小野薬品工業

小野薬品工業、2026年3月期は増収増益で売上収益5,158億円と過去最高 コア営業利益1,371億円(前期比+21.7%)

決算サマリー 2026.07.28
小野薬品工業、2026年3月期は増収増益で売上収益5,158億円と過去最高 コア営業利益1,371億円(前期比+21.7%)

※本記事は小野薬品工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

小野薬品工業の2026年3月期(2025年4月~2026年3月)通期決算は、海外主力製品の伸長により売上収益5,158億円(前期比+5.9%)と過去最高を更新した。コア営業利益は経費効率化を背景に1,371億円(前期比+21.7%)と大幅増益、コア当期利益(親会社の所有者帰属分)は1,035億円(前期比+14.5%)とコア指標導入後で最高益となった。デサイフェラ社の損益は前期が9カ月分、当期は12カ月分の計上となっている。2027年3月期はフォシーガ錠の共同販売契約終了等により減収減益(売上収益4,550億円、前期比▲11.8%)を見込むが、研究開発投資は売上収益比約30%水準の投資を継続する方針。

目次

連結業績(2026年3月期 実績・コアベース)

コアベースの連結業績は、売上収益5,158億円(前期比+289億円、+5.9%)、コア営業利益1,371億円(前期比+245億円、+21.7%)、コア税引前利益1,383億円(前期比+244億円、+21.4%)、コア当期利益(親会社の所有者帰属分)1,035億円(前期比+131億円、+14.5%)となり、いずれも2025年10月30日公表の通期予想を上回った。なお参考開示のフルベース(IFRS)では、営業利益922億円(前期比+325億円、+54.4%)、当期利益(親会社の所有者帰属分)698億円(前期比+197億円、+39.4%)。

項目2026年3月期実績2025年3月期実績前期比
売上収益5,158億円4,869億円+289億円(+5.9%)
売上原価1,070億円1,069億円+2億円(+0.2%)
研究開発費1,451億円1,433億円+18億円(+1.2%)
販売費及び一般管理費1,236億円1,222億円+14億円(+1.1%)
コア営業利益1,371億円1,127億円+245億円(+21.7%)
コア税引前利益1,383億円1,139億円+244億円(+21.4%)
コア当期利益(親会社の所有者帰属分)1,035億円904億円+131億円(+14.5%)

主要製品別売上高の状況

売上収益の内訳は、製品商品売上3,426億円(前期比+118億円、+3.6%)、ロイヤルティ・その他1,732億円(前期比+171億円、+10.9%)。国内主要製品ではオプジーボ点滴静注が競争激化等により1,143億円(前期比▲60億円、▲5.0%)、フォシーガ錠が882億円(前期比▲14億円、▲1.5%)、グラクティブ錠が132億円(前期比▲51億円、▲27.9%)と減収となった一方、ベレキシブル錠・オンジェンティス錠・パーサビブ静注透析用・ビラフトビカプセルは増収。海外製品では、デサイフェラ社によるQINLOCK(キンロック)384億円(前期比+129億円、+50.6%)、ROMVIMZA(ロンビムザ)83億円が売上収益に貢献し、ロイヤルティ収入もオプジーボ1,223億円(+93億円、+8.2%)、キイトルーダ295億円(+30億円、+11.4%)と増加した。

製品名(区分)2026年3月期実績2025年3月期実績前期比
製品商品売上(合計)3,426億円3,308億円+118億円(+3.6%)
ロイヤルティ・その他(合計)1,732億円1,561億円+171億円(+10.9%)
オプジーボ点滴静注(国内)1,143億円1,203億円▲60億円(▲5.0%)
フォシーガ錠(国内)882億円896億円▲14億円(▲1.5%)
オレンシア皮下注(国内)266億円266億円▲0億円(▲0.0%)
グラクティブ錠(国内)132億円183億円▲51億円(▲27.9%)
ベレキシブル錠(国内)119億円105億円+14億円(+12.8%)
オンジェンティス錠(国内)90億円76億円+13億円(+17.3%)
パーサビブ静注透析用(国内)90億円84億円+6億円(+6.6%)
カイプロリス点滴静注用(国内)75億円86億円▲11億円(▲12.9%)
ビラフトビカプセル(国内)56億円42億円+14億円(+33.8%)
オプジーボ(海外)142億円131億円+10億円(+8.0%)
QINLOCK/キンロック(海外)384億円255億円+129億円(+50.6%)
ROMVIMZA/ロンビムザ(海外)83億円非開示
オプジーボ(ロイヤルティ)1,223億円1,130億円+93億円(+8.2%)
キイトルーダ(ロイヤルティ)295億円264億円+30億円(+11.4%)
2026年3月期 売上収益の内訳(前期比増減要因)
出典:2026年3月期決算説明会資料 P.8

通期業績予想(2027年3月期)

2027年3月期は、フォシーガ錠の共同販売契約終了等により売上収益4,550億円(前期比▲608億円、▲11.8%)を見込む。研究開発費は将来成長を見据え売上収益比約30%水準の投資を継続し1,430億円(前期比▲21億円、▲1.5%)、販売費及び一般管理費はコ・プロモーション費用の減少等により1,010億円(前期比▲226億円、▲18.3%)を計画。この結果、コア営業利益は1,240億円(前期比▲131億円、▲9.6%)、コア当期利益(親会社所有者帰属分)は930億円(前期比▲105億円、▲10.1%)を予想する。なお予想の前提為替レートは1ドル=155円。

項目2027年3月期予想2026年3月期実績増減率
売上収益4,550億円5,158億円▲11.8%
売上原価840億円1,070億円▲21.5%
研究開発費1,430億円1,451億円▲1.5%
販売費及び一般管理費1,010億円1,236億円▲18.3%
コア営業利益1,240億円1,371億円▲9.6%
コア税引前利益1,240億円1,383億円▲10.3%
法人所得税310億円346億円▲10.5%
コア当期利益(親会社所有者帰属分)930億円1,035億円▲10.1%
2027年3月期 通期予想 売上収益の内訳
出典:2026年3月期決算説明会資料 P.19

株主還元

株主還元は累進配当を基本方針とし、各期の業績・各種指標を踏まえ配当性向40%を目途に配当を行う。年間配当は2023年度以降1株当たり80円(中間40円・期末40円)を継続しており、2026年3月期の年間配当は80円(配当性向53.9%)、2027年3月期も80円を予想(配当性向52.9%)。状況に応じて機動的な自己株買いも実施する方針で、2022~2026年度の投資アロケーションでは株主還元に3,000億円規模(実績・想定ベース)を充てる計画としている。

年度期末配当(円)中間配当(円)年間配当合計(円)配当性向(連結)
2023年度40.040.080.030.0%
2024年度40.040.080.075.1%
2025年度(2026年3月期)40.040.080.053.9%
2026年度(2027年3月期・予想)40.040.080.052.9%
株主還元(配当)の推移
出典:2026年3月期決算説明会資料 P.29

研究開発・パイプライントピック

開発面では、Tirabrutinib(チラブルチニブ塩酸塩)が中枢神経系原発リンパ腫を適応として米国FDAに承認申請し審査中(PDUFA目標期日2026年12月18日)。第2相PROSPECT試験では奏効率67%・完全奏効率44%の結果を得ている。Sapablursen(真性多血症)はグローバル第3相試験を開始した。ONO-4578・ONO-2808は近く学会でP2データを発表予定で、新たに4つの化合物がP1試験を開始した。ROMVIMZA(ビムセルチニブ)は米国・欧州で承認取得済みで、当初予想を上回るペースで市場浸透が進捗しており、ピーク時売上想定は500~700億円としている。

※本記事は小野薬品工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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