※本記事はSpeeeが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
株式会社Speeeは2025年9月期通期の決算を発表した。売上高は前期比+4.5%の16,435百万円と増収を確保したものの、金融DX事業や既存事業の領域拡張に伴う投資が計画どおり進捗した結果、営業利益は685百万円の損失(前期は537百万円の利益)となり、営業黒字から赤字に転じた。経常利益も661百万円の損失(前期594百万円の利益)となり、加えてソフトウェア資産の減損により特別損失を計上したことで、親会社株主に帰属する当期純利益は950百万円の損失(前期244百万円の利益)となった。売上高は修正後の会社予想(16,350百万円)に対し達成率100.5%、経常利益は修正後予想(△736百万円)を上回って着地した。
連結業績(2025年9月期 実績)
レガシー産業DX・DXコンサルティングの売上は増加した一方、金融DX及び既存事業の領域拡張に伴う投資が計画どおり進捗した結果、全社の営業利益は前期の537百万円の黒字から685百万円の赤字に転落した。純利益はソフトウェア資産の減損に伴う特別損失計上により、さらに下振れて950百万円の赤字となった。
| 項目 | 2024年9月期(実績) | 2025年9月期(実績) | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 15,722 | 16,435 | +4.5% |
| 営業利益 | 537 | △685 | −% |
| 経常利益 | 594 | △661 | −% |
| EBITDA | 717 | △544 | −% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 244 | △950 | −% |
セグメント別の状況
事業セグメントはレガシー産業DX・DXコンサルティング・金融DXの3区分。2025年9月期実績はレガシー産業DXが売上高11,329百万円・営業利益976百万円、DXコンサルティングが売上高5,119百万円・営業利益1,835百万円と両事業とも黒字を確保した一方、金融DXは売上高0百万円・営業利益△1,264百万円だった(現時点でステーブルコインが未発行のため売上は保守的に0で計上)。なお、資料に掲載のセグメント別営業利益(976+1,835-1,264=1,547百万円)は連結営業利益(△685百万円)と一致せず、調整額の記載も無いため、両者を並記する。
| セグメント | 売上高(百万円・2025年9月期実績) | 営業利益(百万円・2025年9月期実績) |
|---|---|---|
| 金融DX | 0 | △1,264 |
| レガシー産業DX | 11,329 | 976 |
| DXコンサルティング | 5,119 | 1,835 |
| 連結合計(資料記載値) | 16,435 | △685 |

通期業績予想(2026年9月期)
2026年9月期は基幹事業の増収を見込む一方、現時点でステーブルコイン(SC)が未発行のため金融DXの売上高は保守的に0で計上し、トークン化預金関連事業への新規投資を織り込むことで、連結営業利益はさらに拡大する赤字(△1,704百万円)を見込む。金融DX投資の内訳は、既存のステーブルコイン事業・クロスチェーン事業で1,132百万円、新規のトークン化預金関連事業で1,025百万円。
| 項目 | 2025年9月期(実績) | 2026年9月期(予想) | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 16,435 | 17,000 | +3.4% |
| 金融DX | 0 | 0 | −% |
| レガシー産業DX | 11,329 | 11,468 | +1.2% |
| DXコンサルティング | 5,119 | 5,550 | +8.4% |
| 営業利益 | △685 | △1,704 | −% |
| 金融DX | △1,264 | △2,157 | −% |
| レガシー産業DX | 976 | 948 | △3.0% |
| DXコンサルティング | 1,835 | 1,806 | △1.6% |
| 経常利益 | △661 | △1,698 | −% |
| EBITDA | △544 | △1,575 | −% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | △950 | △2,079 | −% |

財務基盤
2025年9月末時点の総資産は14,813百万円(前年同期比+46.4%)、現金及び預金は9,395百万円(同+88.3%)、自己資本は7,287百万円(同+34.6%)、自己資本比率は49.2%(前年同期53.5%から△8.1pt)。会社側は金融DXを中心とするグループ全体の中長期的な成長投資を支える財務基盤を確保しているとしている。
| 項目 | 2025年9月末 | 前年同期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 流動資産 | 13,022 | 8,367 | +55.6% |
| うち現金及び預金 | 9,395 | 4,988 | +88.3% |
| 固定資産 | 1,791 | 1,749 | +2.4% |
| 総資産 | 14,813 | 10,116 | +46.4% |
| 流動負債 | 4,210 | 3,449 | +22.0% |
| 固定負債 | 3,313 | 1,248 | +165.4% |
| 自己資本 | 7,287 | 5,415 | +34.6% |
| 自己資本比率 | 49.2% | 53.5% | △8.1% |

株主還元
本資料に配当・自己株式取得等、株主還元に関する記載はない。
トピック
金融DX事業では、ステーブルコインを用いた国際送金ソリューション「Project Pax」がフェーズ2(銀行との技術検証及び実務検証)を実施中で、商工中央金庫が正式参加、韓国では新韓銀行・NH農協銀行・Kバンクがフェーズ2の技術検証に参加した。2025年11月にはトークン化預金関連事業を新たに開始し、ステーブルコインとトークン化預金の両面で事業投資を進める方針。

※本記事はSpeeeが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。