※本記事はオープンアップグループが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
オープンアップグループは2026年8月7日、2026年6月期の連結決算(IFRS)を発表した。売上収益は167,483百万円(前期比10.9%減)と、前期に実施した英国事業売却による剥落影響で減収となった一方、営業利益は16,695百万円(同2.8%増)、税引前利益は16,847百万円(同4.2%増)と増益を確保した。親会社の所有者に帰属する当期利益は11,829百万円(同5.8%減)となった。
連結業績(2026年6月期 実績)
短信によると、売上収益は、新たに連結子会社化したエイセブホールディングス以下3社の業績寄与があったものの、事業ポートフォリオ最適化に伴い前期に実施した英国事業売却による剥落影響が大きく、前期を下回った。売上総利益は主に英国事業売却の影響により減少したが、高付加価値案件へのシフトや収益性改善施策の推進により、売上総利益率は前期から上昇した。
販売費及び一般管理費については、人件費の増加や生産性向上に向けた投資を実施した一方、採用費の適正化をはじめとした効率的なコストマネジメントを推進し、営業利益は増益となった。親会社の所有者に帰属する当期利益は、前期は英国事業売却に伴う税務上の一時的な影響により法人税率が低下していたことから、その反動で当期の法人所得税費用が増加し、前期を下回った。
| 項目 | 2026年6月期 | 2025年6月期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 167,483百万円 | 187,954百万円 | 10.9%減 |
| 事業利益 | 16,390百万円 | 15,631百万円 | 4.9%増 |
| 営業利益 | 16,695百万円 | 16,244百万円 | 2.8%増 |
| 税引前利益 | 16,847百万円 | 16,172百万円 | 4.2%増 |
| 当期利益 | 11,847百万円 | 12,574百万円 | 5.8%減 |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 11,829百万円 | 12,559百万円 | 5.8%減 |
事業利益は、売上総利益から販売費及び一般管理費を減算したもので、「その他の収益」や「その他の費用」に計上される特別項目(雇用調整助成金や減損損失など)による影響を除いた同社独自の利益指標である。
セグメント別の状況
同社は当期よりセグメント区分を見直し、従来の「機電・IT領域」を「機電領域」と「IT領域」に分割した。前期との比較は変更後の区分に組み替えた数値に基づいている。
機電領域は、半導体関連分野でAI関連投資の拡大を背景に先端領域を中心として需要が堅調に推移し、防衛・航空機・プラント分野でも底堅い需要が継続した。経験者採用の強化により在籍エンジニア数が堅調に推移したことに加え、2025年10月にエイセブホールディングスの株式を取得し、同社および同社子会社のエイセブプラス、イーテックを連結の範囲に含めたことで稼働人員が増加し、売上収益、セグメント利益ともに前期を上回った。
IT領域は、営業体制の再構築等により案件獲得が一時的に低迷したことや、前期に実施した組織統合の影響による一部での生産性低下から、稼働人数が前期を下回った。一方で、IT開発におけるAI関連案件の拡大や契約単価の向上、高稼働率の維持に加え、ITインフラにおける採用抑制などコストマネジメントを推進し、セグメント利益は前期を上回った。
建設領域は、組織統合や営業体制の再構築の影響により稼働人数が前期を下回った。処遇改善、営業体制の強化、契約単価の向上およびコストマネジメントを進めたものの、稼働人数の減少と処遇改善に伴う売上原価の増加により、セグメント利益は前期を下回った。海外領域は、前期の英国事業売却による事業規模縮小の影響で、売上収益、セグメント利益ともに前期を下回った。その他では、オンラインプログラミング学習サービスで学習需要が一服し受講者数が伸び悩み、セグメント損失を計上した(前期はセグメント利益)。
財政状態とキャッシュ・フロー
当連結会計年度末の資産合計は129,401百万円(前期末122,702百万円)となった。短信は、現金及び現金同等物、無形資産およびのれんの増加等を主な変動項目に挙げている。負債は非流動負債の社債及び借入金の増加等により増加した。資本合計は80,293百万円(前期末78,867百万円)で、自己株式の取得や資本剰余金の減少があった一方、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上等により利益剰余金が増加した。親会社所有者帰属持分比率は62.0%(前期末64.2%)となった。
| 項目 | 2026年6月期 | 2025年6月期 |
|---|---|---|
| 資産合計 | 129,401百万円 | 122,702百万円 |
| 資本合計 | 80,293百万円 | 78,867百万円 |
| 親会社の所有者に帰属する持分 | 80,233百万円 | 78,835百万円 |
| 親会社所有者帰属持分比率 | 62.0% | 64.2% |
| 1株当たり親会社所有者帰属持分 | 944.36円 | 907.03円 |
キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが17,878百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが2,810百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが12,276百万円の支出となり、現金及び現金同等物の期末残高は23,191百万円となった。投資活動では連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が、財務活動では配当金の支払額、リース負債の返済による支出、自己株式の取得による支出等が、社債の発行による収入を上回った。
株主還元
当期の1株当たり年間配当金は85円00銭となり、前期の75円00銭から増配となった。配当金総額は7,231百万円、配当性向は61.2%である。次期の年間配当は1株当たり90円00銭を予想している。直近に公表されている配当予想からの修正はない。
| 項目 | 2026年6月期(実績) | 2027年6月期(予想) |
|---|---|---|
| 1株当たり年間配当金 | 85円00銭 | 90円00銭 |
| 配当性向(連結) | 61.2% | 62.2% |
2027年6月期の業績予想
2027年6月期の連結業績予想は、売上収益175,000百万円(前期比4.5%増)、営業利益17,700百万円(同6.0%増)、税引前利益17,700百万円(同5.1%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益12,300百万円(同4.0%増)としている。短信は、国内の技術者派遣市場における底堅い人材需要を背景に、各事業領域における営業力の強化、エンジニアの採用・定着および生産性向上に取り組み、増収増益を見込むとしている。機電領域では安定成長の継続、IT領域では構造改革による収益改善、建設領域では採用力・定着率の向上と営業体制の強化を通じた稼働人数の拡大を図り、営業利益率10.0%以上を目標とする。なお、2027年6月期の業績予想より事業利益の記載は行わないとしている。
| 項目 | 2027年6月期(予想) | 増減率 |
|---|---|---|
| 売上収益 | 175,000百万円 | 4.5%増 |
| 営業利益 | 17,700百万円 | 6.0%増 |
| 税引前利益 | 17,700百万円 | 5.1%増 |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 12,300百万円 | 4.0%増 |
| 基本的1株当たり当期利益 | 144.77円 | - |
継続企業の前提に関する注記
継続企業の前提に関する注記について、短信は「該当事項はありません」としている。
本記事はオープンアップグループが公表した2026年6月期決算短信をもとに作成しています。決算短信は監査法人の監査対象外です。
※本記事はオープンアップグループが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。