※本記事はアストマックスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
アストマックス株式会社は2026年3月期(第14期)の連結決算を発表した。営業収益は前期比22.2%増の25,258百万円となり、経常損益は前期の146百万円の損失から2,534百万円の利益へ転換した。親会社株主に帰属する当期純利益も前期の146百万円の損失から1,956百万円の利益へと黒字化した。電力取引関連事業の増収に加え、電力先物価格の急騰に伴うヘッジポジションの評価益計上が損益を押し上げた。
連結業績(2026年3月期 実績)
営業収益の増減要因は、電力取引関連事業(+5,815百万円)、再生可能エネルギー関連事業(+183百万円)、ディーリング事業(+44百万円)の増収が寄与した一方、小売事業(電力・ガス)は前期比△1,263百万円の減収となった。損益面では、ディーリング事業の事業規模縮小と裁定取引対象商品の価格変動によるネガティブな影響を受けたものの、電力取引関連事業のヘッジポジションが大幅な収益計上となり、営業利益・経常利益は拡大した。なお、電力先物取引のヘッジ会計上の計上時期のズレにより当期の損益は2,473百万円押し上げられており、この影響を考慮した実質ベースでは前年同期比で若干の増加にとどまる。
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 営業収益(百万円) | 20,666 | 25,258 | +4,591(+22.2%) |
| 営業費用(百万円) | 20,843 | 22,622 | +1,778(+8.5%) |
| 営業損益(百万円) | △176 | 2,635 | +2,812 |
| 経常損益(百万円) | △146 | 2,534 | +2,680 |
| 税金等調整前当期純損益(百万円) | △134 | 2,631 | +2,765 |
| 親会社株主に帰属する当期純損益(百万円) | △146 | 1,956 | +2,103 |

セグメント別(事業別)の状況
セグメント別の損益(押し上げ・押し下げ要因考慮後)は、電力取引が前期の3百万円から373百万円へと大幅に増加した一方、再生可能エネルギー関連事業は系統用蓄電池事業の体制構築の遅れ等により135百万円の利益から46百万円の損失に転じた。小売事業(電力・ガス)は大口顧客獲得の遅延や価格競争の激化により158百万円から72百万円へ減少。ディーリング事業は事業縮小方針のもと△231百万円から△171百万円へ損失幅が縮小した。アセット・マネジメント事業は2025年3月31日をもって廃止した。
| セグメント | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 再生可能エネルギー(百万円) | 135 | △46 | △182 |
| 電力取引(百万円) | 3 | 373 | 369 |
| 小売(電力・ガス)(百万円) | 158 | 72 | △85 |
| ディーリング(百万円) | △231 | △171 | 59 |
| アセット・マネジメント(百万円) | 36 | – | △36 |
| 調整額(百万円) | △144 | △166 | △22 |
| 合計(百万円) | △41 | 61 | 102 |

株主還元
中期ビジョン2028(2026年3月期~2028年3月期)における配当基本方針は、配当性向30%以上(電力ヘッジ取引等による影響額を考慮)、1株当たり7円を下限とするというもの。2026年3月期の配当は1株当たり8円00銭(期末)とし、会計上の配当性向は5.3%、押し上げ・押し下げ要因考慮後の実質ベースの配当性向は83.0%となった。
| 決算期 | 1株当たり配当金 | 親会社株主に帰属する当期純利益 | 配当性向(会計上) |
|---|---|---|---|
| 2023年3月期 | 7.00円 | △357百万円 | – |
| 2024年3月期 | 7.00円 | 445百万円 | 20.2% |
| 2025年3月期 | 7.00円 | △146百万円 | – |
| 2026年3月期 | 8.00円 | 1,956百万円 | 5.3% |

中期経営計画(中期ビジョン2028)とトピックス
2026年3月期を初年度とする中期ビジョン2028「Shift Up」の最終年度(2028年3月期)数値目標は、連結営業収益350億円、税金等調整前当期純利益8億円、ROE9.0%以上。2026年3月期の実績は、営業収益252億円、税金等調整前当期純利益26.30億円(実質ベースでは1.57億円)、自己資本利益率25.8%(実質ベース2.5%)であった。なお、本資料には2027年3月期単年度の業績予想数値の記載はない。
| 項目 | 2024年3月期実績 | 2025年3月期実績 | 2026年3月期実績 | 2028年3月期目標 |
|---|---|---|---|---|
| 営業収益(億円) | 148 | 206 | 252 | 350 |
| 税金等調整前当期純利益(億円) | 4.99 | △1.34 | 26.30 | 8 |
| 自己資本利益率(%) | 8.2 | △2.9 | 25.8 | 9.0 |

2026年3月期中の主な出来事として、中期ビジョン2028の策定及び配当方針の変更、ヒューリックプロパティソリューション株式会社との資本業務提携(同社への自己株式の第三者割当処分を通じ筆頭株主が交代)、投資有価証券売却益(特別利益)146百万円の計上、コミットメントライン契約の更新(6金融機関・総額40億円)、当社株式の所属業種変更(電気・ガス業)、株式会社竹中工務店によるアストマックスえびの地熱株式会社への増資引受、しんかわ系統用蓄電池発電所の完成・運転開始(当社がオペレーター)、代表取締役社長の退任及び組織変更が挙げられる。
※本記事はアストマックスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。