※本記事はKLabが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
KLab株式会社は2026年2月12日、2025年12月期(2025年1月~12月)通期決算を発表した。主力タイトルの減衰により売上高は6,856百万円(前期比△17.5%)に減少したが、オフィスの縮小移転や採用抑制・希望退職の募集など固定費削減が奏功し、営業利益は△1,304百万円(前期比+37百万円)と赤字幅を前期並みに抑制した。一方、第2四半期に計上した『EA SPORTS FC TACTICAL』のソフトウエア資産の減損損失により、親会社株主に帰属する当期純利益は△4,176百万円(前期は△2,782百万円)と赤字幅が拡大した。
連結業績(2025年12月期 実績)
支援モデル『ハイキュー!! FLY HIGH』やGPUサーバー販売が売上確保に寄与したものの、既存タイトルの減衰により売上高は前期比で減少した。徹底したコストコントロールに加え、オフィスの縮小移転、採用の抑制及び希望退職の募集等、固定費削減に努めた結果、営業利益の赤字幅は前期並みで着地した。
| 項目 | 2025年12月期 | 2024年12月期 | 前期増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 6,856百万円 | 8,306百万円 | △1,450百万円(△17.5%) |
| 売上総利益 | 830百万円(売上比12.1%) | 1,132百万円(売上比13.6%) | △302百万円(△26.7%) |
| 営業利益 | △1,304百万円(売上比△19.0%) | △1,342百万円(売上比△16.2%) | +37百万円 |
| 経常利益 | △1,421百万円(売上比△20.7%) | △1,280百万円(売上比△15.4%) | △140百万円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | △4,176百万円(売上比△60.9%) | △2,782百万円(売上比△33.5%) | △1,393百万円 |

事業の状況
ゲーム事業は全体傾向として軟調ではあるものの、『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』のグローバル版は周年キャンペーンが伸長した。支援モデルとして手掛ける『ハイキュー!! FLY HIGH』も安定して推移したほか、GPUサーバー事業は決算ニーズへの対応により受注があり、売上面で寄与した。2025年4Q(10-12月)の売上高はゲーム事業が1,442百万円(前四半期比△18.7%)、その他が480百万円(前四半期比+11,279%)となり、合計1,922百万円(前四半期比+8.5%)となった。
| 項目 | 2025年4Q | 2025年3Q | 前四半期増減比 |
|---|---|---|---|
| 売上高(ゲーム事業) | 1,442百万円 | 1,768百万円 | △18.7% |
| 売上高(その他) | 480百万円 | 4百万円 | +11,279% |
| 売上高合計 | 1,922百万円 | 1,772百万円 | +8.5% |
資金調達及び財務戦略
KLabは新株及び新株予約権の発行、有償ストックオプションの付与により約51億円を調達した。割当先はULTIMATE CLASSIC INVESTMENT LLC(UCI、79.2%)、シックスセンツ(真田哲弥の資産管理会社、8.7%)、JTフィナンシャル(8.1%)、株式会社Sun Asterisk(4.0%)で、合計調達予定額は5,135百万円(新株式2,876百万円、新株予約権2,258百万円)、希薄化率は最大40.56%となる。調達資金の一部は、目標比率6:4でビットコインと金(金ETF等)を継続購入する「デュアル・ゴールド・トレジャリー戦略」に充当し、AIを用いた分析レポート「KLab with AI BTCレポート」「KLab with AI GOLDレポート」を一般公開している。
| 資金使途 | 金額 | 構成比 |
|---|---|---|
| ビットコイン・金(金ETF等)の購入 | 36億円 | 70% |
| 新規大型モバイルオンラインゲームの企画・開発・運営 | 10億円 | 20% |
| 新規事業の開発 | 5億円 | 10% |

経営方針
2025年期初に掲げた経営方針(①コスト削減とコストコントロールの徹底、②モバイルオンラインゲーム事業の抜本改革、③新たな収益源となる事業の早期確立)については、オフィスの縮小移転や従業員数の削減により固定費削減が一段と進行し、パイプラインの整理や開発体制の見直しも進捗した。新規事業を2本立ち上げ、営業利益の黒字化には到達できなかったが、変革の一歩を踏み出せたとしている。2026年の経営方針としては、ゲーム事業の体質改革による黒字化&V字回復を掲げ、2本の新作タイトルをリリースする予定である。経営の多角化では、新規事業を検証フェーズから実行フェーズへ移行し、新規事業で売上高20億円規模を積み上げる計画としつつ、なお先行投資期間にあるとしている。注力すべき事業領域は「IP/エンタメ」「AI」「ブロックチェーン」に再定義した。

中期経営計画
中期経営計画「VISION 2028」では、2026年に新作タイトルをリリースし少数精鋭体制を確立する一方、新規事業は先行投資期間として売上高150億円を見込む(新作の谷間)。2027年は新作タイトルの通年寄与により近年最高業績を目指すとともに黒字化&V字回復を実現し、いくつかの新規事業が収益化フェーズへ移行することで売上高200億円を計画する。2028年には売上高350億円、営業利益50億円を掲げ、過去最高の業績を目指すとしている。
| 年度 | 方向性 | 売上高目標 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 2026年 | 新作タイトルのリリース/新作の谷間 | 150億円 | 少数精鋭体制確立、新規事業は先行投資期間 |
| 2027年 | 着実な成長 | 200億円 | 新作タイトルの通年寄与により近年最高業績、黒字化&V字回復、新規事業が収益化フェーズへ |
| 2028年 | 過去最高の業績へ | 350億円(営業利益50億円) | 新たな新規事業が続々登場 |

※本記事はKLabが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。