※本記事は武蔵精密工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
武蔵精密工業は2026年5月13日、2026年3月期(第4四半期累計)の決算を発表した。売上高は3,472億円(前期比+0.0%)とほぼ横ばいだったが、営業利益は205億円(同+4.1%)、経常利益は202億円(同+12.5%)と増益を確保した。一方、当期純利益は12億円(同▲83.8%)と大幅な減益となった。2027年3月期の業績予想は、売上高3,350億円(同▲3.5%)、営業利益185億円(同▲9.9%)、経常利益160億円(同▲20.9%)を見込む一方、当期純利益は65億円(同+414.2%)への回復を予想している。
連結業績(2026年3月期 実績)
2026年3月期の連結業績は、売上高3,472億円(前期3,471億円、前期比+0.0%)、営業利益205億円(同+8億円、+4.1%)、経常利益202億円(同+23億円、+12.5%)となった。営業利益率は5.9%(前期5.7%)、経常利益率は5.8%(前期5.2%)に改善した。一方、当期純利益は12億円(前期77億円、同▲65億円、▲83.8%)となり、当期純利益率は0.4%(前期2.2%)に低下した。EBITDAは388億円(前期386億円、同+0.7%)、EBITDA率は11.1%(前期11.1%)だった。
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 増減 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 3,472億円 | 3,471億円 | +1億円 | +0.0% |
| 営業利益 | 205億円 | 197億円 | +8億円 | +4.1% |
| 経常利益 | 202億円 | 179億円 | +23億円 | +12.5% |
| 当期純利益 | 12億円 | 77億円 | ▲65億円 | ▲83.8% |
| EBITDA | 388億円 | 386億円 | +2億円 | +0.7% |
セグメント別(地域・事業・顧客別)の状況
地域別売上高では、米州が1,110億円(前期1,045億円、同+65億円)と増加した一方、欧州は849億円(前期892億円、同▲43億円)、中国は291億円(前期316億円、同▲25億円)と減少した。日本は415億円(前期400億円、同+15億円)、アジアは807億円(前期819億円、同▲12億円)となった。地域別営業利益(ROS)は、日本が35億円(ROS8.4%、前期42億円・10.5%)、米州が60億円(ROS5.4%、前期65億円・6.2%)、アジアが96億円(ROS11.9%、前期92億円・11.2%)だった。事業別売上高では、PT(パワートレイン)が2,170億円(前期2,210億円、同▲40億円)、2W(二輪)が984億円(前期939億円、同+45億円)、LSが316億円(前期321億円、同▲5億円)となった。顧客別では、ホンダ向けが1,760億円(前期1,749億円、同+11億円、構成比51%)、その他グローバル顧客向けが1,710億円(前期1,722億円、同▲12億円、構成比49%)だった。
| 地域 | 2025年3月期 | 構成比 | 2026年3月期 | 構成比 | 増減 |
|---|---|---|---|---|---|
| 日本 | 400億円 | 11% | 415億円 | 12% | +15億円 |
| 米州 | 1,045億円 | 30% | 1,110億円 | 32% | +65億円 |
| アジア | 819億円 | 24% | 807億円 | 23% | ▲12億円 |
| 中国 | 316億円 | 9% | 291億円 | 8% | ▲25億円 |
| 欧州 | 892億円 | 26% | 849億円 | 25% | ▲43億円 |
| 合計 | 3,471億円 | 100% | 3,472億円 | 100% | +1億円 |

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期の業績予想は、売上高3,350億円(前期比▲122億円、▲3.5%)、営業利益185億円(同▲20億円、▲9.9%)、経常利益160億円(同▲42億円、▲20.9%)、EBITDA370億円(同▲18億円、▲4.9%)を見込む。一方、当期純利益は65億円(同+53億円、+414.2%)と大幅な増益を予想している。営業利益率は5.5%(前期5.9%)、経常利益率は4.8%(前期5.8%)を見込む。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(予想) | 増減 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 3,472億円 | 3,350億円 | ▲122億円 | ▲3.5% |
| 営業利益 | 205億円 | 185億円 | ▲20億円 | ▲9.9% |
| 経常利益 | 202億円 | 160億円 | ▲42億円 | ▲20.9% |
| 当期純利益 | 12億円 | 65億円 | +53億円 | +414.2% |
| EBITDA | 388億円 | 370億円 | ▲18億円 | ▲4.9% |

株主還元
2026年3月期の年間配当は40円(中間25円・期末15円)とした。2027年3月期の年間配当予想も40円(中間20円・期末20円)で、前期比増減はない。2027年3月期の投資額は350億円(前期281億円、同+71億円)、減価償却費は185億円(前期183億円、同+2億円、うち通常176億円・PPA/のれん9億円)を計画している。
| 区分 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(予想) |
|---|---|---|
| 中間配当 | 25円 | 20円 |
| 期末配当 | 15円 | 20円 |
| 年間配当合計 | 40円 | 40円 |

Mobility事業・Energy Solution事業のトピック
Mobility事業では、北米において現地調達ニーズの高まりを受け、Musashi Auto Parts Canada・Michigan・Mexicoの各拠点でHEV向け生産体制を拡充しており、2026年末の完了を予定して拡張面積+8,000㎡の工場拡張を進めている。インドでは、2026年4月30日にKinetic Green Energy & Power Solutions LimitedとLOI(協力覚書)を締結し、2026年12月から同社の次世代2輪EVプラットフォームにムサシ製e-Axleを提供する予定である。中国では日系メーカーに加え民族系メーカー向けの受注が進展しており、2025年度はGeely(FAWER)向けに足回り(サスペンションB/J)の初受注を獲得し、2026年5月に納入を開始する予定である。
Energy Solution事業では、AIデータセンター向けキャパシタの需要拡大を背景に、山梨・北杜工場でHSC(キャパシタ)の量産体制拡大を推進しているが、能力拡大プロセスに遅延が生じており、急激な受注増加に対して2027年3月期第1四半期から製品供給が厳しくなることが予想されるとしている。新たに山梨・南アルプス工場を整備し、当初2026年秋の生産開始を予定していたが、2027年初旬の生産開始予定に変更した。

※本記事は武蔵精密工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。