※本記事はLIFULLが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
株式会社LIFULL(証券コード2120)は2025年9月期(2024年10月~2025年9月)の連結決算を発表した。売上収益は281.2億円(前期比+6.9%)、営業利益は38.1億円(同+26.1%)となり、HOME’S関連事業の増収と広告宣伝費の効率化が業績をけん引した。前期に計上した子会社LIFULL SPACEの売却益という一時要因を除くと、営業利益は前期比約1.8倍に拡大した。当期利益は5,317百万円の黒字となり、前期の8,463百万円の赤字から大きく改善して過去最高を記録した。株主還元では配当性向を30%に引き上げ、創業30周年記念配当1.00円を含む1株当たり配当金は過去最高の10.41円となった。
連結業績(2025年9月期 実績)
簡易損益計算書(IFRS)によると、売上収益は28,127百万円(前期比+6.9%)、営業利益は3,815百万円(同+26.1%、営業利益率13.6%)だった。人件費関連は前期比+7.7%と増加した一方、広告宣伝費・営業費は同▲7.9%に圧縮され、収益性が改善した。当期利益は5,317百万円の黒字となり、前期の8,463百万円の赤字から大きく改善し過去最高となった。これは海外事業のリストラクチャリングに伴う会計処理の一時的な影響が前期に生じていた反動が主因である。
| 項目 | 2025年9月期 | 2024年9月期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 28,127百万円 | 26,312百万円 | +6.9% |
| 営業利益 | 3,815百万円 | 3,027百万円 | +26.1% |
| 営業利益率 | 13.6% | 11.5% | +2.1pt |
| 当期利益 | 5,317百万円 | ▲8,463百万円 | – |

セグメント別(HOME’S関連事業)の状況
セグメント別に見ると、HOME’S関連事業の売上収益は25,530百万円(前期比+6.3%)、セグメント損益は4,322百万円(同+61.7%)で、いずれも過去最高となった。サイト流入数・反響数の増加に加え、広告宣伝費・営業費の最適化が利益率改善に寄与し、セグメント利益率は前期の11.1%から16.9%へ5.8pt改善した。その他セグメントはLIFULL seniorの収益性改善や地方創生事業の縮小により、赤字幅が421百万円から361百万円に縮小した。
| セグメント | 指標 | 2025年9月期 | 2024年9月期 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| HOME’S関連 | 売上収益 | 25,530百万円 | 24,024百万円 | +6.3% |
| その他 | 売上収益 | 2,596百万円 | 2,288百万円 | +13.5% |
| HOME’S関連 | セグメント損益 | 4,322百万円 | 2,673百万円 | +61.7% |
| その他 | セグメント損益 | ▲361百万円 | ▲421百万円 | – |

通期業績予想(2026年9月期)
2026年9月期は中期経営計画の初年度として、営業・開発人員の採用強化やAI・生成AI関連への投資を強化する方針で、売上収益は29,700百万円(前期比+5.6%)を見込む。一方、戦略投資や本社移転関連費用等の一時費用計上により、営業利益は3,000百万円(同▲21.4%、営業利益率10.1%)、当期利益は1,900百万円(同▲64.3%)を予想する。会社側はコントロールラインとして営業利益率10%超を掲げつつ、中期経営計画達成に向けたスタートダッシュの1年と位置付けている。
| 項目 | 2026年9月期予想 | 2025年9月期実績 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 29,700百万円 | 28,127百万円 | +5.6% |
| HOME’S関連事業(売上収益) | 26,450百万円 | 25,530百万円 | +3.6% |
| その他(売上収益) | 3,250百万円 | 2,596百万円 | +25.2% |
| 営業利益 | 3,000百万円 | 3,815百万円 | ▲21.4% |
| 営業利益率 | 10.1% | 13.6% | ▲3.5pt |
| 当期利益 | 1,900百万円 | 5,317百万円 | ▲64.3% |

株主還元
LIFULLは2025年9月期より配当性向を従来比5ポイント引き上げて30%に変更した。創業30周年の記念配当1.00円を含む1株当たり配当金は過去最高の10.41円となった。配当方針は非経常的な特殊要因を考慮して配当金額を決定する場合があるとしており、単年度の業績が赤字となった場合は配当をゼロとする可能性があるとしている。
| 項目 | 2025年9月期 |
|---|---|
| 配当性向 | 30%(前期比+5pt引き上げ) |
| 1株当たり配当金 | 10.41円(過去最高、創業30周年記念配当1.00円を含む) |

中期経営計画(2026年9月期~2028年9月期)
2025年11月策定の中期経営計画(2026年9月期~2028年9月期)では、「グループシナジーを最大化し、住領域×AIでNo.1に」をテーマに掲げた。海外事業からの撤退や周辺事業の売却など事業ストラクチャの改革を進め、国内の住まい領域事業に経営資源を集中する。2028年9月期の定量目標として売上収益350~400億円、営業利益55~60億円、営業利益率15%超を掲げている。あわせて、2028年9月期の連結営業利益55億円以上・60億円以上の達成を行使条件とする新株予約権(ストック・オプション)40,600個を役員・従業員向けに発行し、目標達成への意欲向上を図る。
※本記事はLIFULLが公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。