石原産業

石原産業、2026年3月期は営業利益82.0%増の19,077百万円 年間配当120円に増配 2027年3月期は減益を予想

決算サマリー 2026.09.29
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※本記事は石原産業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

石原産業が公表した2026年3月期(2025年4月1日~2026年3月31日)決算短信によると、売上高は154,897百万円(前期比6.7%増)、営業利益は19,077百万円(同82.0%増)、経常利益は21,737百万円(同90.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は16,636百万円(同97.8%増)となり、増収増益となった。有機化学事業で農薬の販売が好調に推移した。年間配当金は前期比35円増の120円とした。2027年3月期は、前期の欧州での特需剥落などを見込み、売上高150,000百万円(同3.2%減)、営業利益14,200百万円(同25.6%減)の減収減益を予想している。

目次

連結業績(2026年3月期 実績)

短信によると、当期の国内経済は雇用・所得環境の改善や各種政策の効果を背景に緩やかな回復基調が続いた一方、米国の通商政策の影響や中東情勢の緊迫化に伴う資源価格や金融市場への影響が景気の下押し要因となった。同社グループの事業環境も、米国の通商政策や中東情勢を背景とした環境変化の影響を受けたとしている。こうした中、有機化学事業では農薬の販売が為替相場や天候要因にも支えられ、成長戦略剤及び既存剤ともに好調に推移した。無機化学事業では、ファインケミカルが市況の低迷や競争環境の影響を受け厳しい状況が続いた一方、電子材料及び機能性色材の販売は底堅く推移した。

項目2026年3月期2025年3月期増減率
売上高154,897百万円145,196百万円6.7%増
営業利益19,077百万円10,482百万円82.0%増
経常利益21,737百万円11,392百万円90.8%増
親会社株主に帰属する当期純利益16,636百万円8,410百万円97.8%増

1株当たり当期純利益は434円78銭(前期は219円98銭)、自己資本当期純利益率は13.7%(同7.6%)、売上高営業利益率は12.3%(同7.2%)である。連結損益計算書によると、特別損失として減損損失382百万円、工場閉鎖損失364百万円などを計上している。

セグメント別の状況

有機化学事業は増収増益となった。農薬では、成長戦略剤で米州の除草剤が伸長し、アジアでも除草剤及び殺虫剤の販売が増加した。既存剤では殺虫剤が欧州及び米州で販売を伸ばし、欧州では天候要因もあり殺菌剤の販売が好調に推移した。これにより欧州市場が収益面で大きく寄与し、米州及びアジアでも市場開拓の進展に伴い成長がみられたとしている。動物用医薬品や医薬品原薬などのヘルスケア事業は売上高が増加したものの、全体に対する影響は限定的であった。

無機化学事業は減収増益となった。電子材料は国内販売が大きく伸長し、機能性色材では導電性材料が国内外ともに堅調に推移した。ファインケミカルでは建築用途を中心に汎用品の販売が低調であったが、販売価格の維持により収益性が改善した。その他の事業は減収減益であった。

財政状態とキャッシュ・フロー

当期末の総資産は240,408百万円となり、前期末の225,097百万円から153億円増加した。短信は、棚卸資産が減少した一方、現金及び預金、売掛金、有形固定資産、投資有価証券が増加したことなどを要因としている。純資産は129,178百万円で、前期末の114,448百万円から14,730百万円増加した。利益剰余金と為替換算調整勘定の増加によるものである。自己資本比率は53.7%(前期末は50.8%)、1株当たり純資産は3,370円85銭となった。

項目2026年3月期2025年3月期
総資産240,408百万円225,097百万円
純資産129,178百万円114,448百万円
自己資本比率53.7%50.8%
1株当たり純資産3,370.85円2,986.82円

キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが17,259百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが10,009百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが3,816百万円の支出となった。現金及び現金同等物の期末残高は29,424百万円である。短信は、投資活動による支出は固定資産の取得などによるもの、財務活動では長短借入金・社債の純増があった一方で、リース債務及び割賦債務の返済や配当金の支払があったと説明している。

配当

2026年3月期の1株当たり年間配当金は120円(中間30円、期末90円)で、前期の85円から35円の増配となった。配当金総額は4,644百万円、配当性向は27.6%、純資産配当率は3.8%である。2027年3月期は年間130円(中間50円、期末80円)を予定しており、予想配当性向は54.7%となる。同社は業績に応じた安定的な配当の継続を基本方針とし、中期経営計画「Vision 2030 StageⅡ」では最終年度の2026年度に向けて連結配当性向40%を目標とし、計画期間中はDOE(連結株主資本配当率)3%を下限に配当を実施するとしている。

項目2026年3月期(実績)2027年3月期(予想)
1株当たり年間配当金120.00円130.00円
うち中間配当金30.00円50.00円
うち期末配当金90.00円80.00円
配当性向27.6%54.7%

2027年3月期の業績予想

2027年3月期の連結業績予想は、売上高150,000百万円(前期比3.2%減)、営業利益14,200百万円(同25.6%減)、経常利益13,300百万円(同38.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益9,100百万円(同45.3%減)である。1株当たり当期純利益の予想は237円82銭。前提とする為替レートは155円/米ドル、180円/ユーロとしている。

項目2027年3月期(予想)増減率
売上高150,000百万円3.2%減
営業利益14,200百万円25.6%減
経常利益13,300百万円38.8%減
親会社株主に帰属する当期純利益9,100百万円45.3%減

短信は、有機化学事業の主力農薬について、欧州で需要自体は堅調に推移すると見込むものの、前期の天候要因による特需の剥落により減収を見込むとしている。また、他社との農薬新規剤に関する共同開発費の増加等により、利益面では減額を見込んでいる。ヘルスケア事業では、米国で動物用医薬品『PANOQUELL®』の完全承認遅延に伴い研究開発費が増加する見通しである。無機化学事業では、電子部品用材料は国内外で堅調な販売を見込む一方、酸化チタンは国内の需要低迷と安価な中国品のアジア市場への流入による市況低迷が続くと見込んでいる。なお、中東情勢緊迫化による影響は予想数値に織り込んでおらず、現在調査中としている。

連結子会社の火災事故(重要な後発事象)

短信は重要な後発事象として、2026年4月19日に連結子会社の富士チタン工業株式会社の神戸工場で火災事故が発生したことを記載している。人的被害はないが、排ガス設備が被災し、操業を停止している。この火災事故が業績に与える影響は調査中で、現時点で関連する損失等の金額を合理的に見積もることは困難な状況としている。継続企業の前提に関する注記については「該当事項はありません」としている。

中期経営計画

同社グループは長期ビジョン「Vision 2030」と、それに基づく中期経営計画(2024~2026年度)「Vision 2030 StageⅡ」に取り組んでいる。同計画では、連結営業利益190億円以上(想定売上高1,600億円以上)、ROE10%以上を経営目標に掲げ、独創のための研究・技術開発力の強化と効率化、グローバル化の加速、ROIC経営の推進、安定した株主還元の継続などを重点施策としている。

本記事は石原産業が公表した2026年3月期決算短信をもとに作成しています。決算短信は監査法人の監査対象外です。

※本記事は石原産業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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