※本記事は窪田製薬ホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
窪田製薬ホールディングス株式会社は2026年2月17日、2025年12月期(通期)の連結決算を発表した。事業費用を期首予算比342百万円削減した結果、営業損失は895百万円(前期1,345百万円)、親会社所有者に帰属する当期利益は△676百万円(前期△1,333百万円)と、いずれも前期から損失幅が縮小した。手元資金は期首残高1,455百万円から2025年12月末時点で1,919百万円へと464百万円増加した。ウェアラブル近視デバイス「Kubota Glass®」の中国市場への本格進出や、スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の欧州における早期商業化に向けた取り組みも進展した。
連結業績(2025年12月期 通期実績)
連結損益計算書(IFRS)によると、事業収益は21百万円(前期27百万円、△21.5%)となった一方、事業費用は880百万円(前期1,260百万円、△30.1%)に減少した。内訳は研究開発費312百万円(△42.6%)、販売費及び一般管理費543百万円(△23.6%)で、いずれも前期から縮小した。この結果、営業利益は△895百万円(前期△1,345百万円)、親会社所有者に帰属する当期利益は△676百万円(前期△1,333百万円)となった。単位は百万円。
| 項目 | FY2024通期 | FY2025通期 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 事業収益 | 27 | 21 | △6 | △21.5% |
| 事業費用 | 1,260 | 880 | △380 | △30.1% |
| 売上原価 | 5 | 24 | +19 | +374.4% |
| 研究開発費 | 544 | 312 | △232 | △42.6% |
| 販売費及び一般管理費 | 711 | 543 | △168 | △23.6% |
| 営業利益 | △1,345 | △895 | – | – |
| 親会社所有者に帰属する当期利益 | △1,333 | △676 | – | – |
| 当期包括利益合計額 | △1,325 | △670 | – | – |
四半期業績の推移
四半期別に見ると、FY2025 Q4の事業収益は3百万円で、直前四半期(Q3)比△43.2%、前年同期(FY2024 Q4)比△69.1%の減収となった。一方、事業費用は同243百万円で、直前四半期比+18.6%となったものの、前年同期比では△15.2%に抑制された。販売費及び一般管理費を抑制したことで、FY2025 Q4の四半期利益は△241百万円となった。単位は百万円。
| 項目 | FY2024 Q4 | FY2025 Q1 | FY2025 Q2 | FY2025 Q3 | FY2025 Q4 | 直前四半期比 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 事業収益 | 10 | 7 | 6 | 5 | 3 | △43.2% | △69.1% |
| 事業費用 | 287 | 240 | 191 | 205 | 243 | +18.6% | △15.2% |
| 売上原価 | 1 | 1 | 4 | 1 | 19 | – | – |
| 研究開発費 | 125 | 71 | 73 | 97 | 72 | △25.6% | △42.3% |
| 販売費及び一般管理費 | 161 | 168 | 115 | 107 | 153 | +42.5% | △5.1% |
| 営業利益 | △333 | △259 | △191 | △204 | △241 | – | – |
| その他の収益及び費用 | 0 | 0 | △0 | 218 | △0 | – | – |
| 四半期利益 | △333 | △259 | △191 | 15 | △241 | – | – |
財政状態(2025年12月末時点)
連結財政状態計算書(IFRS)では、現金及び現金同等物、その他の金融資産が前期末1,455百万円から1,919百万円へ464百万円(+31.9%)増加した。資産合計は1,979百万円(前期末1,542百万円、+28.4%)、資本合計は1,814百万円(前期末1,390百万円、+30.5%)となり、自己資本比率は91.6%(前期末90.1%、+1.5pts)に上昇した。資本増加の要因として、新株発行による資本金・資本準備金の増加が挙げられている。単位は百万円。
| 項目 | FY2024 Q4末 | FY2025 Q4末 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 流動資産 | 1,531 | 1,969 | +438 | +28.6% |
| 現金及び現金同等物、その他の金融資産 | 1,455 | 1,919 | +464 | +31.9% |
| 非流動資産 | 11 | 10 | △0 | △1.4% |
| 資産合計 | 1,542 | 1,979 | +438 | +28.4% |
| 流動負債 | 151 | 157 | +6 | +4.0% |
| 非流動負債 | 1 | 8 | +7 | – |
| 資本合計 | 1,390 | 1,814 | +424 | +30.5% |
| 負債および資本合計 | 1,542 | 1,979 | +438 | +28.4% |
| 手元資金(現金及び現金同等物、その他の金融資産の合計) | 1,455 | 1,919 | +464 | +31.9% |
| 自己資本比率(%) | 90.1% | 91.6% | – | +1.5pts |

事業パイプラインと想定市場規模
資料では、主要パイプラインごとの想定市場規模(TAM/SAM/SOM)が示されている。スターガルト病治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」は欧州において、TAM推定31億88百万ドル(約4,623億円)、SAM15億94百万ドル(約2,311億円、目標市場獲得シェア32.5%)、SOM10億36百万ドル(約1,502億円)と試算されている。アルツハイマー病治療候補薬「VAP-1阻害剤」は米国・EU4カ国・英国・日本において、TAM推定505億21百万ドル(約7兆3,255億円)、SAM94億83百万ドル(約1兆3,750億円、目標市場獲得シェア15.3%)、SOM76億78百万ドル(約1兆1,133億円)と試算されている。「eyeMO®」は米国・欧州・日本において、TAM推定40億79百万ドル(約5,915億円)、SAM4億8百万ドル(約592億円)、SOM3億6百万ドル(約444億円、目標市場獲得シェア7.5%)と試算されている。ウェアラブル近視デバイス「Kubota Glass®」は中国市場において、推定ターゲット人口32百万人、目標シェア5%、推定目標売上規模約5,600億円としている。
| パイプライン | 対象地域 | TAM(対象市場全体) | SAM(提供可能市場) | SOM(獲得見込市場) |
|---|---|---|---|---|
| エミクススタト塩酸塩(スターガルト病) | 欧州 | 31億88百万ドル(約4,623億円) | 15億94百万ドル(約2,311億円、目標シェア32.5%) | 10億36百万ドル(約1,502億円) |
| VAP-1阻害剤(アルツハイマー病) | 米国・EU4カ国・英国・日本 | 505億21百万ドル(約7兆3,255億円) | 94億83百万ドル(約1兆3,750億円、目標シェア15.3%) | 76億78百万ドル(約1兆1,133億円) |
| eyeMO(加齢黄斑変性・糖尿病黄斑浮腫) | 米国・欧州・日本 | 40億79百万ドル(約5,915億円) | 4億8百万ドル(約592億円) | 3億6百万ドル(約444億円、目標シェア7.5%) |

通期業績予想
本資料に数値による2026年12月期の業績予想の記載はない。2026年度の展望として、中国市場でのウェアラブル近視デバイス「Kubota Glass®」の販売本格化による事業収益の増加、同デバイスの中国での大規模臨床試験の開始、「エミクススタト塩酸塩」の欧州における商業パートナーとの販売代理契約締結が挙げられている。

株主還元
本資料に配当その他の株主還元方針に関する記載はない。
トピックス(事業進捗)
ウェアラブル近視デバイス「Kubota Glass®」は、中国において複数の医療機関・企業との契約締結・契約合意が進んでいる(2026年1月15日時点)。また上海市眼病防治センター/上海市眼科医院において、未発症小児を対象とした近視発症予防効果を評価する臨床試験(目標症例数118例、観察期間1年間)が2025年11月中旬より開始された。エミクススタト塩酸塩については、欧州におけるコンパッショネート・ユース・プログラムを利用した早期商業化に向け、フランスでの先行開始を検討しており、商業パートナーのLaboratoires KÔLとの間でライセンス契約について協議中である。在宅・遠隔眼科医療用網膜モニタリング機器「eyeMO®」では、ハーバード大学医学部附属ジョスリン糖尿病センターおよびシンガポール国立病院との共同研究を継続しており、フェーズ2の臨床試験を実施中である。

※本記事は窪田製薬ホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。