※本記事は三浦工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
三浦工業は2026年3月期(通期)決算を発表した。売上収益2,687億円(前期比+6.9%)、営業利益309億円(同+22.1%)と増収増益で、売上及び各利益で過去最高を達成した。米州事業ではCleaver-Brooks社の関税影響などにより利益が減少したが、国内事業のトータルソリューション深化が全体をけん引した。年間配当は72円(前期比+11円)に増配し、2027年3月期はさらなる増配を計画している。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上収益は2,687億円(前期比+173億円、+6.9%)、営業利益は309億円(同+55億円、+22.1%、営業利益率11.5%)。税引前利益は378億円(同+86億円、+29.6%)、親会社の所有者に帰属する当期利益は276億円(同+47億円、+20.7%)、1株当たり当期利益は238円(同+36円、+17.8%)となり、増収増益、売上及び各利益で過去最高を達成した。
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 前同比 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 2,687億円 | 2,513億円 | +173億円(+6.9%) |
| 営業利益 | 309億円 | 253億円 | +55億円(+22.1%) |
| 営業利益率 | 11.5% | 10.1% | +1.4pt |
| 税引前利益 | 378億円 | 292億円 | +86億円(+29.6%) |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 276億円 | 228億円 | +47億円(+20.7%) |
| 1株当たり当期利益 | 238円 | 202円 | +36円(+17.8%) |
セグメント別の状況
日本国内はボイラ及び関連機器、アクア機器、舶用機器の販売が堅調に推移し増収。セグメント利益は199億円から215億円に増加した(利益率15.5%で横ばい)。米州はCleaver-Brooks社の業績反映期間の影響(前年度10.5ヶ月)により増収となったが、原材料価格の上昇や販売構成の変化、人件費増によりセグメント利益は119億円から103億円に減少(利益率13.8%→11.3%)。アジアその他はCERTUSS社の業績反映期間の影響(前年度11ヶ月)等により増収となったが、人件費等の増加によりセグメント利益は41億円から38億円に減少(利益率11.4%→10.0%)。
| セグメント | 指標 | 2026年3月期 | 2025年3月期 |
|---|---|---|---|
| 日本国内 | 売上収益 | 1,388億円 | 1,288億円 |
| 日本国内 | セグメント利益(利益率) | 215億円(15.5%) | 199億円(15.5%) |
| 米州 | 売上収益 | 912億円 | 861億円 |
| 米州 | セグメント利益(利益率) | 103億円(11.3%) | 119億円(13.8%) |
| アジアその他 | 売上収益 | 386億円 | 363億円 |
| アジアその他 | セグメント利益(利益率) | 38億円(10.0%) | 41億円(11.4%) |
| 合計 | 売上収益 | 2,687億円 | 2,513億円 |
| 合計 | セグメント利益(利益率) | 354億円(13.2%) | 355億円(14.1%) |

通期業績予想
中期経営計画2年目にあたる2027年3月期は、売上収益2,845億円(2025年3月期比+332億円、進捗率68.2%)、営業利益326億円(同+73億円、進捗率65.2%)、営業利益率11.5%を計画。中期経営計画の最終年である2028年3月期には、売上収益3,000億円、営業利益365億円、営業利益率12.2%を目標とする。年間配当は2027年3月期に74円(予定)とし、さらなる増配を計画している。
| 項目 | 2027年3月期予想 | 2026年3月期(実績) |
|---|---|---|
| 売上収益 | 2,845億円 | 2,687億円 |
| 営業利益 | 326億円 | 309億円 |
| 営業利益率 | 11.5% | 11.5% |
| 1株当たり配当金 | 74円(予定) | 72円 |

株主還元
還元方針は、事業基盤・競争力強化のための投資と安定的な配当の継続を両立すること。キャピタルアロケーション方針では、自己資本比率50%を目安とする財務規律のもと事業成長と事業環境変化への適応を実現する成長投資を最優先に位置付け、配当性向30%を目安とした安定した配当を基本に、余剰資金や財務状況を踏まえた株主還元を含め、資本配分の最適化を目指すとしている。2026年3月期の年間配当は72円(前期比+11円、+18.0%、配当性向30.2%)となり、2027年3月期も74円へのさらなる増配を計画している。
| 決算期 | 年間配当金 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2025年3月期 | 61円 | 30.1% |
| 2026年3月期 | 72円 | 30.2% |
| 2027年3月期(予定) | 74円 | 30.0% |

Cleaver-Brooks社の現状と展望
米国子会社Cleaver-Brooks社は、主力のPackaged BoilerおよびLife Asset Managementの受注は堅調に推移した一方、Industrial WatertubeおよびCBSS事業でパフォーマンス低下が顕在化した。2026年3月期のCleaver-Brooks全体の受注は494.5百万ドル(前年比△4.0%、計画比△14.6%)。内訳はPackaged Boiler237.0百万ドル(前年比+16.7%)、Industrial Watertube45.4百万ドル(前年比△47.6%)、Life Asset Management116.0百万ドル(前年比+6.8%)、CBSS合計69.1百万ドル(前年比△29.1%)。米国関税については、IEEPA関税が2026年2月に撤廃された一方、新たにSection 122(10%)が導入され、2026年4月にはSection 232が強化された。2027年3月期以降はSection 232への集中構造となり、関税は一時的コストではなくコスト構造そのものへの影響に変化するとしている。

中期経営計画
2028年3月期を最終年とする中期経営計画の1年目(2026年3月期)は、売上収益2,687億円(2025年3月期比+174億円、進捗率35.7%)、営業利益309億円(同+56億円、進捗率50.0%)、営業利益率11.5%、EPS238円、ROE12.4%の実績となった。2028年3月期計画達成に向けた施策として、国内ではトータルソリューションの充実(M&A及びR&D)、海外ではClose-to-Customer戦略×地域展開(M&A含む)を掲げ、グローバルでの事業環境変化に対応する研究開発投資を進めるとしている。あわせてキャピタルアロケーション方針をアップデートし、成長投資を最優先として3年でEPS成長率33%以上を目指す方針を示した。
※本記事は三浦工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。