※本記事はアンビスホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
株式会社アンビスホールディングスは2025年9月期(通期)決算を発表した。売上高は49,174百万円(前年度比15.8%増)と増収となったが、特別調査委員会対応等の影響により下半期の稼働状況が上半期に比して低調に推移したことなどから、EBITDAは8,966百万円(同28.2%減)、営業利益は6,162百万円(同41.9%減)、当期純利益は3,660百万円(同50.8%減)と減益となった。いずれも通期修正予想(売上高49,100百万円、EBITDA8,900百万円)に対しては達成率100.2%・100.7%で着地したとしている。
業績(2025年9月期 実績)
資料は「特別調査委員会等の影響を踏まえた修正予想通りの着地となった。対前年度比では売上高15.8%増に対して、同EBITDAマージンは11.1pt減」としている。
| 項目 | 当期(25年9月期)実績 | 前期(24年9月期)実績 | 対前年増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 49,174 | 42,475 | +15.8% |
| EBITDA | 8,966 | 12,480 | (28.2%) |
| EBITDAマージン | 18.2% | 29.4% | (11.1pt) |
| 営業利益 | 6,162 | 10,612 | (41.9%) |
| 営業利益率 | 12.5% | 25.0% | (12.5pt) |
| 当期純利益 | 3,660 | 7,438 | (50.8%) |
| 当期純利益率 | 7.4% | 17.5% | (10.1pt) |
| 項目 | 通期修正予想 | 25年9月期実績 | 対予想増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 49,100 | 49,174 | +0.2% |
| EBITDA | 8,900 | 8,966 | +0.7% |
| 営業利益 | 6,100 | 6,162 | +1.0% |
| 当期純利益 | 3,600 | 3,660 | +1.7% |
EBITDA減少(24年9月期比)の主な要因として、資料は既存施設の人件費増加(原価)3,846百万円、新規施設の人件費増加(原価)2,632百万円、地代家賃の増加(原価)475百万円、人件費の増加(販管費)378百万円、その他2,556百万円を挙げる一方、既存施設の売上高増加2,969百万円、新規施設の売上高増加3,403百万円がプラス要因になったとしている。特別調査委員会の影響を受け、既存施設の稼働率は81.5%、新規施設の稼働率は36.2%で着地した(稼働率はいずれも中央値)。
25年9月期は28施設の開設と1施設の増床を実施し、1施設を事業譲受により開設した。25年9月期末時点で130施設(定員6,706名)を運営する。資料は、特別調査委員会の提言を真摯に受け止め、正確な記録の作成の前提となる訪問看護業務の定義及び業務の標準化の推進、採用・人員調整機能及び運営体制の充実・強化、内部統制の再構築・法令遵守意識の徹底、社内におけるコミュニケーションの向上に取り組んでいるとしている。

セグメント別の状況
当社は従来、医心館事業の単一セグメントであったが、2025年9月期より総合医療支援事業を別セグメントとして切り出した。医心館事業は売上高48,641百万円、EBITDA8,615百万円(EBITDAマージン17.7%)、営業利益5,811百万円(営業利益率11.9%)。総合医療支援事業は売上高533百万円、引当前営業利益(営業利益+貸倒引当金繰入額)405百万円(マージン76.0%)、営業利益351百万円(営業利益率65.9%)となった。26年9月期は、医心館事業では首都圏・東日本を中心に9施設の新規開設(計526名)を計画し、総合医療支援事業では経営支援先の医療機関の増加による増収増益を見込むとしている。
| セグメント | 指標 | 当期(25年9月期)実績 | 予想(26年9月期) |
|---|---|---|---|
| 医心館事業 | 売上高 | 48,641 | 50,850 |
| 医心館事業 | EBITDA | 8,615 | 6,500 |
| 医心館事業 | EBITDAマージン | 17.7% | 12.8% |
| 医心館事業 | 営業利益 | 5,811 | 3,200 |
| 医心館事業 | 営業利益率 | 11.9% | 6.3% |
| 総合医療支援事業 | 売上高 | 533 | 850 |
| 総合医療支援事業 | 引当前営業利益 | 405 | 600 |
| 総合医療支援事業 | 引当前営業利益マージン | 76.0% | 70.6% |
| 総合医療支援事業 | 営業利益 | 351 | 600 |
| 総合医療支援事業 | 営業利益率 | 65.9% | 70.6% |

通期業績予想(2026年9月期)
2026年9月期の全社業績予想は、売上高51,700百万円(前期比5.1%増)、EBITDA7,100百万円(同20.8%減)、営業利益3,800百万円(同38.3%減)、当期純利益2,100百万円(同42.6%減)。資料は「総合医療支援事業が伸長するものの、医心館事業の利益率低下に伴い全体としては増収減益の見通し」としている。医心館事業の前提として、特別調査委員会の影響により一時的に落ち込んだ稼働率は期末に向けて緩やかに回復する見込みとしつつ、2026年度に予定される診療報酬改定の影響を一定考慮し、インフレ影響等を考慮して人件費等の費用は増加する計画としている。26年9月末時点の施設数・定員数は139施設・7,232名を予定している。
| 項目 | 予想(26年9月期) | 前期実績(25年9月期) | 対前期増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 51,700 | 49,174 | +5.1% |
| EBITDA | 7,100 | 8,966 | (20.8%) |
| EBITDAマージン | 13.7% | 18.2% | (4.5pt) |
| 営業利益 | 3,800 | 6,162 | (38.3%) |
| 営業利益率 | 7.4% | 12.5% | (5.2pt) |
| 当期純利益 | 2,100 | 3,660 | (42.6%) |
| 当期純利益率 | 4.1% | 7.4% | (3.4pt) |

株主還元
26年9月期の1株当たり配当金は、前年度と同じ4円を予想している。中長期的な配当方針は今後の再成長に伴い改めて検討する方針としている。基本方針として、株主に対する利益配分を重要な経営課題として捉え、医心館事業及びその周辺領域への事業展開と経営基盤の強化を図るための内部留保資金を確保しつつ株主還元を実施し企業価値の向上を企図するとし、株主配当は安定的な株主配当を基本とし、市場環境、規制動向、財務健全性等を総合的に勘案して年1回の期末配当を実施するとしている。1株当たり配当金(株式分割考慮後)は22年9月期3.00円、23年9月期3.00円、24年9月期4.00円、25年9月期4.00円、26年9月期予想4.00円と推移している。

成長戦略・トピック
資料は当社の成長段階を、医心館事業を確立したPhase1、総合医療支援事業を創出・拡大するPhase2、新たな医療課題の解決を担うPhase3に区分して示している。総合医療支援事業では、経営コンサル(医師・看護師の派遣による経営改善)、金融支援(メザニンや不動産の流動化等)、商社機能(医療介護用品の安価かつ安定的な供給)の3つの支援メニューを展開し、26年9月期は新たに数百床規模の医療機関の支援を開始予定としている。
※本記事はアンビスホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。