日産化学

日産化学、2026年3月期は売上高2,796億円 営業利益636億円で過去最高益を更新 年間配当202円

決算サマリー 2026.08.11
日産化学、2026年3月期は売上高2,796億円 営業利益636億円で過去最高益を更新 年間配当202円

※本記事は日産化学が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

日産化学の2026年3月期(2025年度)通期連結業績は、売上高2,796億円(前年同期比282億円増収、+11%)、営業利益636億円(同68億円増益、+12%)、経常利益659億円(同79億円増益、+14%)、親会社株主に帰属する純利益497億円(同67億円増益、+15%)となり、営業利益・経常利益・純利益で過去最高益を更新した。ROEは20.3%(+1.6pt)。2025年11月発表の業績予想との比較では、売上高が74億円、営業利益が46億円、純利益が57億円それぞれ上ぶれした。株主還元は通期配当202円(前年比28円増配、2025年度期初予想比26円上ぶれ)、自己株式取得105億円(2.2百万株)を完了し、配当性向54.9%、総還元性向75.7%となった。

目次

連結業績(2025年度 通期実績)

通期は売上高が前年同期比282億円の増収(+11%)、営業利益が68億円の増益(+12%)。下期単独でも売上高163億円増収(+12%)、営業利益55億円増益(+19%)、純利益44億円増益(+19%)と伸長した。売上高営業利益率は22.7%(+0.1pt)、EBITDA(営業利益+減価償却費)は791億円(+79億円、+11%)、EPSは368.26円(+55.00円、+18%)。期中平均為替レートは151円/㌦(前期153円/㌦)。特別損益は前期の15億円に対し当期は0となった。

項目2025年度 実績2024年度 実績増減
売上高2,796億円2,514億円+282億円(+11%)
営業利益636億円568億円+68億円(+12%)
営業外損益23億円12億円+11億円
経常利益659億円580億円+79億円(+14%)
特別損益0億円15億円-15億円
純利益(親会社株主に帰属する純利益)497億円430億円+67億円(+15%)
EBITDA(営業利益+減価償却費)791億円712億円+79億円(+11%)
EPS368.26円313.26円+55.00円(+18%)
売上高営業利益率22.7%22.6%+0.1pt
ROE20.3%18.7%+1.6pt
為替レート151円/㌦153円/㌦
2025年度通期決算サマリー 前年同期比の連結損益一覧
出典:日産化学 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.5

キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが642億円(前年同期比50億円増)、投資活動によるキャッシュ・フローが-212億円で、フリー・キャッシュ・フローは430億円(同14億円増)。2026年3月末の資産合計は3,551億円(前期末比243億円増)、純資産2,591億円(同229億円増)、自己資本比率71.9%、ネットD/Eレシオ0.01倍となった。

セグメント別の状況

機能性材料は売上高1,134億円(+133億円、+13%)、営業利益353億円(+60億円、+20%)と半導体・無機の増収により増益。主要製品の売上高成長率は半導体材料合計が年間+27%、無機コロイド合計が+6%、ディスプレイ材料合計が-1%だった。農業化学品は売上高962億円(+100億円、+12%)と増収も、ライメイ・アルテア・ベルダー・フルララネルの増収に対し固定費等の増加により営業利益260億円(+1億円、0%)と利益ほぼ横ばい。化学品はファインケミカル・基礎化学品の増収と2024年度に計上したファインケミカル減損に伴う固定費等の減少により営業利益11億円(+7億円、+200%)と増益。ヘルスケアはファインテックの減収により営業利益14億円(-5億円、-30%)と減益となった。

セグメント指標2025年度 実績2024年度 実績増減
機能性材料売上高1,134億円1,001億円+133億円(+13%)
機能性材料営業利益353億円293億円+60億円(+20%)
農業化学品売上高962億円862億円+100億円(+12%)
農業化学品営業利益260億円259億円+1億円(0%)
化学品売上高393億円378億円+15億円(+4%)
化学品営業利益11億円4億円+7億円(+200%)
ヘルスケア売上高52億円60億円-8億円(-13%)
ヘルスケア営業利益14億円19億円-5億円(-30%)
卸売・その他・調整額売上高255億円213億円+42億円
卸売・その他・調整額営業利益-2億円-7億円+5億円
合計売上高2,796億円2,514億円+282億円(+11%)
合計営業利益636億円568億円+68億円(+12%)
セグメント別 2025年度通期決算 前年同期比
出典:日産化学 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.38

2026年度(2027年3月期)通期業績予想

2026年度通期は、売上高2,897億円(前年同期比101億円増収、+4%)、営業利益668億円(同32億円増益、+5%)、経常利益688億円(同29億円増益、+4%)、純利益515億円(同18億円増益、+4%)を見込む。ROE予想は19.6%、想定為替レートは150円/㌦。上期は売上高1,315億円(+14億円、+1%)、営業利益287億円(-9億円、-3%)と減益を見込む。資料では、中東情勢による直接的な影響は限定的とし、今後は市場全体のサプライチェーンへの影響等を注視するとしている。

項目2026年度 予想2025年度 実績増減
売上高2,897億円2,796億円+101億円(+4%)
営業利益668億円636億円+32億円(+5%)
経常利益688億円659億円+29億円(+4%)
純利益(親会社株主に帰属する純利益)515億円497億円+18億円(+4%)
EBITDA(営業利益+減価償却費)854億円791億円+63億円(+8%)
EPS387.11円368.26円+18.85円(+5%)
売上高営業利益率23.1%22.7%+0.4pt
ROE19.6%20.3%-0.7pt
為替レート150円/㌦151円/㌦

セグメント別の2026年度予想は、機能性材料が売上高1,261億円・営業利益386億円、農業化学品が売上高972億円・営業利益270億円、化学品が売上高414億円・営業利益13億円、ヘルスケアが売上高55億円・営業利益11億円、卸売・その他・調整額が売上高195億円・営業利益-12億円。機能性材料では半導体材料合計が年間+18%、無機コロイド合計が+8%、ディスプレイ材料合計が+2%の増収を見込む。

セグメント別 2026年度通期業績予想 前年同期比
出典:日産化学 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.40

株主還元

2025年度の年間配当は202円(前年比28円増配、2025年度期初予想比26円上ぶれ)で、配当性向は54.9%(中計目標55%)。自己株式取得は105億円・2.2百万株を完了し、総還元性向は75.7%(同75%)となった。2026年度は年間配当212円(中間70円、期末142円)で前年比10円増配、配当性向54.8%を予想。自己株式取得は105億円(2026年5月15日発表分、2026年5月~2027年3月に取得予定)を予定し、総還元性向予想は75.0%。中期経営計画に基づく目標は総還元性向75%以上、配当性向55%以上としている。配当は2024年度174円、2025年度202円、2026年度212円と3年連続の増配を見込む。

項目2025年度 実績2024年度 実績2026年度 予想
1株当たり配当金202円174円212円
配当性向54.9%55.5%54.8%
配当総額272億円238億円281億円
自己株式取得105億円(2,181千株)115億円(2,335千株)105億円
総還元性向75.7%82%75.0%
株主還元 配当性向とEPS・1株当たり配当金の推移
出典:日産化学 2026年3月期 通期 決算説明資料 P.50

中期経営計画 Vista2027 StageⅡ

中期経営計画 Vista2027 StageⅡ(2025年度~2027年度、2025年5月発表)では、2027年度に売上高2,930億円、営業利益650億円、経常利益655億円、純利益480億円、EBITDA834億円、EPS366.28円を掲げる。経営指標目標は売上高営業利益率20%以上、ROE18%以上、配当性向55%以上、総還元性向75%以上で、2027年度の前提為替レートは140円/㌦。セグメント別の2027年度中計値は機能性材料が売上高1,224億円・営業利益342億円、農業化学品が売上高975億円・営業利益259億円、化学品が売上高437億円・営業利益24億円、ヘルスケアが売上高64億円・営業利益24億円。

投資面では、設備投資が2025年度197億円から2026年度予想270億円、減価償却費が155億円から186億円、研究開発費が214億円から247億円へと増加する計画。設備投資・減価償却費はコア成長事業における製造能力増強(主に海外)により近年増加しており、研究開発費は半導体を中心とした機能性材料と農業化学品で増加基調にある。ESGでは2050年のカーボンニュートラル実現に向け、GHG排出量の2027年度目標を2018年度比30%削減(SCOPE1+2、単体ベース)としている。

※本記事は日産化学が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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