北興化学工業

北興化学工業、2025年11月期は増収増益 経常利益は過去最高

決算サマリー 2026.08.19
北興化学工業、2025年11月期は増収増益 経常利益は過去最高

※本記事は北興化学工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

北興化学工業の2025年11月期は、売上高49,125百万円(前期比+2,930百万円、+6.3%)、営業利益4,913百万円(同+373百万円、+8.2%)、経常利益6,083百万円(同+393百万円、+6.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益4,452百万円(同+446百万円、+11.1%)となり増収増益となった。農薬事業の国内販売・海外輸出が伸長したことに加え、投資有価証券売却益345百万円の計上も当期純利益を押し上げた。会社によると2025年度の連結経常利益6,083百万円は過去最高額となった。2026年11月期は売上高52,000百万円、営業利益5,200百万円を見込む増収増益予想としている。

目次

連結業績(2025年11月期 実績)

農薬事業の売上が前年同期比+2,740百万円伸長したことから売上高は49,125百万円(前期比+2,930百万円、+6.3%)となった。国内販売は米価上昇やカメムシ多発の予察情報による防除意欲の高まりなどにより水稲剤・園芸剤ともに好調に推移し、海外販売も中南米向け(メキシコ等)の受注増加により増収。営業利益は農薬事業の売上高増加や利益率改善により4,913百万円(同+373百万円、+8.2%)に増加。経常利益は6,083百万円(同+393百万円、+6.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券売却益(345百万円)の計上もあり4,452百万円(同+446百万円、+11.1%)となった。自己資本比率は68.2%(前期比▲2.6%)。

項目(百万円)当期(2025/11期)前期(2024/11期)増減
売上高49,12546,195+2,930(+6.3%)
営業利益4,9134,540+373(+8.2%)
経常利益6,0835,691+393(+6.9%)
親会社株主に帰属する当期純利益4,4524,006+446(+11.1%)
連結経営指標の推移(売上高・経常利益・自己資本比率・ROE)
出典:2025年11月期決算説明資料 P.12

セグメント別の状況

農薬事業は普及推進活動の成果に加え、米価上昇やカメムシ多発の予察情報による防除意欲の高まりなどにより国内販売が好調に推移、海外販売も中南米向け受注増加により増収増益(売上高29,398百万円、前期比+2,740百万円、+10.3%、営業利益838百万円、同+433百万円、+107.0%)となった。ファインケミカル事業は樹脂分野等が海外経済減速や価格競争の影響を受け減少したものの、医農薬分野の回復や電子材料分野の受注増により増収(売上高17,785百万円、同+178百万円、+1.0%)となったが、価格競争の影響を受けた樹脂分野の減収や中国子会社の減益の影響により営業利益は減益(4,004百万円、同▲55百万円、▲1.4%)となった。繊維資材事業は主に産業用繊維素材の販売増加により増収(売上高1,936百万円、同+18百万円、+0.9%)となったが、退職給付費用の増加により営業利益は減益(81百万円、同▲7百万円、▲8.0%)となった。

セグメント指標(百万円)当期(2025/11期)前期(2024/11期)
農薬事業売上高29,39826,658
農薬事業営業利益838405
ファインケミカル事業売上高17,78517,607
ファインケミカル事業営業利益4,0044,060
繊維資材事業売上高1,9361,919
繊維資材事業営業利益8189
セグメント別業績(農薬・ファインケミカル・繊維資材事業)
出典:2025年11月期決算説明資料 P.7

通期業績予想

2026年11月期は、農薬事業での国内販売・海外輸出の堅調な伸びやファインケミカル事業での電子材料分野における需要回復により増収の見込み。営業利益は農薬事業およびファインケミカル事業における売上高の増加を主因に増益を見込む。経常利益は為替差益(2025年度59百万円)の剥落や受取配当金の減少を見込み微増、当期純利益も微増を見込む。想定為替レートは1米ドル145円(2025年度実績148.90円)。セグメント別では、農薬事業は成長ドライバーの自社原体イプフェンカルバゾンの拡販寄与などにより増収(売上高31,700百万円、+7.2%)を見込む一方、成長投資に伴うコストの増加や運賃倉敷料の増加により営業利益は減益(750百万円)を見込む。ファインケミカル事業は電子材料分野の需要回復などにより増収増益(売上高18,300百万円、+2.9%、営業利益4,400百万円)、繊維資材事業は環境配慮型再生繊維素材の拡販により増収増益(売上高2,000百万円、+3.3%、営業利益85百万円)を見込む。

項目(百万円)2026年11月期 予想2025年11月期 実績増減
売上高52,00049,125+2,875(+5.9%)
営業利益5,2004,913+287(+5.8%)
経常利益6,1006,083+17(+0.3%)
親会社株主に帰属する当期純利益4,4604,452+8(+0.2%)
2026年11月期連結業績予想
出典:2025年11月期決算説明資料 P.15

株主還元

財務の健全性や成長投資とのバランスを図りつつ、安定した配当の継続を基本に株主還元の充実に努める方針。第2次3ヵ年経営計画(2024年度~2026年度)期間中は累進配当(原則として減配せず、配当の維持もしくは増配を行う配当政策)を基本方針とし、利益の成長に応じた増配を目指すとしている。1株当たり配当金は2024年度32円、2025年度46円、2026年度は54円(予定)で推移。2025年度の配当性向は27.1%、総還元性向は53.8%(自己株式取得1,199百万円を含む)。

項目2024年度2025年度2026年度(予想)
1株当たり配当金(円)324654
配当性向21.6%27.1%31.2%
総還元性向36.5%53.8%
1株当たり配当金の推移
出典:2025年11月期決算説明資料 P.13

中期経営計画/トピック

第2次3ヵ年経営計画(2024年度~2026年度)は、農薬事業・ファインケミカル事業の双方の業績が順調に推移していることから、業績目標および長期業績目標(2029年度)を上方修正した。長期業績目標は売上高550億円(修正前520億円)、経常利益68億円+α(修正前60億円)。2026年度業績目標は売上高52,000百万円(修正前48,800百万円)、経常利益6,100百万円(修正前5,500百万円)とした。第2次3ヵ年経営計画が掲げるROE8%以上、自己資本比率60%以上の指標はいずれも達成(2025年度実績:ROE9.0%、自己資本比率68.2%)。岡山工場のファインケミカル事業専用化(Step1)では、KrFレジスト用原料専用の新工場を建設中(2027年1月竣工予定)で、既存工場を加えたKrFレジスト用原料の生産能力は概ね2倍になり、2032年度の同製品売上高44億円を目指す(2025年度実績16億円)。農薬事業では、北海道工場の生産ラインを廃止し新潟工場に機能集約する生産拠点の集約化を計画的に進めるほか、自社原体イプフェンカルバゾンの海外登録国拡大(2025年度に3ヵ国で新規取得し登録国8ヵ国に拡大)を推進する。

※本記事は北興化学工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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