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エンプラス、2026年3月期は大幅増収増益 Semiconductor事業牽引で90円配当

決算サマリー 2026.08.28
エンプラス、2026年3月期は大幅増収増益 Semiconductor事業牽引で90円配当

※本記事はエンプラスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

エンプラスの2026年3月期は、Semiconductor事業でサーバー用途・自動車用途・モバイル用途の需要が大幅に増加し、連結売上高425億40百万円(前期比+11.7%)、営業利益61億64百万円(同+16.6%)と大幅増収増益となった。経常利益は64億82百万円(同+19.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益は52億33百万円(同+32.7%)。資料は「前年同期比で大幅増収増益。1月の想定通りの着地」としている。年間配当金は90.00円(前期比+20.0円)となった。2027年3月期は成長投資の加速や積極的な人的投資による販管費増を見込みつつ、連結売上高480億円、営業利益64億円を見通す。

目次

連結業績(当期 実績)

売上原価率は54.5%(前期比+0.4Pt)、営業利益率は14.5%(同+0.6Pt)、ROE(自己資本当期純利益率)は8.9%(同+1.5Pt)。1株当り当期純利益は587.90円(同+141.43円)。期中平均為替レートはUS$150.94円(同1.53円円高)。経常利益の増減要因は、売上増による増益+30億16百万円、原価率悪化による減益▲10億7百万円、販管費増による減益▲11億32百万円、営業外損益の改善+1億59百万円(為替差損益の増減+4億27百万円)で、差し引き前期比+10億36百万円となった。販管費は131億90百万円(前期比+10億7百万円)で、主な内訳は労務費+4億39百万円、研究開発費+1億96百万円。営業外損益は3億18百万円(同+1億60百万円)で、受取利息1億95百万円(前期3億98百万円)、為替差益1億67百万円(前期は為替差損2億59百万円)。

項目2026年3月期実績2025年3月期実績前期比
売上高42,54038,069+11.7%
売上原価率54.5%54.1%+0.4Pt
営業利益6,1645,287+16.6%
営業利益率14.5%13.9%+0.6Pt
経常利益6,4825,446+19.0%
親会社株主に帰属する当期純利益5,2333,943+32.7%
ROE8.9%7.4%+1.5Pt
1株当り当期純利益587.90円446.47円+141.43円
配当金90.00円70.00円+20.0円
2026年3月期 連結損益実績
出典:決算説明資料 P.5

セグメント別の状況

Semiconductor事業は、サーバー用途・自動車用途・モバイル用途の需要が大幅に増加し、売上高236億3百万円(前期比+46.4%)、営業利益49億74百万円(同+225.2%)と大幅増収増益。汎用サーバーの回復に加え、AI用サーバー向けの大手GPUメーカーに加えハイパースケーラー向けASIC関連が増加、車載SoCは新規顧客向け売上が拡大、モバイル用途はスマートフォン向け開発案件が好調だった。Life Science事業は、一部量産品の生産終了に伴い2Qに一時的に販売が増加(7月時点の想定から変更なし)し、売上高30億83百万円(同+1.0%)、営業利益4億32百万円(同▲4.5%)。Digital Communication事業は、1.6T光トランシーバー用レンズの量産を開始した一方、レンズコネクタ関連の新規製品の立ち上げが遅延(2027/3期1Q立ち上げの見通し)し、売上高16億52百万円(同▲66.2%)、営業利益は△2億84百万円(前期は24億84百万円の利益)となった。Energy Saving Solution事業は、低騒音・高効率ギヤソリューションビジネスの拡販により自動車用部品が堅調で、プリンター市場が低迷する中でも5期連続増収を達成し、売上高142億1百万円(同+1.4%)、営業利益10億41百万円(同+26.9%)となった。

セグメント2026年3月期売上高2025年3月期売上高増減率2026年3月期営業利益2025年3月期営業利益増減率
Semiconductor23,60316,123+46.4%4,9741,529+225.2%
Life Science3,0833,054+1.0%432453▲4.5%
Digital Communication1,6524,893▲66.2%△2842,484
Energy Saving Solution14,20113,998+1.4%1,041820+26.9%
2026年3月期 セグメント別実績(連結)
出典:決算説明資料 P.7

通期業績予想

2027年3月期は、事業計画レートをUS$150円と想定。成長投資加速、積極的な人的投資により販管費は158億円(2026年3月期実績131億90百万円から+26億10百万円)へ増加を見込む。内訳はSemiconductor事業への投資に伴うコスト増10億円(サプライチェーンの多様化、テストの事業化)、イノベーションセンター稼働に伴う償却費等の増加7億円(うち一時的な費用増4億円)、ITシステム稼働に伴う償却費等の増加8億円、Physical AI Device Solutions・AI&ロボティクス研究室等への戦略投資5億円。なお中東情勢リスクの影響は精査中であり現時点では織り込んでいない。Semiconductor事業はサーバー・車載SoCが好調で前期比大幅増収の見通し、Life Science事業は前期の一部量産品の生産終了に伴い低調が続く見通し、Digital Communication事業はNetwork Solutionの新規製品量産寄与により増収の見通し、Energy Saving Solution事業は自動車市場の緩やかな成長とプリンター市場の緩やかな減少を想定しつつギヤソリューションビジネスの拡大により増収の見通しとしている。

項目2027年3月期通期計画2027年3月期上期計画2026年3月期実績
売上高48,00024,30042,540
売上原価率53.7%53.0%54.5%
営業利益6,4003,9006,164
営業利益率13.3%16.0%14.5%
経常利益6,5003,9506,482
親会社株主に帰属する当期純利益5,0003,0005,233
1株当り当期純利益553.60円332.16円587.90円
配当金90.00円45.00円90.00円
セグメント2027年3月期通期計画2027年3月期上期計画2026年3月期実績
Semiconductor29,00015,20023,603
Life Science1,0005003,083
Digital Communication3,0001,1001,652
Energy Saving Solution15,0007,50014,201
2027年3月期 連結業績見通し
出典:決算説明資料 P.39

株主還元

2026年3月期の年間配当金は90.00円(前期比+20.0円)。2027年3月期の配当金は上期予想45.00円、通期予想90.00円としている。中期経営方針(2027/3期-2029/3期)における株主還元は安定配当の方針とし、同期間は配当性向20%を考慮する。自己株式は発行済株式総数の5%以下を目安に消却する。同期間のキャッシュ・アロケーションでは、研究開発費を含む成長投資として275億円、通常投資として60億円とあわせ、株主還元として35億円を確保するとしている。

キャッシュ・アロケーション(2027/3期-2029/3期)
出典:決算説明資料 P.30

中期経営計画

中期経営計画「-1st roll-」(2025年4月公表)の2026年3月期期初目標(為替と米国追加関税の影響を除いた期初の業績見通し)に対し、売上高は目標400億円に対し実績425億40百万円、営業利益は目標47億円に対し実績61億64百万円、ROEは目標5.8%に対し実績8.9%と、いずれも大幅に上回る進捗となった。同計画が掲げていた2028年3月期目標は売上高500億円・営業利益80億円・ROE9.0%以上であった。今回策定した中期経営方針「-2nd roll-」(2027/3期-2029/3期)では、長期ビジョンを従来の「Key Component Company for Essential Market」から「Solution Provider to Maximize AI Performance」に変更し、AIの社会実装に対して効果を最大化するソリューションプロバイダーを目指す方針とした。2029年3月期の財務目標として売上高550億円、営業利益100億円、ROE10.0%以上を掲げ、セグメント別売上CAGR目標はSemiconductor事業12%以上、Digital Communication事業30%以上としている。株主資本コストは中長期的に7~9%程度のレンジになる可能性を想定している。

※本記事はエンプラスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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