※本記事は日本冶金工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
日本冶金工業は2026年3月期において、売上高1,509億円(前年度比▲212億円、▲12.3%)、営業利益110億円(前年度比▲60億円、▲35.3%)となった。在庫評価損益を除く営業利益は107億円(前年度比▲88億円、▲45.2%)で、販売数量の減少とNi-LME価格下落等により減収・減益となった。収益の積み上げにより純資産は1,013億円に到達し、期末配当は110円を実施した。2027年3月期は売上高1,690億円(前年度比+181億円、12.0%)、在庫評価損益を除く営業利益111億円(前年度比+5億円、4.3%)と増収・増益を予想しており、新たに「中期経営計画2026-2028」を策定した。
連結業績(当期 実績)
2026年3月期の連結業績は、売上高が前年度比▲212億円(▲12.3%)減少し1,509億円となった。営業利益は前年度比▲60億円(▲35.3%)減少の110億円、在庫評価損益を除く営業利益は前年度比▲88億円(▲45.2%)減少の107億円だった。経常利益は97億円(前年度比▲65億円、▲40.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益は72億円(前年度比▲44億円、▲37.7%)となった。販売数量の減少とNi-LME価格下落等が減収・減益の要因である。(単位:億円)
| 項目 | 2025年3月期実績 | 2026年3月期実績 | 前年度比 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,721 | 1,509 | ▲212 | ▲12.3% |
| 営業利益 | 170 | 110 | ▲60 | ▲35.3% |
| 在庫評価損益 | ▲25 | 3 | 28 | ▲112.1% |
| 在庫評価損益を除く営業利益 | 195 | 107 | ▲88 | ▲45.2% |
| 経常利益 | 162 | 97 | ▲65 | ▲40.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 116 | 72 | ▲44 | ▲37.7% |

セグメント別(事業別)の状況
事業別の状況をみると、高機能材は販売数量36千トン(前年度比▲4千トン、▲9.9%)、平均単価1,489円/kg(同▲170円/kg)となった。中国経済の停滞や純Ni材案件の遅れ等が影響し、高機能材部門の売上高は前年度比▲126億円の減収だった。一般材は販売数量139千トン(前年度比▲7千トン、▲5.0%)、平均単価540円/kg(同▲13円/kg)となり、一般材部門の売上高は前年度比▲64億円の減収だった。2026年度は半導体関連需要の復調や、アンチダンピング関税発表を受けた国内材への回帰の動きに期待する一方、建設資材分野は厳しい状況の継続を予想している。
| 区分 | 指標 | 2025年3月期実績 | 2026年3月期実績 | 前年度比 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 高機能材 | 販売数量(千トン) | 40 | 36 | ▲4 | ▲9.9% |
| 高機能材 | 単価(円/kg) | 1,659 | 1,489 | ▲170 | – |
| 一般材 | 販売数量(千トン) | 146 | 139 | ▲7 | ▲5.0% |
| 一般材 | 単価(円/kg) | 553 | 540 | ▲13 | – |
財務状態(貸借対照表)
2026年3月末の資産合計は2,194億円(前年度末比+20億円)となった。現金・預金は113億円(同+18億円)に増加した一方、売掛債権は238億円(同▲27億円)、たな卸資産は621億円(同▲6億円)と、販売数量の減少や円高・Ni-LME価格の影響で減少した。負債合計は1,181億円(同▲28億円)、純資産は1,013億円(同+47億円)となり、収益の積み上げにより純資産は1,000億円を超えた。自己資本比率は46.1%(前年度末44.3%)、ネットD/Eレシオは0.65倍(同0.68倍)となった。

通期業績予想
2027年3月期は、売上高1,690億円(前年度比+181億円、12.0%)、営業利益130億円(前年度比+20億円、18.5%)を予想している。在庫評価損益を除く営業利益は111億円(前年度比+5億円、4.3%)、経常利益は120億円(前年度比+23億円、24.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は80億円(前年度比+8億円、10.9%)を見込む。前提となるドル為替の平均レートは155.00円/US$(前年度比+4.23円)、Ni-LME平均価格は7.50US$/LB(同+0.42US$/LB)とし、販売数量増加と円安・Ni-LME価格上昇により増収・増益を予想している。なお、アンチダンピング関税発表による国内材への回帰の動向についても引き続き注視するとしている。
| 項目 | 2026年3月期実績 | 2027年3月期予想 | 前年度比 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,509 | 1,690 | 181 | 12.0% |
| 営業利益 | 110 | 130 | 20 | 18.5% |
| 在庫評価損益 | 3 | 19 | 16 | 512.8% |
| 在庫評価損益を除く営業利益 | 107 | 111 | 5 | 4.3% |
| 経常利益 | 97 | 120 | 23 | 24.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 72 | 80 | 8 | 10.9% |

株主還元
2026年3月期の期末配当は110円を実施した。2027年3月期の年間配当額は前年度並みの220円を維持する予想である。
| 期 | 年間配当 |
|---|---|
| 2022年3月期 | 120円 |
| 2023年3月期 | 200円 |
| 2024年3月期 | 200円 |
| 2025年3月期 | 220円 |
| 2026年3月期 | 220円 |
| 2027年3月期(予想) | 220円 |

中期経営計画2026-2028/トピック
当社は新たに「中期経営計画2026-2028」を策定した。高水準の設備投資は2025年3月期で一巡したが、同計画においても実行ベースで年平均100億円規模の設備投資を継続する方針である。需要動向については、半導体製造装置分野で在庫調整局面から回復の兆しがみられる一方、建設資材分野では需要停滞が継続し厳しい状況が続くと予想している。
※本記事は日本冶金工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。