※本記事はエー・ピーホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
エー・ピーホールディングスの2026年3月期は、連結売上高218.2億円(前期比+3.6%)、連結営業利益845百万円(同+221%)と増収増益を達成した。親会社株主に帰属する当期純利益は1,135百万円で、前期の▲36百万円から黒字転換した。自己資本比率は14.0%(前期▲0.8%から改善)まで高まり、有利子負債を1,071百万円削減するなど財務体質の強化も進んだ。国内外食事業の堅調な推移と財務基盤の強化を背景に、今期からは本格的な成長フェーズへ移行するとしている。
連結業績(2026年3月期 実績)
2026年3月期の売上高は21,821百万円(前期比+3.6%)で、過去5年で最高水準となった。売上総利益は13,811百万円(構成比63.3%)、販売費及び一般管理費は12,966百万円(前期差▲264百万円)に圧縮され、営業利益は845百万円(前期比+221.3%)、経常利益は721百万円(同+185.0%)となった。特別利益454百万円(うち関係会社株式売却益438百万円)を計上したことに加え本業の収益力向上により、親会社株主に帰属する当期純利益は1,135百万円と黒字転換した。EBITDAは1,253百万円(前期比+546百万円)、EPSは84.49円だった。営業利益率は1.2%から3.9%(+2.7pt)へ向上し、既存店昨対は104.2%(前期比+4.2pt)となった。
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 前期差 | 前期比 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 21,072 | 21,821 | +749 | 103.6% |
| 営業利益 | 263 | 845 | +582 | 321.3% |
| 経常利益 | 253 | 721 | +468 | 285.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | ▲36 | 1,135 | +1,172 | — |
| EBITDA | 707 | 1,253 | +546 | 177.2% |
財務体質・キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュフローは前期の541百万円から1,263百万円へ拡大し、約2.3倍となった。税金等調整前当期純利益の計上や減価償却費408百万円の戻し入れが寄与した。投資活動によるキャッシュフローは、連結子会社であった株式会社リアルテイストの株式売却収入475百万円が有形固定資産取得支出418百万円を上回り、▲818百万円から+24百万円へ黒字化した。財務活動によるキャッシュフローは短期借入金の返済1,481百万円を主因に▲1,051百万円となった。貸借対照表では、当期純利益の積み上げと譲渡制限付株式報酬の発行により純資産は前期の▲50百万円から1,124百万円となり、債務超過を解消した。有利子負債合計は5,758百万円から4,687百万円へ1,071百万円削減し、自己資本比率は▲0.8%から14.0%へ改善した。
| 項目 | 2025年3月期末 | 2026年3月期末 | 前期差 |
|---|---|---|---|
| 資産合計 | 7,688 | 8,012 | +324 |
| 負債合計 | 7,739 | 6,888 | ▲851 |
| 純資産合計 | ▲50 | 1,124 | +1,174 |
| 有利子負債合計 | 5,758 | 4,687 | ▲1,071 |
| 自己資本比率 | ▲0.8% | 14.0% | +14.8pt |

セグメント別(事業別)の状況
セグメント別(社内管理ベース、連結調整前、単位は百万円)では、国内飲食事業の売上高が13,644百万円から14,625百万円(前期差+981百万円、+7.2%)に伸長し、営業利益も1,272百万円から2,139百万円(前期差+867百万円、+68.2%)と大幅増益となった。内訳は、居酒屋が売上6,075百万円(前期比99.4%)・営業利益833百万円(前期差+294百万円)、専門店が売上5,337百万円(同110.3%)・営業利益691百万円(前期差+341百万円)、レストランが売上3,213百万円(同119.2%)・営業利益615百万円(前期差+232百万円)だった。中食事業(塚田農場プラス)は宅配・駅ナカ・行政向け事業が伸長し、売上高3,587百万円(前期比116.2%)、営業利益312百万円(前期差+79百万円)となった。海外事業は不採算店舗の撤退により売上高が2,508百万円から2,054百万円(前期比81.9%)へ減少した一方、営業損失は▲170百万円から▲17百万円へ、EBITDAは▲104百万円から+34百万円へとそれぞれ改善した。生産流通事業は外販が伸長し、売上高1,278百万円(前期比104.2%)、営業利益88百万円(前期差+40百万円、+83.3%)となった。
| セグメント | 売上高(前期) | 売上高(当期) | 営業利益(前期) | 営業利益(当期) |
|---|---|---|---|---|
| 国内飲食事業 | 13,644 | 14,625 | 1,272 | 2,139 |
| 中食事業 | 3,086 | 3,587 | 233 | 312 |
| 海外事業 | 2,508 | 2,054 | ▲170 | ▲17 |
| 生産流通事業 | 1,226 | 1,278 | 48 | 88 |
| 連結 | 21,072 | 21,821 | 263 | 845 |

通期業績予想
会社は2027年3月期の業績予想として、売上高22,000百万円(前期比+0.8%)、営業利益860百万円(同+1.7%)、経常利益740百万円(同+2.5%)と増収増益を計画している。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は585百万円(前期比▲48.5%)を見込む。これは2026年3月期の当期純利益1,135百万円に含まれる株式会社リアルテイストの株式売却益438百万円の剥落によるもので、本業ベースの利益創出力は引き続き拡大基調にあるとしている。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(予想) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 21,821 | 22,000 | +0.8% |
| 営業利益 | 845 | 860 | +1.7% |
| 経常利益 | 721 | 740 | +2.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,135 | 585 | ▲48.5% |

株主還元
現時点では普通株主への配当は実施しておらず、成長投資と優先株償還を最優先する方針である。優先株はA種(元本10億円、配当率5%、年間優先配当5,000万円)を2028年3月に、B種(元本3億円、配当率3%、年間優先配当900万円)とC種(予定、元本1.5億円、配当率3%、年間優先配当450万円)を2029年6月にそれぞれ償還する計画で、2029年3月期までの完了を予定している。普通株主への配当方針は、優先株償還完了が見えるタイミングで明文化し開示するとしている。

中期経営計画/トピック
会社は2026年3月期から2031年3月期を対象とする中期経営計画のもとで「Food Ecosystem」構築フェーズへ移行するとしている。2031年3月期の目標として、グループ流通総額約460億円(CAGR+14.9%)、連結売上高(純売上)約430億円(CAGR+14.6%)、営業利益30〜45億円(CAGR+29〜40%)を掲げる。AI・DX戦略としては、本部コストを年率10%ずつ5年間で削減し、累計約40%の削減を目指すとしている。海外事業の営業損益(合計)は2024年3月期▲286百万円→2025年3月期▲226百万円→2026年3月期▲70百万円と3年連続で赤字幅が縮小しており、2027年3月期には+149百万円の黒字化を計画している。
※本記事はエー・ピーホールディングスが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。