三井化学

【三井化学】決算短信の「経営成績等の概況」はどう変わったか(2025年3月期→2026年3月期)

決算短信定性文(経営概況)リサーチ 2026.09.18
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通期はTOBによる完全子会社化やエチレン設備の他社連携、事業統合契約など多数のM&A・提携事象の説明が加わり粒度が細分化された。四半期(Q1)は同水準の粒度を維持しつつ中東情勢の影響説明が新たに加わった。

目次

調査の概要

本記事は、東証プライム市場の時価総額上位500社を対象に、決算短信の「経営成績等の概況」相当部分の記載がどう変化したかを調べた調査の一部で、三井化学分です。

通期: 2025年3月期決算短信 と 2026年3月期決算短信(開示日: 2025年5月13日 → 2026年5月13日)

四半期: 2026年3月期 第1四半期決算短信 と 2027年3月期 第1四半期決算短信(開示日: 2025年8月7日 → 2026年8月5日)

ここでいう定性文とは、決算短信のうち「1. 経営成績等の概況」相当の見出しから、次の大見出しの手前までの記述を指します。文字数は、タイトル名(『』)を除外し、空白を除いて計測しています。

通期決算短信の比較

文字数: 7,056字 → 7,404字(前期比+4.9%、増加)

見出し構成の変化: 変化なし

粒度の判定: 細分化

セグメント情報注記: あり(681字) → あり(681字)

変化の型: 出来事型

増えた要素

  • ㈱DNAチップ研究所へのTOB成立・完全子会社化(受託事業・診断事業)の説明
  • 子会社SDC Technologiesの本社移転(研究開発・製造機能強化)の説明
  • ポリプラスチックス㈱との営業提携、㈱ダイセルへの事業承継の説明
  • 西日本・千葉地区エチレン設備の他社(旭化成・三菱ケミカル・出光興産)連携による停止・生産集約合意の説明
  • 出光興産㈱とのポリオレフィン事業(プライムポリマー)統合契約の説明
  • 株式分割(1株→2株)に伴う配当・1株当期利益算定の説明

減った要素

  • ビジョンケア大牟田工場プラント新増設決定の説明(前期特有の事象)
  • タフマーの新プラント商業運転開始予定の説明(前期特有の事象)
  • 三井化学ICTマテリア㈱設立・新光電気工業㈱出資・クリエイティブインテグレーションラボ開所の説明(前期特有の事象)

要約: TOBによる完全子会社化、他社とのエチレン設備連携、ポリオレフィン事業統合契約など複数のM&A・事業提携に関する事象説明が新たに加わり、セグメント言及数・因果表現とも前年より増加した。一方で前期特有だった設備投資決定などの説明は削除されている。

四半期決算短信の比較

文字数: 3,685字 → 3,813字(前期比+3.5%、増加)

見出し構成の変化: 変化なし

粒度の判定: 同等

セグメント情報注記: あり(548字) → あり(413字)

変化の型: 出来事型

増えた要素

  • 中東情勢の不安定化の影響に関する説明(モビリティソリューション・ベーシック&グリーンマテリアルズ両セグメント)
  • 株式分割を踏まえた1株当たり中間利益の算定方法に関する注記

減った要素

  • セグメント帰属見直し(組織改正)に伴う前年同期組み替えの説明(前年同期のみ記載)

要約: セグメント別の増減要因説明の粒度は前年同期と同水準。今期は中東情勢の不安定化による影響の言及が各セグメントに加わった点が主な変化。

定性文の全文(前期・今期)

通期 2025年3月期

出典: 三井化学 2025年3月期 決算短信〔IFRS〕、開示日 2025年5月13日(https://www2.jpx.co.jp/disc/41830/140120250425523837.pdf)

1.経営成績等の概況(1)当期の経営成績の概況a.当期の業績の全般的状況当連結会計年度(以下、「当期」といいます。)における世界経済は、一部の国や地域においては需要の減少や金融引き締め等を背景とする回復鈍化の傾向がみられたものの、景気持ち直しの動きが継続しました。日本経済においては、一部に足踏みが残るものの、雇用や所得環境の改善もあり、景気持ち直しの動きが継続しました。また、化学工業界においては、川下製品の需要鈍化の影響を受け、国内のナフサクラッカーの稼働率は低調に推移しました。このような情勢のもとで、当社グループは、「地球環境との調和の中で、材料・物質の革新と創出を通して高品質の製品とサービスを顧客に提供し、もって広く社会に貢献する」ことを企業グループ理念として掲げ、ESGを中核に据えた経営を行っていくことで、事業活動を通じた社会課題解決に取り組んでおります。また、目指すべき企業グループ像として、「化学の力で社会課題を解決し、多様な価値の創造を通して持続的に成長し続ける企業グループ」を掲げております。また、2021年度に策定した長期経営計画「VISION 2030」のもと、当社グループが目指す未来社会に向けて、変革を加速しております。ライフ&ヘルスケア・ソリューション領域では、先進国の少子高齢化や新興国の経済成長・人口増加に伴い、生活の質(QOL)向上や、食資源の不足等の社会課題への関心が高まっています。世界トップシェアのビジョンケア材料では、欧米に加えて中国やインドでも高まる高付加価値レンズ需要に応えるため、昨年生産能力を増強した当社大牟田工場において、さらにプラントの新増設を決定しました。2028年度上期の営業運転開始を予定しております。金属から樹脂への材料転換が進む歯科材料においては、当社、子会社であるサンメディカル㈱及び資本提携Ⓡ先である㈱松風の3社業務提携によりそれぞれのユニークな技術を融合した新製品「歯科材料 i-TFC ルミナスⅡシリーズ」の販売を開始しました。モビリティソリューション領域では、自動車業界において燃費向上ニーズや電動化へのシフトに加え、軽量化・快適性の向上といった多様化したニーズが生まれています。柔軟・軽量という特長を持ち、自動車、包装資材などⓇ幅広い分野で使用され、太陽電池モジュールの封止シート向けに採用が広がっているタフマー は、更なる用途展開による需要獲得を目指し、シンガポールにおいて進めていた新プラントの建設を2024年度に完工し、2025年度の商業運転開始を予定しております。また、当社及び子会社である㈱アークが開発したダイレクトペレット式3DプリⓇンティング部品と、当社が開発した一方向性炭素繊維強化ポリプロピレン樹脂シート「TAFNEX CF/PP」が、TOYOTAFORTUNERをベースにした高機能コンセプトカー「TOYOTA Hyper-F CONCEPT」に搭載されました。この実現には、試作から量産までの製品開発支援企業で業界国内最大手である㈱アークの技術が貢献しております。ICTソリューション領域では、高速通信、AIの開発等、世界的なデジタル化の進展に伴い、安全・快適なインフラ、持続可能な地球環境を支えるAI、Beyond 5G等の情報通信(ICT)分野における進化の重要性が高まっております。中長期的な拡大と継続的な技術革新が見込まれる半導体関連市場において、当社グループとしてのシナジーをこれまで以上に追求するとともに、迅速な意思決定を実現するため、ICT分野に特化したフィルムソリューション企業として三井化学ICTマテリア㈱を設立し、2024年4月より営業を開始しました。また、次世代半導体パッケージ基板の分野における市場競争力や顧客へのソリューション力の強化のため、新光電気工業㈱の株式取得を目的とした特別目的会社への出資を完了するとともに、2024年10月には、ICT領域の開発をさらに強化するため、当社名古屋工場内に新たな研究開発拠点として「クリエイティブインテグレーションラボ™」を開所しました。ベーシック&グリーン・マテリアルズ領域では、石化・基礎化学品を中心とする従来の基盤素材領域において、ボラティリティ低減及びダウンフロー強化を通じた高機能・ニッチ品の拡大を通じて事業再構築を進めており、引き続き収益安定化に向けて更なる再構築を推進しております。当社岩国大竹工場のポリエチレンテレフタレート(PET)プラントを2024年10月に停止し、当社市原工場のフェノールプラントを2026年度までに停止することを決定したほか、西日本におけるエチレンプラントのカーボンニュートラル実現に向けて、当社、旭化成㈱、三菱ケミカル㈱の3社で連携し、エチレンプラントのグリーン化や将来の能力削減も含めた生産体制最適化を検討することで合意しております。また、自動車部品や家具寝具、住宅や冷蔵庫の断熱材等、多くの分野で使用されているジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)の更なる需要拡大に対応するため、2024年9月に韓国における生産設備を増強しました。このような情勢のもとで、当社グループの当期の業績は以下のとおりとなりました。なお、当社は経営指標の一つとしてコア営業利益を採用しております。コア営業利益は、営業利益から非経常的な要因により発生した損益(事業撤退や縮小から生じる損失等)を除いて算出しております。(単位:億円)親会社の所有者売上収益 コア営業利益 営業利益 に帰属する当期利益当期 18,092 1,010 783 322前期 17,497 962 741 500増減額 595 48 42 △178増減率(%) 3.4 4.9 5.7 △35.5売上収益 は、前期に比べ595億円増(3.4%増)の1兆8,092億円となりました。これは、ナフサ等原料価格の上昇に伴う販売価格の上昇や、為替差などによるものです。コア営業利益は、前期に比べ48億円増(4.9%増)の1,010億円となりました。これは、主にライフ&ヘルスケア・ソリューション及びICTソリューションセグメントにおける販売の増加などによるものです。営業利益 は、コア営業利益の増加に伴い、前期に比べ42億円増(5.7%増)の783億円となりました。金融収益・費用 は、前期に比べ59億円悪化の67億円の損失となりました。以上により、税引前利益 は、前期に比べ17億円減(2.3%減)の716億円となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は、前期に比べ178億円減(35.5%減)の322億円となり、基本的1株当たり当期利益は170.56円となりました。b.当期のセグメント別の状況当期のセグメント別の状況は、次のとおりです。なお、当社は、2024年4月1日に実施した組織改正に伴い、本州化学工業㈱他一部の連結子会社並びに持分法適用会社の帰属セグメントを見直しております。これに伴い、前年比較にあたっては、前期分を変更後のセグメントに組み替えて行っております。(ライフ&ヘルスケア・ソリューション)当セグメントの売上収益は、前期に比べ241億円増の2,958億円、売上収益全体に占める割合は16%となりました。また、コア営業利益は、主にビジョンケアの販売が堅調に推移したことにより、前期に比べ42億円増の342億円となりました。以上により、セグメント全体では、増収・増益となりました。ビジョンケアのメガネレンズ用材料は、販売が堅調に推移しました。オーラルケアは、販売が前期並で推移しました。農業化学品 は、販売が堅調に推移しました。不織布 は、事業統合により販売が増加しました。(モビリティソリューション)当セグメントの売上収益は、前期に比べ258億円増の5,698億円、売上収益全体に占める割合は31%となりました。一方、コア営業利益は、主にエラストマーの販売が堅調に推移したものの、一時的な市場環境の変化に伴う交易条件の悪化により、前期に比べ18億円減の559億円となりました。以上により、セグメント全体では、増収・減益となりました。エラストマーは、販売が堅調に推移しました。一方、一時的な市場環境の変化に伴い交易条件が悪化しました。PPコンパウンド は、販売が前期並で推移しました。また、価格改定及び為替差により交易条件が改善しました。ソリューション 事業は、販売が前期並で推移しました。(ICTソリューション)当セグメントの売上収益は、子会社株式の一部譲渡に伴う持分法適用会社化により、前期に比べ406億円減の2,188億円、売上収益全体に占める割合は12%となりました。一方、コア営業利益は、上記の持分法適用会社化による減少があったものの、主に半導体・光学材料の販売が堅調に推移したことにより、前期に比べ22億円増の258億円となりました。以上により、セグメント全体では、減収・増益となりました。半導体・光学材料 は、半導体及びスマートフォン市場の回復により販売が堅調に推移しました。コーティング・機能材は、販売が堅調に推移しました。ICTフィルム・シートは、為替差等により交易条件が改善しました。(ベーシック&グリーン・マテリアルズ)当セグメントの売上収益は、前期に比べ501億円増の7,100億円、売上収益全体に占める割合は40%となりました。一方、コア営業損失は、上期において定期修理のため生産を停止していたエチレンプラントの生産再開の延期があったものの、価格改定やナフサ等原料価格の変動に伴う在庫評価損益の良化による交易条件の改善により、前期に比べ2億円減の114億円となりました。以上により、セグメント全体では、増収・コア営業損失の改善となりました。ポリオレフィン 及びフェノール類は、販売が低調に推移しました。ナフサクラッカー の稼働率は、川下製品の需要減少の影響に加え、上記生産再開の延期の影響を受け、低調に推移しました。(その他)当セグメントの売上収益は、前期に比べ1億円増の148億円、売上収益全体に占める割合は1%となりました。一方、コア営業損失は、前期に比べ9億円増の26億円となりました。

(2)当期の財政状態の概況当期末の資産合計 は、前期末に比べ618億円減の2兆1,540億円となりました。当期末の負債合計 は、前期末に比べ476億円減の1兆1,834億円となりました。また、有利子負債 は198億円減の7,917億円となりました。この結果、資産合計に対する有利子負債の比率は前期末に比べ0.2ポイント増の36.8%となりました。当期末の資本合計 は、前期末に比べ142億円減の9,706億円となり、親会社所有者帰属持分比率 は前期末に比べ

0.5ポイント増の39.4%となりました。以上により、当期末のネットD/Eレシオ(ネット有利子負債(有利子負債-現預金・長期性預金)/親会社の所有者に帰属する持分)は、前期末に比べ0.04ポイント増の0.73となりました。

(3)当期のキャッシュ・フローの概況当期末の現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、前期末に比べ397億円減の1,706億円となりました。・営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動によって得られた資金は、前期に比べ392億円増の2,005億円となりました。これは主に、運転資本が減少したことなどによるものです。・投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動によって使用された資金は、前期に比べ411億円増の1,650億円となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出が増加したことなどによるものです。・財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動によって使用された資金は、前期に比べ484億円増の744億円となりました。これは主に、有利子負債の返済額が増加したことなどによるものです。キャッシュ・フロー指標のトレンド2021年 2022年 2023年 2024年 2025年3月期 3月期 3月期 3月期 3月期親会社所有者帰属持分比率(%) 39.0 36.8 38.0 38.9 39.4時価ベースの親会社所有者帰属持分比率(%) 44.0 30.9 31.3 37.2 29.1キャッシュ・フロー対有利子負債比率 3.2 7.7 7.8 5.0 3.9インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) 37.1 23.3 17.2 21.6 25.0(注)親会社所有者帰属持分比率:親会社の所有者に帰属する持分/資産合計時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/資産合計キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。※キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。※有利子負債は、連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利子を支払っている負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

(4)今後の見通し① 次期の業績全般の見通し2025年度の世界経済は、景気持ち直しの動きがみられるものの、米国の通商政策の影響による先行きの不透明感が懸念されます。日本経済においても、緩やかな回復が継続しているものの、為替の変動、物価の上昇及び海外経済の減速等に伴う景気下振れのリスクのほか、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクが高まっています。化学工業界においても、景気持ち直しの動きに伴う需要の拡大が期待されるものの、為替の変動、物価の上昇及び海外経済の減速等の影響による市況の変動に留意すべき状況が継続することが見込まれます。このような情勢のもと、次期の業績は次のとおりとなることを見込んでおります。(単位:億円)親会社の所有者売上収益 コア営業利益 営業利益 当期利益 に帰属する当期利益次期 17,700 1,100 980 650 550当期 18,092 1,010 783 426 322増減額 △392 90 197 224 228増減率(%) △2.2 9.0 25.1 52.5 70.6

※コア営業利益は、営業利益から非経常的な要因により発生した損益(事業撤退や縮小から生じる損失等)を除いて算出しております。

※上記の前提として、為替レートは140円/$、国産ナフサ価格は65,000円/KLとしております。② 次期のセグメント別の見通し次期のセグメント別の見通しは、以下のとおりであります。当社は、2025年4月1日に実施した組織改正に伴い、エム・エーライフマテリアルズ㈱他一部の連結子会社の帰属セグメントを見直しております。なお、当期のセグメントにつきましても、変更後の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。(単位:億円)売上収益ライフ&モビリティ ICT ベーシック&ヘルスケア・ 全社ソリュー ソリュー グリーン・ その他 合計ソリュー 費用等ション ションマテリアルズション次期 2,600 5,500 2,900 6,550 150 – 17,700当期 2,517 5,551 2,776 7,100 148 – 18,092増減額 83 △51 124 △550 2 – △392増減率(%) 3.3 △0.9 4.5 △7.7 1.4 – △2.2(単位:億円)コア営業利益ライフ&モビリティ ICT ベーシック&ヘルスケア・ 全社ソリュー ソリュー グリーン・ その他 合計ソリュー 費用等ション ションマテリアルズション次期 355 530 335 15 △35 △100 1,100当期 341 551 267 △114 △26 △9 1,010増減額 14 △21 68 129 △9 △91 90増減率(%) 4.1 △3.8 25.5 – – – 9.0

(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当① 当社の利益配分に関する基本方針株主還元方針としましては、業績の動向を踏まえながら、安定的かつ継続的な配当の実現と、機動的かつ柔軟な自己株式の取得により、株主還元の充実を図ることといたします。具体的には、親会社所有者帰属持分配当率(※1)3.0%以上、総還元性向(※2)30%以上を目指してまいります。

※1.親会社所有者帰属持分配当率=配当÷親会社の所有者に帰属する持分2.総還元性向=(配当+自己株式取得)÷親会社の所有者に帰属する当期利益次期からの株主還元方針としましては、資本効率を向上させながら、安定的かつ継続的な配当の実現と、機動的かつ柔軟な自己株式の取得により、株主還元の充実を図ることといたします。具体的には、親会社所有者帰属持分配当率3.0%以上、総還元性向40%以上を目指してまいります。

② 当期・次期の配当当期の期末配当につきましては、当社グループの経営状況を勘案し、1株当たり75円の普通配当といたします。2024年12月3日に1株当たり75円の中間配当を実施しております。これにより中間配当と合わせての当期の配当金は、1株当たり150円となり、親会社所有者帰属持分配当率は3.3%、総還元性向は118.8%となります。なお、次期におきましては、1株当たり中間配当75円、期末配当75円とし、年間では1株当たり150円の配当を予定しております。

通期 2026年3月期

出典: 三井化学 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕、開示日 2026年5月13日

1.経営成績等の概況(1)当期の経営成績の概況a.当期の業績の全般的状況当連結会計年度(以下、「当期」といいます。)における世界経済は、景気持ち直しの動きが緩やかに継続しましたが、一部の国や地域においては需要の減少や米国の通商政策等を背景とする回復鈍化の傾向がみられました。また、米国とイランの軍事衝突を背景とした中東情勢の不安定化により、エネルギー供給や国際物流に関する不透明感が高まりました。日本経済においては、雇用や所得環境の改善による景気持ち直しの動きが継続したものの、米国の通商政策や国際情勢の影響による不透明感が高まりました。また、化学工業界においては、川下製品の需要鈍化の影響を受け、国内のナフサクラッカーの稼働率は低調に推移しました。加えて、中東情勢の不安定化に伴い、エネルギー供給や原料調達に対する不透明感が高まりました。このような情勢のもとで、当社グループは、「地球環境との調和の中で、材料・物質の革新と創出を通して高品質の製品とサービスを顧客に提供し、もって広く社会に貢献する」ことを企業グループ理念として掲げ、ESGを中核に据えた経営を行っていくことで、事業活動を通じた社会課題解決に取り組んでおります。また、目指すべき企業グループ像として、「化学の力で社会課題を解決し、多様な価値の創造を通して持続的に成長し続ける企業グループ」を掲げており、2021年度に策定した長期経営計画「VISION 2030」のもと、当社グループが目指す未来社会に向けて、変革を加速しております。ライフ&ヘルスケア・ソリューション領域では、先進国の少子高齢化や新興国の経済成長・人口増加に伴い、生活の質(QOL)向上や、食資源の不足等の社会課題への関心が高まっています。世界トップシェアのビジョンケア材料では、メガネレンズの長寿命化や防曇・調光などに貢献する高機能コーティング材・機器の製造・販売・研究を行う当社子会社であるSDC Technologies, Inc.が、研究開発機能及び製造機能を大幅に強化するため、本社を米国のカリフォルニア州アーバインから同州ランチョサンタマルガリータに移転することを決定しました。また、ライフケア、ウェルネスに次ぐ第3の収益の柱として育成しているメディカル領域においては、高度な遺伝子解析技術を強みとし、がん等の疾患を対象に遺伝子診断サービスを提供する「診断事業」や、大学や研究機関、企業向けに実験解析サービスを提供する「受託事業」を展開する㈱DNAチップ研究所へのTOBが成立し、同社は当社の完全子会社となりました。モビリティソリューション領域では、自動車業界においては、燃費向上ニーズや電動化へのシフトに加え、軽量化・快適性の向上といった多様化したニーズが生まれています。自動車の軽量化、高機能化に貢献する複合材料においては、米州、欧州、中国、インド地域密着での開発・生産・販売一貫体制を深化し、複合材料全体で地域連携を強化するとともに、各製品の差別化戦略も推進しております。高い耐熱性等を有するエンジニアリングプラスチック製品であるアーレン®及びオーラム®については、自動車及び電気・電子分野で拡大する高機能製品への需要に対応するため、ポリプラスチックス㈱と営業業務の提携に関する契約を締結しました。同社が有するお客様ネットワーク及びソリューション提供力を活用することで、更なる事業成長を目指します。なお、同契約により委託する営業業務は、同社グループの再編に伴い、2026年4月1日付で同社の親会社である㈱ダイセルへ包括的に事業承継されております。ICTソリューション領域では、高速通信、AIの開発等、世界的なデジタル化の進展に伴い、安全・快適なインフラ、持続可能な地球環境を支えるAI、Beyond 5G等の情報通信(ICT)分野における進化の重要性が高まっております。生成AI向けに需要が拡大している半導体の製造工程で使用されるイクロステープ™においては、技術サービス機能を活かして周辺領域への提案を加速するため、昨年度に当社名古屋工場にて開所した「Creating IntegrationLab.®」の他、当社グループの台湾工場に評価・試作機能を加え、現地での開発体制を拡充しました。また、拡大するAR/VR市場に向けて、ARグラスに用いられるWaveguide(光導波路)向け樹脂ウェハDiffrar®(ディフラ®)の開発を進め、世界初(当社調べ)となる屈折率1.67および1.74で12インチサイズのARグラス向け光学樹脂ウェハの開発に成功しました。ベーシック&グリーン・マテリアルズ領域では、国内産業全体を支える強靭な事業体実現に向けて、更なる再構築を推進するとともに、他社連携を加速しております。石油化学産業の上流に位置するエチレン製造設備については、西日本地区においては旭化成㈱及び三菱ケミカル㈱が保有する設備を、千葉地区においては出光興産㈱が保有する設備をそれぞれ停止(※)し、当社グループの設備に生産を集約することで合意しました。また、自動車、電子材料、医療機器などの多岐にわたる用途に使用される素材であるポリオレフィン事業については、出光興産㈱及び当社の合弁会社である㈱プライムポリマーに、住友化学㈱の国内におけるポリプロピレン事業及びLLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)事業を統合することについて最終契約を締結し、2026年7月の事業統合に向け準備を進めています。

※時期:西日本地区 2030年度を目途、千葉地区 2027年7月(出光興産㈱千葉事業所の定修後)このような情勢のもとで、当社グループの当期の業績は以下のとおりとなりました。なお、当社は経営指標の一つとしてコア営業利益を採用しております。コア営業利益は、営業利益から非経常的な要因により発生した損益(事業撤退や縮小から生じる損失等)を除いて算出しております。(単位:億円)親会社の所有者売上収益 コア営業利益 営業利益 に帰属する当期利益当期 16,688 1,000 738 344前期 18,092 1,010 783 322増減額 △1,404 △10 △45 22増減率(%) △7.8 △0.9 △5.8 6.6売上収益 は、前期に比べ1,404億円減(7.8%減)の1兆6,688億円となりました。これは、ナフサ等原料価格の下落に伴う販売価格の下落や、主にベーシック&グリーン・マテリアルズセグメントにおける販売の減少などによるものです。コア営業利益は、前期に比べ10億円減(0.9%減)の1,000億円となりました。これは、ナフサ等原料価格の下落に伴う在庫評価損益の悪化などによるものです。営業利益 は、前期に比べ45億円減(5.8%減)の738億円となりました。これは、コア営業利益の減少に加え、中国でフェノール事業を展開する持分法適用会社の投資に対する減損損失等を計上したことなどによるものです。金融収益・費用 は、前期に比べ15億円改善の52億円の損失となりました。以上により、税引前利益 は、前期に比べ30億円減(4.2%減)の686億円となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は、前期に比べ22億円増(6.6%増)の344億円となり、基本的1株当たり当期利益は91.62円となりました。なお、当社は、2026年1月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。b.当期のセグメント別の状況当期のセグメント別の状況は、次のとおりです。なお、当社は、2025年4月1日に実施した組織改正に伴い、エム・エーライフマテリアルズ㈱他一部の連結子会社の帰属セグメントを見直しております。これに伴い、前年比較にあたっては、前期分を変更後のセグメントに組み替えて行っております。(ライフ&ヘルスケア・ソリューション)当セグメントの売上収益は、前期に比べ74億円増の2,591億円、売上収益全体に占める割合は15%となりました。また、コア営業利益は、大牟田工場製造設備の稼働停止影響があったものの、主にビジョンケア及び農業化学品の販売が堅調に推移したことにより、前期に比べ1億円増の342億円となりました。以上により、セグメント全体では、増収・増益となりました。ビジョンケアのメガネレンズ用材料は、販売が堅調に推移しました。一方、大牟田工場製造設備の稼働停止影響により固定費等が悪化しました。オーラルケアは、販売が前期並で推移しました。また、事業構造改善により固定費が良化しました。農業化学品 は、販売が堅調に推移しました。(モビリティソリューション)当セグメントの売上収益は、子会社株式の譲渡等により、前期に比べ397億円減の5,154億円、売上収益全体に占める割合は31%となりました。また、コア営業利益は、主に米国関税や半導体供給不足、及び米国アルミ工場火災に起因したOEM各社の減産によるPPコンパウンドの販売の減少や、為替差等による交易条件の悪化により、前期に比べ41億円減の510億円となりました。以上により、セグメント全体では、減収・減益となりました。エラストマーは、販売が前期並で推移しました。また、為替差等により交易条件が悪化しました。PPコンパウンドは、前期に比べ販売が減少しました。一方、為替差等による悪化があるものの、価格改定により交易条件が改善しました。ソリューション事業は、前期に比べ販売が減少しました。(ICTソリューション)当セグメントの売上収益は、子会社株式の譲渡があるものの、前期に比べ19億円増の2,795億円、売上収益全体に占める割合は17%となりました。また、コア営業利益は、主に半導体・光学材料及びICTフィルム・シートの販売が堅調に推移したことにより、前期に比べ102億円増の369億円となりました。以上により、セグメント全体では、増収・増益となりました。半導体・光学材料は、半導体市場の需要回復により販売が堅調に推移しました。コーティング・機能材は、販売が前期並で推移しました。ICTフィルム・シートは、半導体市場の需要回復により販売が堅調に推移しました。不織布は、前期に比べ販売が減少しました。(ベーシック&グリーン・マテリアルズ)当セグメントの売上収益は、前期に比べ1,101億円減の5,999億円、売上収益全体に占める割合は36%となりました。また、コア営業損失は、事業構造改善による固定費等の良化や持分法投資利益の増加があるものの、ナフサ等原料価格の下落に伴う在庫評価損益の悪化や市況の悪化により、前期に比べ70億円増の184億円となりました。以上により、セグメント全体では、減収・コア営業損失の増加となりました。フェノール類は、前期に比べ販売が減少しました。ポリオレフィンは、価格改定により交易条件が改善しました。ナフサクラッカーの稼働率は、川下製品の需要減少及び大規模な定期修理の影響により低調に推移しました。(その他)当セグメントの売上収益は、前期に比べ1億円増の149億円、売上収益全体に占める割合は1%となりました。また、コア営業損失は、前期に比べ25億円減の1億円となりました。

(2)当期の財政状態の概況当期末の資産合計は、前期末に比べ23億円減の2兆1,517億円となりました。当期末の負債合計は、前期末に比べ205億円減の1兆1,629億円となりました。また、有利子負債は41億円増の7,958億円となりました。この結果、資産合計に対する有利子負債の比率は前期末に比べ0.2ポイント増の37.0%となりました。当期末の資本合計は、前期末に比べ182億円増の9,888億円となり、親会社所有者帰属持分比率は前期末に比べ

0.8ポイント増の40.2%となりました。以上により、当期末のネットD/Eレシオ(ネット有利子負債(有利子負債-現預金・長期性預金)/親会社の所有者に帰属する持分)は、前期末に比べ0.03ポイント減の0.70となりました。

(3)当期のキャッシュ・フローの概況当期末の現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、前期末に比べ125億円増の1,831億円となりました。・営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動によって得られた資金は、前期に比べ125億円増の2,130億円となりました。これは主に、運転資本が減少したことなどによるものです。・投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動によって使用された資金は、前期に比べ302億円減の1,348億円となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出が減少したことなどによるものです。・財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動によって使用された資金は、前期に比べ15億円増の759億円となりました。キャッシュ・フロー指標のトレンド2022年 2023年 2024年 2025年 2026年3月期 3月期 3月期 3月期 3月期親会社所有者帰属持分比率(%) 36.8 38.0 38.9 39.4 40.2時価ベースの親会社所有者帰属持分比率(%) 30.9 31.3 37.2 29.1 31.8キャッシュ・フロー対有利子負債比率 7.7 7.8 5.0 3.9 3.7インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) 23.3 17.2 21.6 25.0 25.3(注)親会社所有者帰属持分比率:親会社の所有者に帰属する持分/資産合計時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/資産合計キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。※キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。※有利子負債は、連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利子を支払っている負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

(4)今後の見通し① 次期の業績全般の見通し2026年度の世界経済は、米国とイランの軍事衝突を背景とした中東情勢の不安定化によるエネルギー供給や国際物流に関するリスクが継続しており、先行きの不透明感が懸念されます。日本経済においては、雇用や所得環境の改善による景気持ち直しの動きが継続しているものの、米国の通商政策や中東情勢の不安定化により、景気の下振れリスクが高まっています。化学工業界においては、川下製品の需要鈍化の影響を受け、国内のナフサクラッカーの稼働率は低調に推移しており、加えて、中東情勢の不安定化に伴い、エネルギー供給や原料調達に対する不透明感が高まっています。このような情勢のもと、次期の業績は次のとおりとなることを見込んでおります。(単位:億円)親会社の所有者売上収益 コア営業利益 営業利益 当期利益 に帰属する当期利益次期 19,000 1,050 830 550 450当期 16,688 1,000 738 469 344増減額 2,312 50 92 81 106増減率(%) 13.9 5.0 12.5 17.2 30.9

※コア営業利益は、営業利益から非経常的な要因により発生した損益(事業撤退や縮小から生じる損失等)を除いて算出しております。

※上記の前提として、為替レートは155円/$、国産ナフサ価格は95,000円/KLとしております。② 次期のセグメント別の見通し次期のセグメント別の見通しは、以下のとおりであります。なお、現時点において中東情勢の不安定化が原料調達等に与える影響を、セグメント別に合理的に見積もることは困難であるため、その他セグメントに織り込んでおります。(単位:億円)売上収益ライフ&モビリティ ICT ベーシック&ヘルスケア・ 全社ソリュー ソリュー グリーン・ その他 合計ソリュー 費用等ション ションマテリアルズション次期 2,700 5,300 3,200 6,300 1,500 – 19,000当期 2,591 5,154 2,795 5,999 149 – 16,688増減額 109 146 405 301 1,351 – 2,312増減率(%) 4.2 2.8 14.5 5.0 906.7 – 13.9(単位:億円)コア営業利益ライフ&モビリティ ICT ベーシック&ヘルスケア・ 全社ソリュー ソリュー グリーン・ その他 合計ソリュー 費用等ション ションマテリアルズション次期 380 510 410 △30 △180 △40 1,050当期 342 510 369 △184 △1 △36 1,000増減額 38 0 41 154 △179 △4 50増減率(%) 11.1 0.0 11.1 – – – 5.0

(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当① 当社の利益配分に関する基本方針株主還元方針としましては、資本効率を向上させながら、安定的かつ継続的な配当の実現と、機動的かつ柔軟な自己株式の取得により、株主還元の充実を図ることといたします。具体的には、親会社所有者帰属持分配当率(※1)3.0%以上、総還元性向(※2)40%以上を目指してまいります。

※1.親会社所有者帰属持分配当率=配当÷親会社の所有者に帰属する持分2.総還元性向=(配当+自己株式取得)÷親会社の所有者に帰属する当期利益② 当期・次期の配当当期の期末配当につきましては、当社グループの経営状況を勘案し、1株当たり37円50銭の普通配当といたします。当社は、2026年1月1日付で、普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っており、2025年12月2日に実施した中間配当は、株式分割後に換算しますと、1株当たり37円50銭となります。これにより中間配当と合わせての当期の配当金は、株式分割後で1株当たり75円、親会社所有者帰属持分配当率は3.3%になりました。また、資本効率の改善を目的とした自己株式300億円の取得を決議したことにより、配当と合わせて総還元性向は168.5%となります。なお、次期におきましては、1株当たり中間配当37円50銭、期末配当37円50銭とし、年間では1株当たり75円の配当を予定しております。

四半期 2026年3月期 第1四半期

出典: 三井化学 2026年3月期 第1四半期 決算短信〔IFRS〕、開示日 2025年8月7日(https://www2.jpx.co.jp/disc/41830/140120250801527059.pdf)

1.経営成績等の概況(1)当四半期の経営成績の概況(全般的状況)当第1四半期連結累計期間(2025年4月1日~2025年6月30日の3ヶ月間。以下、「当四半期」といいます。)における世界経済は、景気持ち直しの動きが緩やかに継続しましたが、一部の国や地域においては需要の減少や金融引き締め等を背景とする回復鈍化の傾向がみられました。日本経済においては、雇用や所得環境の改善による景気持ち直しの動きが継続したものの、米国の通商政策の影響による不透明感がみられました。このような情勢のもとで、当社グループの当四半期の業績は以下のとおりとなりました。なお、当社は経営指標の一つとしてコア営業利益を採用しております。コア営業利益は、営業利益から非経常的な要因により発生した損益(事業撤退や縮小から生じる損失等)を除いて算出しております。(単位:億円)親会社の所有者売上収益 コア営業利益 営業利益 に帰属する四半期利益当四半期 4,154 266 128 7前年同四半期 4,495 302 272 179増減額 △341 △36 △144 △172増減率(%) △7.6 △11.8 △53.1 △95.9売上収益は、前年同四半期に比べ341億円減(7.6%減)の4,154億円となりました。これは、ナフサ等原料価格の下落に伴う販売価格の下落や、為替差などによるものです。コア営業利益は、前年同四半期に比べ36億円減(11.8%減)の266億円となりました。これは、ナフサ等原料価格の下落に伴う在庫評価損益の悪化などによるものです。営業利益は、前年同四半期に比べ144億円減(53.1%減)の128億円となりました。これは、コア営業利益の減少に加え、中国でフェノール事業を展開する持分法適用会社の投資に対する減損損失を計上したことなどによるものです。金融収益・費用は、前年同四半期に比べ49億円悪化の28億円の損失となりました。以上により、税引前四半期利益は、前年同四半期に比べ193億円減(66.0%減)の100億円となりました。親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年同四半期に比べ172億円減(95.9%減)の7億円となり、基本的1株当たり四半期利益は3.89円となりました。当四半期のセグメント別の状況は、次のとおりです。なお、当社は、2025年4月1日に実施した組織改正に伴い、エム・エーライフマテリアルズ㈱他一部の連結子会社の帰属セグメントを見直しております。これに伴い、前年同期比較にあたっては、前年同四半期分を変更後のセグメントに組み替えて行っております。(ライフ&ヘルスケア・ソリューション)当セグメントの売上収益は、前年同四半期に比べ3億円減の563億円、売上収益全体に占める割合は13%となりました。一方、コア営業利益は、主にビジョンケア及び農業化学品の販売が堅調に推移したことにより、前年同四半期に比べ3億円増の62億円となりました。以上により、セグメント全体では、減収・増益となりました。ビジョンケアのメガネレンズ用材料は、販売が堅調に推移しました。オーラルケアは、前年同四半期に比べ販売が減少しました。農業化学品は、販売が堅調に推移しました。(モビリティソリューション)当セグメントの売上収益は、前年同四半期に比べ101億円減の1,302億円、売上収益全体に占める割合は31%となりました。また、コア営業利益は、主にエラストマーの販売が堅調に推移したものの、為替差による交易条件の悪化により、前年同四半期に比べ9億円減の146億円となりました。以上により、セグメント全体では、減収・減益となりました。エラストマーは、販売が堅調に推移しました。一方、為替差により交易条件が悪化しました。PPコンパウンドは、販売が前年同四半期並で推移しました。また、為替差による悪化があるものの、価格改定により交易条件が改善しました。ソリューション事業は、販売が前年同四半期並で推移しました。(ICTソリューション)当セグメントの売上収益は、前年同四半期に比べ7億円増の690億円、売上収益全体に占める割合は17%となりました。また、コア営業利益は、主に半導体・光学材料及びICTフィルム・シートの販売が堅調に推移したことにより、前年同四半期に比べ28億円増の90億円となりました。以上により、セグメント全体では、増収・増益となりました。半導体・光学材料は、半導体市場の需要回復により販売が堅調に推移しました。コーティング・機能材は、販売が前年同四半期並で推移しました。ICTフィルム・シートは、半導体市場の需要回復により販売が堅調に推移しました。不織布は、販売が前年同四半期並で推移しました。(ベーシック&グリーン・マテリアルズ)当セグメントの売上収益は、前年同四半期に比べ246億円減の1,562億円、売上収益全体に占める割合は38%となりました。また、コア営業損益は、ナフサ等原料価格の下落に伴う在庫評価損益の悪化などにより、前年同四半期に比べ68億円悪化の29億円の損失となりました。以上により、セグメント全体では、減収・コア営業損益の悪化となりました。フェノール類は、販売が低調に推移しました。ポリオレフィンは、価格改定により交易条件が改善しました。ナフサクラッカーの稼働率は、川下製品の需要減少及び大規模な定期修理の影響により低調に推移しました。(その他)当セグメントの売上収益は、前年同四半期に比べ2億円増の37億円、売上収益全体に占める割合は1%となりました。また、コア営業損失は、前年同四半期に比べ5億円減の2億円となりました。

(2)当四半期の財政状態の概況(資産、負債、資本の状況)当四半期末の資産合計は、前期末に比べ457億円減の2兆1,083億円となりました。当四半期末の負債合計は、前期末に比べ287億円減の1兆1,547億円となりました。また、有利子負債は116億円増の8,033億円となりました。この結果、資産合計に対する有利子負債の比率は前期末に比べ1.3ポイント増の

38.1%となりました。当四半期末の資本合計は、前期末に比べ170億円減の9,536億円となり、親会社所有者帰属持分比率は前期末と同水準の39.4%となりました。以上により、当四半期末のネットD/Eレシオ(ネット有利子負債(有利子負債-現預金・長期性預金)/親会社の所有者に帰属する持分)は、前期末に比べ0.02ポイント増の0.75となりました。(キャッシュ・フローの状況)当四半期末の現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、前期末に比べ99億円増の1,805億円となりました。・営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動によって得られた資金は、前年同四半期に比べ56億円増の454億円となりました。これは主に、運転資本が減少したことなどによるものです。・投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動によって使用された資金は、前年同四半期に比べ8億円増の247億円となりました。これは主に、子会社の売却による収入が減少したことや、子会社の取得による支出があったことなどによるものです。・財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動によって使用された資金は、前年同四半期に比べ23億円減の88億円となりました。これは主に、有利子負債の借入額が増加したことなどによるものです。

(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明(業績の見通し)従来未定としていた第2四半期連結累計期間の業績予想につきましては、当四半期の実績を踏まえ、現時点で入手可能な情報や予測等に基づき開示することといたしました。業績予想の公表にあたり、第2四半期連結累計期間の為替レートは145円/$、国産ナフサ価格は65,650円/KLを前提としております。通期の業績予想につきましては、前回発表予想値から変更しておりません。2026年3月期第2四半期連結業績予想数値の公表(単位:億円)親会社の所有者基本的売上収益 コア営業利益 営業利益 中間利益 に帰属する 1株当たり中間利益 中間利益前回発表予想(A) – – – – – -今回修正予想(B) 8,180 490 310 155 75 40円03銭増 減 額 ( B – A ) – – – – -増 減 率 ( % ) – – – – -(ご参考)前期実績( 2 0 2 5 年 3 月 期 8,904 528 460 274 222 116円90銭第 2 四 半 期 )(セグメント別の見通し)セグメント別の見通しは、以下のとおりであります。(単位:億円)売上収益ライフ&モビリティ ICT ベーシック&ヘルスケア・ 全社ソリュー ソリュー グリーン・ その他 合計ソリュー 費用等ション ションマテリアルズション第2四半期1,150 2,600 1,400 2,950 80 – 8,180連結累計期間(単位:億円)コア営業利益ライフ&モビリティ ICT ベーシック&ヘルスケア・ 全社ソリュー ソリュー グリーン・ その他 合計ソリュー 費用等ション ションマテリアルズション第2四半期140 270 170 △80 0 △10 490連結累計期間

四半期 2027年3月期 第1四半期

出典: 三井化学 2027年3月期 第1四半期 決算短信〔IFRS〕、開示日 2026年8月5日(https://www2.jpx.co.jp/disc/41830/140120260730502806.pdf)

1.経営成績等の概況(1)当四半期の経営成績の概況(全般的状況)当第1四半期連結累計期間(2026年4月1日~2026年6月30日の3ヶ月間。以下、「当四半期」といいます。)における世界経済は、景気持ち直しの動きが緩やかに継続しましたが、一部の国や地域においては需要の減少や米国の通商政策等を背景とする回復鈍化の傾向がみられました。また、米国とイランの軍事衝突を背景とした中東情勢の不安定化により、エネルギー供給や国際物流に関する不透明感が継続しました。日本経済においては、雇用や所得環境の改善による景気の緩やかな回復が続いたものの、米国の通商政策の影響や中東情勢の不安定化による不透明感が継続しました。このような情勢のもとで、当社グループの当四半期の業績は以下のとおりとなりました。なお、当社は経営指標の一つとしてコア営業利益を採用しております。コア営業利益は、営業利益から非経常的な要因により発生した損益(事業撤退や縮小から生じる損失等)を除いて算出しております。(単位:億円)親会社の所有者売上収益 コア営業利益 営業利益 に帰属する四半期利益当四半期 4,600 501 484 321前年同四半期 4,154 266 128 7増減額 446 235 356 314増減率(%) 10.8 88.4 279.8 4,302.3売上収益は、前年同四半期に比べ446億円増(10.8%増)の4,600億円となりました。これは、ナフサ等原料価格の上昇に伴う販売価格の上昇や為替差などによるものです。コア営業利益は、前年同四半期に比べ235億円増(88.4%増)の501億円となりました。これは、ナフサ等原料価格の上昇に伴う在庫評価損益の良化などによるものです。営業利益は、コア営業利益の増加に伴い、前年同四半期に比べ356億円増(279.8%増)の484億円となりました。金融収益・費用は、前年同四半期に比べ21億円改善の7億円の損失となりました。以上により、税引前四半期利益は、前年同四半期に比べ377億円増(379.3%増)の477億円となりました。親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年同四半期に比べ314億円増(4,302.3%増)の321億円となり、基本的1株当たり四半期利益は88.78円となりました。当四半期のセグメント別の状況は、次のとおりです。(ライフ&ヘルスケア・ソリューション)当セグメントの売上収益は、前年同四半期に比べ59億円増の622億円、売上収益全体に占める割合は13%となりました。また、コア営業利益は、主にビジョンケア及び農業化学品の販売が堅調に推移したことにより、前年同四半期に比べ6億円増の68億円となりました。以上により、セグメント全体では、増収・増益となりました。ビジョンケアのメガネレンズ用材料は、販売が堅調に推移しました。オーラルケアは、販売が前年同四半期並で推移しました。また、事業構造改善により固定費が改善しました。農業化学品は、販売が堅調に推移しました。(モビリティソリューション)当セグメントの売上収益は、前年同四半期に比べ123億円増の1,425億円、売上収益全体に占める割合は31%となりました。また、コア営業利益は、中東情勢の不安定化の影響に伴う販売の減少や、能力増強による償却費等の固定費の増加があったものの、主に為替差による交易条件の改善により、前年同四半期に比べ2億円増の148億円となりました。以上により、セグメント全体では、増収・増益となりました。エラストマーは、前年同四半期に比べ販売が減少しました。また、能力増強による償却費等の固定費が増加しました。PPコンパウンドは、販売が前年同四半期並で推移しました。また、為替差により交易条件が改善しました。ソリューション事業は、前年同四半期に比べ販売が減少しました。一方、事業構造改善により固定費が改善しました。(ICTソリューション)当セグメントの売上収益は、前年同四半期に比べ88億円増の778億円、売上収益全体に占める割合は17%となりました。また、コア営業利益は、主に半導体・光学材料及びICTフィルム・シートの販売が堅調に推移したことや、為替差による交易条件の改善により、前年同四半期に比べ21億円増の111億円となりました。以上により、セグメント全体では、増収・増益となりました。半導体・光学材料は、販売が堅調に推移しました。コーティング・機能材は、販売が前年同四半期並で推移しました。ICTフィルム・シートは、販売が堅調に推移しました。不織布は、販売が前年同四半期並で推移しました。(ベーシック&グリーン・マテリアルズ)当セグメントの売上収益は、前年同四半期に比べ174億円増の1,736億円、売上収益全体に占める割合は38%となりました。また、コア営業損益は、販売が低調に推移したものの、ナフサ等原料価格の上昇に伴う在庫評価損益の良化、事業構造改善による固定費の改善及び持分法による投資利益の増加により、前年同四半期に比べ227億円改善の198億円の利益となりました。以上により、セグメント全体では、増収・コア営業損益の改善となりました。フェノール類は、前年同四半期に比べ販売が減少しました。一方、事業構造改善により固定費等が改善しました。ポリオレフィンは、販売が前年同四半期並で推移しました。ナフサクラッカーの稼働率は、中東情勢の不安定化の影響に伴う稼働調整等により低調に推移しました。(その他)当セグメントの売上収益は、前年同四半期に比べ2億円増の39億円、売上収益全体に占める割合は1%となりました。また、コア営業損失は、前年同四半期に比べ2億円減の0億円となりました。

(2)当四半期の財政状態の概況(資産、負債、資本の状況)当四半期末の資産合計は、前期末に比べ1,106億円増の2兆2,623億円となりました。当四半期末の負債合計は、前期末に比べ1,018億円増の1兆2,647億円となりました。また、有利子負債は806億円増の8,764億円となりました。この結果、資産合計に対する有利子負債の比率は前期末に比べ1.7ポイント増の

38.7%となりました。当四半期末の資本合計は、前期末に比べ88億円増の9,976億円となり、親会社所有者帰属持分比率は前期末に比べ1.6ポイント減の38.6%となりました。以上により、当四半期末のネットD/Eレシオ(ネット有利子負債(有利子負債-現預金・長期性預金)/親会社の所有者に帰属する持分)は、前期末に比べ0.05ポイント増の0.75となりました。(キャッシュ・フローの状況)当四半期末の現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は、前期末に比べ347億円増の2,178億円となりました。・営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動によって得られた資金は、前年同四半期に比べ314億円減の140億円となりました。これは主に、運転資本が増加したことなどによるものです。・投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動によって使用された資金は、前年同四半期に比べ45億円増の292億円となりました。これは主に、投資有価証券の売却及び償還による収入が減少したことなどによるものです。・財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動によって得られた資金は、471億円(前年同四半期は88億円の支出)となりました。これは主に、有利子負債の借入額が増加したことなどによるものです。

(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明(業績の見通し)従来未定としていた第2四半期連結累計期間の業績予想につきましては、当四半期の実績を踏まえ、現時点で入手可能な情報や予測等に基づき開示することといたしました。業績予想の公表にあたり、第2四半期連結累計期間の為替レートは160円/$、国産ナフサ価格は104,500円/KLとしております。通期の業績予想につきましては、前回発表予想値から変更しておりません。2027年3月期第2四半期連結業績予想数値の公表(単位:億円)親会社の所有者基本的売上収益 コア営業利益 営業利益 中間利益 に帰属する 1株当たり中間利益 中間利益前回発表予想(A) – – – – – -今回修正予想(B) 9,570 760 660 450 340 94円05銭増 減 額 ( B – A ) – – – – -増 減 率 ( % ) – – – – -(ご参考)前期実績( 2 0 2 6 年 3 月 期 8,136 445 279 157 78 20円88銭第 2 四 半 期 )当社は、2026年1月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、基本的1株当たり中間利益を算定しております。(セグメント別の見通し)セグメント別の見通しは、以下のとおりであります。(単位:億円)売上収益ライフ&モビリティ ICT ベーシック&ヘルスケア・ 全社ソリュー ソリュー グリーン・ その他 合計ソリュー 費用等ション ションマテリアルズション第2四半期1,250 2,950 1,600 3,700 70 – 9,570連結累計期間(単位:億円)コア営業利益ライフ&モビリティ ICT ベーシック&ヘルスケア・ 全社ソリュー ソリュー グリーン・ その他 合計ソリュー 費用等ション ションマテリアルズション第2四半期130 300 230 150 △30 △20 760連結累計期間

本記事は各社が開示した決算短信の記載を機械的に抽出・比較し、AIが要約したものです。数値・表現は原資料をご確認ください。投資判断はご自身の責任で行ってください。

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