※本記事はSMCが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
SMC株式会社は2026年5月14日、2026年3月期(25年度)の決算を発表した。売上高は8,425億円(前期比+504億円、+6.4%)、営業利益は1,905億円(同+3億円、+0.2%)とほぼ横ばい、経常利益は2,355億円(同+256億円、+12.2%)、当期純利益は1,673億円(同+109億円、+7.0%)となった。日本・北米・韓国などで第3四半期後半から受注が回復し、円安のプラス影響もあって、下方修正したガイダンスを上回って着地した。期末配当は500円とし、年間配当は1,000円、自己株式取得約300億円と合わせて総還元性向50%以上を維持した。
連結業績(当期 実績)
売上原価は4,610億円(売上比54.7%)、売上総利益は3,814億円(同45.3%)、販売管理費は1,908億円(同22.7%)。半導体関連の受注が各地域とも好調に推移した一方、中華圏を除く自動車関連は地政学リスクを背景に設備投資先送りの動きが継続した。工作機械関連は日本・中国を中心に堅調に推移した。
| 項目 | 当期(25年度) | 前期(24年度) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高(億円) | 8,425 | 7,921 | +504(+6.4%) |
| 売上原価(億円) | 4,610(54.7%) | 4,290(54.2%) | +320(+7.5%) |
| 売上総利益(億円) | 3,814(45.3%) | 3,630(45.8%) | +184(+5.1%) |
| 販売管理費(億円) | 1,908(22.7%) | 1,727(21.8%) | +180(+10.5%) |
| 営業利益(億円) | 1,905(22.6%) | 1,902(24.0%) | +3(+0.2%) |
| 経常利益(億円) | 2,355(28.0%) | 2,099(26.5%) | +256(+12.2%) |
| 当期純利益(億円) | 1,673(19.9%) | 1,563(19.7%) | +109(+7.0%) |
セグメント別(地域・業種別)の状況
SMCは空圧機器事業の単一セグメントであり、資料では地域別・業種別の受注動向(FY24年度平均=100とする指数)が開示されている。25年度4Q単独の受注指数は、業種別で半導体/電機168、工作機械116、食品118、自動車110、医療108、地域別で中華圏129、日本141、北米130、欧州120、その他アジア/オセアニア150、連結133となり、いずれも25年度3Q単独から上昇した。なお26年4月の受注指数(単月)は連結155、中華圏202など、期初から高水準で推移している。
| 区分 | 指標 | 当期(25年度4Q) | 前期(25年度3Q) |
|---|---|---|---|
| 半導体/電機 | 受注指数(FY24=100) | 168 | 113 |
| 自動車 | 受注指数(FY24=100) | 110 | 107 |
| 工作機械 | 受注指数(FY24=100) | 116 | 103 |
| 食品 | 受注指数(FY24=100) | 118 | 107 |
| 医療 | 受注指数(FY24=100) | 108 | 106 |
| その他 | 受注指数(FY24=100) | 120 | 101 |
| 日本 | 受注指数(FY24=100) | 141 | 104 |
| 北米 | 受注指数(FY24=100) | 130 | 103 |
| 欧州 | 受注指数(FY24=100) | 120 | 107 |
| 中華圏 | 受注指数(FY24=100) | 129 | 114 |
| その他アジア/オセアニア | 受注指数(FY24=100) | 150 | 102 |
| 連結 | 受注指数(FY24=100) | 133 | 107 |

通期業績予想
27年3月期(26年度)は、為替レート前提を1ドル=155円とし、中期目標である売上高1兆円を計画する。半導体関連の需要は各地域で急激に回復しており、自動車関連ではハイブリッド車への投資等需要増加を見込む。営業利益は、営業増員による人件費増加、減価償却費の増加などはあるが、販売数量増、価格改訂、生産性向上等により増益を計画する。設備投資は、生産能力確保とBCP対応のための投資は一巡したが、ベトナム工場や海外販売拠点への投資などにより、前年度からの計画未達分(後ずれ分)の約300億円を含めて1,000億円を計画する。減価償却費は過去最高となる約620億円となる見込み。
| 項目 | 予想(26年度) | 前期実績(25年度) |
|---|---|---|
| 売上高(億円) | 10,000 | 8,425 |
| 売上原価(億円) | 5,510(55.1%) | 4,610(54.7%) |
| 売上総利益(億円) | 4,490(44.9%) | 3,814(45.3%) |
| 販売管理費(億円) | 2,300(23.0%) | 1,908(22.7%) |
| 営業利益(億円) | 2,190(21.9%) | 1,905(22.6%) |
| 経常利益(億円) | 2,390(23.9%) | 2,355(28.0%) |
| 当期純利益(億円) | 1,700(17.0%) | 1,673(19.9%) |
| 設備投資(億円) | 1,000 | 1,502 |
| 減価償却費(億円) | 623 | 448 |
| 研究開発費(億円) | 470 | 399 |

株主還元
株主還元については、安定的な配当の継続を基本とし、状況に応じた機動的な自己株式取得を組み合わせて、より一層の充実に努めている。25年度は期末配当500円・年間配当1,000円とし、自己株式取得約300億円を実施、総還元性向50%以上を維持した。自己株式取得については、25年度の300億円に対し、26年度は500億円の取得枠を設定した。
| 項目 | 当期(25年度) | 翌期(26年度) |
|---|---|---|
| 期末配当(円)/株 | 500 | – |
| 年間配当(円)/株 | 1,000 | 1,000(予定) |
| 自己株式取得(億円) | 約300 | 500(取得枠) |
| 総還元性向 | 50%以上を維持 | – |

中期経営計画/トピック
中長期の重点施策として、①強みを活かした販売戦略による売上成長とシェア拡大、②積極的な投資による競合との差別化・競争力向上、③顧客要望を満たす製品開発体制の整備を掲げる。営業体制については、今後3年間でグローバルに外勤営業人員を2,000名規模増員する計画で、外勤営業人員(国内・海外合計)は25年度実績5,580名から28年度計画6,730名へ拡大する。設備投資は25年度に過去最高の1,502億円を実施(遠野工場・遠野サプライヤーパークの完成等)、26年度は1,000億円を計画する。ガバナンス面では、2026年6月26日開催予定の定時株主総会での定款変更承認を条件に、監査等委員会設置会社へ移行する予定。

※本記事はSMCが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。