※本記事は東洋エンジニアリングが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
東洋エンジニアリング株式会社は2026年3月期本決算を発表した。売上高は1,829億円、親会社株主帰属当期純利益は△149億円となり、前年同期比で減収減益となった。ブラジル発電案件における債権回収リスクの顕在化および工程遅延によるコスト増加が主因で、2026年2月12日付で公表した通期業績見込(売上高1,850億円、当期純利益△150億円)とほぼ同水準の着地となった。2027年3月期は不採算案件の一掃により黒字回復を計画し、売上高1,900億円、当期純利益60億円、1株当たり25円の復配を見込む。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は1,829億円、売上総利益は64億円(売上総利益率3.5%)、営業利益は△190億円、経常利益は△113億円、親会社株主帰属当期純利益は△149億円となった。受注高は4,204億円(持分法を含む)となり、通期見込を上回って着地した。日本(高機能化学品等)、インド(石油化学案件等)、トルクメニスタン(石油化学改修案件)、持分法適用会社OFSによるFPSO2件の受注が寄与した。
| 項目 | 通期見込(2026/2/12公表) | 期末実績 |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,850億円 | 1,829億円 |
| 売上総利益 | 45億円 | 64億円 |
| 売上総利益率 | 2.4% | 3.5% |
| 販管費 | 245億円 | 254億円 |
| 営業利益 | △200億円 | △190億円 |
| 営業外損益 | 70億円 | 76億円 |
| 経常利益 | △130億円 | △113億円 |
| 親会社株主帰属当期純利益 | △150億円 | △149億円 |
| 受注高 | 1,700億円 | 1,758億円 |
| 持分法を含む受注高 | 4,000億円 | 4,204億円 |
| 配当 | 0円 | 0円 |

商品別の状況
2026年3月期の売上高1,829億円の内訳は、商品別に石油化学651億円、石油・ガス404億円、化学・肥料442億円、発電等157億円、医薬・環境・産業施設128億円、その他47億円。地域別・商品別の多様なポートフォリオにより適切にリスクを分散し、安定経営を推進しているとしている。
| 商品 | 2026年3月期 売上高 |
|---|---|
| 石油化学 | 651億円 |
| 石油・ガス | 404億円 |
| 化学・肥料 | 442億円 |
| 発電等 | 157億円 |
| 医薬・環境・産業施設 | 128億円 |
| その他 | 47億円 |

主なトピックス
トルクメニスタンでは大型ガス化学コンプレックス改修の2ndフェーズに向けMOUを締結した。インドではBharat Petroleum Corporation Limited(BPCL社)よりポリプロピレン製造設備の大型EPC案件、Gujarat Narmada Valley Fertilizers & Chemicals Limited(GNFC社)より硝酸アンモニウムプラントのEPC案件をそれぞれ受注し、いずれも2027年度の完工を予定する。またドイツBASF社の中国湛江フェアブントサイト向けプロジェクトを計画通り完工し、同社よりOutstanding Engineering Partnerとして表彰された。
通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期は売上高1,900億円、売上総利益280億円(売上総利益率14.7%)、営業利益30億円、経常利益75億円、親会社株主帰属当期純利益60億円を計画する。不採算案件の一掃と収益性改善施策の浸透による確実な案件遂行により黒字回復を見込み、粗利率は前期の3.5%から14.7%への改善を計画する。受注高は2,000億円を計画し、インド・アフリカ・中央アジア等の成長市場を中心に、肥料ライセンス分野を核にO&M等の新領域、GX分野、地熱案件、従来エネルギーをバランスよく展開するとしている。なお2027年3月期の前提為替レートは150円/USドルとしている。
| 項目 | 2027年3月期 予想 | 2026年3月期 実績 |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,900億円 | 1,829億円 |
| 売上総利益 | 280億円 | 64億円 |
| 売上総利益率 | 14.7% | 3.5% |
| 販管費 | 250億円 | 254億円 |
| 営業利益 | 30億円 | △190億円 |
| 営業外損益 | 45億円 | 76億円 |
| 経常利益 | 75億円 | △113億円 |
| 親会社株主帰属当期純利益 | 60億円 | △149億円 |
| 受注高 | 2,000億円 | 1,758億円 |

株主還元
2026年3月期の配当は無配(0円)とした。2027年3月期は1株当たり期末25円の復配を予定しており、収益回復と財務基盤安定化を進め、持続的な株主還元を目指すとしている。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(予定) |
|---|---|---|
| 配当金(期末) | 0円 | 25円 |
新中期経営計画(2026-2030)
2026年3月期から2030年3月期を対象期間とする新中期経営計画では、長期経営戦略「TOYO VISION 2040」のもと、EPC案件ごとの単発収益による「フロー型ビジネス」とO&M・DXプラットフォーム利用料・ライセンス料等による「ストック型ビジネス」の二軸収益モデルの構築を目指す。2030年の連結当期純利益100億円目標は維持し、O&M、次世代地熱、重要鉱物、ファインケミカル、バイオ医薬を重点分野(成長ドライバー)とし、長期安定収益基盤の構築を加速するとしている。

※本記事は東洋エンジニアリングが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。