※本記事は中国塗料が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
中国塗料は2026年5月18日、2025年度(2026年3月期)通期の決算を発表した。売上高は139,364百万円(前期比+6.3%)、営業利益は17,437百万円(同+13.4%)となり、売上高・営業利益ともに3期連続で過去最高を更新した。主力の船舶用塗料の販売が好調に推移したほか、販売価格の適正化や高付加価値製品の拡販により収益性が向上した。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は10,995百万円(同-19.9%)と、前期に計上した固定資産売却益2,500百万円の反動等により減益となった。
連結業績(当期 実績)
売上総利益率は前期比1.1ポイント上昇し33.6%となった。販売管理費の増加(人件費、運送費等)を売上総利益の拡大が吸収し、営業利益率は12.5%まで上昇した。営業利益の変動要因は、販売価格の上昇が+50.9億円程度、原材料調達コストの影響が-3.2億円程度(それぞれ概算値)。EBITDAは19,284百万円(同+12.9%)。
| 項目 | 2025年度 | 2024年度 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 139,364 | 131,152 | +6.3% |
| 売上総利益 | 46,780 | 42,599 | +9.8% |
| 営業利益 | 17,437 | 15,381 | +13.4% |
| 経常利益 | 17,840 | 16,481 | +8.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 10,995 | 13,721 | -19.9% |
| EBITDA | 19,284 | 17,080 | +12.9% |

分野別の状況
分野別売上高は、船舶が122,386百万円(前期比+6.0%)と伸長した。新造船向けは韓国での大型案件集中が一服したものの、販売価格の適正化や高付加価値製品の拡販が進展し全体的には堅調に推移。修繕船向けは最大市場である欧州で販売が好調だった。工業は重防食が欧州のM&Aとインド高速鉄道向けCUS(軌道用樹脂てん充材)の出荷が寄与し15,057百万円(同+11.4%)と二桁増収となった。コンテナは東南アジアの大口顧客におけるコンテナの生産調整の影響等により1,659百万円(同-11.1%)と減収した。
| 分野 | 2025年度 | 2024年度 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 船舶 | 122,386 | 115,447 | +6.0% |
| 工業 | 15,057 | 13,518 | +11.4% |
| コンテナ | 1,659 | 1,866 | -11.1% |
| その他 | 260 | 320 | -18.6% |
| 合計 | 139,364 | 131,152 | +6.3% |
地域別の状況
地域別では、修繕船向けが好調な欧州を筆頭に韓国以外の各地域で増収となった。日本、韓国は新造船向けの利益拡大が寄与し大幅増益となり利益率も向上した。一方、欧州・米国は各種経費の増加により大幅減益となった。海外における為替影響(現地通貨の円換算)は、中国と韓国が減収要因、東南アジアと欧米は増収要因となった。
| 地域 | 指標 | 2025年度 | 2024年度 |
|---|---|---|---|
| 日本 | 売上高 | 44,939 | 42,721 |
| 日本 | セグメント利益 | 3,287 | 2,220 |
| 中国 | 売上高 | 22,908 | 21,398 |
| 中国 | セグメント利益 | 2,968 | 2,716 |
| 韓国 | 売上高 | 19,360 | 19,446 |
| 韓国 | セグメント利益 | 3,276 | 2,543 |
| 東南アジア | 売上高 | 20,208 | 18,944 |
| 東南アジア | セグメント利益 | 4,120 | 3,851 |
| 欧州・米国 | 売上高 | 31,946 | 28,642 |
| 欧州・米国 | セグメント利益 | 1,109 | 2,191 |

通期業績予想
2026年度通期は、主力の船舶用塗料を中心に堅調な需要を想定する一方、中東情勢の緊迫化により原材料コストや調達については不確実性が高い状況にある。現時点では売上高のみをレンジ形式(140,000~160,000百万円、前期比+0.5%~+14.8%)で示し、営業利益・経常利益・当期純利益は未定とし、合理的な算定が可能となった段階で速やかに公表するとしている。
| 項目 | 2026年度予想 | 2025年度実績 |
|---|---|---|
| 売上高 | 140,000~160,000 | 139,364 |
| 営業利益 | 未定 | 17,437 |
| 経常利益 | 未定 | 17,840 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 未定 | 10,995 |
株主還元
新中期経営計画の株主還元方針に基づき、成長投資を最優先としつつ余剰資金については積極的に株主還元を実施し、自己資本を適切にコントロールする方針。配当は1株当たり年間配当額100円を起点とした累進配当とし、DOE(自己資本配当率)5.0%程度を目安とする。自己株式取得は成長投資及び配当とのバランス等を勘案し、状況次第で機動的に実施する。2026年度の配当予想は、普通配当として前期比3円増の年間100円を予想している。

中期経営計画
新中期経営計画「CMP New Century Plan 3」(2026~2030年度)を策定した。基本戦略は「環境・社会貢献による提供価値拡大」「技術力・製品開発力の更なる強化」「多様な顧客ニーズへの対応と事業機会の拡張」「生産体制の再構築と高度化」「企業規模の拡大に見合った経営・組織基盤の強化」の5つ。2030年度の連結業績目標は、売上高1,800億円(2025年度実績比+29%)、営業利益230億円(同+32%、営業利益率12.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益160億円(同+46%)、EBITDA270億円(同+40%、EBITDAマージン15.0%)、ROE12%以上とした。前提として、為替レート及び主要原材料価格は2025年1-12月平均の水準を想定している。

※本記事は中国塗料が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。