※本記事は群栄化学工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
群栄化学工業は化学品・食品・不動産の3事業を展開する化学メーカーである。2026年3月期は、溶剤回収向けカイノールやでんぷん糖類が低調に推移した一方、半導体向け樹脂の販売が堅調に推移し増収となった。営業利益は半導体向け樹脂の販売増加に加え、採算是正およびコストダウンが寄与し増益となった。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は31,307百万円(前期比+2.5%)、営業利益は2,567百万円(同+12.0%)、経常利益は2,959百万円(同+9.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,973百万円(同+2.8%)となり、前期比で増収・増益の決算となった。
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 31,307 | 30,545 | +2.5% |
| 営業利益 | 2,567 | 2,293 | +12.0% |
| 経常利益 | 2,959 | 2,716 | +9.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,973 | 1,920 | +2.8% |
セグメント別の状況
化学品は半導体向け樹脂の販売増加、採算是正およびコストダウンが寄与し増収増益となった。食品は清涼飲料・菓子向けの商品構成見直しや一部製品の終売により減収となったものの、原料見直しによるコストダウンや採算是正強化により営業利益は増益となった。不動産は増収も営業利益は減益となった。
| セグメント | 指標 | 2026年3月期 | 2025年3月期 |
|---|---|---|---|
| 化学品 | 売上高 | 26,496 | 25,459 |
| 化学品 | 営業利益 | 2,376 | 2,098 |
| 食品 | 売上高 | 4,564 | 4,840 |
| 食品 | 営業利益 | 35 | 34 |
| 不動産 | 売上高 | 247 | 245 |
| 不動産 | 営業利益 | 155 | 160 |


財務状態
資産は設備投資による有形固定資産の増加等により68,012百万円(前期末比+4,993百万円)となった。負債は設備投資に伴う設備関係未払金の支払い等により11,159百万円(同▲127百万円)となった。純資産は当期純利益の計上による利益剰余金の増加等により56,853百万円(同+5,121百万円)となり、自己資本比率は80.3%(同+1.4pt)となった。
| 項目 | 2026年3月期末 | 2025年3月期末 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 資産 | 68,012 | 63,018 | +4,993 |
| 流動資産 | 25,359 | 25,285 | +74 |
| 固定資産 | 42,653 | 37,732 | +4,921 |
| 負債 | 11,159 | 11,287 | ▲127 |
| 流動負債 | 6,657 | 8,438 | ▲1,781 |
| 固定負債 | 4,502 | 2,848 | +1,654 |
| 純資産 | 56,853 | 51,731 | +5,121 |
| 自己資本 | 54,646 | 49,745 | +4,901 |
| 自己資本比率 | 80.3% | 78.9% | +1.4pt |
2027年3月期業績予想
2027年3月期の業績予想は、中東情勢の緊迫化が原材料価格や調達等に与える影響を合理的に算定することが困難なため「未定」としており、合理的な算定が可能となった段階で速やかに公表するとしている。現時点で工場稼働への影響は発生していないものの、原材料価格等の上昇や原材料等の調達不足による稼働低下が懸念されるリスクとして挙げられており、コスト削減・生産性向上・販売価格への転嫁、在庫確保・代替原材料の調達・グループネットワークを活かした生産により、業績への影響最小化を図るとしている。
株主還元
配当方針は、1株当たりの配当の向上に努め、配当性向40%を目安とした安定的な配当を目指すとしている。2026年3月期の配当は1株当たり100円(中間50円・期末50円)であった。2027年3月期の配当は、業績予想と同様に現時点では未定とし、業績予想の合理的な算定が可能となった段階で公表するとしている。
| 項目 | 2026年3月期 | 2027年3月期 |
|---|---|---|
| 配当金(1株当たり) | 100円 | 未定 |
| 内訳 | 中間50円(実績)・期末50円(予定) | 未定 |

中期経営計画「GCIグループ中期経営方針2030」
2025年6月10日に公表した「GCIグループ中期経営方針2030」では、「化学の力でグローバルにソリューションを提供し、社会の持続的成長に貢献するGreen Chemical Industry(GCI)となる」をありたい姿として掲げ、事業ポートフォリオの再構築、マーケティングによる事業領域の拡大、生産性向上・収益力強化、持続的成長を支える人材の育成・エンゲージメント向上を基本方針とし、「高純度・先端材料」「環境対応ケミカル」「新事業創出」「経営基盤強化」の4つの方向性で取り組みを進めている。Topicsとして、半導体市場の拡大に備えた電子材料向け新工場について、投資額を当初公表の約35億円から約45億円に増額し、第一期は当初予定通り2026年3月期上期に完成、当初は未定としていた第二期増設を2028年3月期下期に繰上げて開始したとしている。

※本記事は群栄化学工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。