※本記事はブイキューブが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
ブイキューブの2025年12月期(2025年1月〜12月)は、売上高9,859百万円(前期比604百万円減)となった。期末決算手続きにおいて国内イベントDX事業や米国子会社TEN Holdingsの資産について減損損失の可能性の指摘を会計監査人から受け、決算発表が当初予定から大幅に遅延した。投資有価証券売却益などにより特別利益1,177百万円を計上した一方、イベントDX事業(国内・米国TEN)を中心とした減損損失などにより特別損失2,015百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は△3,173百万円と大幅な純損失となった。これにより2期連続で債務超過となり東京証券取引所の上場廃止基準に抵触し、株式会社日本革新投資をスポンサーとする100%子会社化により非上場化を目指す方針である。

連結業績(2025年12月期 実績)
2025年12月期の連結業績は、売上高9,859百万円(前期比△604百万円)、調整後EBITDA156百万円(同△896百万円)、営業利益△2,059百万円(同△1,822百万円)、経常利益△2,402百万円(同△2,081百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益△3,173百万円(同△1,756百万円)となった。売上高の減収は、2024年12月期第2四半期末に売却したプロフェッショナルワーク事業、サービスを終了したV-CUBEミーティング、国内イベントDX事業の人材領域の急減が主な要因。米国子会社TENではストックオプション費用等により収益性が悪化し、営業赤字が拡大した。
| 項目 | 2024年12月期 | 2025年12月期 | 差異 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 10,463百万円 | 9,859百万円 | △604百万円 |
| 調整後EBITDA | 1,053百万円 | 156百万円 | △896百万円 |
| 営業利益 | △236百万円 | △2,059百万円 | △1,822百万円 |
| 経常利益 | △320百万円 | △2,402百万円 | △2,081百万円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | △1,417百万円 | △3,173百万円 | △1,756百万円 |
セグメント別の状況
イベントDX事業は米国子会社TENのストックオプション費用等の影響により大幅減益となった一方、プロフォーマ(国内)ベースでは概ね想定通りに推移し、国内事業のセグメント利益は△454百万円、EBITDAは175百万円だった。サードプレイスDX事業は、テレキューブの活用が広がり増収増益。エンタープライズDX事業は海外プロダクト仕入における円安影響があるものの、利益率を概ね維持し安定的に推移した。
| セグメント | 指標 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|
| イベントDX事業 | 売上高 | 3,763百万円 | 3,519百万円 |
| イベントDX事業 | セグメント利益 | △566百万円 | △2,459百万円 |
| サードプレイスDX事業 | 売上高(利益率) | 2,641百万円 | 2,840百万円 |
| サードプレイスDX事業 | セグメント利益(利益率) | 746百万円(28.3%) | 787百万円(27.7%) |
| エンタープライズDX事業 | 売上高 | 4,058百万円 | 3,499百万円 |
| エンタープライズDX事業 | セグメント利益(利益率) | 667百万円(16.4%) | 527百万円(15.1%) |
| 全社費用 | – | △1,084百万円 | △915百万円 |
| 合計 | 売上高 | 10,463百万円 | 9,859百万円 |
| 合計 | 営業利益 | △236百万円 | △2,059百万円 |

イベントDX事業 国内の領域別売上推移
イベントDX事業の国内売上は概ね期初想定通りに推移した。経営リソースの選択と集中により自社開催領域(インナー・アウター)を重点強化して増収となった一方、採用合同説明会のニーズ減少により人材領域は想定通り減収した。
| 領域 | 2024年12月期 | 2025年12月期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 製薬 | 1,302百万円 | 1,167百万円 | △135百万円 |
| 株総・IR | 575百万円 | 561百万円 | △14百万円 |
| 人材 | 260百万円 | 65百万円 | △195百万円 |
| 販促 | 347百万円 | 299百万円 | △47百万円 |
| 自社開催インナー | 273百万円 | 370百万円 | +97百万円 |
| 自社開催アウター | 329百万円 | 488百万円 | +159百万円 |
| その他 | 146百万円 | 104百万円 | △42百万円 |
| 合計 | 3,231百万円 | 3,054百万円 | △177百万円 |
2026年12月期の業績見通し
会社は2026年12月期について、国内事業を中心とする再成長により増収・黒字転換を見込むとしている。TEN Holdingsを除いた連結ベースで、売上高9,707百万円(前期実績比+213百万円)、うち単体売上高8,639百万円(同+218百万円)、調整後EBITDA1,207百万円(同+94百万円)、営業利益464百万円(同+518百万円)としている。なお、資料はこの数値について「業績予想ではございません」と明記している。
| 項目 | 2025年12月期実績 | 2026年12月期計画 | 差異 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 9,394百万円 | 9,707百万円 | +213百万円 |
| (うち)単体 | 8,421百万円 | 8,639百万円 | +218百万円 |
| 調整後EBITDA | 1,113百万円 | 1,207百万円 | +94百万円 |
| 営業利益 | △54百万円 | 464百万円 | +518百万円 |

経営体制・上場廃止基準への抵触と非上場化
2026年4月1日付で代表取締役が交代し、水谷潤氏が代表取締役社長CEOに就任した。同氏は2006年に新卒一期生として入社し、営業本部長、取締役CRO、常務取締役、専務取締役、取締役副社長COOなどを歴任している。また会社は2026年3月31日、株式会社日本革新投資とスポンサー基本契約を締結したと発表した。社外取締役で構成される独立委員会の意見により2026年4月21日まで代替提案を受け付ける期間を設け、2026年4月末以降にスポンサーと最終契約を締結する予定。2026年6月の臨時株主総会での承認を経て非上場化する計画としている。

株主還元
本資料に配当など株主還元に関する記載はない。
※本記事はブイキューブが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。