オカムラ食品工業

オカムラ食品工業、2026年6月期は売上高・営業利益とも過去最高 海外卸売事業と国内加工事業が牽引

決算サマリー 2026.08.24
オカムラ食品工業、2026年6月期は売上高・営業利益とも過去最高 海外卸売事業と国内加工事業が牽引

※本記事はオカムラ食品工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

オカムラ食品工業(2938)は2026年8月7日、2026年6月期の決算補足説明資料を公表した。連結売上高は427億2600万円(前期比+73億8100万円)、営業利益は38億7300万円(前期比+8億5200万円)といずれも過去最高となった。海外卸売事業の大幅な伸長に加え、国内加工事業ではいくら製品の高水準な販売単価が続き利益を押し上げた。2027年6月期は売上高483億3300万円、営業利益43億6500万円を計画する。

目次

連結業績(2026年6月期 実績)

連結売上高は427億2600万円と前期比+73億8100万円(+21%)の過去最高売上となった。計画比でも+36億9000万円(+9%)の上振れ。営業利益は38億7300万円で前期比+8億5200万円(+28%)の過去最高益(計画比+6000万円/+2%)。経常利益は40億5600万円で前期比+12億4100万円増加し、うち外貨建債権に係る為替差損益の改善が+6億2000万円寄与した(当期は為替差益3億9000万円、前期は為替差損2億2000万円)。

項目2026年6月期(当期)2025年6月期(前期)増減
売上高42,726百万円35,345百万円+7,381百万円
営業利益3,873百万円3,021百万円+852百万円
経常利益4,056百万円2,815百万円+1,241百万円
通期実績サマリー(2026年6月期)
出典:2026年6月期決算補足説明資料 P.5

セグメント別の状況

すべてのセグメントで増収となった。海外卸売事業は前期比+42億8400万円(+39%)とセグメントの中で最も高い成長率を記録し、東アジア・東南アジアでの日本食市場拡大を背景に取引が拡大した。国内加工事業は北海道の秋鮭不漁を背景にいくら製品の相場が上昇するなか、安定した販売数量を確保し大幅増収となった。海外加工事業は台湾・タイなど海外卸売事業向け販売の増加により増収。養殖事業は国内は出荷数量が減少したものの生鮮需要の高まりから、海外は魚卵価格上昇・円安の影響から増収となった。

セグメント前期比増減(百万円)主な要因
養殖+1,692国内は生鮮需要の高まり、海外は魚卵価格上昇・円安の影響で増収
国内加工+3,368北海道の秋鮭不漁によるいくら製品の相場上昇下で安定した販売数量を確保
海外加工+1,369台湾・タイなど海外卸売事業向け販売の増加、進出エリアでの和食・寿司ニーズ取り込み
海外卸売+4,284東アジア・東南アジアでの日本食市場拡大を背景に取引を拡大
調整額△3,334

営業利益面では、国内加工事業がいくらの相場高継続と安定供給の実現により前期比+1,432百万円の大幅増益となった一方、海外加工事業は円安による原価率上昇と価格転嫁の遅れから同△340百万円の減益。海外卸売事業は取引・売上の増加に加え、粗利の高い自社魚卵製品売上の増加もあり同+440百万円の増益。養殖事業は国内の水揚げ量減少に伴う固定費比率上昇や海外の生育不良等により同△466百万円の減益となった。

セグメント別売上高増減
出典:2026年6月期決算補足説明資料 P.12

通期業績予想(2027年6月期)

2027年6月期は、国内外養殖量の増加による養殖事業売上と、アジアを中心に市場拡大が続く海外卸売事業、海外加工事業の増収を見込み、売上高は483億3300万円(前期比+56億700万円)を計画する。営業利益は売上増加を背景に43億6500万円(前期比+4億9200万円)を計画する。なお2026年6月期の経常利益には外貨建債権に関する為替差益3億9800万円が含まれており、当該影響を除く実質ベースでは前期比+1億7000万円/+4.8%の増益を計画としている。

項目2027年6月期(計画)2026年6月期(実績)増減
売上高48,333百万円42,726百万円+5,607百万円
営業利益4,365百万円3,873百万円+492百万円
2027年6月期 連結業績計画サマリー
出典:2026年6月期決算補足説明資料 P.26

セグメント別計画(2027年6月期)

セグメント別では、養殖事業が国内養殖量の増加(約1,600トン)に加え海外養殖量の増加もあり、セグメント利益は前期比+378百万円を計画。海外加工事業は海外卸売事業向け販売の増加や高付加価値商品を中心とした売上拡大により同+344百万円の増益を計画する。海外卸売事業はアジアを中心とした日本食マーケットの拡大傾向が継続するとして同+104百万円の増益を計画。国内加工事業はこれ以上の魚卵単価の高騰は想定せず、同△150百万円の減益を計画している。

中期経営目標2030の進捗

「中期経営目標2030」では、サーモンを中心とした垂直統合型ビジネスモデルの下、川上の養殖と川下の販売の両方の拡大による成長を掲げ、2030年6月期に国内水揚げ量1万2千トン、海外卸売事業売上高250億円を目指す。国内養殖量の拡大に向けては、秋田県八峰町の泊川中間養殖場が2026年9月稼働予定(2027年6月期の水揚げに寄与)、青森県今別町の第2今別中間養殖場は2029年6月期の寄与を予定するほか、北海道八雲町・岩内町・知内町での自治体・漁業協同組合との連携、新規バージ船の三厩海域への導入(2027年6月期予定)などを進めている。海外卸売事業では2026年4月にオランダに欧州初拠点を新設し、現在シンガポール・マレーシア・台湾・タイ・ベトナム・香港・オランダの7地域で展開している。

中期経営目標2030の全体像
出典:2026年6月期決算補足説明資料 P.31

株主還元

配当方針は、株主資本配当率2%以上を目途に継続的な増配に努めるというもの。2026年6月期の年間配当は8.00円(中間4.00円、期末4.00円)で、前期の6.33円(中間3.16円、期末3.16円)から増配となった。なお2025年1月1日付で1株を2株に、同年7月1日付で1株を3株に、それぞれ株式分割を実施しており、上記1株当たり配当金は2025年6月期の期首に当該株式分割が行われたと仮定した場合の金額である。2027年6月期は年間配当9.00円(中間4.00円・期末5.00円)を計画し、期末で1円増配する。また、期末時点で1単元(100株)以上保有の株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループで養殖・加工した食品を贈呈する株主優待制度を実施している。

区分2025年6月期(実績)2026年6月期(実績)2027年6月期(計画)
中間配当3.16円4.00円4.00円
期末配当3.16円4.00円5.00円
合計6.33円8.00円9.00円

※本記事はオカムラ食品工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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