※本記事は大同特殊鋼が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
大同特殊鋼は2026年3月期決算で増収増益となった。売上収益は5,781億円(前期比32億円増)、営業利益は421億円(同27億円増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は326億円(同43億円増)。一方、特別損益や為替差損益等を調整した調整後営業利益は399億円で前期比41億円減となった。配当は前期比2円増配の年間49円/株とした。2027年3月期は売上収益6,300億円、調整後営業利益401億円を見込む。
連結業績(2026年3月期 実績)
2026年3月期の鋼材売上数量は1,025千トンで前期比10千トン増となった。売上収益は5,781億円、営業利益は421億円、税引前利益は448億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は326億円といずれも前期を上回った。一方、特別損益や為替差損益、在庫評価損益等を調整した調整後営業利益は399億円で、前期の440億円から41億円減少した。自由鍛造品の掘削関連需要減等が影響した。
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 鋼材売上数量 | 1,025千t | 1,015千t | +10千t |
| 売上収益 | 5,781億円 | 5,749億円 | +32億円 |
| 営業利益 | 421億円 | 394億円 | +27億円 |
| 調整後営業利益 | 399億円 | 440億円 | -41億円 |
| 税引前利益 | 448億円 | 427億円 | +21億円 |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 326億円 | 283億円 | +43億円 |
| 配当 | 49円 | 47円 | +2円 |

セグメント別の状況
セグメント別では、自動車部品・産業機械部品セグメントが自由鍛造品の掘削関連需要減等により営業利益が前期比31億円減の82億円となった一方、機能材料・磁性材料セグメントは半導体製造装置向けステンレス鋼の数量増加等により営業利益が前期比39億円増の149億円となった。特殊鋼鋼材セグメントは売上収益2,078億円(前期比23億円減)、営業利益134億円(同13億円増)だった。
| セグメント | 売上収益(前期比) | 営業利益(前期比) | 調整後営業利益(前期比) |
|---|---|---|---|
| 特殊鋼鋼材 | 2,078億円(-23億円) | 134億円(+13億円) | 113億円(-18億円) |
| 機能材料・磁性材料 | 1,998億円(-11億円) | 149億円(+39億円) | 134億円(-4億円) |
| 自動車部品・産業機械部品 | 1,179億円(+49億円) | 82億円(-31億円) | 94億円(-25億円) |
| エンジニアリング | 266億円(+25億円) | 26億円(+4億円) | 27億円(+4億円) |
| 流通・サービス | 260億円(-8億円) | 30億円(+2億円) | 31億円(+2億円) |
| 合計 | 5,781億円(+32億円) | 421億円(+27億円) | 399億円(-41億円) |

通期業績予想(2027年3月期)
2027年3月期は、鉄スクラップ・原油市況の高騰影響としてスライドギャップ28億円を織り込みつつ、ステンレス鋼(半導体製造装置向け、プラント向け)や自由鍛造品の売上増等により、調整後営業利益は400億円レベルを維持する計画とした。売上収益は6,300億円、営業利益は400億円、調整後営業利益は401億円を見込む。親会社の所有者に帰属する当期利益は275億円を計画する。配当は前期比3円増配の年間52円/株を見通す。
| 項目 | 予想 | 前期(実績) |
|---|---|---|
| 鋼材売上数量 | 1,042千t | 1,025千t |
| 売上収益 | 6,300億円 | 5,781億円 |
| 営業利益 | 400億円 | 421億円 |
| 調整後営業利益 | 401億円 | 399億円 |
| 税引前利益 | 420億円 | 448億円 |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 275億円 | 326億円 |
| 配当 | 52円 | 49円 |

株主還元
株主還元方針は連結配当性向30%以上とし、下限指標をDOE(株主資本配当率)2.5%とする。2026年3月期の年間配当は前期比2円増配の49円/株(中間22円、期末27円)、2027年3月期は前期比3円増配の52円/株(中間24円、期末28円の見通し)とした。キャッシュ・アロケーションの進捗を踏まえ自己株式取得についても検討するとしており、2024年11月に85億円、2025年7月に66億円の自己株式取得を実施した。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(見通し) |
|---|---|---|
| 中間配当 | 22円 | 24円 |
| 期末配当 | 27円 | 28円(見通し) |
| 年間配当 | 49円 | 52円 |
| 配当性向 | 30.3% | 37.8% |

トピック(日本高周波鋼業の完全子会社化)
大同特殊鋼は2026年2月に日本高周波鋼業の株式を取得し、完全子会社化した。2026年度では売上高260億円、営業利益6億円を計画する。日本高周波鋼業の工具鋼、軸受鋼、特殊合金などの生産設備の有効活用を通じてグループにおける最適アロケーションを追求し、シナジーの早期発現を狙うとしている。なお、2026年3月期決算では新規連結処理に伴う負ののれん発生益53億円を特別利益として計上した。
※本記事は大同特殊鋼が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。