38,030百万円(前期は44,132百万円)等の資金の減少要因がありましたが、税金等調整前当期純利益が184,122百万円(前期は146,640百万円)、減価償却費が40,216百万円(前期は38,364百万円)となったことにより、全体としては資金が増加したことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は62,004百万円(前期は10,136百万円の獲得)となりました。これは主に有形・無形固定資産の取得による支出が42,437百万円(前期は34,909百万円)であったことによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は77,347百万円(前期比2.8%増)となりました。これは主に配当金の支払額が39,918百万円(前期は45,998百万円)、自己株式の取得による支出が35,000百万円(前期は17,240百万円)であったことによるものです。(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移2021年3月期 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期自己資本比率(%) 69.7 67.7 70.4 72.0 71.9時価ベースの自己資本比率
236.6 236.9 203.0 190.4 293.7(%)キャッシュ・フロー
0.5 0.2 0.2 0.2 0.1対有利子負債比率(年)インタレスト・カバレッジ・レ
296.0 321.0 279.9 276.7 472.4シオ(倍)自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。(注3)キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローを利用しております。(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
(4)今後の見通し今後につきましては、世界の各地域において先行きが不透明な状況が継続すると予測されます。また、市場や顧客のライフスタイルや嗜好等の我々を取り巻く環境の変化がさらに激しくなることが想定されます。このような環境の中、当社グループは、グローバル市場における競争の激化、顧客のライフスタイルや嗜好の変化に対応するため、2025年4月より3カ年の中期計画を推進しています。中期計画においては、グループの最上位概念「パーパス“Fun for All into the Future”」、そして中長期ビジョン「Connect with Fans」のもと、中長期での持続的な成長に向け、グローバル市場においてIP軸戦略をさらに強力に推進します。
①「パーパス“Fun for All into the Future”」のもと目指す姿バンダイナムコグループでは、“社会における存在意義”や“なぜその事業や企業活動を行うのか”“私たちがバンダイナムコで働く意味”を表す「パーパス“Fun for All into the Future”」を制定しグループの最上位概念としています。「パーパス“Fun for All into the Future”」のもと、バンダイナムコグループが目指 す姿は、世界中のFans(IPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、社会)とつながる姿です。新規のFansとはより「広く」つながり、既存のFansとはより「深く」つながります。そして、新規と既存のFansから生まれたコミュニティ同士が「複雑に」つながり合うことを目指します。バンダイナムコが様々なFansと、そしてFans同士がつながるにあたり、最も重視することは、どのようにつながるかというつながり方の質です。今中期計画においても、Fansと広く、深く、複雑につながること、つながり方の質を重視した様々な戦略や取組みを推進します。<Bandai Namco’s Purpose>
②中長期ビジョン「パーパス“Fun for All into the Future”」のもとバンダイナムコグループが目指す姿を前中期計画に引き続き「Connect with Fans」とし、中長期ビジョンへと位置づけを変更したうえで、その第2章のアクションフェーズとして、これまで以上に新しい挑戦を積極的に行うことで、世界中のFans(IPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、社会)と全方位でつながり、広く、深く、複雑につながる存在を目指します。
③中期計画テーマバンダイナムコグループが持続的な成長をしていくために、「さらなる事業規模の拡大」「新たな事業の柱の獲得」「長期利益を生み出す体制構築」の3つを共通テーマとしました。この共通テーマに基づき、さらに4つのキーテーマである、「いいものつくる」「もっとひろげる」「そだてつづける」「みがきふかめる」と「アライアンス強化」「多彩な人材の活用」、4つのキーテーマを具体的に表す8つの項目を設定し実行することで、IPがもつ可能性を拡げ、世界中のFansとともに、さらなる笑顔の連鎖を生み出す事業展開を目指します。・キーテーマ1「いいものつくる」「ものづくり」はグループの原点。バンダイナムコらしいユニークな発想で商品・サービスを生み出すバンダイナムコグループの原点は、「ものづくり」です。バンダイナムコらしいユニークな体験価値を世界中のFansに届けるためのゲーム開発・アニメ制作・商品の企画・生産、また新しいサービスの創出を推進するとともに、新規IP創出においては、映像作品に加え、商品・サービス発、グループ横断プロジェクト発等、あらゆる方向から継続的に取り組んでいきます。その取組みのひとつとして、外部クリエイターやスタジオ、IPホルダーとともに新たな切り口のIP共創を強化していきます。また、制作・開発・生産の面では効率化を推進し、より質の高い「ものづくり」に取り組んでいきます。・キーテーマ2「もっとひろげる」展開エリアと合わせてカテゴリーも拡大し、世界中のFansに「ひろげる」ことを目指す日本発IPの人気がワールドワイドで拡大する環境下において、バンダイナムコグループがグローバルで事業を拡大できる可能性はまだまだあります。トイホビー事業では、ハイターゲット(大人)層向け商品やトレーディングカード、カプセルトイ等の展開を拡大しています。さらに、アミューズメント事業との連携による公式ショップ、体験会やイベント等により、遊びの定着やFansとのつながりを深めます。また、日本発IPだけでなく現地発IPや現地企業とのコラボレーションも積極的に行っていきます。エリアの拡大については、各地域においてECの強化を進めています。デジタル事業では、日本と米国でワールドワイドのマーケティングをコントロールする体制をさらにブラッシュアップし、意思決定と情報共有のスピードアップをはかります。映像音楽事業(旧 IPプロデュース事業)では、北米に映像音楽事業会社を設立。Legendary Picturesと実写映画「機動戦士ガンダム」に関する共同投資契約を締結し、本格的な制作のステップに進みます。全世界公開に向けて、新会社が実写映画の制作投資窓口となり、海外におけるガンダムのライセンスやプロモーション、イベント等を強化し、ガンダムIPの価値最大化を目指します。・キーテーマ3「そだてつづける」生み出したものを「そだてつづける」ことが重要。強く、広く、長く愛されるブランドに育てるバンダイナムコグループの強みであるIP軸戦略を核とするIPの創出だけではなく、IPを「そだてつづける」ことも重要だと捉えています。今中期計画では、「たまごっち」等のトイホビー事業発、「アイドルマスター」や「パックマン」等のデジタル事業発、「ガンダム」等の映像音楽事業発といったグループで持つIPのライセンス事業を強化するとともに、グループの事業領域以外にもIPの世界観を広げます。ゲームタイトルについては、シリーズタイトルの人気拡大や継続的なシリーズ展開、有効活用により定着とブランド力強化をはかります。また、グループIPのひとつ、ガンダムの代表的な商品ガンプラ(ガンダムシリーズのプラモデル)をはじめ、トイホビー事業の商品では様々な原材料にプラスチックを使用しています。プラスチックに対しての環境配慮に関する声が高まる中、バンダイナムコグループプラスチック環境配慮方針を制定しました。これまでもファン参加型のリサイクルや代替素材の活用等の取組みを進めてきましたが、今後もこの方針のもと、プラスチックの使用を出来る限り削減したうえで、再生プラスチックや代替素材の活用、リサイクルの推進をさらに進めていきます。社会の一員として、グループ一丸となって環境配慮に取り組むことは、IPや商品ブランドの価値向上にもつながると考えています。・キーテーマ4「みがきふかめる」これまでに蓄積したデータを最大限活用し、ビジネスを「みがきふかめる」ことで進化させる前中期計画において、グループのデータ接続と集約を行い活用するデータユニバース構想を推進し、複数事業で活用を始めています。今中期計画においては、蓄積したデータの活用を本格的にスタートし、深掘りしていきます。これにより、最適なマーケティングプランの立案や商品企画、需要予測の精度を向上させることで、各事業におけるビジネスを磨き上げていきます。また、主にゲーム開発や映像制作の分野においては、外部パートナーと自社スタジオや研究開発部門との協議や連携による新技術の研究や活用を積極的に進めます。これらの取組みにより、「みがきふかめる」を実現させます。・アライアンス強化各事業においては、これまでと同様にあらゆるパートナーとの協業やアライアンスを行いますが、新たな取組みの1つとして、中長期ビジョンの「Connect with Fans」のもと、「360度、全方位のFansとつながる」という意味を込めて「Connect with 360」を省略した「CW360」という部署を当社に新設しました。「CW360」は、これまで、時間や予算等の制約から「やりたくても手を伸ばせなかった領域」に、グループ全体の視点で、失敗を恐れずアプローチし、あらゆるパートナー、プロジェクト、協業、提携等様々な形でつながっていきます。これら事業成長を後押しする取組みが、グループ全体のさらなる長期的な成長につながると考えています。・多彩な人材活用「CW360」による外部パートナーとのアライアンス強化の取組みは、「人材育成の機会」にもつながると考えています。外部パートナーとのプロジェクトや協業、合弁会社による展開等、「CW360」が生み出す様々な機会を、次世代を担う人材の育成につなげていきます。このほか、グループの事業成長に伴うグローバル人材の育成、コーポレート人材や部門の強化、環境や体制の整備等、多彩な社員が安心して生き生きと働くことができるよう、各種施策を推進し、盤石なものとしていきます。<中期計画全体図>4つのキーテーマ、「いいものつくる」「もっとひろげる」「そだてつづける」「みがきふかめる」と、それらを具体的に表す8つの項目からなる中期計画全体図で示す中央のふたつの円には、「デジタル&フィジカル」、「攻めと守り」、「遠心力と求心力」といった両輪をイメージさせる様々な意味合いを込めています。「パーパス“Fun for All into the Future”」、そして中長期ビジョン「Connect with Fans」のもと、IPがもつ可能性を拡げ、世界中のFans(IPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、社会)と全方位の様々なつながりを強化することで、バンダイナムコグループはさらなる成長を目指します。
④資本政策今中期計画では、持続的な成長に向け、IP価値最大化による企業価値の向上と、長期的な利益創造に向けて、EPSとエクイティスプレッドを意識し、ROEの上昇に注力するとともに、株式市場とのコミュニケーションにつとめます。現状の資本コストは8%程度と認識しており、エクイティスプレッドは、継続的に5%以上となることを目指します。取締役の業績評価においても、資本効率をより意識し、計数指標、サステナビリティに加え、EPSもKPIとします。
⑤キャピタル・アロケーション中期計画におけるキャピタル・アロケーションの方針に基づいて、成長投資と株主還元をともに実現していきます。今中期計画期間中に約6,000億円の投資を計画している成長投資は、主にゲームや映像制作等原価を中心に計上される投資、金型等の事業に必要な設備投資、そして中期計画における戦略投資である“360”投資(全方位でIPファンやパートナー、株主等あらゆるステークホルダーとつながるための投資)で構成しています。これらの投資は、今中期計画において成果が出るものだけでなく、中長期で持続的に成長を続けることを重視しています。
⑥計数目標(2025年2月公表数値)・2028年3月期 計数目標連結売上高 14,500億円連結営業利益 2,000億円海外売上比率(仕向地別) 50%以上・継続的な目標営業利益率 継続的に12%以上エクイティスプレッド 継続的に5%以上バンダイナムコグループは、世界中のFans(IPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、社会)と、広く、深く、複雑につながる存在を目指し、中期計画においてIP価値の最大化に向けた様々な取組みを推進するとともに、成長に向けた強固な経営基盤を確立することで、企業価値の向上と長期利益の創造を目指してまいります。
(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当当社は、株主の皆様への利益還元を経営の重要施策と位置づけており、当社グループの競争力を一層強化し、財務面での健全性を維持しながら、継続した配当の実施と企業価値の向上を実現していくことを目指しております。2025年4月よりスタートした中期計画においては、経営を取り巻く環境や成長に向けた戦略投資に関する方針等を踏まえ、様々な角度から検討を行った結果、株主還元に関する基本方針を以下の通り変更しております。2025年3月期の期末配当金は、新たな基本方針を適用し、ベース配当11円に業績連動配当49円を加え、1株当たり60円となります。また、2024年12月10日に1株当たり11円の中間配当を実施しておりますので、年間配当金は1株当たり71円となります。さらには、保有資産の有効活用により資本効率の向上をはかるとともに、環境変化に対応し株主還元を含めた機動的な資本政策を実行することを目的に、第4四半期連結会計期間に自己株式の取得を行いました。取得した自己株式の総数は7,056,300株、取得価額の総額は34,999,814,138円となり、配当及び本自己株式取得を踏まえた総還元性向は62.7%となります。なお、当社では、2025年4月30日付で保有する全自己株式のうち10,000,000株の消却を行っております。2026年3月期の年間配当金予想につきましては、新たな利益配分に関する基本方針に基づき中間配当を23円としており、期末配当金につきましては利益配分に関する基本方針に基づき、別途検討いたします。<新たな株主還元に関する基本方針>当社グループの競争力を一層強化するとともに、株主への適正な利益還元を経営の重要施策と位置づけ、総還元性向50%以上を基本方針とする。・DOE(純資産配当率)3.60%を下限とし、長期的に安定的な配当を実施する。・資本コストを意識し、適宜自己株式の取得を実施する。
通期 2026年3月期
出典: バンダイナムコホールディングス 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2026年5月13日
1.経営成績等の概況(1)当期の経営成績の概況当連結会計年度は、国内において雇用や所得が改善する一方、原材料価格や物価の上昇傾向が継続し消費に影響しました。また、エンターテインメント市場においては、映像配信の普及等によってグローバル市場における日本IP(Intellectual Property:キャラクター等の知的財産)の人気拡大が継続しました。一方で、今後の先行きについては、世界における政情不安が継続していることや米国の通商政策の影響等の様々な動きにより、国内外とも不透明な状況が続いています。このような環境の中、バンダイナムコグループは、グループの最上位概念「パーパス“Fun for All into theFuture”」と中長期ビジョン「Connect with Fans」のもと、2025年4月より3カ年の中期計画をスタートしました。今中期計画においては、これまで以上に新しい挑戦を積極的に行うことで、世界中のFans(IPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、社会)と全方位でつながり、広く、深く、複雑につながる存在となることを目指しています。具体的には、3つの共通テーマ「さらなる事業規模の拡大」「新たな事業の柱の獲得」「長期利益を生み出す体制構築」に基づき、4つのキーテーマ「いいものつくる」「もっとひろげる」「そだてつづける」「みがきふかめる」と、それらを具体的に表す8つの項目を設定し様々な取組みを推進することで、中長期での持続的な成長のための基盤を強固なものとしていきます。当連結会計年度につきましては、IPの世界観や特性を活かし、最適なタイミングで、最適な商品・サービスとして、最適な地域に向けて提供することでIP価値の最大化をはかる「IP軸戦略」を各事業の連携により推進しました。事業面では、トイホビー事業が各カテゴリーにおいて好調に推移したことにより収益が伸長したほか、アミューズメント事業の施設運営が好調に推移しました。また、デジタル事業においては新たに投入したネットワークコンテンツが人気となったこと等により収益基盤の厚みを増すことができました。IP展開においては、ガンダムシリーズが、映像音楽事業が製作した新作映像作品「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」のヒット、大阪・関西万博における「GUNDAM NEXTFUTURE PAVILION」出展等によるIPの話題の盛り上がりと、各事業の商品・サービスを連動するグループ横断展開により拡大をはかることができました。グループ全体では、幅広いカテゴリーと多彩なIPによるポートフォリオが効果を発揮しました。この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高1,348,246百万円(前期比8.6%増)、営業利益189,517百万円(前期比5.2%増)、経常利益201,923百万円(前期比8.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益140,651百万円(前期比
8.8%増)となりました。セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
[トイホビー事業]トイホビー事業では、中間連結会計期間を中心に関税の影響を一部受けたものの、国内外における展開カテゴリーや商品ラインナップの拡大、リアルイベントや店舗によるタッチポイントの拡大、生産体制や流通の強化等をはかったことにより、好調に推移しました。具体的には、ガンプラ(ガンダムシリーズのプラモデル)やコレクターズフィギュア、一番くじ(キャラクターくじ)等のハイターゲット(大人)層向けの商品が、販売・マーケティングや商品ラインナップの強化により好調に推移しました。また、トレーディングカードゲーム等のカード商材、ガシャポン(カプセルトイ)、菓子・食品等が商品ラインナップやターゲット層、展開地域の拡大に加え、顧客とのタッチポイントの強化等により業績に貢献しました。このほか、新商品「Tamagotchi Paradise」等の「たまごっち」関連商品が国内外で人気となったことに加え、シール商材等ステイショナリーがヒットしました。この結果、トイホビー事業における売上高は673,968百万円(前期比12.9%増)、セグメント利益は126,938百万円(前期比24.2%増)となりました。
[デジタル事業]デジタル事業では、ネットワークコンテンツにおいては、新作アプリタイトル「SDガンダム ジージェネレーションエターナル」が新たなファン層も獲得し好調に推移しました。また、「DRAGON BALL」シリーズや「ONE PIECE」「アイドルマスター」シリーズ等の主力アプリタイトルがユーザーに向けた継続的な施策により安定的に推移しました。家庭用ゲームでは、新作タイトル「ELDEN RING NIGHTREIGN」等の新作タイトルがワールドワイドでヒットしたほか、「たまごっちのプチプチおみせっち おまちど~さま!」や「デジモンストーリー タイムストレンジャー」が、トイホビー事業との話題の相乗効果もあり人気となりました。一方、家庭用ゲーム全体では前年同期とのタイトル編成の違いが業績に影響しました。デジタル事業では引き続きクオリティを重視したファンの期待に応えるタイトル開発を目指し、バランスの取れた最適なタイトルポートフォリオの構築に取り組みます。この結果、デジタル事業における売上高は476,592百万円(前期比4.6%増)、セグメント利益は56,682百万円(前期比17.3%減)となりました。
[映像音楽事業(旧 IPプロデュース事業)]映像音楽事業では、ガンダムシリーズの新作映像作品「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」が既存ファンに加え新たなファン層を獲得し人気となり、劇場興行収入、グローバルでの映像配信や商品・サービスのライセンス展開が業績に貢献したほか、第4四半期連結会計期間に公開開始した劇場作品「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女」が好スタートをきりました。また、劇場作品・音楽・ライブイベントの展開により、ラブライブ!シリーズが人気となったほか、既存のガンダムシリーズや「ワンパンマン」等のグローバル展開や映像配信等が安定的に推移しました。この結果、映像音楽事業における売上高は95,506百万円(前期比5.3%増)、セグメント利益は12,181百万円(前期比3.4%増)となりました。
[アミューズメント事業]アミューズメント事業では、国内アミューズメント施設の既存店売上高が前年同期比で107.0%となりました。特に、「バンダイナムコ Cross Store」や「ガシャポンのデパート」、IPの体験型公式ショップのようなグループの商品・サービスと連携したバンダイナムコならではの施設、アクティビティ施設等が好調に推移しました。業務用ゲームの販売では、「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2 インフィニットブースト」の販売が好調に推移しました。アミューズメント事業においては、IP軸戦略のもと独自の強みを活用した施設展開に加え、グループの商品・サービスの認知を拡大するためのファンとのタッチポイントの役割をさらに強化してまいります。この結果、アミューズメント事業における売上高は152,747百万円(前期比8.0%増)、セグメント利益は10,106百万円(前期比19.8%増)となりました。
[その他事業]その他事業では、グループ各社へ向けた物流事業やグループの管理業務を行っている会社等から構成されており、これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでおります。当連結会計年度においては、グループ事業の好調等により前期を上回りました。その他事業における売上高は38,973百万円(前期比7.6%増)、セグメント利益は2,819百万円(前期比68.6%増)となりました。
(2)当期の財政状態の概況当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末に比べ87,857百万円増加し1,190,494百万円となりました。これは主に仕掛品が12,885百万円、投資有価証券が11,931百万円減少したものの、現金及び預金が44,802百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が22,183百万円、有形固定資産が13,806百万円、商品及び製品が12,132百万円、繰延税金資産が10,193百万円増加したことによるものです。負債につきましては、前連結会計年度末に比べ19,649百万円増加し329,069百万円となりました。これは主に未払法人税等が5,691百万円減少したものの、未払金、返金負債が増加したこと等により流動負債のその他が14,719百万円、リース債務が4,732百万円、支払手形及び買掛金が3,648百万円増加したことによるものです。純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ68,208百万円増加し861,424百万円となりました。これは主に自己株式の取得により自己株式が24,758百万円増加、その他有価証券評価差額金が12,683百万円減少したものの、利益剰余金が86,912百万円、為替換算調整勘定が15,713百万円増加したことによるものです。なお、自己株式の消却を実施したことに伴い資本剰余金及び自己株式はそれぞれ35,083百万円減少しております。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の71.9%から72.3%となりました。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比べ51,456百万円増加し、412,416百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は164,719百万円(前期比12.1%減)となりました。これは法人税等の支払額67,668百万円(前期は38,030百万円)等の資金の減少要因がありましたが、税金等調整前当期純利益が197,699百万円(前期は184,122百万円)、減価償却費が47,204百万円(前期は40,216百万円)となったことにより、全体としては資金が増加したことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は41,154百万円(前期比33.6%減)となりました。これは主に有形・無形固定資産の取得による支出が45,821百万円(前期は42,437百万円)であったことによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は82,966百万円(前期比7.3%増)となりました。これは主に配当金の支払額が53,738百万円(前期は39,918百万円)、自己株式の取得による支出が24,758百万円(前期は35,000百万円)であったことによるものです。(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期自己資本比率(%) 67.7 70.4 72.0 71.9 72.3時価ベースの自己資本比率
236.9 203.0 190.4 293.7 208.3(%)キャッシュ・フロー
0.2 0.2 0.2 0.1 0.1対有利子負債比率(年)インタレスト・カバレッジ・レ
321.0 279.9 276.7 472.4 346.4シオ(倍)自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。(注3)キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローを利用しております。(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
(4)今後の見通し今後につきましては、世界の各地域において先行きが不透明な状況が継続すると予測されます。また、市場や顧客のライフスタイルや嗜好等の我々を取り巻く環境の変化がさらに激しくなることが想定されます。このような環境の中、当社グループは、グローバル市場における競争の激化、顧客のライフスタイルや嗜好の変化に対応するため、2025年4月より3カ年の中期計画を推進しています。中期計画においては、グループの最上位概念「パーパス“Fun for All into the Future”」、そして中長期ビジョン「Connect with Fans」のもと、中長期での持続的な成長に向け、グローバル市場においてIP軸戦略をさらに強力に推進します。
①「パーパス“Fun for All into the Future”」のもと目指す姿バンダイナムコグループでは、“社会における存在意義”や“なぜその事業や企業活動を行うのか”“私たちがバンダイナムコで働く意味”を表す「パーパス“Fun for All into the Future”」を制定しグループの最上位概念としています。「パーパス“Fun for All into the Future”」のもと、バンダイナムコグループが目指 す姿は、世界中のFans(IPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、社会)とつながる姿です。新規のFansとはより「広く」つながり、既存のFansとはより「深く」つながります。そして、新規と既存のFansから生まれたコミュニティ同士が「複雑に」つながり合うことを目指します。バンダイナムコが様々なFansと、そしてFans同士がつながるにあたり、最も重視することは、どのようにつながるかというつながり方の質です。今中期計画においても、Fansと広く、深く、複雑につながること、つながり方の質を重視した様々な戦略や取組みを推進します。<Bandai Namco’s Purpose>
②中長期ビジョン「パーパス“Fun for All into the Future”」のもとバンダイナムコグループが目指す姿を前中期計画に引き続き「Connect with Fans」とし、中長期ビジョンへと位置づけを変更したうえで、その第2章のアクションフェーズとして、これまで以上に新しい挑戦を積極的に行うことで、世界中のFans(IPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、社会)と全方位でつながり、広く、深く、複雑につながる存在を目指します。
③中期計画テーマバンダイナムコグループが持続的な成長をしていくために、「さらなる事業規模の拡大」「新たな事業の柱の獲得」「長期利益を生み出す体制構築」の3つを共通テーマとしました。この共通テーマに基づき、さらに4つのキーテーマである、「いいものつくる」「もっとひろげる」「そだてつづける」「みがきふかめる」と「アライアンス強化」「多彩な人材の活用」、4つのキーテーマを具体的に表す8つの項目を設定し実行することで、IPがもつ可能性を拡げ、世界中のFansとともに、さらなる笑顔の連鎖を生み出す事業展開を目指します。・キーテーマ1「いいものつくる」「ものづくり」はグループの原点。バンダイナムコらしいユニークな発想で商品・サービスを生み出すバンダイナムコグループの原点は、「ものづくり」です。バンダイナムコらしいユニークな体験価値を世界中のFansに届けるためのゲーム開発・アニメ制作・商品の企画・生産、また新しいサービスの創出を推進するとともに、新規IP創出においては、映像作品に加え、商品・サービス発、グループ横断プロジェクト発等、あらゆる方向から継続的に取り組んでいきます。その取組みのひとつとして、外部クリエイターやスタジオ、IPホルダーとともに新たな切り口のIP共創を強化していきます。また、制作・開発・生産の面では効率化を推進し、より質の高い「ものづくり」に取り組んでいきます。・キーテーマ2「もっとひろげる」展開エリアと合わせてカテゴリーも拡大し、世界中のFansに「ひろげる」ことを目指す日本発IPの人気がワールドワイドで拡大する環境下において、バンダイナムコグループがグローバルで事業を拡大できる可能性はまだまだあります。トイホビー事業では、ハイターゲット(大人)層向け商品やトレーディングカード、カプセルトイ等の展開を拡大しています。さらに、アミューズメント事業との連携による公式ショップ、体験会やイベント等により、遊びの定着やFansとのつながりを深めます。また、日本発IPだけでなく現地発IPや現地企業とのコラボレーションも積極的に行っていきます。エリアの拡大については、各地域においてECの強化を進めています。デジタル事業では、日本と米国でワールドワイドのマーケティングをコントロールする体制をさらにブラッシュアップし、意思決定と情報共有のスピードアップをはかります。映像音楽事業では、北米に映像音楽事業会社を設立。Legendary Picturesと実写映画「機動戦士ガンダム」に関する共同投資契約を締結し、本格的な制作のステップに進みます。全世界公開に向けて、新会社が実写映画の制作投資窓口となり、海外におけるガンダムのライセンスやプロモーション、イベント等を強化し、ガンダムIPの価値最大化を目指します。・キーテーマ3「そだてつづける」生み出したものを「そだてつづける」ことが重要。強く、広く、長く愛されるブランドに育てるバンダイナムコグループの強みであるIP軸戦略を核とするIPの創出だけではなく、IPを「そだてつづける」ことも重要だと捉えています。今中期計画では、「たまごっち」等のトイホビー事業発、「アイドルマスター」や「パックマン」等のデジタル事業発、「ガンダム」等の映像音楽事業発といったグループで持つIPのライセンス事業を強化するとともに、グループの事業領域以外にもIPの世界観を広げます。ゲームタイトルについては、シリーズタイトルの人気拡大や継続的なシリーズ展開、有効活用により定着とブランド力強化をはかります。また、グループIPのひとつ、ガンダムの代表的な商品ガンプラ(ガンダムシリーズのプラモデル)をはじめ、トイホビー事業の商品では様々な原材料にプラスチックを使用しています。プラスチックに対しての環境配慮に関する声が高まる中、バンダイナムコグループプラスチック環境配慮方針を制定しました。これまでもファン参加型のリサイクルや代替素材の活用等の取組みを進めてきましたが、今後もこの方針のもと、プラスチックの使用を出来る限り削減したうえで、再生プラスチックや代替素材の活用、リサイクルの推進をさらに進めていきます。社会の一員として、グループ一丸となって環境配慮に取り組むことは、IPや商品ブランドの価値向上にもつながると考えています。・キーテーマ4「みがきふかめる」これまでに蓄積したデータを最大限活用し、ビジネスを「みがきふかめる」ことで進化させる前中期計画において、グループのデータ接続と集約を行い活用するデータユニバース構想を推進し、複数事業で活用を始めています。今中期計画においては、蓄積したデータの活用を本格的にスタートし、深掘りしていきます。これにより、最適なマーケティングプランの立案や商品企画、需要予測の精度を向上させることで、各事業におけるビジネスを磨き上げていきます。また、主にゲーム開発や映像制作の分野においては、外部パートナーと自社スタジオや研究開発部門との協議や連携による新技術の研究や活用を積極的に進めます。これらの取組みにより、「みがきふかめる」を実現させます。・アライアンス強化各事業においては、これまでと同様にあらゆるパートナーとの協業やアライアンスを行いますが、新たな取組みの1つとして、中長期ビジョンの「Connect with Fans」のもと、「360度、全方位のFansとつながる」という意味を込めて「Connect with 360」を省略した「CW360」という部署を当社に新設しました。「CW360」は、これまで、時間や予算等の制約から「やりたくても手を伸ばせなかった領域」に、グループ全体の視点で、失敗を恐れずアプローチし、あらゆるパートナー、プロジェクト、協業、提携等様々な形でつながっていきます。これら事業成長を後押しする取組みが、グループ全体のさらなる長期的な成長につながると考えています。・多彩な人材活用「CW360」による外部パートナーとのアライアンス強化の取組みは、「人材育成の機会」にもつながると考えています。外部パートナーとのプロジェクトや協業、合弁会社による展開等、「CW360」が生み出す様々な機会を、次世代を担う人材の育成につなげていきます。このほか、グループの事業成長に伴うグローバル人材の育成、コーポレート人材や部門の強化、環境や体制の整備等、多彩な人材が安心して生き生きと働くことができるよう、各種施策を推進し、盤石なものとしていきます。<中期計画全体図>4つのキーテーマ、「いいものつくる」「もっとひろげる」「そだてつづける」「みがきふかめる」と、それらを具体的に表す8つの項目からなる中期計画全体図で示す中央のふたつの円には、「デジタル&フィジカル」、「攻めと守り」、「遠心力と求心力」といった両輪をイメージさせる様々な意味合いを込めています。「パーパス“Fun for All into the Future”」、そして中長期ビジョン「Connect with Fans」のもと、IPがもつ可能性を拡げ、世界中のFans(IPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、社会)と全方位の様々なつながりを強化することで、バンダイナムコグループはさらなる成長を目指します。
④資本政策今中期計画では、持続的な成長に向け、IP価値最大化による企業価値の向上と、長期的な利益創造に向けて、EPSとエクイティスプレッドを意識し、ROEの上昇に注力するとともに、株式市場とのコミュニケーションにつとめます。現状の資本コストは8%程度と認識しており、エクイティスプレッドは、継続的に5%以上となることを目指します。取締役の業績評価においても、資本効率をより意識し、計数指標、サステナビリティに加え、EPSもKPIとします。
⑤キャピタル・アロケーション中期計画におけるキャピタル・アロケーションの方針に基づいて、成長投資と株主還元をともに実現していきます。今中期計画期間中に約6,000億円の投資を計画している成長投資は、主にゲームや映像制作等原価を中心に計上される投資、金型等の事業に必要な設備投資、そして中期計画における戦略投資である“360”投資(全方位でIPファンやパートナー、株主等あらゆるステークホルダーとつながるための投資)で構成しています。これらの投資は、今中期計画において成果が出るものだけでなく、中長期で持続的に成長を続けることを重視しています。
⑥計数目標(2025年2月公表数値)・2028年3月期 計数目標連結売上高 14,500億円連結営業利益 2,000億円海外売上比率(仕向地別) 50%以上・継続的な目標営業利益率 継続的に12%以上エクイティスプレッド 継続的に5%以上バンダイナムコグループは、世界中のFans(IPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、社会)と、広く、深く、複雑につながる存在を目指し、中期計画においてIP価値の最大化に向けた様々な取組みを推進するとともに、成長に向けた強固な経営基盤を確立することで、企業価値の向上と長期利益の創造を目指してまいります。
(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当当社は、株主の皆様への利益還元を経営の重要施策と位置づけており、当社グループの競争力を一層強化し、財務面での健全性を維持しながら、継続した配当の実施と企業価値の向上を実現していくことを目指しております。2025年4月よりスタートした中期計画においては、経営を取り巻く環境や成長に向けた戦略投資に関する方針等を踏まえ、様々な角度から検討を行った結果、株主還元に関する基本方針を変更しております。2026年3月期の期末配当金は、当社の株主還元に関する基本方針に基づき、ベース配当23円に業績連動配当27円を加え、1株当たり50円となります。また、2025年12月9日に1株当たり23円の中間配当を実施しておりますので、年間配当金は1株当たり73円となります。さらには、保有資産の有効活用により資本効率の向上をはかるとともに、環境変化に対応し株主還元を含めた機動的な資本政策を実行することを目的に、第4四半期連結会計期間に自己株式の取得を行いました。取得した自己株式の総数は6,000,000株、取得価額の総額は24,757,598,600円となり、配当及び本自己株式取得を踏まえた総還元性向は51.0%となります。なお、当社では、2026年4月30日付で保有する全自己株式のうち5,000,000株の消却を行っております。なお、2027年3月期の年間配当金予想につきましては、利益配分に関する基本方針に基づき中間配当を25円としており、期末配当金につきましては利益配分に関する基本方針に基づき、別途検討いたします。<株主還元に関する基本方針>当社グループの競争力を一層強化するとともに、株主への適正な利益還元を経営の重要施策と位置づけ、総還元性向50%以上を基本方針とする。・DOE(純資産配当率)3.60%を下限とし、長期的に安定的な配当を実施する。・資本コストを意識し、適宜自己株式の取得を実施する。
四半期 2026年3月期 第1四半期
出典: バンダイナムコホールディングス 2026年3月期 第1四半期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2025年8月5日(https://www2.jpx.co.jp/disc/78320/140120250805529720.pdf)
1.経営成績等の概況(1)当四半期の経営成績の概況当第1四半期連結累計期間は、国内において雇用や所得の改善等により景気が緩やかに回復する一方、原材料価格や燃料価格、物価の上昇等が個人消費に影響しました。また、エンターテインメント市場においては、映像配信の普及等によってグローバル市場における日本IPの人気拡大が継続しました。一方で、今後の先行きについては、世界における政情不安や米国の政策動向等の様々な動きにより、国内外とも不透明な状況が続いています。このような環境の中、バンダイナムコグループは、グループの最上位概念「パーパス“Fun for All into theFuture”」と中長期ビジョン「Connect with Fans」のもと、2025年4月より3カ年の中期計画をスタートしました。今中期計画においては、これまで以上に新しい挑戦を積極的に行うことで、世界中のFans(IPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、社会)と全方位でつながり、広く、深く、複雑につながる存在となることを目指しています。具体的には、3つの共通テーマ「さらなる事業規模の拡大」「新たな事業の柱の獲得」「長期利益を生み出す体制構築」に基づき、4つのキーテーマ「いいものつくる」「もっとひろげる」「そだてつづける」「みがきふかめる」と、それらを具体的に表す8つの項目を設定し様々な取組みを推進することで、中長期での持続的な成長のための基盤を強固なものとしていきます。当第1四半期連結累計期間につきましては、トイホビー事業、デジタル事業、映像音楽事業が前年同期比で増収増益となったほか、アミューズメント事業においても業績が安定的に推移しました。特に、ガンダムシリーズにおいては、最新映像作品「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」と各事業の商品・サービスの連携、大阪・関西万博における「GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION」出展等により、IPの話題を喚起しファン層を拡大することができました。この結果、当第1四半期連結累計期間の経営成績は、売上高300,430百万円(前年同期比7.1%増)、営業利益51,921百万円(前年同期比17.9%増)、経常利益54,658百万円(前年同期比11.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益38,329百万円(前年同期比12.6%増)となりました。セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
[トイホビー事業]トイホビー事業では、国内外で展開カテゴリーの拡大、リアルイベントや店舗によるタッチポイントの拡大、生産体制の強化等をはかったことにより、好調に推移しました。具体的には、ガンプラ(ガンダムシリーズのプラモデル)やコレクターズフィギュア、一番くじ(キャラクターくじ)等のハイターゲット(大人)層向けの商品が、販売・マーケティングや商品ラインナップの強化により好調に推移しました。また、「ONE PIECE」や「DRAGONBALL」シリーズのトレーディングカードゲーム等のカード商材、ガシャポン(カプセルトイ)、菓子・食品等が商品ラインナップやターゲット層、展開地域の拡大に加え、顧客とのタッチポイントの強化等により業績に貢献しました。今後もトイホビー事業においては、引き続きグローバル展開の拡大と、拡大を支える生産体制や販売網等の強化を推進します。この結果、トイホビー事業における売上高は146,893百万円(前年同期比10.6%増)、セグメント利益は28,571百万円(前年同期比6.0%増)となりました。
[デジタル事業]デジタル事業では、家庭用ゲームにおいて「ELDEN RING」のスピンオフタイトル「ELDEN RING NIGHTREIGN」が発売初日に世界累計出荷本数200万本を記録する等ワールドワイドでヒットしました。また、「たまごっちのプチプチおみせっち おまちど~さま!」が、トイホビー事業のたまごっちとの話題の相乗効果により人気となりました。ネットワークコンテンツにおいては、新作アプリタイトル「SDガンダム ジージェネレーション エターナル」が新たなファン層も獲得し好調にスタートしました。また、「DRAGON BALL」シリーズや「ONE PIECE」「アイドルマスター」シリーズ等の主力アプリタイトルがユーザーに向けた継続的な施策により安定的に推移しました。デジタル事業では引き続きクオリティを重視したファンの期待に応えるタイトル開発を目指し、バランスの取れた最適なタイトルポートフォリオの構築に取り組みます。この結果、デジタル事業における売上高は107,770百万円(前年同期比1.4%増)、セグメント利益は21,704百万円(前年同期比47.3%増)となりました。
[映像音楽事業(旧 IPプロデュース事業)]映像音楽事業では、ガンダムシリーズの新作映像作品「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」が既存ファンに加え新たなファン層を獲得し人気となり、同作品の劇場興行収入、グローバルでの映像配信や商品・サービスのライセンス展開が業績に貢献しました。このほか、ガンダムシリーズや「ブルーロック」等の映像配信やライセンス展開等が安定的に推移しました。映像音楽事業では、今後も映像や音楽を通じIP軸戦略の核となる良質なIPの創出を強化します。この結果、映像音楽事業における売上高は21,265百万円(前年同期比21.5%増)、セグメント利益は4,230百万円(前年同期比69.6%増)となりました。
[アミューズメント事業]アミューズメント事業では、国内アミューズメント施設の既存店売上高が前年同期比で108.7%となりました。また、「バンダイナムコ Cross Store」や「ガシャポンのデパート」のようなグループの商品・サービスと連携したバンダイナムコならではの施設、アクティビティ施設等が好調に推移しました。業務用ゲームの販売については、人気シリーズの新製品の発売があった前年同期とのラインナップの違いが影響しました。アミューズメント事業においては、グループの商品・サービスの認知を拡大するためのファンとのタッチポイントの役割をさらに強化してまいります。この結果、アミューズメント事業における売上高は33,820百万円(前年同期比2.4%増)、セグメント利益は2,073百万円(前年同期比25.3%減)となりました。
[その他事業]その他事業につきましては、グループ各社へ向けた物流事業、その他管理業務等を行っている会社から構成されており、これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでおります。その他事業における売上高は9,060百万円(前年同期比9.1%増)、セグメント利益は493百万円(前年同期比
43.8%増)となりました。(2)当四半期の財政状態の概況当第1四半期連結会計期間末における総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ26,094百万円減少し1,076,542百万円となりました。これは主に受取手形、売掛金及び契約資産が19,851百万円、商品及び製品が5,756百万円、投資有価証券が11,454百万円増加したものの、配当金の支払い等により現金及び預金が67,548百万円減少したことによるものです。負債につきましては、前連結会計年度末に比べ29,365百万円減少し280,055百万円となりました。これは主に未払法人税等が17,408百万円、未払賞与が減少したこと等により流動負債のその他が10,231百万円減少したことによるものです。純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ3,270百万円増加し796,487百万円となりました。これは主にその他有価証券評価差額金が4,237百万円増加したことによるものです。なお、自己株式の消却を実施したことに伴い資本剰余金及び自己株式はそれぞれ35,083百万円減少しております。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の71.9%から73.9%となりました。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明今後につきましては、世界の各地域において先行きが不透明な状況が継続すると予測されます。また、市場や顧客のライフスタイルや嗜好等の我々を取り巻く環境の変化がさらに激しくなることが想定されます。このような環境の中、当社グループは、グローバル市場における競争の激化、顧客のライフスタイルや嗜好の変化に対応するため、2025年4月より3カ年の中期計画を推進しています。中期計画においては、グループの最上位概念「パーパス“Fun for All into the Future”」、そして中長期ビジョン「Connect with Fans」のもと、中長期での持続的な成長に向け、グローバル市場においてIP軸戦略をさらに強力に推進します。
①「パーパス“Fun for All into the Future”」のもと目指す姿バンダイナムコグループでは、“社会における存在意義”や“なぜその事業や企業活動を行うのか”“私たちがバンダイナムコで働く意味”を表す「パーパス“Fun for All into the Future”」を制定しグループの最上位概念としています。「パーパス“Fun for All into the Future”」のもと、バンダイナムコグループが目指す姿は、世界中のFans(IPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、社会)とつながる姿です。新規のFansとはより「広く」つながり、既存のFansとはより「深く」つながります。そして、新規と既存のFansから生まれたコミュニティ同士が「複雑に」つながり合うことを目指します。バンダイナムコが様々なFansと、そしてFans同士がつながるにあたり、最も重視することは、どのようにつながるかというつながり方の質です。今中期計画においても、Fansと広く、深く、複雑につながること、つながり方の質を重視した様々な戦略や取組みを推進します。<Bandai Namco’s Purpose>
②中長期ビジョン「パーパス“Fun for All into the Future”」のもとバンダイナムコグループが目指す姿を前中期計画に引き続き「Connect with Fans」とし、中長期ビジョンへと位置づけを変更したうえで、その第2章のアクションフェーズとして、これまで以上に新しい挑戦を積極的に行うことで、世界中のFans(IPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、社会)と全方位でつながり、広く、深く、複雑につながる存在を目指します。
③中期計画テーマバンダイナムコグループが持続的な成長をしていくために、「さらなる事業規模の拡大」「新たな事業の柱の獲得」「長期利益を生み出す体制構築」の3つを共通テーマとしました。この共通テーマに基づき、さらに4つのキーテーマである、「いいものつくる」「もっとひろげる」「そだてつづける」「みがきふかめる」と「アライアンス強化」「多彩な人材の活用」、4つのキーテーマを具体的に表す8つの項目を設定し実行することで、IPがもつ可能性を拡げ、世界中のFansとともに、さらなる笑顔の連鎖を生み出す事業展開を目指します。・キーテーマ1「いいものつくる」「ものづくり」はグループの原点。バンダイナムコらしいユニークな発想で商品・サービスを生み出すバンダイナムコグループの原点は、「ものづくり」です。バンダイナムコらしいユニークな体験価値を世界中のFansに届けるためのゲーム開発・アニメ制作・商品の企画・生産、また新しいサービスの創出を推進するとともに、新規IP創出においては、映像作品に加え、商品・サービス発、グループ横断プロジェクト発等、あらゆる方向から継続的に取り組んでいきます。その取組みのひとつとして、外部クリエイターやスタジオ、IPホルダーとともに新たな切り口のIP共創を強化していきます。また、制作・開発・生産の面では効率化を推進し、より質の高い「ものづくり」に取り組んでいきます。・キーテーマ2「もっとひろげる」展開エリアと合わせてカテゴリーも拡大し、世界中のFansに「ひろげる」ことを目指す日本発IPの人気がワールドワイドで拡大する環境下において、バンダイナムコグループがグローバルで事業を拡大できる可能性はまだまだあります。トイホビー事業では、ハイターゲット(大人)層向け商品やトレーディングカード、カプセルトイ等の展開を拡大しています。さらに、アミューズメント事業との連携による公式ショップ、体験会やイベント等により、遊びの定着やFansとのつながりを深めます。また、日本発IPだけでなく現地発IPや現地企業とのコラボレーションも積極的に行っていきます。エリアの拡大については、各地域においてECの強化を進めています。デジタル事業では、日本と米国でワールドワイドのマーケティングをコントロールする体制をさらにブラッシュアップし、意思決定と情報共有のスピードアップをはかります。映像音楽事業では、北米に映像音楽事業会社を設立。Legendary Picturesと実写映画「機動戦士ガンダム」に関する共同投資契約を締結し、本格的な制作のステップに進みます。全世界公開に向けて、新会社が実写映画の制作投資窓口となり、海外におけるガンダムのライセンスやプロモーション、イベント等を強化し、ガンダムIPの価値最大化を目指します。・キーテーマ3「そだてつづける」生み出したものを「そだてつづける」ことが重要。強く、広く、長く愛されるブランドに育てるバンダイナムコグループの強みであるIP軸戦略を核とするIPの創出だけではなく、IPを「そだてつづける」ことも重要だと捉えています。今中期計画では、「たまごっち」等のトイホビー事業発、「アイドルマスター」や「パックマン」等のデジタル事業発、「ガンダム」等の映像音楽事業発といったグループで持つIPのライセンス事業を強化するとともに、グループの事業領域以外にもIPの世界観を広げます。ゲームタイトルについては、シリーズタイトルの人気拡大や継続的なシリーズ展開、有効活用により定着とブランド力強化をはかります。また、グループIPのひとつ、ガンダムの代表的な商品ガンプラ(ガンダムシリーズのプラモデル)をはじめ、トイホビー事業の商品では様々な原材料にプラスチックを使用しています。プラスチックに対しての環境配慮に関する声が高まる中、バンダイナムコグループプラスチック環境配慮方針を制定しました。これまでもファン参加型のリサイクルや代替素材の活用等の取組みを進めてきましたが、今後もこの方針のもと、プラスチックの使用を出来る限り削減したうえで、再生プラスチックや代替素材の活用、リサイクルの推進をさらに進めていきます。社会の一員として、グループ一丸となって環境配慮に取り組むことは、IPや商品ブランドの価値向上にもつながると考えています。・キーテーマ4「みがきふかめる」これまでに蓄積したデータを最大限活用し、ビジネスを「みがきふかめる」ことで進化させる前中期計画において、グループのデータ接続と集約を行い活用するデータユニバース構想を推進し、複数事業で活用を始めています。今中期計画においては、蓄積したデータの活用を本格的にスタートし、深掘りしていきます。これにより、最適なマーケティングプランの立案や商品企画、需要予測の精度を向上させることで、各事業におけるビジネスを磨き上げていきます。また、主にゲーム開発や映像制作の分野においては、外部パートナーと自社スタジオや研究開発部門との協議や連携による新技術の研究や活用を積極的に進めます。これらの取組みにより、「みがきふかめる」を実現させます。・アライアンス強化各事業においては、これまでと同様にあらゆるパートナーとの協業やアライアンスを行いますが、新たな取組みの1つとして、中長期ビジョンの「Connect with Fans」のもと、「360度、全方位のFansとつながる」という意味を込めて「Connect with 360」を省略した「CW360」という部署を当社に新設しました。「CW360」は、これまで、時間や予算等の制約から「やりたくても手を伸ばせなかった領域」に、グループ全体の視点で、失敗を恐れずアプローチし、あらゆるパートナー、プロジェクト、協業、提携等様々な形でつながっていきます。これら事業成長を後押しする取組みが、グループ全体のさらなる長期的な成長につながると考えています。・多彩な人材活用「CW360」による外部パートナーとのアライアンス強化の取組みは、「人材育成の機会」にもつながると考えています。外部パートナーとのプロジェクトや協業、合弁会社による展開等、「CW360」が生み出す様々な機会を、次世代を担う人材の育成につなげていきます。このほか、グループの事業成長に伴うグローバル人材の育成、コーポレート人材や部門の強化、環境や体制の整備等、多彩な人材が安心して生き生きと働くことができるよう、各種施策を推進し、盤石なものとしていきます。<中期計画全体図>4つのキーテーマ、「いいものつくる」「もっとひろげる」「そだてつづける」「みがきふかめる」と、それらを具体的に表す8つの項目からなる中期計画全体図で示す中央のふたつの円には、「デジタル&フィジカル」、「攻めと守り」、「遠心力と求心力」といった両輪をイメージさせる様々な意味合いを込めています。「パーパス“Fun for All into the Future”」、そして中長期ビジョン「Connect with Fans」のもと、IPがもつ可能性を拡げ、世界中のFans(IPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、社会)と全方位の様々なつながりを強化することで、バンダイナムコグループはさらなる成長を目指します。
④資本政策今中期計画では、持続的な成長に向け、IP価値最大化による企業価値の向上と、長期的な利益創造に向けて、EPSとエクイティスプレッドを意識し、ROEの上昇に注力するとともに、株式市場とのコミュニケーションにつとめます。現状の資本コストは8%程度と認識しており、エクイティスプレッドは、継続的に5%以上となることを目指します。取締役の業績評価においても、資本効率をより意識し、計数指標、サステナビリティに加え、EPSもKPIとします。
⑤キャピタル・アロケーション中期計画におけるキャピタル・アロケーションの方針に基づいて、成長投資と株主還元をともに実現していきます。今中期計画期間中に約6,000億円の投資を計画している成長投資は、主にゲームや映像制作等原価を中心に計上される投資、金型等の事業に必要な設備投資、そして中期計画における戦略投資である“360”投資(全方位でIPファンやパートナー、株主等あらゆるステークホルダーとつながるための投資)で構成しています。これらの投資は、今中期計画において成果が出るものだけでなく、中長期で持続的に成長を続けることを重視しています。
⑥計数目標(2025年2月公表数値)・2028年3月期 計数目標連結売上高 14,500億円連結営業利益 2,000億円海外売上比率(仕向地別) 50%以上・継続的な目標営業利益率 継続的に12%以上エクイティスプレッド 継続的に5%以上バンダイナムコグループは、世界中のFans(IPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、社会)と、広く、深く、複雑につながる存在を目指し、中期計画においてIP価値の最大化に向けた様々な取組みを推進するとともに、成長に向けた強固な経営基盤を確立することで、企業価値の向上と長期利益の創造を目指してまいります。2026年3月期の第2四半期連結累計期間の連結業績予想数値につきましては、当第1四半期連結累計期間連結業績が好調に推移したことに加え、足元の各事業の動向、第2四半期連結会計期間の商品・サービスのマーケティング計画等を踏まえ、2025年5月8日に公表しました予想数値を修正いたします。なお、2026年3月期通期の連結業績予想数値につきましては、見直しを行っておりません。米国の政策動向や国内外におけるファンの嗜好の変化、競争環境の激化等の外部環境の動向、さらには第3四半期連結会計期間以降の大型タイトル等商品・サービスの販売動向や、年末年始の大型商戦の状況等を踏まえた上で、通期連結業績予想数値を精査いたします。2026年3月期第2四半期連結累計期間連結業績予想数値の修正(2025年4月1日~2025年9月30日)親会社株主に帰属1株当たり売上高 営業利益 経常利益する中間純利益中間純利益百万円 百万円 百万円 百万円 円 銭前回予想 (A) 595,000 78,500 81,000 54,000 83.43今回予想 (B) 605,000 90,000 94,000 65,000 100.43増減額 (B-A) 10,000 11,500 13,000 11,000 -増減率 (%) 1.7 14.6 16.0 20.4 -(ご参考)前期第2四半期実績 611,391 113,670 115,553 80,727 123.39(2025年3月期第2四半期)
四半期 2027年3月期 第1四半期
出典: バンダイナムコホールディングス 2027年3月期 第1四半期 決算短信〔日本基準〕、開示日 2026年8月6日(https://www2.jpx.co.jp/disc/78320/140120260806511256.pdf)
1.経営成績等の概況(1)当四半期の経営成績の概況当第1四半期連結累計期間は、国内の景気が緩やかな回復基調となりましたが、原材料価格や物価の上昇傾向が継続しました。また、エンターテインメント市場においては、映像配信の普及等によってグローバル市場における日本IP(Intellectual Property:キャラクター等の知的財産)の人気拡大が継続しました。一方で、今後の先行きについては、世界における政情不安が継続していること等の様々な動きにより、国内外とも不透明な状況が続いています。このような環境の中、バンダイナムコグループは、グループの最上位概念「パーパス“Fun for All into theFuture”」と中長期ビジョン「Connect with Fans」のもと、2025年4月より3カ年の中期計画をスタートしました。今中期計画においては、これまで以上に新しい挑戦を積極的に行うことで、世界中のFans(IPファン、ビジネスパートナー、株主、グループ社員、社会)と全方位でつながり、広く、深く、複雑につながる存在となることを目指しています。具体的には、3つの共通テーマ「さらなる事業規模の拡大」「新たな事業の柱の獲得」「長期利益を生み出す体制構築」に基づき、4つのキーテーマ「いいものつくる」「もっとひろげる」「そだてつづける」「みがきふかめる」と、それらを具体的に表す8つの項目を設定し様々な取組みを推進することで、中長期での持続的な成長のための基盤を強固なものとしていきます。当第1四半期連結累計期間につきましては、IPの世界観や特性を活かし、最適なタイミングで、最適な商品・サービスとして、最適な地域に向けて提供することでIP価値の最大化をはかる「IP軸戦略」を各事業の連携により推進しました。事業面では、トイホビー事業が国内外において各カテゴリーが好調に推移したこと等により収益が大きく伸長しました。IP展開においては、ガンダムシリーズ等の定番IPの商品・サービスが力強い存在感を発揮しました。グループ全体では、幅広いカテゴリーと多彩なIPによるポートフォリオが効果を発揮しました。この結果、当第1四半期連結累計期間の経営成績は、売上高328,494百万円(前年同期比9.3%増)、営業利益69,204百万円(前年同期比33.3%増)、経常利益74,493百万円(前年同期比36.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益51,135百万円(前年同期比33.4%増)となりました。セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
[トイホビー事業]トイホビー事業では、国内外における展開カテゴリーや商品ラインナップ、ターゲット層の拡大、リアルイベントや店舗によるタッチポイントの拡大、生産体制や流通の強化等をはかったことにより、ガンプラ(ガンダムシリーズのプラモデル)や一番くじ(キャラクターくじ)等のハイターゲット(大人)層向けの商品、トレーディングカードゲーム等のカード商材、ガシャポン(カプセルトイ)、菓子・食品、ステイショナリー等の各カテゴリーが国内外で好調に推移しました。IP展開においては、ガンダムシリーズや「DRAGON BALL」シリーズ、「ONEPIECE」、「たまごっち」等の定番IPの商品・サービスが力強い存在感を発揮しました。また、北米の子会社において米国追加関税に係る還付金を計上しました。この結果、トイホビー事業における売上高は192,760百万円(前年同期比31.2%増)、セグメント利益は53,944百万円(前年同期比88.8%増)となりました。
[デジタル事業]デジタル事業では、ネットワークコンテンツにおいては、「DRAGON BALL」シリーズや「ONE PIECE」、「アイドルマスター」シリーズ、ガンダムシリーズ等の主力アプリタイトルがユーザーに向けた継続的な施策により好調に推移しました。家庭用ゲームでは、ワールドワイド向けの大型新作タイトルの発売があった前年同期とのタイトル編成の違いが業績に影響しました。デジタル事業では引き続きクオリティを重視したファンの期待に応えるタイトル開発を目指し、バランスの取れた最適なタイトルポートフォリオの構築に取り組みます。この結果、デジタル事業における売上高は90,901百万円(前年同期比15.7%減)、セグメント利益は15,011百万円(前年同期比30.8%減)となりました。
[映像音楽事業]映像音楽事業では、ガンダムシリーズやラブライブ!シリーズの商品・サービス等のライセンス展開や「ワンパンマン」等のグローバル展開及び映像配信等が安定的に推移しました。しかしながら、事業全体では、「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」の劇場興行収入や映像配信が大きく貢献した前年同期には及びませんでした。映像音楽事業においては組織再編による新体制のもと、IP軸戦略の核となるIPの創出、バンダイナムコらしい音楽事業の展開に向けた取組みを行ってまいります。この結果、映像音楽事業における売上高は19,279百万円(前年同期比9.3%減)、セグメント利益は1,320百万円(前年同期比68.8%減)となりました。
[アミューズメント事業]アミューズメント事業では、「バンダイナムコ Cross Store」や「ガシャポンのデパート」、IPの体験型公式ショップのようなグループの商品・サービスと連携したバンダイナムコならではの施設等が人気となり、国内アミューズメント施設の既存店売上高が前年同期比で107.6%となり好調に推移しました。アミューズメント事業においては、IP軸戦略のもと独自の強みを活用した施設展開に加え、グループの商品・サービスの認知を拡大するためのファンとのタッチポイントの役割をさらに強化してまいります。この結果、アミューズメント事業における売上高は38,092百万円(前年同期比12.6%増)、セグメント利益は1,991百万円(前年同期比4.0%減)となりました。
[その他事業]その他事業では、グループ各社へ向けた物流事業やグループの管理業務を行っている会社等から構成されており、これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでおります。その他事業における売上高は10,366百万円(前年同期比14.4%増)、セグメント利益は662百万円(前年同期比
34.5%増)となりました。(2)当四半期の財政状態の概況当第1四半期連結会計期間末における総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ11,056百万円減少し1,179,437百万円となりました。これは主に受取手形、売掛金及び契約資産が5,140百万円、商品及び製品が8,740百万円、仕掛品が10,469百万円、投資有価証券が4,628百万円増加したものの、配当金の支払い等により現金及び預金が42,328百万円減少したことによるものです。負債につきましては、前連結会計年度末に比べ36,527百万円減少し292,542百万円となりました。これは主に未払法人税等が10,814百万円、未払金が減少したこと等により流動負債のその他が28,382百万円減少したことによるものです。純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ25,470百万円増加し886,894百万円となりました。これは主に利益剰余金が7,330百万円増加したものの、自己株式の消却等により自己株式が19,737百万円減少(純資産は増加)したことによるものです。なお、自己株式の消却により、資本剰余金の残高が負の値となったため、資本剰余金を零とし、当該負の値を利益剰余金から減額しております。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の72.3%から75.1%となりました。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明今後につきましては、世界の各地域において先行きが不透明な状況が継続すると予測されます。また、市場や顧客のライフスタイルや嗜好等の我々を取り巻く環境の変化がさらに激しくなることが想定されます。このような環境の中、当社グループは、グローバル市場における競争の激化、顧客のライフスタイルや嗜好の変化に対応するため、2025年4月より3カ年の中期計画を推進しています。中期計画においては、グループの最上位概念「パーパス“Fun for All into the Future”」、そして中長期ビジョン「Connect with Fans」のもと、中長期での持続的な成長に向け、グローバル市場においてIP軸戦略をさらに強力に推進します。
①「パーパス“Fun for All into the Future”」のもと目指す姿バンダイナムコグループでは、“社会における存在意義”や“なぜその事業や企業活動を行うのか”“私たちがバンダイナムコで働く意味”を表す「パーパス“Fun for All into the Future”」を制定しグループの最上位概念としています。「パーパス“Fun for All into the Future”」のもと、バンダイナムコグループが目指す姿は、世界中のFans(IPファン、ビジネスパートナー、株主、グループ社員、社会)とつながる姿です。新規のFansとはより「広く」つながり、既存のFansとはより「深く」つながります。そして、新規と既存のFansから生まれたコミュニティ同士が「複雑に」つながり合うことを目指します。バンダイナムコが様々なFansと、そしてFans同士がつながるにあたり、最も重視することは、どのようにつながるかというつながり方の質です。今中期計画においても、Fansと広く、深く、複雑につながること、つながり方の質を重視した様々な戦略や取組みを推進します。<Bandai Namco’s Purpose>
②中長期ビジョン「パーパス“Fun for All into the Future”」のもとバンダイナムコグループが目指す姿を前中期計画に引き続き「Connect with Fans」とし、中長期ビジョンへと位置づけを変更したうえで、その第2章のアクションフェーズとして、これまで以上に新しい挑戦を積極的に行うことで、世界中のFans(IPファン、ビジネスパートナー、株主、グループ社員、社会)と全方位でつながり、広く、深く、複雑につながる存在を目指します。
③中期計画テーマバンダイナムコグループが持続的な成長をしていくために、「さらなる事業規模の拡大」「新たな事業の柱の獲得」「長期利益を生み出す体制構築」の3つを共通テーマとしました。この共通テーマに基づき、さらに4つのキーテーマである、「いいものつくる」「もっとひろげる」「そだてつづける」「みがきふかめる」と「アライアンス強化」「多彩な人材の活用」、4つのキーテーマを具体的に表す8つの項目を設定し実行することで、IPがもつ可能性を拡げ、世界中のFansとともに、さらなる笑顔の連鎖を生み出す事業展開を目指します。・キーテーマ1「いいものつくる」「ものづくり」はグループの原点。バンダイナムコらしいユニークな発想で商品・サービスを生み出すバンダイナムコグループの原点は、「ものづくり」です。バンダイナムコらしいユニークな体験価値を世界中のFansに届けるためのゲーム開発・アニメ制作・商品の企画・生産、また新しいサービスの創出を推進するとともに、新規IP創出においては、映像作品に加え、商品・サービス発、グループ横断プロジェクト発等、あらゆる方向から継続的に取り組んでいきます。その取組みのひとつとして、外部クリエイターやスタジオ、IPホルダーとともに新たな切り口のIP共創を強化していきます。また、制作・開発・生産の面では効率化を推進し、より質の高い「ものづくり」に取り組んでいきます。・キーテーマ2「もっとひろげる」展開エリアと合わせてカテゴリーも拡大し、世界中のFansに「ひろげる」ことを目指す日本発IPの人気がワールドワイドで拡大する環境下において、バンダイナムコグループがグローバルで事業を拡大できる可能性はまだまだあります。トイホビー事業では、ハイターゲット(大人)層向け商品やトレーディングカード、カプセルトイ等の展開を拡大しています。さらに、アミューズメント事業との連携による公式ショップ、体験会やイベント等により、遊びの定着やFansとのつながりを深めます。また、日本発IPだけでなく現地発IPや現地企業とのコラボレーションも積極的に行っていきます。エリアの拡大については、各地域においてECの強化を進めています。デジタル事業では、日本と米国でワールドワイドのマーケティングをコントロールする体制をさらにブラッシュアップし、意思決定と情報共有のスピードアップをはかります。映像音楽事業では、北米に映像音楽事業会社を設立。実写映画「GUNDAM(仮称)」についてパートナーとともに本格的な制作のステップに進みます。全世界公開に向けて、新会社が実写映画の制作投資窓口となり、海外におけるガンダムのライセンスやプロモーション、イベント等を強化し、ガンダムIPの価値最大化を目指します。・キーテーマ3「そだてつづける」生み出したものを「そだてつづける」ことが重要。強く、広く、長く愛されるブランドに育てるバンダイナムコグループの強みであるIP軸戦略を核とするIPの創出だけではなく、IPを「そだてつづける」ことも重要だと捉えています。今中期計画では、「たまごっち」等のトイホビー事業発、「アイドルマスター」や「パックマン」等のデジタル事業発、「ガンダム」等の映像音楽事業発といったグループで持つIPのライセンス事業を強化するとともに、グループの事業領域以外にもIPの世界観を広げます。ゲームタイトルについては、シリーズタイトルの人気拡大や継続的なシリーズ展開、有効活用により定着とブランド力強化をはかります。また、グループIPのひとつ、ガンダムの代表的な商品ガンプラ(ガンダムシリーズのプラモデル)をはじめ、トイホビー事業の商品では様々な原材料にプラスチックを使用しています。プラスチックに対しての環境配慮に関する声が高まる中、バンダイナムコグループプラスチック環境配慮方針を制定しました。これまでもファン参加型のリサイクルや代替素材の活用等の取組みを進めてきましたが、今後もこの方針のもと、プラスチックの使用を出来る限り削減したうえで、再生プラスチックや代替素材の活用、リサイクルの推進をさらに進めていきます。社会の一員として、グループ一丸となって環境配慮に取り組むことは、IPや商品ブランドの価値向上にもつながると考えています。・キーテーマ4「みがきふかめる」これまでに蓄積したデータを最大限活用し、ビジネスを「みがきふかめる」ことで進化させる前中期計画において、グループのデータ接続と集約を行い活用するデータユニバース構想を推進し、複数事業で活用を始めています。今中期計画においては、蓄積したデータの活用を本格的にスタートし、深掘りしていきます。これにより、最適なマーケティングプランの立案や商品企画、需要予測の精度を向上させることで、各事業におけるビジネスを磨き上げていきます。また、主にゲーム開発や映像制作の分野においては、外部パートナーと自社スタジオや研究開発部門との協議や連携による新技術の研究や活用を積極的に進めます。これらの取組みにより、「みがきふかめる」を実現させます。・アライアンス強化各事業においては、これまでと同様にあらゆるパートナーとの協業やアライアンスを行いますが、新たな取組みの1つとして、中長期ビジョンの「Connect with Fans」のもと、「360度、全方位のFansとつながる」という意味を込めて「Connect with 360」を省略した「CW360」という部署を当社に新設しました。「CW360」は、これまで、時間や予算等の制約から「やりたくても手を伸ばせなかった領域」に、グループ全体の視点で、失敗を恐れずアプローチし、あらゆるパートナー、プロジェクト、協業、提携等様々な形でつながっていきます。これら事業成長を後押しする取組みが、グループ全体のさらなる長期的な成長につながると考えています。・多彩な人材活用「CW360」による外部パートナーとのアライアンス強化の取組みは、「人材育成の機会」にもつながると考えています。外部パートナーとのプロジェクトや協業、合弁会社による展開等、「CW360」が生み出す様々な機会を、次世代を担う人材の育成につなげていきます。このほか、グループの事業成長に伴うグローバル人材の育成、コーポレート人材や部門の強化、環境や体制の整備等、多彩な人材が安心して生き生きと働くことができるよう、各種施策を推進し、盤石なものとしていきます。<中期計画全体図>4つのキーテーマ、「いいものつくる」「もっとひろげる」「そだてつづける」「みがきふかめる」と、それらを具体的に表す8つの項目からなる中期計画全体図で示す中央のふたつの円には、「デジタル&フィジカル」、「攻めと守り」、「遠心力と求心力」といった両輪をイメージさせる様々な意味合いを込めています。「パーパス“Fun for All into the Future”」、そして中長期ビジョン「Connect with Fans」のもと、IPがもつ可能性を拡げ、世界中のFans(IPファン、ビジネスパートナー、株主、グループ社員、社会)と全方位の様々なつながりを強化することで、バンダイナムコグループはさらなる成長を目指します。
④資本政策今中期計画では、持続的な成長に向け、IP価値最大化による企業価値の向上と、長期的な利益創造に向けて、EPSとエクイティスプレッドを意識し、ROEの上昇に注力するとともに、株式市場とのコミュニケーションにつとめます。現状の資本コストは8%程度と認識しており、エクイティスプレッドは、継続的に5%以上となることを目指します。取締役の業績評価においても、資本効率をより意識し、計数指標、サステナビリティに加え、EPSもKPIとします。
⑤キャピタル・アロケーション中期計画におけるキャピタル・アロケーションの方針に基づいて、成長投資と株主還元をともに実現していきます。今中期計画期間中に約6,000億円の投資を計画している成長投資は、主にゲームや映像制作等原価を中心に計上される投資、金型等の事業に必要な設備投資、そして中期計画における戦略投資である“360”投資(全方位でIPファンやパートナー、株主等あらゆるステークホルダーとつながるための投資)で構成しています。これらの投資は、今中期計画において成果が出るものだけでなく、中長期で持続的に成長を続けることを重視しています。
⑥計数目標(2025年2月公表数値)・2028年3月期 計数目標連結売上高 14,500億円連結営業利益 2,000億円海外売上比率(仕向地別) 50%以上・継続的な目標営業利益率 継続的に12%以上エクイティスプレッド 継続的に5%以上バンダイナムコグループは、世界中のFans(IPファン、ビジネスパートナー、株主、グループ社員、社会)と、広く、深く、複雑につながる存在を目指し、中期計画においてIP価値の最大化に向けた様々な取組みを推進するとともに、成長に向けた強固な経営基盤を確立することで、企業価値の向上と長期利益の創造を目指してまいります。2027年3月期第2四半期連結累計期間の連結業績予想数値につきましては、当第1四半期連結累計期間の連結業績が好調に推移したことに加え、足元の市場環境や各事業の動向、第2四半期連結会計期間の商品・サービスのマーケティング計画等を踏まえ、2026年5月13日に公表しました予想数値を修正いたします。なお、2027年3月期通期の連結業績予想数値につきましては、見直しを行っておりません。国内外における市場環境やファンの嗜好の変化、競争環境の激化等の外部環境の状況、さらには第3四半期連結会計期間以降に予定している大型の家庭用ゲームタイトルの販売動向や、年末年始の大型商戦の動向等を踏まえた上で、通期連結業績予想数値を精査いたします。2027年3月期第2四半期連結累計期間連結業績予想数値の修正(2026年4月1日~2026年9月30日)親会社株主に帰属1株当たり売上高 営業利益 経常利益する中間純利益中間純利益百万円 百万円 百万円 百万円 円 銭前回予想 (A) 610,000 84,000 87,000 60,000 93.55今回予想 (B) 690,000 124,000 130,000 90,000 140.33増減額 (B-A) 80,000 40,000 43,000 30,000 -増減率 (%) 13.1 47.6 49.4 50.0 -(ご参考)前期第2四半期実績 643,816 105,481 110,196 78,909 121.91(2026年3月期第2四半期)
本記事は各社が開示した決算短信の記載を機械的に抽出・比較し、AIが要約したものです。数値・表現は原資料をご確認ください。投資判断はご自身の責任で行ってください。