※本記事はニレコが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
株式会社ニレコ(証券コード:6863、東証スタンダード)は2026年5月14日、2026年3月期の連結決算説明資料を公表した。全セグメントで受注が前期比増加し受注残高も大幅に伸長した一方、利益率の高い製品が多かった前期の反動や機能性フィルム・軟包材分野の減収、販売費及び一般管理費の増加などから増収減益となった。資料は売上高が過去最高を記録し、親会社株主に帰属する当期純利益も過去2番目の水準だったとしている。第4四半期より応用光研工業株式会社を子会社化し、連結損益計算書に取り込んだ。
連結業績(2026年3月期 実績)
受注高は12,496百万円(前期比+19%、期初計画比+17%)、売上高は11,022百万円(同+2%、同+0%)となった。営業利益は1,701百万円(同▲11%、同▲8%)、営業利益率15.4%。経常利益は1,794百万円(同▲12%、同▲8%)、経常利益率16.3%。親会社株主に帰属する当期純利益は1,441百万円(前期比▲8%、期初計画比+4%)、1株当たり当期純利益は196.75円(前期比▲7%、期初計画比+5%)だった。受注残高は6,637百万円(前期比+29%、期初計画比+36%)に伸長した。資料は営業利益減益の要因として、固定費(販売費及び一般管理費)増加133百万円、原価増184百万円を挙げ、売上増による111百万円の増益効果を上回ったとしている。
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 受注高 | 12,496百万円 | 10,465百万円 | +19% |
| 売上高 | 11,022百万円 | 10,756百万円 | +2% |
| 営業利益 | 1,701百万円 | 1,907百万円 | ▲11% |
| 営業利益率 | 15.4% | 17.7% | - |
| 経常利益 | 1,794百万円 | 2,028百万円 | ▲12% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,441百万円 | 1,562百万円 | ▲8% |
| 1株当たり当期純利益 | 196.75円 | 211.11円 | ▲7% |
| 受注残高 | 6,637百万円 | 5,163百万円 | +29% |
セグメント別の状況
制御機器事業は、鉄鋼業界向けで高品位化需要や更新需要などにより売上高・受注が前期比増加した一方、製品ミックスの良かった前期の反動で減益となった。機能性フィルム・軟包材分野は二次電池向け需要の減少影響で減収減益となったが、受注は大幅に回復した。検査機事業は上期の受注低調の影響でセグメント損失となったが、下期にかけて無地検査装置・食品検査装置の受注が増加した。第4四半期より応用光研工業株式会社の収益が加わり、影響額は売上高409百万円、セグメント利益60百万円だった。オプティクス事業はレーザ装置販売の一巡と光学部品受注の抑制により前期比減収減益となったが、第4四半期にレーザ装置複数台と光学部品の大型受注があり、応用光研工業の寄与(売上高226百万円、セグメント利益29百万円)とあわせて受注高は大幅に増加した。
| セグメント | 指標 | 2026年3月期 | 2025年3月期 |
|---|---|---|---|
| 制御機器事業 | 受注高 | 6,267百万円 | 5,343百万円 |
| 制御機器事業 | 売上高 | 5,758百万円 | 5,806百万円 |
| 制御機器事業 | セグメント利益 | 1,398百万円 | 1,556百万円 |
| 制御機器事業(鉄鋼・非鉄金属分野) | 売上高 | 3,209百万円 | 3,017百万円 |
| 制御機器事業(鉄鋼・非鉄金属分野) | 損益 | 691百万円 | 737百万円 |
| 制御機器事業(機能性フィルム・軟包材分野) | 売上高 | 2,549百万円 | 2,788百万円 |
| 制御機器事業(機能性フィルム・軟包材分野) | 損益 | 706百万円 | 818百万円 |
| 検査機事業 | 受注高 | 2,007百万円 | 1,512百万円 |
| 検査機事業 | 売上高 | 1,904百万円 | 1,582百万円 |
| 検査機事業 | セグメント利益 | ▲30百万円 | ▲89百万円 |
| オプティクス事業 | 受注高 | 3,686百万円 | 3,160百万円 |
| オプティクス事業 | 売上高 | 2,854百万円 | 2,900百万円 |
| オプティクス事業 | セグメント利益 | 1,024百万円 | 1,068百万円 |


通期業績予想
2027年3月期は応用光研工業株式会社が通期で業績に寄与を開始し、高水準の受注残を前提に増収増益を見込むとしている。資料は親会社株主に帰属する当期純利益について特別利益項目の影響を吸収したうえで微増を見込むとし、想定には米国の関税政策や中東情勢の直接的な影響は織り込んでいないとしている。
| 項目 | 2027年3月期予想 | 2026年3月期(実績) | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 受注高 | 13,000百万円 | 12,496百万円 | +4% |
| 売上高 | 12,500百万円 | 11,022百万円 | +13% |
| 営業利益 | 1,900百万円 | 1,701百万円 | +12% |
| 営業利益率 | 15.2% | 15.4% | - |
| 経常利益 | 2,000百万円 | 1,794百万円 | +11% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,450百万円 | 1,441百万円 | +1% |
| 1株当たり当期純利益 | 202.58円 | 196.75円 | +3% |
| 受注残高 | 7,137百万円 | 6,637百万円 | +8% |

株主還元
配当の基本方針は連結配当性向50%以上かつ連結自己資本配当率(DOE)3.0%以上を目標とするもの(2026年5月に方針を強化)。2026年3月期の配当は、期初の予想額85円から4円増配し、1株当たり年間89円(配当性向45.2%、DOE3.9%)とした。2027年3月期は、株主還元方針の強化に加え、株主への感謝を込めた期末3円の特別配当を実施することとし、1株当たり年間配当は上場後最高額となる105円(配当性向51.8%、DOE4.3%)を計画している。資料は特別配当の実施にあたり、コーポレートガバナンス・コードの要請や資本効率性の観点から政策保有株式の売却を進める想定としている。また、自己株式400,159株の消却を実施し資本効率の向上を図ったとしている。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(計画) |
|---|---|---|
| 年間配当金 | 89円 | 105円(3円特別配当含む) |
| 配当性向 | 45.2% | 51.8% |
| DOE | 3.9% | 4.3% |

中期経営計画/トピック
ニレコグループは2031年の創業100周年に向けた「NIRECO-VISION 100」プロジェクトを始動し、「人と生産現場に寄り添い課題を『はかる・みつける・ととのえる』」をビジョンに掲げた。成長戦略として、安定した収益源である制御機器事業の付加価値向上、半導体分野で成長を牽引するオプティクス事業の拡大、ペロブスカイト太陽電池など新型発電分野への注力による検査機事業の収益化、M&Aによる成長加速とシナジー創出を挙げている。オプティクス事業については、生産能力強化を中心に20億円程度の増産投資を検討しており、当期中に金額を決定して着工し、2029年3月期の稼働開始を目指すとしている。財源は自己資金と負債の活用とし、設備投資と株主還元、人的資本投資強化との適正配分を方針とする。中期計画については、「NIRECO-VISION 100」プロジェクトの進捗に合わせて半年以内をめどに見直しを計画しているとしている。
※本記事はニレコが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。