※本記事はトーヨーカネツが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
トーヨーカネツは2026年5月27日、2026年3月期の連結決算を発表した。売上高は59,617百万円(前期比▲857百万円、▲1.4%)、営業利益は3,581百万円(同▲550百万円、▲13.3%)、経常利益は3,897百万円(同▲506百万円、▲11.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,556百万円(同▲1,082百万円、▲29.7%)と減収減益となった。資料は、M&Aで売上を積み上げたものの物流ソリューション事業が一時的な踊り場となり減収、原価見直しの取組みが奏功したものの人件費等の増加により減益になったとしている。1株当たり年間配当金は103円で、当初計画100円から3円の増配となった。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上総利益は13,692百万円(前期比+450百万円、+3.4%)と増加した一方、営業利益率は6.0%(同▲0.8pt)に低下した。通期予想との比較では、売上高の達成率は96.2%、営業利益は96.8%、経常利益は102.6%、純利益は102.3%となった。ROEは6.5%(前期9.5%)。
| 項目 | 2026年3月期実績 | 2025年3月期実績 | 前期比増減 | 通期予想 | 達成率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 59,617百万円 | 60,474百万円 | ▲857百万円(▲1.4%) | 62,000百万円 | 96.2% |
| 売上総利益 | 13,692百万円 | 13,241百万円 | +450百万円(+3.4%) | ー | ー |
| 営業利益(営業利益率) | 3,581百万円(6.0%) | 4,131百万円(6.8%) | ▲550百万円(▲0.8pt、▲13.3%) | 3,700百万円(6.0%) | 96.8% |
| 経常利益 | 3,897百万円 | 4,403百万円 | ▲506百万円(▲11.5%) | 3,800百万円 | 102.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2,556百万円 | 3,638百万円 | ▲1,082百万円(▲29.7%) | 2,500百万円 | 102.3% |
| ROE | 6.5% | 9.5% | 6.0% | ||
| 1株当たり年間配当金 | 103円 | 118円 | 100円 |
セグメント別の状況(物流ソリューション・プラント・みらい創生)
物流ソリューション事業は、中小型案件を鋭意取込むも大型案件が一服し減収減益となった一方、受注高はEC・流通およびメンテナンス案件を中心に着実に積み上げた。プラント事業は、複数年契約の獲得など安定収益確保に努め増収増益となったが、受注高は国内は順調だったものの前期受注した海外案件がなく減少した。みらい創生事業は、M&Aによる売上貢献があったものの一部反動減もあり増収減益となった。なお、みらい創生事業ではマックスプル工業を第1四半期から、坂田電機を第2四半期から損益に取り込んでいる。
| セグメント | 指標 | 2026年3月期 | 2025年3月期 |
|---|---|---|---|
| 物流ソリューション事業 | 売上高 | 34,957百万円 | 37,800百万円 |
| 物流ソリューション事業 | 営業利益 | 3,425百万円 | 3,722百万円 |
| 物流ソリューション事業 | 受注高 | 35,860百万円 | 34,338百万円 |
| 物流ソリューション事業 | 受注残高 | 34,447百万円 | 33,544百万円 |
| プラント事業 | 売上高 | 12,802百万円 | 12,486百万円 |
| プラント事業 | 営業利益 | 1,002百万円 | 901百万円 |
| プラント事業 | 受注高 | 12,734百万円 | 17,404百万円 |
| プラント事業 | 受注残高 | 11,634百万円 | 11,699百万円 |
| みらい創生事業 | 売上高 | 11,622百万円 | 9,882百万円 |
| みらい創生事業 | 営業利益 | 466百万円 | 873百万円 |


通期業績予想
2027年3月期の業績予想は、売上高65,000百万円、営業利益4,000百万円、経常利益4,200百万円、親会社株主に帰属する当期純利益2,700百万円としている(2026年3月期実績はそれぞれ59,617百万円、3,581百万円、3,897百万円、2,556百万円)。セグメント別では、物流ソリューション事業は売上高38,000百万円・営業利益3,900百万円、プラント事業は売上高14,000百万円・営業利益850百万円、みらい創生事業は売上高12,500百万円・営業利益1,000百万円を計画している。受注高は50,500百万円(2026年3月期実績48,595百万円)を見込み、ROEは7%を見込んでいる。
| 項目 | 2027年3月期予想 | 2026年3月期実績 |
|---|---|---|
| 売上高 | 65,000百万円 | 59,617百万円 |
| 営業利益 | 4,000百万円 | 3,581百万円 |
| 経常利益 | 4,200百万円 | 3,897百万円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2,700百万円 | 2,556百万円 |
| 受注高 | 50,500百万円 | 48,595百万円 |
| ROE | 7% | 6.5% |
| 物流ソリューション事業(売上高/営業利益) | 38,000百万円/3,900百万円 | 34,957百万円/3,425百万円 |
| プラント事業(売上高/営業利益) | 14,000百万円/850百万円 | 12,802百万円/1,002百万円 |
| みらい創生事業(売上高/営業利益) | 12,500百万円/1,000百万円 | 11,622百万円/466百万円 |

株主還元
資本政策の基本方針として、D/Eレシオ(有利子負債/純資産)0.8倍未満、自己資本比率50%程度を掲げている。株主還元方針は、DOE(株主資本配当率)4.0%以上を目安とし(ただし大規模な資金需要発生時は除く)、2026年3月期から2028年3月期(本中期経営計画期間)を適用期間としている。2026年3月期の1株当たり年間配当金は103円(前期118円)で、当初計画100円から3円の増配となった。2027年3月期は、安定配当を目指した方針に基づき2円増配の105円を予定している。
| 項目 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2027年3月期(予想) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1株あたり配当金 | 73.5円 | 114.5円 | 118.0円 | 103.0円 | 105.0円 |
| DOE(純資産配当率) | 3.2% | 4.8% | 4.8% | 4.0% | 4.0% |
| 配当性向 | 50.1% | 50.2% | 50.0% | 62.6% | 60.6% |

中期経営計画/トピック
現中期経営計画では、2028年3月期に売上高680億円、営業利益43.0億円、ROE8%を目標としている。2027年3月期は売上高650億円、営業利益40.0億円、ROE7%を計画中の数値目標としており、いずれもM&A効果は業績予測から除外している。長期戦略としては、2030年に売上高900億円を目標に掲げている。
同社は2027年度を目途に持株会社体制へ移行する予定としている。トーヨーカネツ株式会社を純粋持株会社とし、新設するトーヨーカネツソリューションズ株式会社(物流ソリューション事業)とトーヨーカネツプラント株式会社(プラント事業)を含む体制へ移行する計画で、目的として事業会社の迅速な意思決定、M&Aやグループ内外のアライアンスなどによる成長促進、市場に対する事業の透明性の向上を挙げている。
2026年3月期には株式分割の実施、役員業績連動型株式報酬制度の改定、譲渡制限付き株式の社員への割当て、IR専門部署の新設(年間延べ面談件数93件)などの施策を進めた。資本コストや株価を意識した経営の実践を通じてPBRは1倍を超える水準となり、2026年3月期末のPBRは1.06倍(前期0.73倍)となった。過去4年間のTSR(株主総利回り)は配当込みTOPIXをアウトパフォームしているとしている。
※本記事はトーヨーカネツが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。