※本記事はソリトンシステムズが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
ソリトンシステムズは2025年12月期(通期)の連結業績を発表した。売上高は19,762百万円(前年比6.2%増)、営業利益は2,844百万円(同39.2%増)となり、過去最高益を更新した。親会社株主に帰属する当期純利益は2,298百万円(同33.2%増)で、利益は2桁成長を達成した。年商約5億円のソリトン上海が2025年3月に株式譲渡により連結範囲外となる中、ITセキュリティ事業における自社製品・サービスの伸長が業績を牽引した。

連結業績(2025年12月期 実績)
売上総利益率は46.7%(前期44.6%)へ改善し、営業利益率は14.4%(前期11.0%)となった。売上原価は売上増に伴い10,524百万円(前年比2.1%増)、販売管理費は6,392百万円(同2.3%増)で、過去最高益更新に伴う社員への賞与支給の増加が主因である。営業外収益に受取利息や為替差益等152百万円を計上し、経常利益は2,977百万円(前年比38.1%増)となった。
| 科目 | 2024年12月期(実績) | 2025年12月期(実績) | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 18,606百万円 | 19,762百万円 | +6.2% |
| 売上総利益 | 8,293百万円 | 9,237百万円 | +11.4% |
| 営業利益 | 2,043百万円 | 2,844百万円 | +39.2% |
| 営業利益率 | 11.0% | 14.4% | – |
| 経常利益 | 2,156百万円 | 2,977百万円 | +38.1% |
| 当期純利益 | 1,725百万円 | 2,298百万円 | +33.2% |

セグメント別(事業別)の状況
事業別売上高比率(2025年12月期)はITセキュリティ事業94%、映像コミュニケーション事業5%、Eco新規事業開発1%となっている。主力のITセキュリティ事業は、防衛・防災分野での大型案件の獲得や校務DXの需要拡大により自社製品・サービスの販売が好調に推移し、セグメント売上高は18,516百万円(前年同期比5.9%増)、セグメント利益は3,717百万円(同17.3%増)となり、営業利益率は18.1%から20.1%に改善した。商品・製品売上は7,321百万円(同8.3%増)、クラウドサービス売上は2,652百万円(同14.0%増)と伸長した一方、保守売上は5,452百万円とわずかに減少した。映像コミュニケーション事業は防衛・防災分野での製品販売が堅調に推移し、セグメント利益は1,053百万円(前年度1,000百万円)となった。Eco新規事業開発は人感センサー用IC等の売上が前年比30%増となったものの、アナログエッジAIデバイスの開発投資を継続したことでセグメント損失は191百万円(前年度122百万円)に拡大した。
| 事業 | 指標 | 2024年度 | 2025年度 | 前年比 |
|---|---|---|---|---|
| ITセキュリティ | セグメント売上高 | 17,482百万円 | 18,516百万円 | +5.9% |
| ITセキュリティ | セグメント利益 | 3,170百万円 | 3,717百万円 | +17.3% |
| 映像コミュニケーション | セグメント利益 | 1,000百万円 | 1,053百万円 | – |
| Eco新規事業開発 | セグメント損失 | 122百万円 | 191百万円 | – |

通期業績予想(2026年12月期)
2026年12月期の連結業績予想は、売上高21,200百万円(前期比7.3%増)、営業利益3,150百万円(同10.7%増)、経常利益3,200百万円(同7.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,350百万円(同2.3%増)としている。営業利益率は14.9%(前期14.4%)を見込む。売上規模の拡大と利益率向上の両立を追求し、中長期成長を持続的に実現する経営基盤の強化を進める方針で、2026年12月期~2028年12月期の中期計画は策定中(2026年3月前半発表予定)としている。
| 科目 | 2025年12月期(実績) | 2026年12月期(予想) | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 19,762百万円 | 21,200百万円 | +1,437百万円 | 7.3% |
| 営業利益 | 2,844百万円 | 3,150百万円 | +305百万円 | 10.7% |
| 営業利益率 | 14.4% | 14.9% | +0.5pt | – |
| 経常利益 | 2,977百万円 | 3,200百万円 | +222百万円 | 7.5% |
| 当期純利益 | 2,298百万円 | 2,350百万円 | +51百万円 | 2.3% |

株主還元
次期(2026年12月期)の配当については、親会社株主に帰属する当期純利益2,350百万円を見込み、利益配分に関する基本方針に基づき1株につき60.00円(うち中間配当金30.00円)を予定している。配当性向(連結)は47.3%、株主資本配当率(連結)は7.8%の見込みである。基本方針では配当性向(連結)50.0%程度、もしくは株主資本配当率(連結)8.0%程度を目安としており、年間配当金は7期連続の増配となる。内部留保資金はアナログエッジAIチップの開発やクラウドサービス移行に向けた新規開発投資など、成長に不可欠な戦略的投資の原資に充てる予定である。
| 項目 | 次期(2026年12月期)予定 |
|---|---|
| 1株当たり配当金 | 60.00円(うち中間配当金30.00円) |
| 配当性向(連結) | 47.3% |
| 株主資本配当率(連結) | 7.8% |
トピック
投資事業として位置付けるEco新規事業開発では、超低消費電力を実現するアナログAIチップの開発を継続しており、2026年秋から試作チップの性能評価を開始する予定である。また、JAXA宇宙探査イノベーションハブの支援のもと、月極域探査機(LUPEX)ローバ向け宇宙用FPGA設計は第2フェーズに入っている。ITセキュリティ事業では、クラウド型ID管理サービス「Soliton OneGate」との連携強化や、株式会社網屋とのアライアンスによるゼロトラスト環境の提供など、クラウドシフトの加速に取り組んでいる。
※本記事はソリトンシステムズが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。