※本記事はキッセイ薬品工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
キッセイ薬品工業の2026年3月期は、医薬品事業(+3.5%)とその他の事業(+49.3%)がともに増収となり、売上高は97,406百万円(+10.3%)で過去最高を更新した。研究開発費を主とした販管費の増加により営業損失2,927百万円、経常損失1,162百万円となったが、投資有価証券売却益を特別利益に計上し、当期純利益は13,779百万円(+15.2%)と増益を確保した。
連結業績(当期 実績)
売上高は97,406百万円(前期比+10.3%)。研究開発費が22,521百万円(+74.7%)と大幅に増加したことなどにより販管費が48,745百万円(+27.3%)に膨らみ、営業利益は△2,927百万円、経常利益は△1,162百万円となった。一方、投資有価証券売却益の計上により当期純利益は13,779百万円(+15.2%)となった。
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 97,406 | 88,330 | 10.3% |
| 売上原価 | 51,587 | 44,265 | 16.5% |
| 売上総利益 | 45,818 | 44,065 | 4.0% |
| 販管費 | 48,745 | 38,291 | 27.3% |
| (うち)研究開発費 | 22,521 | 12,889 | 74.7% |
| 営業利益 | △2,927 | 5,773 | ― |
| 経常利益 | △1,162 | 6,974 | ― |
| 当期純利益 | 13,779 | 11,961 | 15.2% |
セグメント別(事業別)の状況
医薬品事業の売上高は77,950百万円(+3.5%)。ベオーバ、タブネオス、コルスバ、タバリスの伸長により国内医薬品が67,764百万円(+5.9%)と増収となった一方、海外ライセンスは技術料売上の反動減により6,691百万円(△13.9%)となった。その他の事業は、情報サービス事業でGIGAスクール政策に係る案件を受注したことなどにより19,455百万円(+49.3%)と大幅増収となった。
| セグメント | 指標 | 当期 | 前期 |
|---|---|---|---|
| 医薬品事業 | 売上高 | 77,950 | 75,299 |
| 国内医薬品 | 売上高 | 67,764 | 63,975 |
| 海外ライセンス | 売上高 | 6,691 | 7,770 |
| ヘルスケア食品 | 売上高 | 3,494 | 3,553 |
| その他の事業 | 売上高 | 19,455 | 13,031 |

通期業績予想
2027年3月期は、医薬品事業が82,000百万円(+5.2%)と増収を計画する一方、情報サービス事業のGIGAスクール案件の反動減によりその他の事業は13,700百万円(△29.6%)となり、連結売上高は95,700百万円(△1.8%)を見込む。研究開発費は前期の反動減により16,500百万円(△26.7%)に減少する計画で、売上原価率の改善とあわせて営業利益4,400百万円、経常利益6,000百万円と黒字転換を計画。特別利益に投資有価証券売却益を計画し、当期純利益は14,500百万円(+5.2%)を見込む。
| 項目 | 予想 | 前期(実績) |
|---|---|---|
| 売上高 | 95,700 | 97,406 |
| 医薬品事業 | 82,000 | 77,950 |
| その他の事業 | 13,700 | 19,455 |
| 研究開発費 | 16,500 | 22,521 |
| 営業利益 | 4,400 | △2,927 |
| 経常利益 | 6,000 | △1,162 |
| 当期純利益 | 14,500 | 13,779 |

株主還元
累進配当(普通配当)を継続するとともに、配当性向40%以上を目指す方針。自己株式の取得・処分により資本効率の向上と株主還元の拡充を図る。2026年3月期のキャッシュ・アロケーションでは配当額66億円、自己株式の取得52億円を実施した。Beyond 80期間(2025~2029年度)の計画では、配当に270億円、自己株式取得に300億円を充てる方針。

中期経営計画/トピック(Beyond 80の成長戦略)
Beyond 80初年度(2025年度)の進捗として、ROEは6.3%(最終目標2029年度8%以上)、売上高974億円(同1,100億円以上)、研究開発費控除前営業利益195億円(同290億円以上)、自己資本2,301億円(同2,000億円未満)、EPS331.54円(同400円以上)、政策保有株式の対純資産比率14.0%(同10%以下)、臨床開発テーマ9プロジェクト(同10プロジェクト以上)となった。甲状腺眼症(TED)治療薬2剤の技術導入契約締結、創製品KSP-0914・KSP-0576・KSP-0930の臨床試験入り、子宮筋腫治療薬イセルティの国内発売とグローバル展開の拡大などが進捗した。

※本記事はキッセイ薬品工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。