※本記事は福田組が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
福田組の2025年12月期(連結)は、売上高1,679億円(前期比0.8%増)、営業利益77億円(前期比1.4%増)となり、資料は「ゆるやかな増収・増益」としている。前期のような大型開発不動産の販売売上がなく反動減となった親会社の減収を、好調な子会社群が支えて連結では増収となった。2026年12月期は売上高175,600百万円、営業利益7,600百万円を計画し、増収・減益を見込む。
連結業績(2025年12月期 実績)
売上高は167,960百万円(前期比0.8%増)、営業利益は7,769百万円(同1.4%増)、経常利益は8,127百万円(同2.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,548百万円(同4.5%増)となった。売上総利益率は10.7%から11.0%へ上昇した。資料は、前年比で増収増益となった一方、売上高は修正業績予想(2025年11月7日修正、170,000百万円)を若干下回ったと説明している。営業利益の内訳については、親会社では採算性が向上した建築事業が増益となったものの、前期のような大型開発販売利益がなく単体では若干の減益となり、大型案件の竣工により利益率が増加した道路舗装系子会社、一昨年より採算性の高い災害復旧関連工事を抱えてきた土木系子会社、都心部で建築リニューアル事業を展開する子会社が全体を押し上げたとしている。
| 項目 | 2024年12月期 | 2025年12月期 | 増減 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 166,589 | 167,960 | 1,370 | 0.8% |
| 売上総利益 | 17,824(10.7%) | 18,529(11.0%) | 704 | 4.0% |
| 販管費及び一般管理費 | 10,159(6.1%) | 10,759(6.4%) | 600 | 5.9% |
| 営業利益 | 7,665(4.6%) | 7,769(4.6%) | 103 | 1.4% |
| 経常利益 | 7,957 | 8,127 | 169 | 2.1% |
| 親会社株主帰属当期純利益 | 5,309 | 5,548 | 239 | 4.5% |
単位:百万円。カッコ内は対売上高比率。出典:福田組 2025年12月期 通期 決算説明資料 P.8

財政状態は、資産合計が147,476百万円(前期末比4,662百万円増)、純資産が90,166百万円(同4,758百万円増)となり、自己資本比率は59.3%から60.9%へ1.6ポイント上昇した。キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが2,574百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが1,127百万円の支出、フリー・キャッシュ・フローが1,446百万円となり、現金同等物期末残高は30,819百万円(前期末比1,126百万円減)となった。
セグメント別の状況
売上高は、建築工事セグメントが83,322百万円(前期比6.7%増)と、親会社およびリニューアル事業子会社の売上が大きく増加した。一方、土木工事セグメントは68,731百万円(同1.5%減)、不動産セグメントは2,306百万円(同58.7%減)と、いずれも親会社の反動減となった。営業利益は、建築工事セグメントが売上高および利益率の上昇により4,446百万円(同19.7%増)へ増加し、建設附帯セグメントは重仮設材リース子会社のグループ外の販売シェアが増えたことで損失が90百万円へ縮小した。土木工事セグメントと不動産セグメントは売上高の減少により営業利益も減少した。なお建設附帯セグメントは、主として子会社における合材製造・販売部門と重仮設材リース部門が対象となっている。
| セグメント | 売上高 2024年12月期 | 売上高 2025年12月期 | 営業利益 2024年12月期 | 営業利益 2025年12月期 |
|---|---|---|---|---|
| 土木工事 | 69,765 | 68,731 | 3,587 | 3,184 |
| 建築工事 | 78,122 | 83,322 | 3,714 | 4,446 |
| 建設附帯 | 12,518 | 12,893 | △388 | △90 |
| 不動産 | 5,583 | 2,306 | 877 | 356 |
| その他 | 599 | 707 | 31 | 35 |
| セグメント小計 | 166,589 | 167,960 | 7,822 | 7,932 |
| 全社費用 | - | - | △156 | △162 |
| 合計 | 166,589 | 167,960 | 7,665 | 7,769 |
単位:百万円。出典:福田組 2025年12月期 通期 決算説明資料 P.9、P.10

受注高・次期繰越工事高(個別)
個別ベースの受注高(不動産開発の受注を除く)は122,607百万円(前期比30.5%増)となり、建築が101,495百万円(同39.3%増)と大きく増加した。次期繰越工事高は139,837百万円(同24.7%増)で、うち建築が106,553百万円(同37.6%増)となった。
| 項目(個別・不動産開発除く) | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 受注高 | 98,576 | 93,972 | 122,607 | 30.5% |
| (土木) | 22,102 | 21,087 | 21,112 | 0.1% |
| (建築) | 76,474 | 72,885 | 101,495 | 39.3% |
| 次期繰越工事高 | 112,584 | 112,135 | 139,837 | 24.7% |
| (土木) | 37,812 | 34,676 | 33,283 | △4.0% |
| (建築) | 74,771 | 77,459 | 106,553 | 37.6% |
単位:百万円。出典:福田組 2025年12月期 通期 決算説明資料 P.16
2026年12月期 通期業績見通し
2026年12月期は、売上高175,600百万円(前期比4.5%増)、営業利益7,600百万円(同2.2%減)、経常利益7,800百万円(同4.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益5,000百万円(同9.9%減)を計画する。売上高は、親会社の前年からの繰越工事高が増加していることが影響し増収の見通し。利益は、利益を押し上げる大型案件の竣工予定はなく、受注時利益率が増加している親会社に対し、前年並みの好採算要素が少なく、人手不足や労務単価の上昇リスク等の懸念から子会社群は慎重として、若干の減益を見込む。
| 項目 | 2025年12月期(実績) | 2026年12月期(計画) | 増減 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 167,960 | 175,600 | 7,639 | 4.5% |
| 営業利益 | 7,769 | 7,600 | △169 | △2.2% |
| 経常利益 | 8,127 | 7,800 | △327 | △4.0% |
| 親会社株主帰属当期純利益 | 5,548 | 5,000 | △548 | △9.9% |
単位:百万円。出典:福田組 2025年12月期 通期 決算説明資料 P.14

個別の受注高計画は100,400百万円(前期比18.7%減)で、内訳は土木26,000百万円(同23.1%増)、建築74,000百万円(同27.1%減)、不動産400百万円(同51.5%減)。資料は引き続き1,000億円の安定受注を目指すとしたうえで、土木は官庁工事の安定的な受注を図りながら民間工事の受注量の増加を目指し、建築は旺盛な建設需要を背景としつつ限られた人的資源を効率的に配置できる水準を見込み、不動産は2026年12月期が端境期のため次なる大型案件の受注を目指すとしている。
株主還元
資料は安定的な配当・株主還元を実施するとし、2025年12月期は当初計画を上回る業績結果により増配を行い、年間配当は260円、配当性向は38.8%となった。2026年12月期は基本配当を260円とし、更なる利益還元に努めていく予定としている。

中長期経営計画の振り返り
中期経営計画2025の結果として、2025年12月期実績は売上高1,679億円(計画1,850億円)、営業利益77億円(同84億円)、営業利益率4.6%(同4.5%)、自己資本比率60.9%(同50.0%)、ROE6.4%(同8.0%程度)、配当性向38.8%(同20.0%以上)、投資額16億円・累計65億円(同75億円)となった。資料は、持続的な成長のため質の充実と経営基盤づくりに傾注した4年であり、定量面では建築を中心に受注は旺盛だったものの人的制約もあり売上・利益目標はいずれも未達、資本効率改善に課題が残るものの増配をはじめとした積極的な株主改善によって改善を志向、コロナ禍もあり投資判断が遅れ投資金額は計画未達、と総括している。新長期ビジョンおよび新中期経営計画は、2026年3月中旬頃の開示に向けて策定中としている。
会社概要としては、新潟県を地盤として全国展開する総合建設(土木・建築)会社で、企業集団は当社、子会社25社、関連会社他4社で構成され、連結従業員数は2,226名(2025年12月末日現在)。売上高構成比は福田組単体が55.3%で、福田道路、その他の業績は安定的に推移しているとしている。
※本記事は福田組が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。