富士製薬工業

富士製薬工業、2025年9月期は売上高12.0%増 営業利益28.6%増の大幅増益

決算サマリー 2026.08.19
富士製薬工業、2025年9月期は売上高12.0%増 営業利益28.6%増の大幅増益

※本記事は富士製薬工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

富士製薬工業は2025年11月11日、2025年9月期(通期)の決算補足資料を公表した。売上高は前期比12.0%増の51,677百万円、営業利益は同28.6%増の4,990百万円となり増収増益を確保した。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に計上した一過性の投資有価証券売却益等の反動及び「ミンクリア」の減損影響により、同51.2%減の3,000百万円となった。中期経営計画で掲げる女性医療・バイオシミラー・CMO(医薬品製造受託)の3つの成長戦略はいずれも伸長した。

目次

連結業績(当期 実績)

24/9期実績との比較では、売上高は5,538百万円増の51,677百万円(前期比12.0%増)、売上総利益は2,918百万円増の20,763百万円(同16.4%増、粗利益率40.2%)となった。製品ミックスの改善、2024年度薬価改定での不採算品再算定の影響、第4四半期計上の契約一時金収入により粗利益率が改善し、新製品上市に伴う人件費・減価償却費の増加を売上総利益の増加が上回ったことで、営業利益は1,110百万円増の4,990百万円(同28.6%増)となった。親会社に帰属する当期純利益は、前年同期に発生した一過性の投資有価証券売却益3,118百万円等の反動、及び第2四半期に計上した「ミンクリア」の減損の影響により、3,146百万円減の3,000百万円(同51.2%減)となった。EBITDAは8,865百万円(同22.7%増)、1株当たり利益(税引き後営業利益ベース)は141.87円(同28.1%増)、ROE(税引き後営業利益ベース)は7.5%(同1.6pt増)だった。

項目25/9期実績24/9期実績増減率
売上高51,67746,13812.0%
売上総利益20,76317,84416.4%
営業利益4,9903,88028.6%
EBITDA8,8657,22422.7%
親会社に帰属する当期純利益3,0006,146▲51.2%
1株当たり利益(税引き後営業利益ベース)141.87円110.76円28.1%
ROE(税引き後営業利益ベース)7.5%5.9%27.1%
25/9期連結決算ハイライト
出典:富士製薬工業 2025年9月期決算補足資料 P.2

セグメント別(領域別)の状況

25/9期決算より、新中期経営計画(2024年11月25日リリース)で示した新区分(女性医療、バイオシミラー、CMO、その他)で開示している。女性医療は「エフメノ®カプセル」等が貢献し前期比7.7%増の22,372百万円(構成比43.3%)、バイオシミラーは計画に対して堅調に推移し同7.4%増の1,973百万円(同3.8%)、CMO(医薬品製造受託)は堅調に推移し同4.9%増の8,342百万円(同16.1%)、その他は承継品や血液内科・消化器内科の製品伸長が貢献し同25.0%増の18,989百万円(同36.7%)となった。中期経営計画の3つの成長戦略(女性医療・バイオシミラー・グローバルCMO)はいずれも伸長した。

セグメント25/9期実績(百万円)24/9期実績(百万円)前期比25/9期構成比
女性医療22,37221,1627.7%43.3%
バイオシミラー1,9731,8377.4%3.8%
CMO 医薬品製造受託8,3427,9504.9%16.1%
その他18,98915,18825.0%36.7%
合計51,67746,13812.0%100.0%
25/9期領域別売上高
出典:富士製薬工業 2025年9月期決算補足資料 P.5

主力製品の状況

女性医療領域では、更年期障害治療剤「エフメノ®カプセル」が女性更年期患者の増加等により好調に推移し前期比35.5%増の4,311百万円となった一方、不妊症治療剤「ウトロゲスタン®腟用カプセル」はトップシェアを維持するものの競合品の出荷再開の影響で同10.4%減の2,183百万円となった。経口避妊薬「ファボワール®錠」はオンライン診療先でのシェア獲得により堅調に推移し同15.5%増の2,395百万円、月経困難症治療剤「アリッサ®配合錠」はプロモーション方針変更により第4四半期に自力が向上し512百万円を計上した。バイオシミラーの「フィルグラスチムBS」は薬価改定の影響で同4.9%減の1,674百万円、CT用ヨード造影剤は先発品との薬価逆転の影響で同4.2%減の7,868百万円となった。

製品名区分25/9期実績(百万円)前期比
エフメノ®カプセル(黄体ホルモン剤/更年期障害)先発4,31135.5%
ウトロゲスタン®腟用カプセル(黄体ホルモン剤/不妊症)先発2,183▲10.4%
ファボワール®錠(経口避妊薬)GE2,39515.5%
アリッサ®配合錠(月経困難症治療剤)先発512
フィルグラスチムBS(G-CSF製剤)BS1,674▲4.9%
造影剤(イオパミドール・イオヘキソール)GE7,868▲4.2%
25/9期主力製品売上高
出典:富士製薬工業 2025年9月期決算補足資料 P.6

通期業績(期初予想比)

25/9期の期初予想と比較すると、売上高は期初予想53,360百万円に対し進捗率96.8%の51,677百万円、営業利益は期初予想4,850百万円に対し進捗率102.9%の4,990百万円、EBITDAは期初予想8,560百万円に対し進捗率103.6%の8,865百万円となった。一方、経常利益は期初予想4,680百万円に対し進捗率95.3%の4,459百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は期初予想3,380百万円に対し進捗率88.8%の3,000百万円にとどまった。なお、本資料には次期(26年9月期)の業績予想に関する記載はない。

項目25/9期実績期初予想進捗率
売上高51,67753,36096.8%
売上総利益20,76321,67095.8%
営業利益4,9904,850102.9%
経常利益4,4594,68095.3%
親会社株主に帰属する当期純利益3,0003,38088.8%
EBITDA8,8658,560103.6%
25/9期連結決算概要
出典:富士製薬工業 2025年9月期決算補足資料 P.4

株主還元

本資料には配当金額や自己株式取得など株主還元に関する記載はない。

中期経営計画/トピック

中期経営計画では女性医療・バイオシミラー・グローバルCMOを3つの成長戦略と位置付けており、25/9期はいずれの領域も伸長した。第4四半期には、FRONTEO社との女性医療領域における創薬シーズ評価に関する共創プロジェクト開始(2025年7月9日)、「アリッサ®配合錠(FSN-013)」の第Ⅲ相臨床試験開始(同7月25日)、アフリベルセプト(遺伝子組換え)硝子体内注射製剤のバイオシミラーに関する日本における販売・プロモーション契約締結(同9月1日)、バイオ後続品3製品の製造販売承認取得(同9月19日)などのリリースがあった。

※本記事は富士製薬工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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