※本記事は日本電子が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
日本電子は2026年3月期(2025年度)の決算を発表した。売上高は1,794億円(前期比△8.8%)、営業利益は260億円(同△26.7%)で減収減益となったが、期初公表の240億円は上回った。当期純利益は221億円(前期比+18.2%)で過去最高を更新し、ROEは15.7%となった。2027年3月期(2026年度)は医用機器事業の譲渡に伴う影響により減収を見込み、売上高1,640億円、営業利益265億円を予想する。
連結業績(当期実績)
売上高は1,794億円で前期比173億円(△8.8%)の減収。理科学・計測機器事業は中国における補正予算の一巡による反動減や米国での科学技術関連予算削減の影響で減収減益、産業機器事業はマスク描画装置の売上台数減少が影響した。営業利益は355億円から260億円へ95億円減少(売上数量減△84億円、原価悪化△12億円、販売管理費増△7億円がマイナス要因、研究開発費減+6億円、為替差(円安)+2億円がプラス要因)。経常利益は286億円(前期344億円)。特別損失が前期124億円から2億円に減少したことなどから、当期純利益は221億円(前期187億円、+18.2%)と過去最高を更新し、ROEは15.7%(前期14.3%)となった。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2025年3月期(実績) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,794億円 | 1,967億円 | △173億円(△8.8%) |
| 営業利益 | 260億円 | 355億円 | △95億円(△26.7%) |
| 営業利益率 | 14.5% | 18.0% | △3.5pt |
| 経常利益 | 286億円 | 344億円 | △58億円(△16.9%) |
| 当期純利益 | 221億円 | 187億円 | +34億円(+18.2%) |

セグメント別の状況
理科学・計測機器事業は売上高1,163億円(前期比△6.8%)、営業利益131億円(同△13.0%、利益率11.2%)。中国における補正予算の一巡による反動減に加え、米国での科学技術関連予算削減の影響を受け減収減益となった。産業機器事業は売上高481億円(同△14.8%)、営業利益194億円(同△26.4%、利益率40.2%)。マルチビームマスク描画装置およびシングルビームマスク描画装置の売上台数が前年比減少した一方、スポットビーム型電子ビーム描画装置はAIデータセンター向け光トランシーバーに用いられるDFBレーザーの量産立ち上げを含む生産工程向け需要が拡大した。医用機器事業は売上高149億円(同△3.2%)、営業利益1億円(同△90.3%、利益率0.4%)で、2026年4月1日付でシスメックス社へ譲渡した。
| セグメント | 指標 | 2026年3月期(実績) | 2025年3月期(実績) |
|---|---|---|---|
| 理科学・計測機器事業 | 売上高 | 1,163億円 | 1,248億円 |
| 理科学・計測機器事業 | 営業利益(利益率) | 131億円(11.2%) | 150億円(12.0%) |
| 産業機器事業 | 売上高 | 481億円 | 565億円 |
| 産業機器事業 | 営業利益(利益率) | 194億円(40.2%) | 263億円(46.6%) |
| 医用機器事業 | 売上高 | 149億円 | 154億円 |
| 医用機器事業 | 営業利益(利益率) | 1億円(0.4%) | 7億円(4.3%) |

通期業績予想
2027年3月期(2026年度)は、医用機器事業の譲渡に伴う影響により減収となり、売上高1,640億円、営業利益265億円を見込む。米国における科学技術関連予算削減などを背景とした不透明感はあるものの、電子顕微鏡を中心とした引き合いは堅調に推移する見通し。マルチビームマスク描画装置は市況環境に回復の兆しがみられるものの需要の立ち上がりには時間を要しており、前年度並みの業績を予想する。想定為替レートは155円/USD、175円/EUR。医用機器事業は2026年4月1日付でシスメックス株式会社へ株式譲渡を完了し、「シスメックスBioMajesty株式会社」として事業を開始した。
| 項目 | 2027年3月期(予想) | 2026年3月期(実績) |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,640億円 | 1,794億円 |
| 営業利益 | 265億円 | 260億円 |
| 想定為替(USD) | 155円 | 151円 |
| 想定為替(EUR) | 175円 | 175円 |

株主還元
目標配当性向30%を基本方針とし、安定的かつ継続的な株主還元を目指す。2026年3月期の配当金は132円(前期106円)で、配当性向は30.5%(前期29.0%)。自己株式については2026年2月2日に総額約128億円(上限)、2,500,100株(上限)の取得および公開買付けを決議し、2026年2月3日から実施、2026年3月4日をもって終了した。取得価額の総額は11,840,420,592円、取得株式の総数は2,300,004株(発行済株式総数の4.46%)。2027年3月期(2026年度)の配当予想は132円、配当性向30.5%の見込み。
| 決算期 | 配当金(円) | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2025年3月期(実績) | 106円 | 29.0% |
| 2026年3月期(実績) | 132円 | 30.5% |
| 2027年3月期(予想) | 132円 | 30.5% |

※本記事は日本電子が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。