※本記事はMacbee Planetが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
株式会社Macbee Planetは2026年6月11日、2026年4月期の通期決算説明資料を公表した。売上収益は50,579百万円(前期比▲2.1%)、営業利益は3,650百万円(同▲29.4%)、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,353百万円(同▲31.6%)となった。資料は「新規顧客の獲得数は増加するも、既存大型顧客の個別事情の影響を大きく受け、創業来初の減収減益で着地」と総括している。2027年4月期は売上収益51,000百万円、営業利益3,000百万円を予想し、配当は配当性向20%の方針を変更して1株当たり55円を維持する予定としている。
連結業績(2026年4月期 実績)
売上収益は50,579百万円で前期比▲2.1%、売上総利益は8,642百万円で同▲6.4%、売上総利益率は17.9%から17.1%へ低下した。販管費は4,041百万円から4,991百万円へ増加し、営業利益は3,650百万円(前期比▲29.4%)、営業利益率は10.0%から7.2%へ2.8pt低下した。四半期別の営業利益はQ1 754百万円、Q2 921百万円、Q3 930百万円、Q4 1,043百万円で、Q4会計期間の売上収益は12,888百万円(前年同期比▲3.0%)だった。
| 項目 | 26.4期 | 25.4期 | 前期比増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 50,579百万円 | 51,675百万円 | ▲2.1% |
| 売上総利益 | 8,642百万円 | 9,236百万円 | ▲6.4% |
| 売上総利益率 | 17.1% | 17.9% | — |
| 販管費 | 4,991百万円 | 4,041百万円 | — |
| 営業利益 | 3,650百万円 | 5,171百万円 | ▲29.4% |
| 営業利益率 | 7.2% | 10.0% | ▲2.8pt |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 2,353百万円 | 開示なし | ▲31.6% |
| 基本的1株当たり当期利益 | 169.49円 | 開示なし | — |
| 1株当たり配当金 | 55.00円(予定) | 開示なし | — |
顧客動向については、投資は「証券での不正アクセスによる広告抑制は3Qより解消」「FX・暗号資産は市況の悪化などで低迷」、融資は「1Qから生じた媒体費高騰の影響は4Qには解消」「繁忙期の影響もあり、4Q会計期間は過去最高を更新」、医療は「オンライン診療は2Q以降広告単価の見直しで売上下落」「対面診療は好調に推移」と説明されている。月次売上1,000万円以上の新規案件獲得件数は5件から10件へ増加し、うち月次3,000万円以上が3件(前期1件)となった。

営業利益の増減要因
資料は減益の主要因を「大型顧客の個別事情の影響による売上総利益の減少と人件費増」としている。売上総利益減の要因は1Qの融資・カード業界の原価高騰、1Q〜2Qの投資業界の広告出稿抑制、2Q以降の医療業界の広告単価の見直し。人件費・採用費増は広告宣伝効果により応募が増加したことを受けた積極採用(前期比+19名)と昇給・株式報酬付与によるもの。広告宣伝費増は前期下期からのブランディング・認知度向上のための露出強化(タクシー広告、イベント協賛など)と企業版ふるさと納税による。その他はサーバー代、オフィス拡張、M&A関連費用などとされている。
| 区分 | 金額 |
|---|---|
| 25.4期 営業利益 | 5,171百万円 |
| ①売上総利益減 | ▲594百万円 |
| ②人件費/採用費増 | ▲479百万円 |
| ③広告宣伝費増 | ▲160百万円 |
| その他 | ▲286百万円 |
| 26.4期 営業利益 | 3,650百万円 |
業界別の売上構成
通期の業界別売上は、ファイナンスが20,880百万円(構成比41%)、ウェルネスが16,330百万円(同32%)、人材が5,243百万円(同10%)、その他が8,124百万円(同16%)。ファイナンスの内訳は投資13,133百万円、融資・カード5,148百万円、その他(金融)2,597百万円、ウェルネスの内訳は医療14,199百万円、来店型1,265百万円、その他(ウェルネス)865百万円となっている。
| 区分 | 26.4期 通期 | 構成比 | 25.4期 通期 | 構成比 |
|---|---|---|---|---|
| 全体 | 50,579百万円 | 100% | 51,675百万円 | 100% |
| ファイナンス | 20,880百万円 | 41% | 21,610百万円 | 42% |
| 投資 | 13,133百万円 | 26% | 13,181百万円 | 26% |
| 融資・カード | 5,148百万円 | 10% | 5,640百万円 | 11% |
| その他(金融) | 2,597百万円 | 5% | 2,788百万円 | 5% |
| ウェルネス | 16,330百万円 | 32% | 18,458百万円 | 36% |
| 医療 | 14,199百万円 | 28% | 15,762百万円 | 31% |
| 来店型 | 1,265百万円 | 3% | 1,824百万円 | 4% |
| その他(ウェルネス) | 865百万円 | 2% | 872百万円 | 2% |
| 人材 | 5,243百万円 | 10% | 4,976百万円 | 10% |
| その他 | 8,124百万円 | 16% | 6,630百万円 | 13% |

2027年4月期 業績予想
2027年4月期は、改革に向けた投資も踏まえて売上収益510億円・営業利益30億円と予想している。予想の前提として、売上収益は金融が横ばい(投資▲15〜20億円、融資・カードとその他合計で同程度増)、ウェルネスが+20億円、その他が▲20億円。売上総利益は▲5億円、販管費は広告宣伝費▲1.5億円、人件費+1.5億円、M&A関連費用・施策推進費用+1.5億円を見込む。2026年4月23日時点の開示からの変化として、証券業界の商流変更や士業向けの広告手法見直しにより売上総利益が約5億円減少し、販管費はM&A関連費用・施策推進費用の合計で約1.5億円追加となり、営業利益で6.5億円のマイナス影響があるとしている。
| 項目 | 27.4期 予想 | 26.4期 実績 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 51,000百万円 | 50,579百万円 | +0.8% |
| 営業利益 | 3,000百万円 | 3,650百万円 | ▲17.8% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 1,900百万円 | 2,353百万円 | ▲19.3% |
| 基本的1株当たり当期利益 | 152.53円 | 169.49円 | — |
| 1株当たり配当金 | 55.00円 | 55.00円(予定) | — |

株主還元
配当は、中期経営計画で公表した配当性向20%の方針を変更し、配当額55円を維持する。2026年4月期の1株当たり配当金は55.00円(予定)、2027年4月期予想も55.00円としている。また2026年4月には、機動的な事業運営および企業価値向上に向けた取組みを加速させるための体制への移行を目的として、自己株式取得(ToSTNeT-3)を実施した(創業者松本氏の資産管理会社であるMG合同会社が応募)。
資本コストや株価を意識した経営
資料では「将来性の不透明さで成長性への期待値が大幅に低下していると認識」とし、ROEは高水準で維持しているもののPBRの低下が課題との現状分析を示している。背景として、大型顧客の個別事情で実績が計画から乖離し、第2四半期に業績予想の下方修正を発表したことを挙げる。26.4期のROEは19.2%、PBRは1.3(24.4期以前は日本会計基準、25.4期以降はIFRS基準で計算)。今期のPBR向上に向けた取り組みとして、配当維持(株主還元の方針変更)、AI活用により潜在層向けの拡大市場を成果報酬で開拓する成長戦略の一層の推進と適時開示、業績の底固めを挙げ、今期は利益がマイナス成長見通しであるものの変革への投資も含めて下方変動リスクは限定的としている。IR活動では、実績説明会4回、機関投資家向け説明会4回、IR面談の面談人数198人(個人を除く延べ数)、個人向けメール103件などを実施した。

当期の取り組みと成長戦略
2026年4月期は、中期経営計画の事業戦略に沿ってサービスを拡張するとともに、IFRSの任意適用や自己株式取得も実施した。2025年5月にSNSコンサルティング会社MOJAをグループイン(成果報酬型サービスのラインアップ拡張とSNSメディアを通じた効率的な顧客獲得による利益率の向上が目的)、2025年7月にIFRS(国際会計基準)の任意適用を開始(日本会計基準との差異はのれん償却の有無などで約5.5億円の販管費減)、2026年1月には有力メディアとの提携によるバーティカル・メディアをローンチした。
成長戦略として、インターネット広告市場で潜在層向け広告の市場規模が急拡大するなど事業環境が大きく変化しているとの認識のもと、AIを活用しつつ成長している潜在層向け広告を成果報酬型で開拓する方針を示す。資料は現状を「『LTVマーケティング』で、インターネット広告市場の成果報酬型領域においてトップシェア」と位置づけたうえで、今後の成長ドライバーとして主要プレイヤーとの提携強化による消費者接点の多面化と、M&Aも活用した自社サービスでの消費者接点の保有・拡大を挙げている。なお、業界別売上区分は2027年4月期より変更予定で、投資を「証券」「FX・暗号資産」「不動産投資」に分割(不動産投資はその他(金融)に統合)、医療を「オンライン診療」と「対面診療」に分割、来店型はその他(ウェルネス)に統合するとしている。
※本記事はMacbee Planetが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。