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三協立山、2026年5月期は減収増益も建材事業の減損で134億円の当期純損失

決算サマリー 2026.08.27
三協立山、2026年5月期は減収増益も建材事業の減損で134億円の当期純損失

※本記事は三協立山が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

三協立山は2026年5月期の連結業績で、売上高3,575億円(前期比18億円減、0.5%減)を計上した。国内外における販売量回復の遅れなどにより減収となった一方、価格改定や国内外でのコスト削減効果などにより営業利益は15億円(前期比0億円増、0.1%増)とほぼ前年並みとなった。もっとも、2026年2月に発生した中東情勢の影響でアルミ地金価格が想定を大きく超えて上昇したことを受け、建材事業に係る固定資産の減損損失約162億円を特別損失に計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純損失は134億円(前期は23億円の当期純損失)となった。

目次

連結業績(2026年5月期 実績)

経常利益は8億円(前期比0億円減、6.6%減)となった。配当は12ヵ月累計(2025年6月~2026年5月)で1株当たり中間配当12.5円、期末配当12.5円(予定)とした。

項目2026年5月期実績2025年5月期実績増減額増減率
売上高(億円)3,5753,594△18△0.5%
営業利益(億円)15150+0.1%
営業利益率0.4%0.4%0.0pt
経常利益(億円)890△6.6%
親会社株主に帰属する当期純損失(億円)△134△23△111
2026/5期 連結決算サマリー
出典:2026年5月期 決算説明資料 P.3

セグメント別の状況

建材事業は、高断熱スリム窓「STINA」の拡販やリフォーム需要の獲得に注力したものの、建築基準法改正に伴う駆け込み需要の反動減や資材高騰を背景とした着工延期の影響を受け、売上高は前連結会計年度比で減少した。一方、収益構造改革によるコスト削減や価格改定を含む販売価格の適正化により、セグメント利益は増加した。マテリアル事業は、自動車を含む輸送分野の販売量増加やアルミ地金価格に連動した販売価格の上昇により売上高は増加したが、中東情勢の緊迫化に伴うアルミ地金価格や諸資材価格の急激な上昇によりセグメント利益は減少した。商業施設事業は、業界再編や資材・建築費の高騰の影響を受けた主要顧客案件の計画延期・中止・規模縮小などにより売上高・セグメント利益とも減少した。国際事業は、為替影響や地金価格に連動した販売価格の上昇により売上高は増加したものの、欧州子会社における輸送分野の物量減少に伴う販売構成の変化により営業損失は前年並みとなった。

セグメント指標2026年5月期(実績累計)2025年5月期(実績累計)
建材事業売上高(億円)1,6751,786
建材事業セグメント利益(億円)102
マテリアル事業売上高(億円)677597
マテリアル事業セグメント利益(億円)2326
商業施設事業売上高(億円)425445
商業施設事業セグメント利益(億円)714
国際事業売上高(億円)792761
国際事業セグメント利益(億円、営業損失)△24△25
建材事業における減損計上の背景
出典:2026年5月期 決算説明資料 P.13

建材事業では、近年の建設市場の縮小による生産量減少に加えて資材・エネルギー・労務費や物流費等の上昇が継続する中、2026年2月に発生した中東情勢の影響でアルミ地金価格が急騰し、市場縮小と原材料価格高騰が同時進行したことから、将来収益性を保守的に見直し、建材事業に係る固定資産の減損損失約162億円を計上した。資料によれば、新設住宅着工戸数は市場が’18年度比で約25%縮小し、建材事業の生産重量は’19年5期比で40%以上縮小、アルミ地金価格は’18年6月から’26年5月で220%以上上昇した。

通期業績予想(2027年5月期)

2027年5月期の連結業績予想は、売上高3,900億円(前期比324億円増、9.1%増)、営業利益40億円(同24億円増、158.7%増)、営業利益率1.0%、経常利益15億円(同6億円増、70.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益10億円(前期は134億円の当期純損失)としている。資料は、国内建設市場の需要低迷により販売量の減少が継続するものの、アルミ地金市況に連動した売上の増加や価格改定などにより増収を見込むとし、営業利益についてはアルミ地金価格の上昇影響が継続する一方、コスト削減や価格改定の効果などにより増益を見込むとしている。なお、2027年5月期業績予想は中期経営計画比で約30億円の営業減益となり、全事業で計画未達となる見込みとしている。

項目2027年5月期予想2026年5月期実績増減額増減率
売上高(億円)3,9003,575+324+9.1%
営業利益(億円)4015+24+158.7%
営業利益率1.0%0.4%+0.6pt
経常利益(億円)158+6+70.0%
親会社株主に帰属する当期純利益(億円)10△134+144
2027/5期 業績予想サマリー
出典:2026年5月期 決算説明資料 P.8

株主還元

2027年5月期の配当は年間25円(中間配当12.5円、期末配当12.5円)を予定している。

財政状態

2026年5月期末の総資産は3,059億円(前期末比55億円増)となった。成長投資を推進する一方、資産売却や減損損失の計上があったことなどが増減要因となっている。自己資本は904億円(前期末比7億円減)、自己資本比率は29.6%(同0.8pt低下)となった。成長投資に伴う資金調達により有利子負債は973億円(前期末比101億円増)に増加し、有利子負債比率は107.6%(同12.0pt上昇)となった。

項目2026年5月期末2025年5月期末前期末比
総資産(億円)3,0593,004+55
自己資本(億円)904912△7
自己資本比率29.6%30.4%△0.8pt
有利子負債(億円)973872+101
有利子負債比率107.6%95.6%+12.0pt
貸借対照表
出典:2026年5月期 決算説明資料 P.25

中期経営計画・トピック

建材事業については、今期より機能別組織へ移行するとともに、商品の統廃合や工場集約の前倒し(7工場から5工場へ)、価格改定の実施などにより収益構造改革効果の確実な刈り取りを進める方針。事業ポートフォリオの見直しは、建材事業の再構築と併せて次期中期経営計画で詳細を開示する予定としている。国際事業では、欧州子会社の構造改革(STEP-G)を計画通り進めており、Bonn工場の鉄道向け部材の内部機械加工・内部溶接加工の停止、遊休エリアの土地建物売却(2026年3月末までに一部譲渡完了、売却益約19億円)、従業員230名の削減などを実施し、2027年5月期に構造改革による収益改善効果として約25億円を見込んでいる。なお、2026年5月期には事業構造改革費用として約28億円を計上した。

※本記事は三協立山が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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