※本記事は東亜道路工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
東亜道路工業の2026年3月期の連結売上高は、前期比4.1%減の121,327百万円となった。工事の進捗が計画を下回ったことに加え、製造販売等における採算重視の販売方針が売上高減の主要因である。一方、営業利益は5,788百万円(前期比15.4%増)、経常利益は5,997百万円(同15.2%増)と前期実績を上回った。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に固定資産売却益等を計上した一方、当期は減損損失を計上したことなどにより前期比17.0%減の3,426百万円となった。
連結業績(2026年3月期 実績)
連結売上高は計画比、および前期比でそれぞれ4.5%減、4.1%減の121,327百万円。売上高総利益率は、新実行予算システムが本格稼働したことから不採算工事の早期発見と対策が行えるようになり、前期比+1.3%改善した。営業利益は、工事部門における資材価格や人件費の高騰、ならびに製造販売部門における出荷量の減少等の影響により、前期実績は上回ったものの、期初予想である6,500百万円には届かなかった。親会社株主に帰属する当期純利益は期初予想に対して16.4%の減となっている。期初予想に対する達成率は、売上高95.5%、営業利益89.0%、経常利益90.9%、親会社株主に帰属する当期純利益83.6%、配当100.0%。
| 項目(百万円) | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 121,327 | 126,575 | ▲5,247(▲4.1%) |
| 売上総利益 | 14,525 | 13,487 | 1,037(7.7%) |
| 売上高総利益率 | 12.0% | 10.7% | 1.3% |
| 販売費及び一般管理費 | 8,737 | 8,472 | 264(3.1%) |
| 営業利益 | 5,788 | 5,015 | 773(15.4%) |
| 経常利益 | 5,997 | 5,206 | 790(15.2%) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3,426 | 4,127 | ▲700(▲17.0%) |
| 配当 | 90円 | 90円 | – |
単体では、売上高85,740百万円(前期比4.6%減)、営業利益2,735百万円(同46.8%増)、経常利益3,554百万円(同26.5%増)、当期純利益2,134百万円(同27.3%減)となった。財政状態は、資産合計88,501百万円(前期比2.4%減)、負債合計33,441百万円(同1.0%減)、純資産55,059百万円(同3.3%減)、自己資本比率60.6%、有利子負債4,633百万円。連結キャッシュ・フローは営業活動によるCFが12,205百万円、投資活動によるCFが▲2,331百万円、財務活動によるCFが▲8,271百万円で、現金及び現金同等物の期末残高は前期比1,601百万円増の13,909百万円となった。
セグメント別の状況
建設事業は売上高が前期比4.0%の減収となった一方、セグメント利益は資材価格や人件費高騰はあったものの、完成工事利益の増加等により前期比596百万円の増益。次期への繰越工事は受注増により前期比31.4%増となった。製造販売・環境事業等は売上高が前期比4.4%の減収、セグメント利益は適正な利益を確保する価格設定を徹底したことにより前期比370百万円の増益となった。受注高は合計130,134百万円(前期比8.8%増)で、内訳は建築工事66,427百万円(同14.9%増)、土木工事16,677百万円(同31.7%増)、製造販売・環境事業等47,028百万円(同4.4%減)。次期繰越高は合計36,864百万円(同31.4%増)となっている。
| セグメント | 指標(百万円) | 2026年3月期 | 2025年3月期 |
|---|---|---|---|
| 建設事業 | 売上高 | 74,298 | 77,401 |
| 製造販売・環境事業等 | 売上高 | 47,028 | 49,173 |
| 合計 | 売上高 | 121,327 | 126,575 |
| 建設事業 | セグメント利益 | 4,413 | 3,816 |
| 製造販売・環境事業等 | セグメント利益 | 3,835 | 3,464 |
| 合計 | セグメント利益 | 8,248 | 7,281 |

2027年3月期 通期業績予想
2027年3月期の連結業績予想は、売上高130,000百万円(前期比7.1%増)、営業利益6,000百万円(同3.7%増)、経常利益6,100百万円(同1.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,200百万円(同22.6%増)。アスファルト等の原材料価格の動向は依然不透明であり、エネルギー価格の上昇も見込まれる中、建設事業においては繰越工事が前期比増でのスタートとなり、受注高も順調に推移していることから、建設事業、建設材料等の製造販売・環境事業等ともに計画通りの進捗を見込むとしている。建設事業では出来高生産性を重視した技術者の配置や、大型工事の進捗状況と問題点の把握による粗雑工事・不採算工事の発生防止に努め、工事粗利益率の向上を目指す。製造販売・環境事業等では、石油由来の製品価格の急騰と円安傾向を受け、全ての販売物に対し既受注物件も含め緊急価格改定を行い、収益確保に努めるとしている。
| 項目(百万円) | 2027年3月期 予想 | 2026年3月期 実績 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 130,000 | 121,327 | 7.1% |
| 営業利益 | 6,000 | 5,788 | 3.7% |
| 経常利益 | 6,100 | 5,997 | 1.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4,200 | 3,426 | 22.6% |

株主還元
配当性向100%を基準とし、DOE8%を目指す方針を掲げている。1株当たり配当金は2024年3月期の42円(配当性向52.5%、DOE3.9%)から2025年3月期は90円(配当性向100.9%、DOE7.9%)、2026年3月期は90円(配当性向121.2%、DOE8.4%)となった。なお2024年4月1日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行っており、1株当たり配当金額は2021年3月期の期首に当該株式分割が行われたとして算定している。自己株式の消却については、今後も株主への一層の利益還元を図るため柔軟に検討するとしている。政策保有株式は2024年3月31日時点の保有時価ベース39.6億円の1/3程度までの縮減を目標に掲げ、2026年3月末の残高は32.1億円となった。
| 項目 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|
| 1株当たり配当金 | 42円 | 90円 | 90円 |
| 配当性向 | 52.5% | 100.9% | 121.2% |
| DOE | 3.9% | 7.9% | 8.4% |

中期経営計画の進捗
中期経営計画「TOA ROAD Sustainable Plan 2026」(2024年度~2026年度)は2026年3月期で2年目となる。中東情勢の緊迫化等を背景とした地政学的リスクの高まりを受け、原油価格やエネルギー価格の上昇によるコスト負担の増加傾向が継続し、当初計画策定時より事業環境が大幅に変化したことから、2026年5月11日開催の取締役会において最終年度(2027年3月期)の数値目標見直しを決議した。売上高目標は1,300億円で据え置き、営業利益目標は75億円から60億円へ、ROE目標値は9.0%超から8.0%超へ修正している。成長投資は3ヵ年合計150億円以上の投資額目標に対し、2026年3月期までの累計投資額が約56億円となり、進捗率は37.2%。2026年3月期のROEは6.3%、PBRは1.47倍(前年PBR1.2倍)となった。

※本記事は東亜道路工業が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。