※本記事は大東建託が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
大東建託の2026年3月期は、売上高1兆9,847億円(前期比+7.7%)、営業利益1,352億円(同+13.8%)と増収増益となり、営業利益は過去最高益を更新した。経常利益は1,391億円(同+7.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益は990億円(同+5.5%)。主要指標は受注高5,705億円(前期比▲4.4%)、居住用3月入居率(家賃ベース)98.0%(前年同月比+0.2p)、ROE20.5%(前期比▲1.0p)、年間配当金150.4円(前期比+7.6円)となった。
連結業績(2026年3月期 実績)
売上高は1兆9,847億円(前期18,423億円)、営業利益は1,352億円(前期1,188億円)。営業利益の前期比+164億円の内訳は、セグメント別粗利益が不動産開発+205億円、不動産賃貸+78億円、その他+14億円、建設+13億円、販管費が▲148億円。期初計画(営業利益1,250億円)に対しては+102億円で、建設+6億円、不動産賃貸+118億円、不動産開発+68億円、その他△2億円、販管費△87億円という内訳となった。販管費は2,117億円(前期比+7.5%)、売上高販管費率は10.7%(+0.0p)で、人件費+50.8億円(ベースアップ、賞与、人員増)、販売促進費+21.8億円、アスコット社+32.3億円などが増加要因。財務面では2026年3月末の資産合計が1兆3,675億円(前期末比+1,456億円)、純資産4,966億円、自己資本比率36.5%、BPS1,534.24円、EPS299.01円となった。
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1兆9,847億円 | 18,423億円 | +7.7% |
| 営業利益 | 1,352億円 | 1,188億円 | +13.8% |
| 経常利益 | 1,391億円 | 1,294億円 | +7.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 990億円 | 938億円 | +5.5% |
| 販管費 | 2,117億円 | 1,969億円 | +7.5% |
| 売上高販管費率 | 10.7% | 10.7% | +0.0p |
| ROE | 20.5% | - | ▲1.0p |

セグメント別の状況
建設事業は完成工事高5,442億円(前期比+0.6%)、完成工事総利益1,381億円(同+1.0%)、営業利益451億円(同△4.2%)。総利益率は25.4%(前期比+0.1p)で、内訳は価格改定による効果+2.7p(前期比150億程度のプラス効果)、労務費△1.0p、資材費△1.1p、為替・輸入資材△0.5p。不動産賃貸事業は売上高1兆2,030億円(同+3.3%)、売上総利益1,408億円(同+5.9%)、営業利益855億円(同+6.5%)で、総利益率11.7%(+0.3p)、営業利益率7.1%(+0.2p)。不動産開発事業は売上高1,470億円(同+186.5%)、売上総利益323億円(同+174.7%)、営業利益185億円(同+259.8%)と大幅な増収増益。その他は売上高902億円(同+5.7%)、売上総利益357億円(同+4.3%)、営業利益195億円(同△1.8%)となった。
| セグメント | 指標 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|---|---|
| 建設事業 | 完成工事高 | 544,283百万円 | 540,975百万円 | +0.6% |
| 建設事業 | 完成工事総利益 | 138,187百万円 | 136,841百万円 | +1.0% |
| 建設事業 | 営業利益 | 45,148百万円 | 47,143百万円 | △4.2% |
| 不動産賃貸事業 | 売上高 | 1,203,091百万円 | 1,164,672百万円 | +3.3% |
| 不動産賃貸事業 | 総利益 | 140,818百万円 | 132,989百万円 | +5.9% |
| 不動産賃貸事業 | 営業利益 | 85,554百万円 | 80,324百万円 | +6.5% |
| 不動産開発事業 | 売上高 | 147,083百万円 | 51,329百万円 | +186.5% |
| 不動産開発事業 | 総利益 | 32,326百万円 | 11,766百万円 | +174.7% |
| 不動産開発事業 | 営業利益 | 18,535百万円 | 5,151百万円 | +259.8% |
| その他の事業 | 売上高 | 90,300百万円 | 85,380百万円 | +5.7% |
| その他の事業 | 総利益 | 35,719百万円 | 34,259百万円 | +4.3% |
| その他の事業 | 営業利益 | 19,519百万円 | 19,877百万円 | △1.8% |

受注・入居率などの主要指標
受注高は5,705億円(前期比△4.4%)、受注工事残高は7,836億円(同△2.3%)。受注高の要因分析では件数による影響△855億円(4,248件→3,641件)、単価による影響+590億円(1億4,091万円/件→1億5,713万円/件)、キャンセルによる影響+65億円(12.7%→12.3%)、営繕契約等による影響△64億円(847億円→783億円)。営業担当者数は3月末で2,940人(前期比△30人)、1人当たり受注高は1,617万円/月(同△57万円)。中層比率は22.6%(前期比+2.7p)、建替比率は37.0%(同+0.5p)。入居者斡旋件数は345,229件(前期比+0.1%、居住用343,368件・事業用1,861件)、家賃ベース入居率は居住用98.0%(前年同月比+0.2p)、事業用99.4%(同±0.0p)。不動産投資残高は2,795億円(前期比+829億円)に拡大した。
2027年3月期 通期業績予想
2027年3月期は売上高2兆500億円(前期比+3.3%)、営業利益1,420億円(同+5.0%)、経常利益1,400億円(同+0.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益1,080億円(同+9.1%)を計画する。完成工事高は5,450億円(同+0.1%)、完成工事総利益1,420億円(同+2.8%)、完成工事総利益率26.1%(同+0.7p)を見込み、前期差異+0.7pの内訳は価格改定による効果+2.5p(前期比141億程度のプラス効果)、労務費△0.9p、資材費△0.9p、為替・輸入資材±0.0p。賃貸住宅の供給計画は建築受注高5,800億円(前期比+1.7%)と不動産販売高1,000億円(同+28.2%)の合計6,800億円。入居者斡旋件数は349,600件(同+1.3%)を計画する。
| 項目 | 2027年3月期(計画) | 2026年3月期(実績) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2兆500億円 | 1兆9,847億円 | +3.3% |
| 営業利益 | 1,420億円 | 1,352億円 | +5.0% |
| 経常利益 | 1,400億円 | 1,391億円 | +0.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,080億円 | 990億円 | +9.1% |

株主還元
2026年3月期の年間配当金は、期初計画137円/株に対し実績150.4円/株(中間配当68.4円、期末配当82円)となり、期初計画比+13.4円。2027年3月期は163円/株(中間配当81円、期末配当82円)を計画し、配当性向は50%としている。なお当社は2025年10月1日を効力発生日として普通株式1株につき5株の割合で株式分割を実施しており、23/3期~26/3期の1株当たり年間配当金は当該株式分割を考慮した金額(23/3期103.2円、24/3期111.0円、25/3期142.8円)で記載されている。
| 項目 | 2026年3月期(実績) | 2027年3月期(計画) |
|---|---|---|
| 中間配当 | 68.4円 | 81円 |
| 期末配当 | 82円 | 82円 |
| 年間配当金 | 150.4円 | 163円 |

中期経営計画の進捗とトピック
中期経営計画(FY2024-2026)は「人的資本経営の推進」「強固なコア事業の確立」「本中計における注力分野への対応」の3つを柱とし、最終年度である2026年度の目標は売上2兆500億円(当初目標2兆円)、営業利益1,420億円(当初目標1,400億円)、ROE20%。コア事業では中期経営計画前(2024年3月期)対比で三大都市圏受注割合+9.2pt、建替契約比率+6.9pt、販売価格+11%と、家賃の上昇が見込めるエリアへのシフトと適正価格化を進めた。注力分野では不動産開発セグメント売上高が1,470億円まで拡大し2027年3月期は1,800億円を計画、海外事業は2025年度の仕入実績102億円に対し2026年度は販売目標90億円を掲げる。トピックとして、東京23区を中心に賃貸マンション・分譲マンションを開発する株式会社THEグローバル社に対し株式公開買付けを実施し、今後スクイーズアウトにより完全子会社化を目指す(計画数値には未織込み)。また2028年3月期から適用される新リース会計基準について2026年3月期を基準とした参考試算を開示しており、適用前後で自己資本比率36.5%→12.2%、ROA7.6%→2.9%、ROE20.5%→23.7%になるとしている。
※本記事は大東建託が公開したIR資料(直近の通期決算説明資料)に基づく事実整理であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。数値は開示資料に基づきますが、利益指標の定義や集計方法は会社により異なる場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。