ブリヂストン

ブリヂストン、2025年12月期は当期利益15%増の3,273億円 配当は230円に増配、2026年は増収増益を予想

決算サマリー 2026.08.05
ブリヂストン、2025年12月期は当期利益15%増の3,273億円 配当は230円に増配、2026年は増収増益を予想

※本記事はブリヂストンが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

ブリヂストンは2025年12月期の通期決算を発表した。売上収益は44,295億円(前年比△0%、為替影響を除くと+0%)、調整後営業利益は4,937億円(同+2%、為替除くと+4%)で、利益率は11.1%(前年差+0.2pp)となった。親会社の所有者に帰属する当期利益は3,273億円(前年比+15%)で、過年度計上の不確実な税務処理(不確実な税務ポジション)の取崩による税金費用の戻入れ704億円を含み大幅増益となった。1株当たり配当金は230円(前年比+20円)を予定する。米国関税の直接的影響は通期で約250億円に達したが、グローバル最適なサプライチェーンマネジメントなど各種対策の組み合わせにより利益影響を最小化したとしている。

目次

連結業績(2025年12月期 実績)

売上収益は前年並みだったが、ビジネスコストダウン効果(2025年通期で約720億円、24-25年累計で約1,470億円)や事業再編・再構築の効果創出により調整後営業利益は増益となった。ROICは8.3%(前年差+0.2pp)、ROEは8.6%(同+0.5pp)。

項目当期(2025年12月期)前期(2024年12月期)増減
売上収益44,295億円44,301億円△0%(除く為替 +0%)
調整後営業利益4,937億円4,833億円+2%(除く為替 +4%)
利益率11.1%10.9%+0.2pp(除く為替 +0.4pp)
親会社の所有者に帰属する当期利益3,273億円2,850億円+15%
1株当たり配当金230円210円+20円

セグメント別(地域別)の状況

地域別では、北米の再編・再構築効果やTBソリューション事業の伸長、欧州のTB黒字化・小売事業収益力改善により米州・欧州が増益となった。南米は廉価輸入品拡大や北米向け輸出減の影響でブレークイーブン確保にとどまり前年比では減益。アジア・大洋州・インド・中国は域内為替影響で減収となったが、タイ事業再構築効果やインド事業成長により増益・利益率向上となった。

セグメント指標当期前期
日本売上収益12,659億円12,261億円
日本調整後営業利益1,981億円1,873億円
日本利益率15.7%15.3%
アジア・大洋州・インド・中国売上収益5,178億円5,297億円
アジア・大洋州・インド・中国調整後営業利益596億円585億円
アジア・大洋州・インド・中国利益率11.5%11.0%
米州売上収益21,305億円21,800億円
米州調整後営業利益2,015億円1,801億円
米州利益率9.5%8.3%
欧州・中近東・アフリカ売上収益8,529億円8,356億円
欧州・中近東・アフリカ調整後営業利益424億円298億円
欧州・中近東・アフリカ利益率5.0%3.6%
2025年通期 セグメント別業績(地域別)
出典:ブリヂストン 2025年12月期 通期 決算説明資料 P.19

財別(PS/LT・TB・Specialties・化工品多角化事業)の状況

財別では、PS/LTは高インチタイヤの拡販・MIX改善を継続したものの、北米でのサイバーインシデントや南米での廉価輸入品拡大の影響を受け前年比減益。TBは北米市販用タイヤ販売の堅調な推移と再編・再構築効果の発現により増益、利益率も大幅改善した。Specialties(OR/AC/AG/MC)は農機用タイヤの米州事業環境悪化に加え、鉱山用タイヤの為替・原材料指数連動価格調整の期ズレ影響で減益。化工品・多角化事業(小売・クレジットカード事業含む)は地道な改善により事業体質改善を実現し大幅増益となった。

指標当期前期
PS/LT売上収益25,006億円24,859億円
PS/LT調整後営業利益2,686億円2,823億円
PS/LT利益率10.7%11.4%
TB(リトレッド事業を含む)売上収益10,184億円10,228億円
TB(リトレッド事業を含む)調整後営業利益884億円579億円
TB(リトレッド事業を含む)利益率8.7%5.7%
Specialties(OR/AC/AG/MC)売上収益6,234億円6,236億円
Specialties(OR/AC/AG/MC)調整後営業利益1,255億円1,389億円
Specialties(OR/AC/AG/MC)利益率20.1%22.3%
化工品・多角化事業(小売・クレジットカード事業を含む)売上収益2,871億円2,979億円
化工品・多角化事業(小売・クレジットカード事業を含む)調整後営業利益113億円42億円
化工品・多角化事業(小売・クレジットカード事業を含む)利益率3.9%1.4%

通期業績予想

2026年12月期は市販用PS/TBのREP(市販用)を中心に成長を計画。PSはOE需要減があるもREPで需要を上回る販売を計画しHRD拡販・販売MIXアップを継続、TBはソリューション拡充と連動しREPでの拡売を計画、ORは堅調な販売を維持する。ビジネスコストダウン・生産性向上の取り組みを継続強化し、事業再編・再構築の効果創出により着実な業績貢献を見込む。一方、米国関税の直接的影響は約550億円に拡大する見込みで、一部はオフセットできず、ビジネスコストダウン活動などで対応を図るとしている。

項目予想(2026年12月期)前期(実績)
売上収益45,000億円44,295億円
調整後営業利益5,150億円4,937億円
利益率11.4%11.1%
親会社の所有者に帰属する当期利益3,400億円3,273億円
ROIC9.1%8.3%
ROE9.5%8.6%
1株当たり配当金(分割後ベース)125円115円
2026年通期 連結業績予想
出典:ブリヂストン 2025年12月期 通期 決算説明資料 P.25

株主還元

2025年12月期の年間配当金は230円/株(前年比+20円、2026年1月1日付株式分割の分割後ベースでは115円/株)を予定し、2026年3月24日開催予定の第107回定時株主総会に付議する。2026年12月期は125円/株(分割前ベース250円/株、前年比+20円)を予定し、各年増配を計画通り継続する方針。配当は当該期の業績、財政状態に加え、中期的な利益見通し、投資計画、キャッシュ・フロー等を総合的に勘案し、連結配当性向50%を目安に安定的且つ継続的な配当額の向上に努めることを基本とする。自己株式取得は、2025年度に3,000億円(上限)を計画通り実施・完了し、取得した自己株式は全数消却済み(消却前発行済株式総数に対する割合7.3%)。2026年は1,500億円・60百万株を上限とする自己株式取得を決定し、2026年2月17日~8月31日に取得、9月に全数消却を予定する。負債活用としては2025年度に普通社債1,000億円・シンジケートローン計1,000億円の計2,000億円を実施・完了、2026年は1,500億円の負債活用を予定する。格付けは業界トップ水準を維持(2026年2月現在:Moody’s A1、S&P A、R&I AA+、JCR AA+)。

キャピタルアロケーション全体像
出典:ブリヂストン 2025年12月期 通期 決算説明資料 P.30
1株当たり配当金(円)推移
出典:ブリヂストン 2025年12月期 通期 決算説明資料 P.32

中期経営計画/トピック

24中計(2024-2026年)に対しては、プレミアム戦略によるMIX改善、ビジネスコストダウンや再編・再構築によるビジネス体質強化を着実に推進したものの、需要低迷や廉価品増加による販売量未達、インフレによるコスト増と米国関税負担増、南米事業・化工品多角化事業の損益悪化などの逆風により、2026年通期予想は調整後営業利益率11.4%・ROIC9.1%・当期利益3,400億円レベルとなり、24中計目標(利益率13%レベル、ROIC10%レベル、当期利益4,300億円レベル、売上収益48,000億円レベル、調整後営業利益6,400億円レベル)には未達の見込み。設備投資は24中計計画の1.4兆円に対し、事業環境変化に俊敏に対応し1.2兆円に厳選投入する。2026年は事業再編・再構築に一定の目途が付き、中期事業計画(2024-2026)の最終年度として質を伴った成長への転換を図る年と位置付けている。

※本記事はブリヂストンが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

Articles

株主優待

記事がありません。

個人投資家・企業様各位

目次